Dell Inspiron 15 3000(3585)のレビュー Ryzen搭載で抜群のコスパを実現した高性能15.6型ノート
デルが販売するノートPC、Inspiron 15 3000(3585)のレビューです。
Inspiron 15 3000(3585)は、15.6型HDの非光沢液晶を搭載するノートPC。
デルが販売する個人向けノートの中では、特にコストパフォーマンスを重視する3000シリーズのノートPCで、プロセッサにはAMD Ryzen 3、およびRyzen 5を搭載。
比較的低価格でありながら、ウェブ閲覧や動画視聴、ビジネスアプリなどの利用には十分な性能を持ちあわせるなど、高いコストパフォーマンスを実現した製品です。
予算に限りがあって価格重視ではあるけれど、性能面に妥協はしたくないというユーザーに向いているといえます。下位の構成だと5万円台から購入可能です。
今回は、Ryzen 5 2500Uを搭載する上位のInspiron 15 3000(3585)を使用してみましたので、その特徴や使用感、性能について詳しくご紹介いたします。
【Inspiron 15 3000(3585) レビュー記事目次】
Inspiron 15 3000(3585) 筺体外観や操作性をチェック
・筺体外観・インターフェース
・キーボードの操作性
・重さ
構成と特徴・ベンチマークテストの結果
・構成と特徴
・ベンチマークテストの結果
・消費電力・温度
・バッテリ駆動時間
製品のまとめ
・Inspiron 15 3000(3585) まとめ
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Inspiron 15 3000(3585) 筺体外観・インターフェース
Inspiron 15 3000(3585)の外観をチェックします。
低価格帯のノートPCであるため、上位シリーズのノートでみられるような素材ならではの高級感はありませんが、表面の質感がきれいであること、またホワイト、ブラック、シルバー、カッパーの4色をラインナップするなど、デザイン面にも配慮のある筺体を採用しています。
特に、今回掲載している「カッパー」カラーはPCでは珍しいです。
人により好みはわかれるものの、個性的かつ華やかな雰囲気のノートPCを探している方には好まれやすいと思います。
カッパーカラーの天板です。
中央には鏡面仕上げのDELLロゴが配置されており、高級感があるとまではいかないものの控え目な光沢感があってきれいな外観です。
低価格帯の製品であることを考えると、悪くありません。
筺体のところどころにやや丸みのあるフォルムが取りいれられており、柔らかい雰囲気があります。
背面、正面から見た筐体全体の様子です。
薄型というほどではありませんが、15.6型ノートの割にはスリムですね。
ディスプレイには、15.6型ワイドHD(1366×768)の非光沢液晶を採用。
ディスプレイの上部ベゼルにはHD(720 p)対応のWebカメラを内蔵、下部にはDELLのロゴがプリントされています。
最近流行りの薄型フレームなどではなく、普通っぽいデザインを採用したディスプレイですが、非光沢タイプの液晶であるため実用性は高いです。
また文字などが大きめに表示されるため、細かい文字が見づらい方には使いやすいと思われます。
液晶の視野角は狭め。
画面を斜めから見ると白く色変化してしまい、内容がみづらくなります。
加えてやや全体的に色が浅く感じられますが、利用に支障があるほどではありません。正面から閲覧しながら作業を行うぶんには、問題のない見た目です。
液晶の最大開閉角度は、約135度。
一般的なノートPCとしては標準的なディスプレイの可動域で、画面の角度調整はしやすいです。
筐体側面のインターフェースの内容です。
左側面の様子。
電源コネクター、HDMI 1.4b、LAN、USB3.1×2基、ヘッドフォンとマイクのコンボジャックが搭載されています。
右側面にはSDカード リーダー、USB2.0、DVDスーパーマルチドライブ、セキュリティ用のロックスロットが並びます。
最近のPCに搭載されているのをよく見かけるType-C端子などはありませんが、一般的にあると便利だと思われる種類の端子が揃っており、多くの方に使いやすい内容です。
加えて、本製品には標準でDVDスーパーマルチドライブが搭載されており、必要な方には便利です。
筺体正面、背面側には何もありません。
筺体底面の様子です。
写真は上が筺体正面、下が背面側となります。
一枚板の底面デザインを採用しています。バッテリは完全に内蔵されており、外側からの脱着はできません。
底面中央付近に、型押しによるinspironのロゴが配置されています。
底面正面寄りの位置に、Waves MaxxAudio Pro対応のチューニングスピーカーが内蔵されています。
プリインストールされているWaves MaxxAudio Pro専用のサウンドユーティリティを使用し、サウンドの細かなチューニングを行うことが可能です。
Waves MaxxAudio Proのサウンドユーティリティ
Inspiron 15 3000(3585)本体と、付属していた電源アダプター&ケーブルです。
電源アダプターは19.5V、2.31Aで45W。
提供されているのはこの45Wアダプターのみのようです。
キーボードの操作性
Inspiron 15 3000(3585)に搭載されている、キーボードの操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
右側にはテンキーを搭載。
提供されているのはこの日本語版キーボードのみとなります。
デル製のノートではよく見かける、backspaceやEnterなどの一部キーの幅が狭いタイプのキーボードを採用しており、初めて使う方の場合、やや使いづらいと感じるかもしれません。
とはいえ、キータッチは悪くはなく普通に打ちやすいため、慣れれば気にならないと思います。
キートップは平坦な形状です。
若干ザラツキのあるマットな質感の素材が使われており、指紋あとなどの汚れが目立ちにくいです。
パームレストやキーボードまわりには、やや凸凹としたテクスチャーのデザインが施されています。
タッチパッドはボタン一体タイプです。
パッドの面積が大きいため、指を動かしやすいです。
クリックボタンもやや浅さを感じる押し心地ではあるものの、適度な固さで指が疲れにくく、まずまず快適な操作が可能です。
マウスを使った方が操作はしやすいですが、タッチパッドで操作を行う場合でもストレスを感じることはあまりないでしょう。
重さ
Inspiron 15 3000(3585)の重さをはかってみました。
PC本体の重さは2126g。
15.6型ノートにしてはやや軽量です。
モバイルノートとして使うには重いですが、部屋の移動くらいなら楽に行える重さです。
電源アダプターやケーブルをあわせた重さは263g。
小容量の電源アダプターであるため、軽いです。
Inspiron 15 3000(3585) 構成内容とその特徴について
掲載しているInspiron 15 3000(3585)の構成内容と、その特徴を解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【搭載されているストレージ】
東芝製の「KBG30ZMS256G」という256GB NVMe SSDが搭載されていました
【Inspiron 15 3000(3585) の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ AMD Ryzen 5 2500U(2.0GHz/最大3.6GHz)
ディスプレイ 15.6型ワイドHD(1366×768)、非光沢
グラフィックス Radeon Vega8 グラフィックス(CPU統合)
メモリ 8GB(2x4GB/DDR4 2666MHz)
ストレージ 256GB SSD(M.2 PCIe NVMe/東芝製)
無線機能 IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.1、1×1
バッテリ 42Wh、3セルバッテリ
サイズ 380×258×22.7(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.18kg
カラー カッパー
ソフトウェア マカフィー リブセーフ (12ヶ月間更新サービス)
標準保証 1年間 引き取り修理保守サービス
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2019年05月10日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、15.6型ワイドHDの非光沢液晶、Ryzen 5 2500U、8GBメモリ、256GB NVMe SSDという構成内容のモデルです。
本製品には大きく分けてRyzen 3とRyzen 5を搭載するモデルが提供されており、掲載モデルは上位構成となります。
メモリは最大の8GB、ストレージには容量の大きい256GB SSDが搭載されており、ネット閲覧や動画視聴、オフィスなどのビジネスアプリを使った作業など、一般用途には扱いやすい内容の構成です。
Radeon Vegaをグラフィックスを統合するRyzenプロセッサが搭載されているため、低価格帯の製品の割にグラフィック性能が高めなところも魅力です。
一方で下位モデルには、4GBメモリや128GB NVMe SSDというややスペックを落とした構成が採用されており、ライトな用途向けのPCをお探しの方にはちょうど良いと思われます。
いずれの構成にもNVMe SSDが搭載されているため、サクサクとした快適な環境で作業が行えるところが良いですね。
以下、Inspiron 15 3000(3585)で提供されている構成のバリエーションです。
あくまでも提供されている構成を書き出しているだけであるため、以下の構成を自由に組みあわせられるわけではありません。正確な構成の組みあわせについては、製品ページの情報をご参照下さい。
OS
・Windows 10 Home 64bit 日本語
・Windows 10 Pro 64bit 日本語
CPU&グラフィックス
・AMD Ryzen 3 2200U
Radeon Vega3 グラフィックス(CPU統合)
・AMD Ryzen 3 2300U
Radeon Vega6 グラフィックス(CPU統合)
・AMD Ryzen 5 2500U
Radeon Vega8 グラフィックス(CPU統合)
メモリ
・4GB 1x4GB DDR4 2666MHz
・8GB 2x4GB, DDR4, 2666MHz
液晶
・15.6型ワイドHD(1366×768)、非光沢
ストレージ
・128GB M.2 PCIe NVMe SSD
・256GB M.2 PCIe NVMe SSD
光学ドライブ
・Tray load DVD ドライブ
ボディカラー
・スパークリングホワイト、ブラック、シルバー、カッパー
ベンチマークテストの結果
掲載しているInspiron 15 3000(3585)で実施した、ベンチマークテストの結果を掲載します。
【CrystalDiskMark】
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strike、Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
1280×720/左から標準品質、最高品質/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
1280×720(DirectX 11/標準品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
本格的なゲームプレイには向きませんが、高い負荷がかからない程度の写真や動画編集にも活用できるくらいの性能は持ちあわせているようです。内蔵グラフィックスでこの性能はなかなかのものだと思います。
インテル製CPUと比較した場合、第8世代のCore i7 8565Uよりも少し低いか、ベンチマークによってはCore i7 8565Uよりもやや高いスコアが出るくらいの性能があります。
参考として以下は、Core i7 8565U、16GBメモリ、512GB SSDを搭載する15.6型ノートのCINEBENCHの結果です。
参考 Core i7 8565U、16GBメモリ、512GB SSD搭載15.6型ノートのCINEBENCHの結果
今回掲載しているRyzen 5 2500Uの方が若干スコアは低いものの、似たようなパフォーマンスだといえます。
ベンチマークによっては、Ryzen 5 2500U搭載PCの方が高いスコアが出ているものもあり、Core i7 8565Uと近い性能を持っていることがわかります。
今回のInspiron 15 3000(3585)が、同等の性能を持つインテルCPUを搭載したノートPCよりも安い価格で買えることを考えると、コストパフォーマンスは確実に高いといえるでしょう。
消費電力・温度
Inspiron 15 3000(3585)のアイドル時、およびベンチマーク実行時(FF XIV)の消費電力を測定してみました。
画面の輝度を50%に設定した上で測定しています。
(以降、全てこの設定を使用)
アイドル時 ・・・ 6W
ベンチマーク実行時 ・・・ 45W
※実際の値は若干上下します
消費電力は全体的に低めです。
以下、高負荷時(FF XIVを20分以上実行)のキーボード表面温度です。
キーボードの表面温度
キーボード中央から左側付近がやや高温になりやすいようですが、手が触れることの多いパームレスト全体の温度は低く保たれているためか、あまり気になりませんでした。
バッテリ駆動時間
バッテリベンチマークソフト「bbench」を利用し、Inspiron 15 3000(3585)のバッテリ駆動時間を測定。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は28010秒。
約7.8(7.78055555…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
最近のノートPCとしてはバッテリの持ちは良いといえるほどではありませんが、まずまず持つようです。
電源のない場所で作業を行ったとしても、ある程度まとまった量のタスクをこなせるくらいの余裕はあると思います。
モバイルノートとして利用することを想定したマシンではありませんから、十分でしょう。
Inspiron 15 3000(3585) まとめ
Inspiron 15 3000(3585)のレビューは以上となります。
最後にまとめます。
・15.6型HDの非光沢液晶を搭載
・Ryzen 3、およびRyzen 5を搭載しており性能が高い
・標準でNVMe SSDを搭載
・スタイリッシュなデザインを採用
・性能の割に価格が安く、コスパに優れている
CPUにAMD Ryzen 3、およびRyzen 5を搭載しており、低価格帯のノートPCの割に高いパフォーマンスを持った15.6型ノートです。
加えてストレージにはNVMe規格のSSDを搭載するなど、快適な使い心地を実現しています。
液晶のクオリティは価格相応と感じられるものの、非光沢であるために長時間の作業でも目が疲れにくいこと、また光学ドライブや一通りのインターフェースを備えるなど、実用性に優れる製品です。
価格の割に、きれいなデザインを採用しているところも魅力だと思います。
コストパフォーマンスは間違いなく高いため、できるだけ安く性能の高いノートPCが欲しいとお考えの方には、買い得感の高い製品だといえるでしょう。
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