2011年5月17日に登場したThinkpad Xシリーズの新製品「Thinkpad X1」の発表にあわせ、
同日に開催されたレノボのイベント「第二回ThinkPad大和魂ミーティング」。

会場の様子

そのイベント中に行われたプレゼンテーションにて、
大和研究所の製品開発担当者 田保光雄氏より「 Thinkpad X1 」の詳細な解説がありました。

Thinkpad X1 は、今回のイベントでは中心的な存在だと思われる新製品ですが、
これまでのThinkpadとは違う特徴を沢山持つなど、Thinkpadとしては謎の多い製品でもあります。

今回のプレゼンでは、そういったX1の特徴やコンセプト、
開発の経緯などを細かくお話いただきました。


というわけで以下、そのプレゼンテーションの流れを掲載してみました。
X1がどういった製品であるのかという事が分かると思います。

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Thinkpad X1のご紹介

田保光雄氏

冒頭にも記載しましたが、Thinkpad X1の解説を行ったのは、
大和研究所の製品開発担当者である 田保光雄氏。


まず、今回の新製品をなぜ X1 と呼ぶのかという事について述べました。

これまでのThinkpad Xシリーズは、アルファベット一文字に数字が3桁、
といったパターンがとられていましたが、今回はあえて今までのものとは違う名称が付けられています。

これは、X1 が今までのThinkpadとは見た目が違うという事に加え、
よりスタイリッシュ&洗練されたデザイン、なおかつ操作性も含めて新しい事など、
今までの数字3桁のものとは少し違うという事を表す為のものなのだそう。



Thinkpad X1の特徴

今回のThinkpad X1の特徴としては、今までのThinkpadの中では最も薄いという事、
そして薄いのにも関わらず、標準電圧のCPUをサポートしているという事、
さらにこれまでのThinkpadと比べてバッテリーが特殊だという事などがあげられます。



Thinkpad 史上最薄

Thinkpad 史上最薄とありますが、具体的にどれくらい薄いのかという事に関し、
今までのThinkpad のなかで一番薄いT420sの本体下の部分と、
LCDを閉じた状態のX1の厚みが同じという例を挙げました。

実際、マシンはThinkpadとは思えないくらい薄いです。
(製品の写真や構成などについては、また後々の記事に掲載します)

ただ、当然ですが薄いとどうしても製品の堅牢性が落ちてしまいます。



そういった課題に対し・・

妥協のない堅牢性を実現(LCD)

LCD側の工夫として、前面を非常に強く傷のつきにくいゴリラガラスで覆い、
さらにLCDのカバーの素材に耐久性の高いマグネシウムを採用しています。



妥協のない堅牢性を実現(Base)

また、ベース(本体下側)側の工夫として、ベースにマグネシウム、
そしてキーボードベゼルにもマグネシウムを採用。

それらをあわせてサンドイッチ構造でマザーボードを覆う事で、
非常に高い堅牢性・・今までのXシリーズの中では最高レベルの堅牢性を実現しているのだそうです。



インテルの標準電圧CPUを採用

さらに、インテルの標準電圧CPUを採用している事については・



インテルの標準電圧CPUを採用

通常、薄型のノートPCには超低電圧のCPUが搭載されます。
他社の薄型をみても超低電圧のCPUが搭載されています。

ですが今回のモデルには、標準電圧のCPUが搭載されており、
超低電圧のCPUよりもパフォーマンスが高いという特徴を持ちます。



ですが、標準電圧のCPUは発熱量も大きく、
薄型のマシンに搭載する場合、その発熱が問題となります。

そのように、標準電圧のCPUを搭載しながらも何故、
Thinkpad X1 を薄くできたのかという事に関しては・・



妥協のない冷却性能

以前よりThinkpadには「ふくろうの羽」と呼ばれる特殊なファンが採用されています。

勿論 Thinkpad X1 にも採用されているのですが、
今回の製品には「第五世代ふくろうの羽」と呼ばれる新しいファンを採用。

この「第五世代ふくろうの羽のファン」は、
これまでの標準電圧CPUを搭載した製品に使われているファンの中では最も薄く、
薄いながらも非常に高い性能を持ちます。

今回、ファンを薄型化するに当たっては非常に地道な積み重ねが行われており、
部品の一つ一つに高性能なものを使用し、それらをギリギリまで最適化。

羽の部分においても、今回は10種以上のサンプルを作って実際に実験やシュミレーションを行い、
最適な羽の形状を持つファンによって、非常に高い性能を持ったシステムを実現しているとの事。

高い冷却性能とThinkpad史上最も薄い形状を持つファンによって、
発熱の問題解消と薄型化を実現しているのだそうです。


ちなみにこのX1には、インテルのノートPC向けSandy Bridge「Huron River」が採用されているのですが、
このプロセッサには冷却性能に余裕がある場合、より高いパフォーマンスを引き出すことができる「ターボモード」という機能がサポートされています。

標準電圧CPUの高いパフォーマンスに加え、優れた冷却性能によって
より高いパフォーマンスを期待できるという事になります。




そしてもう一つ、今回の X1 で大きな特徴であるバッテリーについて。



長寿命かつ高速充電も実現

今回、X1 には内蔵のバッテリーが採用されています。
内蔵のバッテリーは通常のバッテリーのように取り外しができません。

一見不便なように思えるのですが、X1 に内蔵されているバッテリーは通常のバッテリーとは性能が異なり、
通常のバッテリーだと大体1年くらいの寿命であるのに対し、今回の内蔵バッテリーは1000サイクル以上の寿命を実現。

駆動時間に関しては、本体のバッテリーだけで5.8時間、
拡張バッテリーをあわせると11時間以上のバッテリー駆動を可能にしています。

また、これまではバッテリーの使用時間に注目される事が多かったのですが、
今回は使用時間に加えて充電時間に着目し、非常に強力な機能を搭載しています。

具体的には、通常だと60~90分で80%の充電を行うものが、X1では30分で80%もの充電を実現するとの事。


ちなみに、通常は高速で充電すればするほどバッテリーの寿命を縮めてしまいますが、
今回、充電や放電のアルゴリズムに特殊なものを採用することにより、
高速充電をサポートしつつ、長い寿命をサポートしているのだそうです。




以上が今回の Thinkpad X1 の特に重要な特徴です。
その他、上に記載したような「薄さ」「標準電圧のCPU」「特殊なバッテリー」以外の特徴としては・・



美しく丈夫なLCDディスプレイ

Thinkpad X1 はいわゆる企業向けのマシンではありますが、
それだけではなくマルチメディア的な機能に関しても使いやすくするという意味で、
非常に美しいLCDを使用しています。

また明るさに関しても、X301の300nitを越えた350nitという非常に明るいLCDを採用。



高音質のオーディオサブシステム

さらに音質に関しても非常に拘っており、
薄型筐体の中にかなり大きなスピーカーを内蔵する他、Dolby Home Theaterを搭載。
映画のモードや音楽のモードを選べるようになっていて、各モードに最適な音を流せるようになっています。

Dolby Home Theaterに関しては映画や音楽だけではなく、
Skypeのようなものを視聴する場合にも音声がききやすいのだとか。



X1バックライトキーボード

またキーボードも特徴的で、今回のモデルはスタイリッシュなデザインという事もあり、
これまでEdgeでしか採用していなかったアイソレーションタイプのキーボードを採用しています。

ただ全く同じものではなく、一歩進めてミスタイプが少なくなるような最適化が成されているとの事。

キーの形状が従来の製品と変わってはいても、
Thinkpad はキーのフィーリングに関しては非常に拘りがあることより、
これまでのキーボードと同等以上のフィーリングを保つようにしたのだそうです。


ThinkLight(シンクライト)に関しても、これまでのモデルでは上から照らすようにしていた所を、
今回はキーボード自体が光るような仕様へ変更されており、
明るさに関しても2段階で選べるようになっています。




このように、Thinkpad X1 は今までのThinkpadとはある意味違った、
特徴的な性能を持った新しい機種だと言えます。

非常に長くなりましたが、Thinkpad X1 の特徴に関しては以上となります。


最後に・・今回の X1 は、Xシリーズの中では最高レベルの堅牢性を実現と述べましたが、
一体どの位の堅牢性を持ち合わせているのかという事にたいし・・



踏み付けられたThinkpad

非常に見にくい写真なのですが、わかるでしょうか?
これまで話をされていた田保氏によって、Thinkpadが踏み付けられています。



正常に起動

踏み付けられた後も、正常に動作しています。
何のダメージも受けていません。



ありがとう

このような感じで、田保氏によるプレゼンテーションが終了しました。




以降、他の担当者によってプレゼンテーションは続いていくのですが、
今回 Thinkpad X1 の解説を掲載したついでという事で、
次記事では Thinkpad X1 の実際のモデルの様子を掲載してみたいと思います。

興味をお持ちの方は、是非次の Thinkpad X1 の記事もご覧下さい。