ThinkPad T530 レビュー 外部GPUやフルHDを選択可能な15.6型ノートPC
レノボが販売するノートPC、ThinkPad T530のレビューです。
ThinkPad T530は、15.6型の液晶を搭載するスタンダードノート。
現在プロセッサはCore i3~i7まで、グラフィックスにおいても内蔵のHDグラフィックス4000の他 NVIDIA NVS 5400Mも選択可能、さらにディスプレイは1366×768ドット、1600 x 900ドット、フルHD(1920 x 1080)の3種から選択できるなど、充実したカスタマイズ内容が魅力のノートPCです。
※構成は2013年1月28日確認のもので、時期によって選択できるパーツの内容は変化する可能性があります。
ThinkPad Tシリーズは他の定番ThinkPadと同様、筐体の堅牢性や操作性他 様々な部分で信頼性の高い製品で、使っていて安心感があります。特にビジネスにノートPCを使用されるという方に適していると言えるでしょう。
T530は販売が開始されてから半年以上が経過しており、今さらという感もありますが、今回の記事では実機を用いた詳しいレビューを掲載したいと思います。
【ThinkPad T530 レビュー記事目次】
・ThinkPad T530 のウルトラベイ・エンハンスドについて
・ThinkPad T530 のベンチマーク結果
(掲載モデルの構成 / NVIDIA Optimusについて / ベンチマーク結果)
ThinkPad T530 外観や操作性のチェック・解説
T530の外観や操作性をチェックします。
天板のデザインはXシリーズやWシリーズといった、定番ThinkPadと全く同じ。
隅にlenovoとThinkPadのロゴが配置されています。
シンプルなデザインですが指紋が付きにくく、扱いやすいです。
筐体側面のインターフェースをチェックします。
左側面にはMini-Displayport、VGA、USB3.0×2、USB2.0、IEEE1394、無線LANのオンオフスイッチを搭載。
右側面にはExpressCard/34、メディアカードスロット、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポート、光学ドライブ、LAN、セキュリティロックケーブル用のスロットを搭載。
前面には何もありません。
爪を引っ掛けるタイプの開閉ラッチが搭載されています。
これは以前からのThinkPadで採用されていたラッチです。X230などは、この部分がマグネット式のラッチに変更されています。
好みもあると思いますが、爪を引っ掛けるタイプの方がしっかりと閉まるので安心感があります。ただ、マグネット式のラッチを採用するXシリーズの方が、スリムで見た目は良いです。
背面にはPowered USB2.0とバッテリー、電源コネクターを搭載。
全体として端子の内容は充実していますが、Xシリーズと同じくHDMI端子は搭載されていません。(HDMIは家庭用のデジタルTVなどに繋ぐ場合に便利な端子で、コンシューマー向けPCへの搭載は多いです。が、企業向けには余り必要がない為、搭載されないのだと思います)
筐体サイズは幅372.8mm、奥行き245.1mm、高さ31.8~35.6mmで重量は約2.52kg。
かなり厚みもあり、携帯には適さないモデルです。
ディスプレイには15.6型ワイドフルHD(1920×1080)の非光沢液晶を搭載。
非光沢液晶のみで、解像度はフルHDの他、1366×768ドットのHD液晶や1600×900ドットのHD+液晶も選べます。
私はどちらかというと解像度の高い液晶が好みですが、高解像度の液晶は文字などの表示が小さく、人によっては見難いと思われる方もいる為、解像度の選択肢が多いのは良いです。
映りはやや青みがかった色をしているように感じますが、明るく使い易い綺麗な液晶です。
視野角は良いと言う程ではないですが、悪くは無いです。斜めからでも結構見えます。
液晶の上にはHD720p対応のウェブカメラを搭載。ウェブカメラはオプションです。
ウェブカメラの左右にはマイクを内蔵しています。
ウェブカメラのすぐ隣にはThinkLightを搭載しています。
ThinkLightとはキーボードライトの事です。
なお、オプションでバックライト付きのキーボードも選択することが出来ます。
ThinkLightが標準で搭載されているのであまり必要ないと思いますが、暗い場所で作業をされる事が多い場合は、バックライト付きのキーボードを選ばれると良いでしょう。
キーボードの様子をチェックします。
15.6型とサイズは大きめですが、テンキーはありません。
個人的にはテンキーはない方が使いやすいですが、あったほうが便利だという方もいると思います。
キーボードの左右にはスピーカーを搭載しています。
配列はその他のThinkPad(XやWなど)と同じ、6列のアイソレーション型キーボード。(レノボではプレシジョン・キーボードと呼ぶようです)
私が現在使用しているX230と同じ形、配列のキーボードです。
旧ThinkPadの7列キーボードを使用していた時には、7列キーボードが最も使いやすいと思っていましたが、6列に慣れた今、このキーボードがとても使いやすいと感じています。
他メーカーの製品と比較しても、ThinkPadのキーボードは使いやすい方だと思います。
ただ、些細ではありますが欠点もあります。
慣れれば大した事ではないのですが、ファンクションキーが横一列に隙間なく並んでいるところがやや使い難く感じます。
ファンクションキー操作時、このキーの並び方だと指で触っただけではキーの種類の区別が付かないため、キーを見ずにファンクションキーの操作を行うと押し間違いをしてしまうことがあります。
ただ、後にでたThinkPad X1 Carbonではこのファンクションキーの並びが改善されているため、次モデル(次はT540?)では改善されるのかもしれません。
中央にかけて湾曲する形状のキートップが採用されており、指をキートップに置いた際のなじみが良いです。キーボードの操作が非常に行いやすい形状だと思います。
タッチパッドはボタン分離型。
勿論、トラックポイントも搭載されています。(レノボでは、トラックポイント+タッチパッドの組み合わせをウルトラナビと呼びます)
パッドの表面は凸凹とした加工が施されてますが、指すべりがよく操作しやすいパッドです。また、2つのボタンは押しやすいよう、筐体隅の方に配置されています。
このタッチパッドは、レノボの製品で最も使い易いタッチパッドではないかと私は考えているのですが、T530ではマウスを使う方が多いと考えられる為、あまり気にする部分ではないかもしれません。
右側のパームレスト上にはThinkPadのロゴと、指紋センサーを搭載。
指紋センサーはオプションです。
ディスプレイの開き具合は上写真の通り。
180度をやや超えるところまで開く事が出来ます。
底面の様子です。
底面からは、メモリスロットやHDDベイにアクセスする事ができるようになっています。
メモリスロットの上に見えるのはドッキングコネクター。オプションで販売されているドック(拡張ユニット)などを接続するためのコネクターです。
T530は、側面から光学ドライブを取り外すことが出来るようになっています。
取り外しの様子については、後に掲載します。
電源アダプターのプラグ差込口の形状はメガネ型。
今回のT530には90Wの電源アダプターが付属していますが、選択するパーツによってアダプターの種類は異なります。
例として、NVIDIA NVS 5400Mを選択した場合には標準で90Wの電源アダプターが付属、またCore i7-3720QM以上のプロセッサを選択した場合には135Wの電源アダプターが標準で付属するなど、パーツの内容によって変化します。(購入時、カスタマイズ画面の内容をよくご確認ください)
以上です。
次に取り外し可能な光学ドライブについてですが、長くなりそうなので次の記事に掲載したいと思います。
製品に興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧下さい。