Dell G3 17シリーズ(3779)のレビュー コスパ抜群!最大GTX 1060を選べる17.3型ゲーミングノート
デルが販売するノートPC、Dell G3 17シリーズ(3779)のレビューです。
Dell G3 17シリーズ(3779)は、低価格帯のゲーミングブランド Dell Gシリーズでラインアップされている17.3型のゲーミングノート。
記事作成時点では、Dell GシリーズにはG3、G5、G7の3種のラインアップが提供されており、G3は下位構成にあたる製品です。
下位とはいってもCPUには第8世代のCore i7を、またグラフィックスには今のところ最大GTX 1060(MaxQ デザイン)を搭載できるなど、ゲームプレイには十分なスペックを備えています。
加えて価格がリーズナブルであること、またゲーム以外の用途にも使いやすい癖のないデザインを採用しているため、多くの人にとって利用しやすい製品だといえるでしょう。
今回は、Core i7-8750Hや GTX 1060(MaxQ デザイン)を搭載するモデルを利用してみましたので、その特徴や使用感、性能について詳しくご紹介いたします。
【Dell G3 17シリーズ(3779) レビュー記事目次】
Dell G3 17シリーズ(3779) 筺体外観や操作性をチェック
・筺体外観・インターフェース
・キーボードの操作性
構成と特徴・ベンチマークテストの結果
・構成と特徴
・ベンチマークテストの結果
・消費電力・温度
・バッテリ駆動時間
製品のまとめ
・ G3 17シリーズ(3779) まとめ
【Dell Gシリーズのレビュー一覧】
・Dell G3 15シリーズ(3579)のレビュー
・Dell G5 15シリーズ(5587)のレビュー
・Dell G7 15シリーズ(7588)のレビュー
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Dell G3 17シリーズ(3779) 筺体外観・インターフェース
Dell G3 17シリーズ(3779)の筐体外観をチェックします。
本製品にはブラックとリーコンブルーのカラーバリエーションが提供されており、今回掲載しているのはリーコンブルーの筐体。
パールのような控え目な光沢感あるブルーカラーで、派手すぎず地味すぎず、多くの方に利用しやすいデザインです。高級な素材が使われている感じはしませんが、安っぽさはありません。
天板の様子です。
リーコンブルーカラーのパネルの中央に、ブルーカラーの光沢素材を用いたDELLロゴが配置されています。
ゲーミングPCにしては控え目なデザインではあるものの、インパクトのある見た目です。
背面側から見た筐体全体。
正面側から見た筐体全体。
写真は電源オンとオフ時の様子です。
薄型とまではいえないものの、ゲーミングPCにしてはスリム(厚さ25mm)な筐体を採用しています。ただ最小重量でも3.27kgなので、家の中であっても持ち歩くのはちょっと重いです。
ディスプレイには、17.3型ワイドフルHD(1920×1080)のIPS非光沢液晶が採用されています。
実用性のある解像度でコンテンツが見やすく、かつ目が疲れにくい非光沢タイプであるなど、多くの方に作業が行いやすい液晶です。
ゲームプレイだけではなく、写真や動画編集用のソフトなども利用しやすいと思います。
IPS方式の液晶を採用しているだけあり、視野角は広いです。
左右上下からみても色度変移は少なく、複数人による画面の閲覧にも適しています。
見た目に鮮やかであるところも良いです。
液晶上部にはHD(720p)対応のWebカメラが内蔵され、下部にはDELLのロゴが配置されています。
ちなみに上位モデルの場合、液晶下部には光沢仕上げのDELLロゴが配置されていましたが、本製品は下位モデルであるからか、プリントによるロゴが用いられているようです。
ディスプレイの最大開閉角度は、PCの設置面からみて約135度。
ノートPCとしては標準的なディスプレイの可動域です。
ディスプレイの角度調整の際に不便はありません。
筐体側面のインターフェースの内容をチェックします。
左側面です。
電源コネクター、USB Type-C(DisplayPort、Thunderbolt3)、HDMI 2.0、LAN(ギガビット)、USB3.1(Type-A)×2基、ヘッドフォンとマイクのコンボポートを搭載しています。
右側面にはSDカードスロット、USB3.1、セキュリティケーブル用のロックスロットが並びます。
サイズの大きい筺体ながら光学ドライブは搭載されていないものの、USB端子は規格も新しく、また十分な数が備わっていること、ギガビットLANや家庭で利用することの多いHDMI(2.0)端子など、必要なものはひととおり揃っています。
端子類が全体的に背面寄りの配置であるところが、外部デバイスを接続したときに手元の邪魔になりにくいため、便利です。
なお製品ページの記載によると、Type-C端子に関しては、選択する構成によっては搭載されない場合もあるようですのでご注意ください。(「Type C なし for NV 1050/TI」という記載があり、1050TIだとType C端子がないのだと思われますが、意味がちょっとわかりづらいです)
正面側、背面側には何もありません。
背面側には端の方にG3のロゴがプリントされているのが見えます。
なお、多くのゲーミングノートは背面に排熱口を配置している製品が多いですが、本製品はヒンジと本体の間に排熱口が配置されています。
熱がこもらないかと心配になる配置ですが、高負荷時には排熱口付近が多少熱くはなるものの、内部パーツの温度に悪影響はないと思います。
むしろ本製品にはデュアル冷却ファンが内蔵されているため、どちらかというと冷却性能は高い方です。
筺体底面の様子。
写真は上が筐体背面、下が正面側となります。
最近のノートPCではよくある、一枚板のシンプルな底面構造を採用しています。
バッテリも内蔵されており、内部へアクセスできるような口は見当たりません。アクセスするには、底面パネル全体を取り外す必要があります。
正面寄りの位置に2基のスピーカーを内蔵しています。
Waves MaxxAudio Pro対応のスピーカーです。
本製品にプリインストールされている専用のサウンドユーティリティを使用し、サウンドのカスタマイズを行うことが可能です。
Waves MaxxAudio Proのサウンドユーティリティ
G3 17シリーズ(3779)のPC本体と、同梱されていた電源アダプターやケーブルです。
電源アダプターは19.5V、9.23Aで180W。
これは今回のGTX 1060を搭載する構成の場合で、GTX 1050や1050 Tiを搭載する構成の場合、130Wの電源アダプターが付属するようです。
キーボードの操作性
Dell G3 17シリーズ(3779)に搭載されている、キーボード付近の外観や操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
右側にはテンキーが搭載されていますが、17.3型サイズのノートPCであるため、スペースにはかなり余裕がありますね。
本製品ではこの日本語キーボードのほか、英語版のバックライト付きキーボードも選べるようです。
キー配列は標準的で使いやすいですが、他のデル製ノートでよくみるような、BackspaceやEnterの幅がやや狭いキーボードを採用しています。
その辺りのキーを触る時に気を使いはするものの、全体としては可もなく不可もなくといった感じで普通に使いやすいです。
打鍵時のキーボード底面のたわみもほとんどありません。
キートップは平坦な形です。
ややザラツキのある素材が用いられており、汚れが目立ちにくいです。
キーボード右上には、指紋認証センサーと兼用の電源ボタンが配置されています。
指紋認証センサーは標準搭載のようです。
あらかじめ設定を行っておくことで、Windows Helloによる指紋認証ログイン機能が利用できます。
なお、電源ボタン付近にある指紋マークはシールであるため、はがせます。
キーボード左上にはG3のロゴ。
ブルーのラインで縁取られた、ボタン一体型のタッチパッドが搭載されています。
17.3型サイズのノートのタッチパッドであるため、パッドの面積が広いこと、またホームポジションとの配置関係もよく操作がしやすいです。
クリックボタンも柔らかく、指にストレスがかかりにくいです。
本製品のような大きなサイズのノートでは多くの人がマウスを利用するため、あまり気にする部分ではないかもしれませんが、操作性は良いのは悪いことではないと思います。
Dell G3 17シリーズ(3779) 構成内容とその特徴について
掲載しているDell G3 17シリーズ(3779)の構成内容と、その特徴について解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【Dell G3 17シリーズ(3779) の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-8750H(2.20GHz/TB時最大4.10GHz/6コア)
ディスプレイ 17.3型ワイドフルHD(1,920×1,080)、非光沢、IPS
グラフィックス GeForce GTX 1060(6GB/MaxQデザイン)+ インテル HD グラフィックス 630
メモリ 16GB(8GB×2、DDR4 2666MHz)
ストレージ 256GB M.2 SSD(PCIe NVMe/TOSHIBA製)+ 2TB HDD(5400rpm/Seagate製)
光学ドライブ なし
無線機能 インテル ワイヤレス 9462AC(IEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0、2.4&5GHz、1×1)
バッテリ 56Wh、4セルバッテリ
サイズ 415.4×279.2×25(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約3.27kg(最小重量)
カラー リーコンブルー
ソフトウェア マカフィー リブセーフ (12ヶ月間更新サービス)
標準保証 1年間 引き取り修理サービス
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2018年11月12日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、17.3型フルHDの非光沢液晶、Core i7-8750H、GTX 1060(6GB/MaxQデザイン)、16GBメモリ、256GB M.2 SSD&2TB HDDという構成内容のモデルです。
Core i7&GTX 1060の組み合わせは、現時点で本製品で提供されている中ではもっともハイスペックな構成となります。
CPUに関しては今のところ、Core i7-8750Hのほかに Core i5-8300Hが、またグラフィクスに関してはGTX 1060のほかに GTX 1050(4GB)もしくはGTX 1050Ti(4GB)を搭載する構成も提供されるなど、ゲームプレイや写真・動画編集といった作業に向く構成を選べるようになっています。
今回の「G3」は Dell Gシリーズの中では下位構成にあたる製品ですが、下位とはいっても低スペックなわけではありません。すべてのモデルのストレージにSSDが搭載されるなど、使用感の良さを考慮した構成が採用されています。
大画面を備えながらも価格はお手頃であり、ゲームプレイをはじめ、クリエイティブな作業に向くノートをお探しの方にとっては気になる存在なのではないでしょうか。
以下、本製品で提供されている主な構成のバリエーションです。(2018年11月12日時点)
あくまでも提供されている構成を書き出しているだけであり、以下の構成を好きに組みあわせられるわけではないため、ご注意ください。
液晶
・17.3型ワイドフルHD(1,920×1,080)、非光沢、IPS
OS
・Windows 10 Home 64bit
・Windows 10 Pro 64bit
CPU
・Core i5 8300H(2.30GHz~4.00GHz/4コア)
・Core i7-8750H(2.20GHz~4.10GHz/6コア)
メモリ
・8GB(8GB×1、DDR4 2666MHz)
・16GB(8GB×2、DDR4 2666MHz)
グラフィックス
・GeForce GTX 1050(4GB)
・GeForce GTX 1050Ti(4GB)
・GeForce GTX 1060(MaxQデザイン、6GB)
ストレージ
・256GB M.2 SSD(PCIe NVMe)
・128GB M.2 SSD(PCIe NVMe)+ 1TB HDD(5400rpm)
・256GB M.2 SSD(PCIe NVMe)+ 2TB HDD(5400rpm)
キーボード
・日本語 非バックライトキーボード
・英語 バックライトキーボード
電源アダプター
・130W ACアダプタ(GTX 1050および1050 Ti搭載)
・180W ACアダプタ(GTX 1060搭載)
ボディカラー
・ブラック
・リーコンブルー
以下、掲載モデルに搭載されているストレージの詳細です。
搭載されているストレージ(販売製品に同じモデルが搭載されるとは限りません)
ストレージの内訳
SSDには、TOSHIBA製の「KBG30ZMS256G」という256GB M.2 SSDが、HDDにはSeagate製の「ST2000LM007-1R8174」という2TB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
NVMe規格の高速なSSDと、2TBもの大容量HDDを組み合わせた構成で、高解像度な写真や動画など、サイズの大きいファイルを多数扱うような用途にも向いています。実況プレイ動画を録画するような人にも便利そうです。
本製品にはほかにも、SSD単体の構成や、SSDやHDDの容量をやや抑えた128GB M.2 SSD(PCIe NVMe)& 1TB HDDといった構成が提供されています。
すべてのストレージ構成に、NVMe規格のSSDを採用しているところが良いです。
ベンチマークテストの結果
掲載している Dell G3 17シリーズ(3779)で実施した、ベンチマークテストの結果です。
NVDIA コントロールパネルの3D設定の管理より、優先するグラフィックス プロセッサを「高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ」に設定したうえで実行しました。
【CrystalDiskMark】
左がSSD、右がHDDのスコア
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strike、Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720、1920×1080/最高品質、ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
上から1280×720、1920×1080、3840×2160(DirectX 11/最高品質)
【CINEBENCH R15】
フルHD環境でのゲームプレイであれば、多くのゲームを標準~高い画質で遊べるくらいの性能です。
超高解像度環境で遊びたい人、また画質にとことんこだわりたい人には向きませんが、ゲーム用のノートとしては十分なパフォーマンスを備えているといえるでしょう。
画面サイズが大きいため、写真や動画編集用のノートにもピッタリです。
消費電力・温度
Dell G3 17シリーズ(3779)のアイドル時、およびベンチマーク実行時(FF XIV)の消費電力を測定してみました。
画面の輝度は50%に設定、またNVDIA コントロールパネルの3D設定の管理より、優先するグラフィックス プロセッサを「自動選択」に設定したうえで測定しています。(以降、全てこの設定を使用)
アイドル時 ・・・ 9W
ベンチマーク実行時 ・・・ 144W
※実際の値は若干上下します
ベンチマーク実行時の消費電力がやや高めです。
以下、アイドル時、高負荷時(FF XIVを20分以上実行)のパーツ温度と、高負荷時のキーボード表面温度です。
パーツ温度
キーボードの表面温度
高負荷な状態が続くとCPU温度は上昇するものの、ゲーミングノートととしては標準的な範囲ともいえる温度帯を上下していました。一方でグラフィックスの温度は表示されず、計測できませんでした。
キーボードの表面温度については、キーボードの左~中央付近にかけてやや温かくなりやすいようです。作業の仕方によっては、熱が気になることがあるかもしれません。
バッテリ駆動時間
バッテリベンチマークソフト「bbench」を利用し、Dell G3 17シリーズ(3779)のバッテリ駆動時間を測定。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は28853秒。
約8(8.014722…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
上記の駆動時間は、あくまでも軽めの作業を行った場合のものですが、ハイスペックな構成の割にはバッテリは持つ方だと思います。
持ち歩くことはないと思われるPCであるため、十分でしょう。
Dell G3 17シリーズ(3779) まとめ
以上、Dell G3 17シリーズ(3779)のレビューでした。
最後にまとめます。
・17.3型フルHDの作業がしやすい非光沢液晶を採用
・第8世代のCore i5、Core i7の構成を提供
・グラフィックスはGTX 1050、GTX 1050Ti、GTX 1060の3種
・SSD(記事作成時点では全てNVMe規格)を搭載
・ゲーミングノートの割にスリムかつシンプルな筐体を採用
・比較的リーズナブルな価格設定
GTX 1050~GTX 1060を採用することで、ゲームプレイをはじめ写真・動画編集などにも向く性能を持ったノートPCです。
17.3型サイズの大画面非光沢液晶を搭載しており作業がしやすいこと、またSSD搭載で処理速度も快適であるなど、使い勝手の良い構成を採用しています。
ゲーミングPCらしいデザインや機能を重視する人には向きませんが、お手頃なゲーミングPCをお探しの人や、ゲームプレイだけが目的でない人にとっては手を出しやすく、無駄のない製品だと思います。
大画面&高性能ノートながら、リーズナブルな価格設定であるところも大きな魅力です。
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