XPS 13(9343) QHD+液晶搭載 プラチナモデルのベンチマーク結果 第5世代のCore i7を搭載
前記事(Dell XPS 13(9343)QHD+モデルのレビュー 11型並のサイズを持つ13.3型(3200×1800)ノート)に続き、今回は XPS 13(9343)QHD+液晶搭載モデルの構成特徴や性能面について。
掲載しているのはWindows 8.1、13.3型ワイドQHD+タッチ液晶、Core i7-5500U、メモリ8GB、256GB SSDを搭載する「XPS 13 プラチナ・タッチパネル・高速起動・QHD+」モデル。
本製品には第5世代Core i5とi7を搭載する構成が提供されており、今回のモデルはCore i7を搭載する上位のプラチナモデルとなります。
ストレージには256GB SSDを搭載するなど、使い心地にもこだわった内容のマシンです。
今回は、そんなXPS 13の上位モデルの特徴や実際の性能について、詳しく触れたいと思います。
【XPS 13(9343) QHD+液晶搭載モデル レビュー記事目次】
・XPS 13 Graphic Pro(9343) 外観・使用感などについて
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 重量 / 液晶の品質)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成内容と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容
(プリインストール・ソフトウェア)
・製品レビューのまとめ
(XPS 13(9343) QHD+液晶搭載モデル まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
XPS 13 QHD+ 構成内容とその特徴について
掲載している XPS 13の構成内容とその特徴について解説します。
【CPU-Z】
【XPS 13 プラチナ・タッチパネル・高速起動・QHD+ の主な構成】
OS Windows 8.1 64bit
プロセッサ Core i7-5500U (2.4GHz/TB時最大3.00GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス 5500
メモリ 8GB(8GB/DDR3L-RS 1600MHz)
ストレージ 256GB SSD(SAMSUNG製/M.2/SATA)
ディスプレイ 13.3型 QHD+(3200×1800)、、タッチ対応、光沢
無線機能 DW 1560(802.11ac、Bluetooth v4.0)、2.4&5GHz、2×2
バッテリ 4セル(52WHr/最長15時間/実測値は後の項に掲載)
電源アダプター 45W
サイズ 304×200×9~15(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.26kg
ソフトウェア マカフィー リブセーフ (12ケ月間更新サービス)
保証 1年間引き取り修理サービス
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年08月31日時点のものです。
Widnows 8.1、13.3型 QHD+タッチ液晶、Core i7-5500U、メモリ8GB、256GB SSDを搭載するプラチナモデルの構成です。
下位モデルとの主な違いは液晶、CPU、ストレージの容量で、最小構成のモデルにはフルHD液晶やCore i5-5200U、128GB SSDなどが搭載されています。
いずれにせよ、比較的スペックの高い内容の構成が提供されており、使用感は上々。
このサイズのモデルにしては軽く、またバッテリの持ちも良いなど、モバイルノートとして非常に利用し易いモデルだと言えるでしょう。
搭載されているストレージの内容を確認します。
SSDの詳細
ディスクの内訳
SSDにはSAMSUNG製のPM851という256GB M.2 SSDが搭載されていました。
SATA接続となりますが、非常に高速なSSDです。
OSやアプリケーションの起動も速く、サクサクと快適に利用できるでしょう。
256GBと容量にもそこそこ余裕があり、一般的な使い方で容量が不足する事はないと思われます。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているXPS 13で実施したベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.5
メモリ 7.5
グラフィックス 6
ゲーム用グラフィックス 6
プライマリ ハードディスク 8.1
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 553.8 / 238.7
512K 351.9 / 235.7
4K 490.4 / 233.9
4K QD32 24.26 / 95.22
数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値
【3DMark】
実行したテストの結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 51036
Cloud Gate・・・ 5408
Sky Diver・・・ 2854
Fire Strike・・・ 787
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
1280×720(描画設定3) ・・・ 2341
1920×1080(描画設定3)・・・ 1258
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
1280×720 ・・・ SCORE:1819 / RANK:C
1920×1080 ・・・ SCORE:1036 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV】
【新生エオルゼア キャラクター編】
【蒼天のイシュガルド(DirectX 9)】
【新生エオルゼア】
1280×720(高品質/ノートPC) ・・・ SCORE:2459 / 評価:普通
1920×1080(高品質/ノートPC) ・・・ SCORE:1322 / 評価:設定変更が必要
【蒼天のイシュガルド(DirectX 9)】
1280×720(高品質/ノートPC) ・・・ SCORE:2320 / 評価:普通
1920×1080(高品質/ノートPC) ・・・ SCORE:1287 / 評価:設定変更が必要
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
1280×720(標準品質) ・・・ スコア:5815 / 評価:快適
1920×1080(標準品質) ・・・ スコア:3349 / 評価:普通
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 30.60fps
CPU ・・・ 296cb
Minecraft MODなし、デフォルトの描画設定で快適に動作
CPU内蔵のグラフィックスを利用する構成ですが、軽いゲームなら画質を落とせばプレイできるくらいの性能は持ち合わせています。
本製品でゲームをプレイする事はあまりないと思いますが、例えば写真や動画編集など、やや負荷のかかる作業もそこそこ快適に行えるでしょう。
一般用途をはじめ、軽くクリエイティブ系の作業を行うノートPCとしては十分な性能を持ち合わせていると言えます。
消費電力・温度
QHD+液晶を搭載する XPS 13(9343)の消費電力を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。
液晶の輝度は50%程度に設定しています。
アイドル時 ・・・ 8W
ベンチマーク実行時 ・・・ 30W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
非常に高解像度な液晶を搭載していますが、アイドル時、ベンチマーク実行時ともに消費電力は低いです。
次に、XPS 13(9343)の筐体内パーツの温度を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度です。
注意するほどではありませんが、負荷をかけるとCPUの温度が少し高めになるようです。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度を測定してみました。
高負荷な状態が続くと、キーボード中央から左側にかけての付近がやや高温になるようです。
キーボード以上に、底面側の温度が高くなりやすいようなので、膝の上にPCを置いて作業をされる方は注意が必要です。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、XPS 13(9343)の再起動にかかる時間を測定。
以下は9回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 0:34
2回目 0:33
3回目 0:33
4回目 0:32
5回目 0:32
6回目 0:33
7回目 0:32
8回目 0:34
9回目 0:32
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 32秒
XPS 13の再起動にかかる時間は、およそ32秒という結果。
SSDを搭載するPCのなかでも再起動にかかる時間はやや速い方だと言えます。(これまでの測定データより、SSD搭載PCの再起動時間には大体30~40秒という結果が多い)
本製品の速度に関し、不満を感じるような事はまずないと思います。
バッテリ駆動時間
XPS 13(9343)のバッテリ駆動時間を測定。
測定に利用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎に、ワイヤレスLANによるインターネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に行われるように設定。
画面の輝度は50%に設定しています。
バッテリの電力残量が100%から5%に減少するまでの時間は32465秒。
約9(9.018055555…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
バッテリの持ちはかなり良いです。
負荷をかけた使い方だと、もう少し駆動時間は短くなると思いますが、モバイルノートとしては十分実用的であると言えます。
なお、Core i5-5200UやフルHD液晶を搭載したモデルでは、同様の測定方法で約11.8時間ものバッテリ駆動が可能という結果が出ており、バッテリの持ちを重視するのなら下位モデルの方が利用に適していると言えるでしょう。
プリインストール・ソフトウェアの内容
XPS 13にプリインスト-ルされているソフトウェアの内容を簡単にご紹介します。
購入時期や、選択するオプション内容によっては、以下とは内容が異なる可能性がありますので一例としてご覧ください。
プリインストールされているソフトウェアはWindows 8.1標準のソフトに加え、デル製のソフトウェアが数点と、セキュリティソフト「マカフィー リブセーフ」が搭載されるという内容です。
マカフィー リブセーフは標準で12ケ月間更新サービスが搭載されるなど、1年間無料で利用する事ができるようになっていました。
またデル製のソフトウェアについては、PCの総合的な管理を行う「My Dell」やバックアップやリカバリーを管理する「Dell Backup and Recovery」、購入したソフトウェアをクラウドで管理する「Dell Digital Delivery」、システムを最新の状態に保つ「Dell Update」、オーディオユーティリティ「Dell Audio」などを搭載。
加えて掲載のモデルでは「Dell Digital Delivery」を利用し、「Adobe Photoshop Elements 13」や「Adobe Premiere Elements 13」、「FastAccess Facial Recognition」をダウンロード、インストールして利用する事ができるようになっていました。
ちなみにAdobe製のソフトウェアについては、オプションでの追加が必要です。標準では搭載されませんので、必要な方は製品購入時に追加しておくと良いでしょう。
My Dell PCの総合的な管理を行うためのツール
Dell Audio オーディオ関連の設定を行うためのユーティリティ
Dell Digital Delivery 購入したソフトウェアをクラウド上で管理できる
Dropbox 20GBを1年間無料で利用できる特典が付属(必ずしも付属するというものではありません)
XPS 13(9343) QHD+液晶搭載モデル まとめ
XPS 13 (9343)QHD+ モデルのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・・
・極薄のモニタフレームを採用するなど洗練された外観
・13.3型液晶を搭載しながらも、11型クラスのノートのフットプリントを実現
・13.3型液晶のノートにしては軽く薄い
・フルHD液晶、もしくはQHD+ (3200×1800)のタッチ液晶を搭載したモデルを提供
・CPUには第5世代のCore i5やi7、ストレージにはSSDを搭載するなど高性能
・バッテリの持ちが良い
13.3型の液晶を搭載しながらも、11型クラスのノートPCと同じサイズ感を持つモバイルノートPCです。
このサイズのノートPCとしては軽量かつ薄く、またバッテリの持ちも良いなど、モバイルノートとしては非常に扱いやすいモデルです。
いずれのモデルを選択してもパフォーマンスは高く、持ち運びしやすいだけではなく使いやすさという点でも優秀な製品だと言えるでしょう。
極薄のモニタフレームを採用するなど、洗練された外観を持ちあわせており、質感やデザイン性の高いノートPCが欲しいという方にも向いています。
同社が提供する下位の低価格シリーズなどと比べると少し高価な印象はありますが、扱いやすさや使い勝手、外観など、価格相応の内容を持ったノートPCです。
購入者の満足度は、総じて高いものになると思われます。