ThinkPad Yoga 260の性能は? 構成特徴とベンチマークテストの結果について
前記事(ThinkPad Yoga 260のキーボードの使い勝手 リフトンロックキーボードの採用でタブレットスタイル時も快適に利用できる)に続き、今回は掲載しているThinkPad Yoga 260の構成内容と特徴、ベンチマークテストの結果等を掲載します。
掲載モデルは主に Windows 10 Home、12.5型フルHD液晶、Core i7-6500U、DDR4規格のメモリを8GB、256GB NVMe SSDを搭載するという構成内容のモデル。
ThinkPad Yoga 260で提供されている上位モデルをさらにカスタマイズした構成で、CPUが高性能である事はもちろんですが、非常に高速なNVMe対応のSSDを搭載しているため、あらゆる作業を快適に行う事ができます。
今回は、上記構成を持つThinkPad Yoga 260の構成特徴と、性能面について詳しく触れたいと思います。
【ThinkPad Yoga 260 レビュー記事目次】
・ThinkPad Yoga 260 筺体外観・インターフェース
(4通りのスタイルが可能 / 外観・インターフェース / 液晶 / 筐体内部の構造 / 重量)
・Lift’n’ Lock(リフトンロック)キーボードの外観や操作性
(キーボードの外観や操作性をチェック / リフトンロックキーボードを採用 / タッチ式の指紋センサー )
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・まとめ
(ThinkPad Yoga 260 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
ThinkPad Yoga 260 構成内容とその特徴
掲載している ThinkPad Yoga 260の構成内容と、その特徴について解説します。
【CPU-Z】
【ThinkPad Yoga 260 の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-6500U (2.5GHz/TB時最大3.1GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス 520
メモリ 8GB(8GB×1/PC4-17000 DDR4 SODIMM/1スロット)
ストレージ 256GB SSD(SAMSUNG製/PCIe-NVMe)
ディスプレイ 12.5型ワイドFHD(1920×1080)、IPS、10点マルチタッチ
無線機能 インテル Dual Band Wireless-AC 8260(802.11ac/2×2) + Bluetooth 4.1
指紋センサー あり
バッテリ 4セル、44WHr (最大約10時間/実測値は後の項に掲載)
電源アダプター 45W
サイズ 309.9×220×17.8(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.36kg(実測値)
保証 1年間 引き取り修理
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2016年04月11日時点の情報に基づくものです。
Windows 10、12.5型フルHDのIPSタッチパネル、Core i7-6500U、8GBメモリ(DDR4)、256GB NVMe SSDを搭載する上位モデルの構成です。
本製品は液晶にHD(1366×768)、もしくはフルHDのIPSタッチパネルを選ぶことができ、CPUは第6世代のCore i3-6100U、Core i5 、Core i7をラインアップ。
メモリはDDR4規格のモデルを最大16GB、ストレージはSSDのみで、SATAタイプとPCIe-NVMeとを選択する事が出来るようになっています。
フルHD液晶を選択した場合には、WiGig対応のワイヤレスLANカードを選択する事も可能です。
後日追記:WiGigドックのレビューはこちら →ThinkPad X1 Carbonと ThinkPad WiGig ドックの使用感は?
オプションとなりますが、2,048段階の筆圧検知に対応する充電式のThinkPad Pen Pro-2の追加も可能となっていますので、用途によってはペンを追加しておくとより便利に ThinkPad Yoga 260を利用できると思います。
ペンは本体に収納できる為、携帯が容易です。
搭載されているストレージの内容をチェックします。
搭載されているSSD
ディスクの内訳
SSDにはSAMSUNG製の「NVMe SAMSUNG MZVPV256」という256GB SSDが搭載されていました。
先にも述べたように、NVMe対応の超高速SSDです。
本製品はSSDがストレージの標準構成となりますが、SATAやNVMe、またそれぞれにOPAL対応のモデルを提供するなど、複数の規格と容量からSSDを選択できるようになっています。
SSDと一口に言っても、SATAとNVMeではかなり速度が違ってきますので、価格は少し高くなりますが、速度重視の方にはNVMe対応のSSDがおススメです。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているThinkPad Yoga 260で実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
各テストの結果
Fire Strikeの詳細
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
1280×720、1920×1080/ 低品質、Windowsモードで実行
【Minecraft】
以下、Minecraft実行時のパフォーマンスです。
標準設定でサクサクプレイできる MODを沢山入れるなどしなければ快適に遊べそうです
【CINEBENCH R15】
処理性能はCore i7を搭載しているだけあって高く、一般的な作業から簡単な写真編集など、やや負荷がかかる作業程度なら容易に行えるパフォーマンスを持ちあわせているようです。
注目すべきはSSDの速度で、シーケンシャルリードが1500~2000MB/s以上と爆速と言っても大げさではない速度を実現しています。
体感には限界があるため、例えば今回のMVMe SSDの速度をシーケンシャルリード500MB/s程度のSSDと比較した場合に、スコア通りに3倍も4倍も高速であるのかというとそこまでの実感はないと言わざるを得ませんが、一度に数多くの操作を行っても動作にもたつきが殆どなく、あらゆる作業を快適に行う事が可能です。
消費電力・温度
ThinkPad Yoga 260の消費電力を測定。
以下はアイドル時とベンチマーク実行時(CINEBENCH R15)の消費電力値です。
画面の輝度は50%に設定しています。
アイドル時 ・・・ 6W
ベンチマーク実行時 ・・・ 26W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
全体的に消費電力値はかなり低いです。
続いて、ThinkPad Yoga 260のパーツ温度を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(CINEBENCH R15を10分以上実行)のパーツ温度です。
高負荷な状況が続くとCPU温度は多少上昇するものの、低温~普通です。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度を測定してみました。
高負荷な状態が続くとキーボード中央から左上の温度がやや高くなりますが、キーボードを打っていて不快になる程ではありません。
底面が50度近い温度と少し高温になりやすいようですが、ゲームのような高負荷なプログラムを利用しなければ、ここまでの高温にはならないと思います。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、ThinkPad Yoga 260の再起動にかかる時間を測定。
以下は9回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 0:50
2回目 0:50
3回目 0:53
4回目 0:52
5回目 0:50
6回目 0:55
7回目 0:50
8回目 0:57
9回目 0:54
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 52秒
ThinkPad Yoga 260の再起動にかかる時間はおよそ52秒。
起動もシャットダウンも高速です。
バッテリ駆動時間
ThinkPad Yoga 260のバッテリ駆動時間を測定。
駆動時間測定のソフトウェアはbbenchを使用、設定内容はストロークの実行が10秒毎に、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)は60秒毎に実行されるという内容です。
液晶の輝度は50%に設定。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は37277秒。
約10.4(10.35472222…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
軽い作業を行った場合の測定結果とはいえ、かなりバッテリの持ちは良いです。
多少負荷をかけた使い方をしたとしても、比較的長い時間電源なしで作業が行えると思います。
モバイルノートとしては使いやすいモデルです。
ThinkPad Yoga 260 まとめ
ThinkPad Yoga 260のレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・360度回転が可能な12.5型の2in1ビジネスノート
・薄型・軽量、かつ堅牢性に優れた高級感ある筐体を採用
・HD、もしくはフルHDのIPSタッチパネルを選択できる
・インテルの第6世代Coreプロセッサー(Core i3、Core i5、Core i7)や、DDR4メモリを最大16GB搭載可
・SATA SSD、もしくはNVMe SSDを選択できる
・オプションにて、2048段階の筆圧検知に対応するThinkPad Pen Pro-2の追加が可能
・長時間のバッテリ駆動が可能
360度画面が回転する、ビジネス向けの12.5型2in1ノートです。
ラップトップをはじめ、スタンドやテント、タブレットなど場面に合わせたモード変更が行えるフレキシブルな構造を採用しています。
筐体は薄く軽く、またビジネスモデルならではの高い堅牢性や信頼性等も持ち合わせるなど、ノートを頻繁に持ち歩く方にとっては扱いやすく、安心感は大きいです。
またバッテリの持ちもかなり良く、電源のない場所でマシンを利用する事が多いというユーザーにも便利です。
構成については、第6世代の各種Coreプロセッサーを選択できる事に加えて、DDR4メモリは最大16GBまで、SSDには超高速なNVMe SSDも選択可能となるなど、ビジネス用途のノートとしては十分すぎる内容の構成が提供されています。
オプションとなりますが、2048段階の筆圧検知に対応するThinkPad Pen Pro-2を追加・利用できる点も魅力です。
12.5型サイズのモバイルノートというと、ThinkPadでは X260と言う選択肢もあり、今回の ThinkPad Yoga 260と比較してどちらを購入するかで迷われている方もおられるのではと思いますが、構成も重量もそれ程大きくは変わらないため、単純に2in1かそうでないかで選んで良いと思います。
ただし、X260はバッテリを2基搭載できるため、そこに魅力を感じるのならX260の選択が良いと言えるでしょう。