NVIDIAのタブレット、Tegra Note 7 のレビューです。

Tegra Note 7 は、Android 4.2.2やTegra 4を搭載する7型のAndroidタブレット。
現在日本国内では、ZOTAC製の製品が25,800円~(2013年12月20日時点)という価格で販売されており、同様の製品としてNexus 7(2013年版)を思い浮かべる方も少なくないと思います。

製品の特徴としてはTegra 4を採用している事、またスタイラスペンを標準で搭載しており、DirectStylusという機能により静電容量式のタッチパネルでありながら、電磁誘導式のアクティブスタイラスのような滑らかな描き心地を実現している部分があげられます。

筆圧感知に対応と言っても、液晶にかかる圧力を検知するようなものではないようですが、スムーズな描画が可能であるなどペン入力は快適。性能も高く、ゲームをタブレットでとお考えの方にも向いていると言えます。

今回は、そんなTegra Note 7 について詳しくレビューしてみたいと思います。

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【Tegra Note 7 レビュー記事目次】

・Tegra Note 7 外観やペン入力の操作性など
外観・インターフェース液晶重量OTAアップデートスタイラスペン

・Tegra Note 7 タブレットの概要・搭載ソフトウェア
搭載アプリ・タブレットの概要カメラ機能

・主な構成や実際の性能について
主な構成ベンチマーク結果バッテリ駆動時間消費電力・温度

・Tegra Note 7 レビューまとめ
製品のまとめ


外観・インターフェース

まずは、Tegra Note 7の外観を詳しくチェックします。



製品の箱の中身。
クイックスタートガイド、タブレット本体、電源アダプターやケーブルが入っていました。

スタイラスペンは既に本体へ収納されているようです。





タブレット背面の様子。
中央にTEGRA NOTEのロゴ、その上にZOTACのロゴが配置されています。

マットな質感の素材を使用した切り替えのあるデザインで、デザイン自体は好みが分かれるかもしれません。




背面の隅には500万画素のリアカメラを搭載。
カメラについてはまた後述します。




前面の様子。
7型1,280×800ドットのIPS液晶を搭載。光沢タイプで、静電容量方式の10点マルチタッチに対応。

上記はシートを張った状態の液晶です。
前面側のカメラは30万画素。




液晶左右のベゼル上にステレオスピーカーを搭載。
本体側面にバスレフポートを設けるなど、サウンドに拘った作りになっています。

ちなみにバスレフポートは本体内に反響した低音を出すための穴で、低音増強効果があります。Tegra Note 7では右側面にバスレフポートを、左側面においてはmicroUSB端子をバスレフポートとして利用しています。





本体側面のインターフェースをチェックします。
以下は、製品を横持ちにした状態での左右上下のインターフェースについて解説しています。

左側面。
micro USB2.0、micro HTML、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボ、電源ボタンを搭載。




本体上部。
micro SDカードスロットと、ボリュームボタンを搭載。




右側面には端にスタイラスペン用のスロット、中央にバスレフポートを搭載しています。



液晶の見やすさ

次に液晶の見やすさについて。
繰り返しとなりますが、Tegra Note 7には7型1,280×800ドットのIPS液晶が搭載されています。

以下、視野角のチェックです。



IPS液晶というだけあって視野角は広いです。
といっても、最近の多くのタブレットにはこのような視野角が広くきれいな液晶が搭載されており、珍しいものではありません。

ただ、全体的にやや色が淡いような気がします。Nexus 7(2013年版)に採用されている液晶の発色が特に良かったため、そう感じるのかもしれません。




光の当たり方によって、液晶表面に筋が入っているのが見えます。

自宅の部屋などで使っている分には特に気になりませんが、飲食店など上からライトが照らされるような場所だと、筋に光が反射して目立ちやすいです。



重量

Tegra Note 7の重量を測定してみました。

355g。
スタイラスペンを収納したままの重量です。

製品の仕様には約320gと記載がありますが、スタイラスペンを除く重量ではないかと思います。いずれにしても軽いです。



OTAアップデート

製品のクイックスタートガイドに、製品使用時にまずOTAアップデートを行う旨のアナウンスが記載されていました。

何でも、この製品はNVIDIAによって頻繁なOTAアップデート(ワイヤレスネットワークによるアップデート)が行われるという旨のアナウンスがなされているらしく、現在(2013年12月20日時点)はAndroidのバージョンが 2.4.4となっているものの、Android 4.3や4.4へのアップグレードも既に計画中なのだとか。

OTAアップデートは、設定 > タブレット情報内にある「システムのアップデート」より実施可能です。




アップデート後もAndroid2.4.4(Jelly Bean)のまま。
メディアの情報によると2013年12月中に4.3へのアップデートが予告されているようです。



スタイラスペンによる入力 

Tegra Note 7にはスタイラスペンが標準で付属。
そのスタイラスペンとNVIDIA DirectStylusという機能によって、静電容量方式のパネルを採用しながらもアクティブスタイラスのような滑らかな操作感を実現しています。


付属のスタイラスペン。




両端に、それぞれサイズの異なるラバー状のペン先を備えています。
サイズの大きいペン先は、ペンとしてはもちろん消しゴムとして利用する事も可能。




ペンを本体のスロットから取り出すと、NVIDIA DirectStylusランチャーが起動し、対応のアプリケーションを選択する事ができるような仕組みになっています。

初期状態では「Tegra Draw」や「ライト」といったアプリケーションが登録されており、新たにアプリケーションを追加する事が可能。




同じように、ペンを本体のスロットから取り出すと画面下部のメニューに2つのアイコンが追加されます。左のアイコンはタッチ操作禁止機能で、右は画面キャプチャ機能を提供。

タッチ操作禁止モードを有効にした場合、手のひらや指によるタッチ操作が無効となるため、ペン入力時の誤動作を防ぎたい場合に利用できます。





左:ライト / 右:Tegra Draw (クリックで大きな画像を表示します)

描き心地は確かに滑らかで、例えると筆で書いているような感触。
ゴムがやや柔らかくしなるため、力を入れて描くと太い線を、力を抜いてペン先で描くようにすると細い線を描く事ができます。

ただ、圧力がかかる事によって筆圧を検知しているのではなく、ペン先とパネルの接地面積の増減を筆圧として認識しており、いわゆる一般的な電磁誘導方式の筆圧感知による描画とは違うよう。

個人的な感想として、文字などはとてもスムーズな描き心地を実現していると思うのですが、絵などを描く場合、付属のペンではゴム先が柔らかすぎて細かい描画が難しいです。

細い線はかけるのですが、どれだけ力を抜いて書いてもペン先がわずかに撓ってしまうため、例えば芯の細い鉛筆を利用するような描き心地は期待できないよう。

ただ、精度の高い電磁誘導方式が高価であることを考えると、低価格帯なTegra Note 7のペン入力の操作性は決して悪くはないです。タブレットにメモを良く取るような方の場合、その描き易さを良く実感できるのではないかと思います。



タブレットの概要とプリインストールアプリについて

Tegra Note 7に搭載されているアプリケーションの内容をチェックします。


左:ホーム画面 / 中央・右:アプリ一覧画面

元々搭載されているアプリ自体がそれ程多くはなく、特にホーム画面はとてもシンプル。
下部にブラウザやカメラ、ピクチャ、アプリ一覧、メール、GooglePlay、TegraZoneのアイコンが並ぶ以外には何もありません。

アプリケーションは手書きメモの「ライト」やお絵かきアプリの「Tegra Draw」、また「NVIDIA DirectStylus」などのペン入力関連アプリの他、Tegra搭載のスマートフォンやタブレット向けに最適化されたゲームアプリを掲載する「Tegra Zone」などが目につきます。

なお、NVIDIA DirectStylusは、Tegra 4搭載のタブレット向けに開発されたディスプレイ技術で、専用のハードを使わずに筆圧感知機能を実現する事ができます。通常、筆圧に対応するようなタブレットは高価なものが多いですが、Tegra Note 7は安価。この機能に惹かれて本製品を購入される方もおられるのではないでしょうか。




設定内にあるDirectStylusのメニュー



カメラ機能

Tegra Note 7には背面500万画素、前面30万画素のカメラが搭載されていますが、そのカメラで利用できる独自のカメラ機能を簡単にご紹介します。

カメラの画質はそれ程でもないのですが、カメラ機能はタブレット向けのものにしては機能が充実しており、使い勝手は悪くないです。


以下、各機能の解説です。

画面右側、シャッターボタンの上部にある矢印マークをタップすると、撮影モードの変更ボタンが現れます。

モードはシングルショットやビッグボタン(シャッターボタンが大きくなる)、高速バースト、HDR(ハイダイナミックレンジ合成)、タイマー、インターバル、連続バースト、手振れ補正、パノラマ撮影が用意されています。





左:ISO感度 / 中央:ホワイトバランス / 右:露出補正

ISOやホワイトバランスの設定、露出補正なども可能。




グリッド線は4種を用意。

メニューには「3番目」「金色」「3セクション」「スクエア」と書かれているのですが、3セクションとスクエア以外の名称が意味不明。多分、3番目は3分割法、金色は黄金比の事ではないかと思います。




電子水準器も備えています。
風景をきっちり水平に撮影したい場合に便利な機能です。




実際の撮影写真は以下の通り。(クリックで大きい写真を表示します)
といっても簡単に撮ったものなので参考にならないかもしれません。写真をよく見ると色がつぶれていたりと、最初にも述べた通り画質はそれ程良くはないです。

ですが見辛いという程でもないので、SNSにアップするとか、ブログに載せるといった程度の利用であれば特に気にはならないと思います。


クリックで大きな画像が表示されます

なお、他にも「Tap-to-Track」という追尾AF機能や、動画撮影においては「Slo-mo Video」という120fpsのハイスピード撮影機能なども搭載するなど、タブレットのカメラ機能にしては中々充実した内容。さらに、後のOTAアップデートで追加される予定の機能などもあるよう。

いずれまた利用してみたいと思います。



主な構成

Tegra Note 7の主な構成について触れます。

冒頭にも記載したようにOSにはAndroid 4.2、SoCはNVIDIA Tegra 4(ARM Cortex A15ベース/1.8GHz)、メモリ1GB、ストレージには16GBのe.MMCを搭載しており、液晶には7型1280×800ドットのIPS液晶を採用。

無線機能には、IEEE 802.11b/g/n対応の無線LANやBluetooth 4.0を搭載しています。

少し前に掲載したNexus 7(2013年)に比べるとメモリもストレージも半分ですが、Tegra Note 7に搭載のTegra 4は、Nexus 7(2013年)搭載のプロセッサ Snapdragon S4 Pro に比べると性能が高く、ベンチマークの結果も良好です。



CPU-Zの実行結果 Tegra 4は4コアのARM「Cortex-A15」と72基のGPUコアを組みあわせたSoC


Androidのバージョンは2013年12月20日時点で4.2。近々バージョンアップが予定されている


ストレージの容量は16GB 実際に利用できるのは12GB弱ですがMicroSDカードで拡張可能



ベンチマーク結果

以下、Tegra Note 7のベンチマーク結果です。
3DMarkのみ、スコアの横にNexus 7(2013年)のベンチマークスコアを記載しています。

【安兎兎ベンチマークv4.1】

UX Multitask ・・・ 7034
UX Delvik ・・・ 2502
CPU 整数性能 ・・・ 3425
CPU 浮動小数点演算性能 ・・・ 4240
RAM Operation・・・ 1621
RAM Speed・・・ 2025
2D(800×1216) ・・・ 1636
3D(800×1232) ・・ 9963
ストレージIO ・・・ 1987
データベースIO ・・・ 660
トータルスコア ・・・ 35093


【PassMark PerformanceTest Mobile】

システム・・・ 3882
CPU・・・ 17630
ディスク・・・ 7763
メモリ・・・ 3865
2Dグラフィック・・・ 4879
3Dグラフィック・・・ 1027


【3DMark】

Ice Storm・・・ Maxed out(Maxed out)
Ice Storm Extreme・・・ 10243(7283)
Ice Storm Unlimited・・・ 15669(10524)

※Maxed outは上限値を超えて測定不可という意味

3DMarkの結果を見る限りでは、Tegra Note 7はNexus 7(2013年)と比べて約1.5倍近いパフォーマンスを発揮できるようです。

実際、非常に性能が高いと感じます。通常のタブレット用途にはもちろんですが、ゲームにも適したパフォーマンスです。

ちなみにゲーム用のAndroidというと、同じくNVIDIAのTegra 4を搭載したSHIELDが思い浮かびますが、ゲーム用のコントローラーなどを備えている事もあってやや高価。

Tegra Note 7はSHIELDほどゲームに最適化されてはいませんが、性能は高く安価であるなど、ゲームタブレットとしての魅力は大きいと言えます。



バッテリ駆動時間

バッテリ駆動時間の測定結果です。
ストレージ内に保存した動画を繰り返し再生させ、バッテリが100%の状態から空になるまでの時間を測定してみました。

その間、Wi-Fiはオン、画面の輝度は最大の半分程度に、スピーカーの音量は+2(ミュートの状態からボリュームアップボタンを2回押し)に設定しています。

バッテリ起動時間・・約10時間(10.02824..)

「HDピデオ再生で約10時間」という、仕様に記載されている通りの結果となりました。
それ程負荷の高くない作業であれば比較的バッテリは長く持つようです。



消費電力・高負荷時の温度

Tegra Note 7の消費電力を測定してみました。
以下、アイドル時、動画再生時、ベンチマーク実行時の3つの場面での消費電力測定結果です。

アイドル時 ・・・ 4W
動画再生時 ・・・ 5W
ベンチマーク実行時 ・・・ 11W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

アイドル時、動画再生時の消費電力はそれ程大きくは変わらないようです。

ベンチマーク実行時は倍近い消費電力となっており、ゲームプレイ時のバッテリの持ちは、動画再生時の半分以下になるのではないかと考えられます。




次に、高負荷時のタブレット表面の温度について。

ベンチマークプログラムの3DMarkを繰り返し20分程度実行させた後に、赤外線放射温度計(TASI8601A)を用いてタブレットの表面温度を測定してみました。

負荷をかけても一部がほんのり暖かく感じる程度で、高温にはならないようです。
快適にタブレットの操作を行う事ができると思われます。



まとめ

Tegra Note 7については以上となります。

NVIDIA DirectStylus機能による筆圧感知への対応や高音質のデュアルスピーカー搭載など、低価格帯の製品でありながら中々充実した内容のタブレットです。

電磁誘導方式による筆圧感知のような繊細な描画は難しいと感じますが、静電容量式のタッチパネルを採用しながらも非常に滑らかな描き心地を実現しており、ペン入力によるストレスを感じさせません。

意外なところでカメラ・動画機能なども充実しており、面白い製品だと思います。

Nexus 7(2013)がフルHD液晶を搭載している事より、1280×800ドットの液晶が平凡に思えてしまうのは否めませんが、液晶自体は視野角も広く見やすいです。

Tegra 4搭載で性能はとても高く、ゲーム機としての利用も可能な部分など、高コストパフォーマンスな製品だと言えるでしょう。