ThinkVision LT1423p 液晶の品質やバッテリ駆動時間などをチェック
ThinkVision LT1423p のレビューの続きです。
(前:ThinkVision LT1423p レビュー 液晶の品質やバッテリ駆動時間などをチェック)
今回は、ThinkVision LT1423pの液晶パネルの品質や消費電力、バッテリ駆動時間などについて調べてみました。記事の最後に製品のまとめを掲載していますので、まとめをご覧になりたい方は最後の項をご覧ください。
【ThinkVision LT1423p モバイル・モニター レビュー記事目次】
・ThinkVision LT1423p 外観やインターフェース・付属品をチェック
(モニタ―の構造・インターフェース / モニタースタンドをチェック / 付属品 / 重量)
・ThinkVision LT1423p 設定編
(最初に行う設定 / ワイヤレス接続 / ペンとタッチの設定 / 実際の使い心地)
・液晶の品質やバッテリ駆動時間 他
(液晶の見やすさ・品質 / 消費電力 / バッテリ駆動時間)
・まとめ
(ThinkVision LT1423p レビューまとめ)
液晶の見やすさ・品質をチェック
ThinkVision LT1423pに搭載されている液晶の見やすさや、品質面をチェックします。
以下は、視野角のチェックです。
液晶を正面から見た図
上側から
右側面から
掲載のモデルは13.3型ワイドHD+(1600×900)のIPS光沢液晶を搭載しています。
IPSだけあって視野角は広めです。
斜めから見ても画面が暗くなったり色が変わってしまうといった事があまりありません。
ただ、光沢パネルであるため、明るい場所での使用だと反射などで画面が見辛い時があります。
次に、色域について。
以降、Spyder 4 Eliteで測定
sRGBのカバー率が68%、AdobeRGBのカバー率は51%と低め。
一般的な用途のノートPC並で、色の再現性はあまり高くはないようです。
初期状態では低~中輝度域でガンマカーブのバランスが崩れています。また高輝度になる程明るいです。
さらに、色差や輝度の均一性について。
色差は画面左側にいくほど大きいようです。(上図、画面の白い部分を基準として)
色の差はややあり、画面を単色にして見た場合に画面の左右で色差をはっきりと感じる・・というほどではありませんが、並べて比べてみると違いがわかるという程度の差があります。
輝度に関しては、画面右上が最も明るくなるよう。対して左下が暗めです。
LT1423pの液晶は、一般的な用途に使うノートPC程度の品質であるため、仕事での写真編集など本格的に色を扱う作業への利用は適さないと思います。が、見た目は明るくそこそこ綺麗な映りの液晶だと感じます。
消費電力
LT1423p使用時の消費電力を測定してみました。
PCにワイヤレスで接続した状態で、輝度は最大の3分の2程度に設定してあります。
大体、9~10W程度の消費電力でした。
バッテリ駆動時間
LT1423pはモバイルモニターというだけあって、バッテリを内蔵しています。
ここではワイヤレスでPCに接続し、連続利用した場合のバッテリ駆動時間を測定してみました。
画面の輝度は最大の3分の2程度に設定。
バッテリの電力残量が100%から2%になるまでの時間・・3時間46分
公称のバッテリ駆動時間は約4時間との事でしたので、ほぼその通りだという事になります。
4時間程度持てばそこそこ使えるという感覚ですが、PCに向かっていると4時間なんてあっという間なので、自宅などで利用する場合はUSB接続での利用が現実的だと思います。
それでもバッテリを内蔵しているというのは、隣りの部屋に移動して使うなどちょっとしたときに便利です。
ThinkVision LT1423p レビューまとめ
ThinkVision LT1423pについては以上となります。
最後にまとめると・・
・モバイル可能でありながら、13.3型とそこそこ使いやすいサイズ
・USBかつワイヤレスによるPCへの接続が可能
・10点のマルチタッチ、およびペン入力に対応
・約4時間のバッテリ駆動が可能
・写真編集等には向かないが、IPS対応で明るく見やすい液晶
・専用スタンドへの収納がスムーズにいかず困難、また収納時に液晶パネルを傷つけないか不安
・ワイヤレス接続時、操作に引っ掛かりを感じる
・モニターにしては価格が高め
LT1423pは、同サイズの液晶を持つノートPCなどと比べると決して軽くはありませんが、そこそこ使いやすいサイズでありながら持ち歩こうと思えば持ち歩ける重さで、特に屋内を移動してPCを操作したい場合などに便利だと感じます。
バッテリの持ちは決して長くはありませんが、実用的ではないという程でもなく、ちょっとで先で使う場合や家で使う分には困ると感じることはないでしょう。
タッチ操作やペン入力に対応しているため、どちらかというとモニターというよりはサイズの大きなタブレットのような使い勝手です。しかし、タブレットだと性能はそのデバイス自体のスペックに依存しますが、本製品は高性能なPCに接続すれば高性能なタブレットという感覚で利用できるため、やや重いソフトを利用してイラスト制作の下書きに使う・・などというような面白い使い方もできると思います。
魅力が多い一方で気になる点もいくつかあり、ワイヤレス接続時の操作は転送速度などの問題で若干スムーズではない部分もあるため、常時スムーズな操作を望む方には向きません。ですが、個人的には細かい作業を行うのでなければ気になるほどではなく、接続の切り替えが簡単であるため、用途によってUSBとワイヤレスを使い分けると良いのではと思います。
あと、専用のスタンドはモニター設置時は便利ではあるのですがやや奥行きがある事、またモニターの収納がスムーズにいかない事や、液晶パネルを傷つけてしまうのではという不安もあるため、もうすこし構造がどうにかならないだろうかと思いました。
価格に関しては、13.3型のモニターにしてはやや高めであるため、人によってはそういった点で躊躇してしまう方もおられるかと思いますが、個人的には内容相応の価格ではと感じます。そう感じるのはワイヤレス接続や、タッチ&ペン入力に対応しているという所が大きいです。それらの機能がなければ、価格は高いという評価になっていたでしょう。
以上がLT1423pを使用した感想です。総合的に見て面白く使いやすい製品だと思います。
難しいかもしれませんが、購入時にクーポンが使用出来ればなお良かったです。