前記事(Dell Venue 8 Pro 3000(3845)レビュー Office付きで2万円台前半のWindowsタブレット)に続き、今回はVenue 8 Pro 3000(3845)シリーズの構成と性能について。

今回の製品はOSにWindows 8.1 with Bing、プロセッサにはAtom Z3735G、メモリ1GB、ストレージには32GB eMMCを搭載するという構成内容のモデル。

Windows 8.1 with Bingの搭載や、ストレージに加えてメモリ容量を抑える事で、Officeを搭載しながらも 2万円台前半というリーズナブルな価格を実現しています。

非常に安価ではありますが、メモリが1GBしかないため、やや利用の仕方に制限のある製品だと思います。とはいえ、タブレットで簡単な作業しか行わない方には安くて良い製品だと言えるでしょう。

今回は、そんなVenue 8 Pro 3000の構成特徴と実際の性能面について詳しく触れてみました。

【Venue 8 Pro 3000(3845)シリーズ レビュー記事目次】

・Venue 8 Pro 3000(3845) 本体の外観やインターフェース・液晶など
外観・インターフェース重量付属品等液晶の品質ノートPC的な使い方をしてみる

・掲載モデルの構成内容とベンチマークテストの結果
構成と特徴ベンチマーク結果消費電力・温度再起動にかかる時間バッテリ駆動時間

・プリインストール・ソフトウェアの内容
Office Personal 2013が標準付属

・製品のまとめ
Venue 8 Pro 3000(3845)シリーズ まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


Venue 8 Pro 3000の構成と特徴について

まず、掲載しているVenue 8 Pro 3000の構成内容とその特徴について解説します。
以下、CPU-Zの実行結果とタブレットの構成内容です。

【CPU-Z】





【Venue 8 Pro 3000(3845) の主な構成】

OS   Windows 8.1 with Bing 32bit
プロセッサ   Atom Z3735G (1.33GHz~最大1.83GHz)
グラフィックス  インテル HD グラフィックス
メモリ   1GB(1GB×1/DDR3L-RS)
ディスプレイ   8型WXGA (1280×800)、10点タッチ、光沢
ストレージ   32GB eMMC(Samsung製)
無線機能   IEEE802.11b/g/n、Bluetooth v4.0
バッテリ   駆動時間:約6.9(1セル/16WHr/実測値は後の項に掲載)
電源アダプター   10W
サイズ   130×216.2×9.0(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量   約391g
カラー   ホワイト
付属品   Office Personal 2013他

※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2015年01月14日時点のものです。

冒頭でも述べた通り、OSにWindows 8.1 with Bingを搭載する事で価格を抑えた製品です。

同じような構成で1~2万円台という格安タブレットは他にも存在しますが、全てがOfficeを搭載しているわけではないため、この点は本製品の長所だと言えるでしょう。Officeを利用されるのであれば、コストパフォーマンスは非常に高く感じられると思います。

逆に本製品で気になるのは、メモリが1GBと少ない部分、またストレージの容量が32GBと小さめである部分。

個人的には、アプリをあれこれインストールするというのでなければ、32GBのストレージでも特に切羽詰まった感じはしないのですが、メモリが1GBという点は、用途によっては利用が難しいのではないかと感じます。

例えば、複数のアプリを起動させて作業を行ったり、ブラウザのタブを沢山開いて閲覧するなどという場合、メモリが不足してしまう恐れがあります。(実際、いつもの感覚でアプリを複数起動させ、メモリ不足となってしまった事が何度かありました)

メモリが不足したからと言って即使えなくなるわけではありませんが、動作が非常に遅くなったり、アプリが強制終了されてしまったりと使い辛いと感じる部分が出てくると思われます。

逆に、ネットの閲覧やアプリでの単純な作業など、マルチタスク処理を行うというのでなけば使用感には全く問題ありません。

Venue 8 Proシリーズには、同じボディでよりスペックの高いモデルもラインアップされていますので、掲載モデルでは少し性能不足かもしれない・・という方は、上位構成のモデルを選択されると良いでしょう。



搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。


搭載されているeMMC


ディスクの内訳


利用可能な容量

Samsung製の「MBG4GC」という32GB eMMCが搭載されていました。
ディスクの内訳をチェックした所、Cドライブに割り当てられいるのは32GB中、19.71GB。

さらに、標準搭載されているソフトウェアの容量などを省くと、初期状態では16GBもの容量をユーザーが利用できるようになっていました。

ギリギリの状態かというとそうでもないようですが、今後、Windowsのアップデートなどでシステム容量が増加していく事を考えると、新たにソフトウェアをインストールするのは、最小限にとどめておいた方が良いです。

利用が難しいというユーザーもいるとは思いますが、調べものや閲覧、簡単なファイル操作がメインの利用であれば、特に困る事はないと思います。

ファイルの保存にはMicroSDカードや、オンラインストレージなどを利用すれば良いでしょう。



ベンチマークテストの結果

以下、Venue 8 Pro 3000で実施したベンチマークテストの結果です。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 5.9
メモリ 3.9
グラフィックス 3.1
ゲーム用グラフィックス 3.8
プライマリ ハードディスク 7

※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。


【CrystalDiskMark】

Seq 85.9447.41
512K 86.4438.04
4K 10.1812.39
4K QD32 29.2316.27

いずれも数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム


【3DMark】


3DMark 各テストの実行結果

Ice Storm・・・ 12884
Cloud Gate・・・ 1003
Sky Diver・・・ 396
Fire Strike・・・ 0


【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア キャラクター編】

1280×720(高品質(ノートPC))

1280×720(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:357 / 評価:動作困難


【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】

1280×720

1280×720(標準品質) ・・・ スコア:943 / 評価:動作困難


【CINEBENCH】

OpenGL ・・・ 4.47fps
CPU ・・・ 1.04pts


メモリが1GBと少ないせいか、メモリ不足で正常に実行できないベンチマークテストが幾つかありましたが、実際に本製品でそのようなプログラムを動かすかというとそうではないと思うので、パフォーマンス自体は問題ないと言えるでしょう。

ネットサーフィンや文書の閲覧・編集など、ちょっとした作業用としては良いのではないでしょうか。

逆にアプリケーションを多数立ち上げて作業を行うなど、複雑な作業を行いたいという場合にはメモリを多く搭載した上位モデルを選択した方が良いです。



消費電力・温度

Venue 8 Pro 3000の消費電力を測定してみました。
以下はアイドル時、およびベンチマーク(FF14)実行時の消費電力値です。

液晶の輝度は60%程度に設定しています。

アイドル時 ・・・ 3W
ベンチマーク実行時 ・・・ 10W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

アイドル時もベンチマーク実行時も消費電力はかなり低いです。
一般的なWindowsタブレット(Atom搭載)よりもやや低めであるように感じます。




次に、パーツの温度について。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時の温度測定結果です。

ベンチマーク実行時の温度は「FF14」を20分以上実行した後に測定した値です。

ベンチマーク実行時でも50度台を少し超える位の温度と、特に問題はなさそうです。




さらに、高負荷時のタブレット表面の温度を測定してみました。

縦置き利用の場合に、タブレット右側の温度がやや高くなるようです。
手で持つと少し熱さを感じはすると思いますが、問題はないです。



再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

PassMark Rebooterを利用し、Venue 8 Pro 3000の再起動にかかる時間を測定してみました。
以下は測定した10回の再起動時間と、その平均値です。

1回目 0:48
2回目 0:42
3回目 0:43
4回目 0:42
5回目 0:41
6回目 0:42
7回目 0:43
8回目 0:42
9回目 0:42
10回目 0:42

再起動の平均時間 ・・・ 42秒

Venue 8 Pro 3000の再起動にかかる平均時間は42秒。

これまで、HDD搭載PCの再起動時間はおよそ1分弱~1分半、SSD搭載のPCでは30~40秒という結果がでており、比較するとSSDよりもほんの少し遅い位の速度だという事はわかります。

ストレージは高速です。



バッテリ駆動時間

Venue 8 Pro 3000のバッテリ駆動時間を測定してみました。
使用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、インターネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎。

画面の輝度は50%に設定しています。


バッテリの残量が100%から6%になるまでの時間は30350秒。
約8.4(8.4305555…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。

約6.9時間という公称値よりもやや長く持ちました。
ネットサーフィンや簡単な文字入力など、軽い作業では8時間程度は使えると考えて良いでしょう。

そのくらい持てば、外出時でもバッテリの電力残量などを気にする事なく使えると思います。



Office Personal 2013が標準付属

Venue 8 Pro 3000にプリインスト-ルされているソフトウェアの内容をチェックします。

以下は初期状態でのデスクトップ画面やスタート画面(モダンUI)、アプリ一覧画面の様子です。
製品の購入時期やオプション選択などによって、以下とは内容が異なる可能性がありますので、参考情報の一つとしてご覧ください。




デスクトップ画面


スタート画面(モダンUI)



アプリ一覧画面

ソフトウェアの内容は上記の通り。

Windows 8.1標準のソフトに加え、「My Dell」や「Dell Backup and Recovery」、「Dell Digital Delivery」、「Dell Update」といったデル製の各種ツールに、「Office Personal 2013」が搭載されるという内容です。

あと、ソフトウェアとは少し異なりますが、「DropBox 20GB」を1年間利用できるという特典も付属。タブレットのストレージだけでは心もとないという方に、便利な特典だと思います。

その他、ストアアプリとしてはKindleなどが搭載されてはいたものの、他に目につくようなソフトウェアはなく、非常にシンプルな内容です。

最初からストレージの残容量に余裕のない製品ですので、ソフトウェアの搭載は最低限に抑えてあるのでしょう。

ちなみに、デスクトップ上に「Venue」というアイコンが置かれているのが目に入りますが、こちらは製品のアクセサリなどを掲載したページへ飛ぶ為のリンクで、ソフトウェアではありません。




My Dell システムの状態把握や更新など、総合的な管理を行うためのツール


Dell Backup and Recovery バックアップやリカバリの管理ツール


Office Personal 2013は標準付属


DropBox 20GBを1年無料で利用できる 通常は無料となるのは2GBまで


デスクトップ上の「Venue」のアイコンをクリックするとアクセサリのページへ飛ぶ ただし海外版ページ



Venue 8 Pro 3000(3845)シリーズ まとめ

Venue 8 Pro 3000(3845)シリーズのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・

・Windows 8.1 with Bingや Atom Z3735G搭載
・2万円台前半(2015年1月14日時点)と非常に安価
・Office Personal 2013が標準付属

・ストレージが32GB、メモリ容量も1GBと少ない

Windows 8.1 with Bingを搭載する事で、2万円台前半という低価格を実現したWindowsタブレットです。

Atom Z3735G搭載で性能はそこそこ高く、またリーズナブルな価格でありながら「Office Personal 2013」を標準搭載するなど、コストパフォーマンスは非常に高いです。

デザイン良く、またバッテリの持ちも良く、外出時も充電などを気にすることなく利用できると思います。


気になるのは、ストレージやメモリの容量が少ない事。

個人的にはストレージ容量に関しては、あれこれアプリをインストールするというような使い方をしなければ、32GBもあれば特に問題なく使えるのではと思いますが、メモリ1GBは、タブレットの使い方によってはメモリ不足に陥る可能性があります。

複数のアプリを起動させて作業を行うというような方は、2GBのメモリを搭載した上位モデルを選択した方が良いでしょう。

ネットや動画閲覧など単純な作業しか行わない方向けの製品だと思いますが、用途に合うのであれば、非常にお買い得感のあるタブレットです。