HP Stream Mini 200-020jp レビュー HDDの増設も可能な税込2万円台の超小型PC
HPが販売するデスクトップPC、HP Stream Mini 200-020jp のレビューです。
HP Stream Mini 200-020jpは、手のひらにも乗る超小型サイズのデスクトップPC。
ストレージ容量が32GBと小さい代わりに、Microsoft OneDrive 200GB を2年間無料で利用できる特典が付属するなど、いわゆるクラウドの利用を想定したマシンです。
価格が税込でも2万円台と安く、さらに現在(2015年3月16日時点)は送料も無料となるなど、ストレージ容量が小さいという部分を考慮したとしてもコストパフォーマンスは高いです。
容量が小さい事より用途がやや制限されてしまうという欠点はあるものの、標準付属の増設キットを利用してディスクの増設を行ったり、メモリの増設も行えるなど、非常に大きな魅力を持った製品です。(※増設など、改造は製品保証対象外となります)
今回は、そんなHP Stream Mini 200-020jpの外観や使い勝手、性能の詳細に加え、実際に増設を行ってみた様子などを掲載したいと思います。
【HP Stream Mini 200-020jp レビュー記事目次】
・HP Stream Mini 200-020jp 筐体外観や内部構造・付属品をチェック
(筺体外観・インターフェース / 筐体内部の構造 / HDD増設キットが付属 / 重量 / キーボード・マウス / OneDrive 200GBが2年無料)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間)
・プリインストールされているソフトウェアの内容について
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・HP Stream Mini 200-020jp にHDDを増設
(HDDを増設してみる / 増設後の様子)
・製品のまとめ
(HP Stream Mini 200-020jp まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Stream Mini 200-020jp 筺体外観・インターフェースの内容をチェック
まず、HP Stream Mini 200-020jpの筺体外観やインターフェースの内容について解説します。
筺体のサイズは幅145mm、奥行き146mm、高さ53mm、重量は約550gとタブレット並みの軽さを実現しています。NUCなどに比べるとややサイズは大きいものの、どこでも設置できる省スペース性に優れたPCです。
超小型と言われるPCは、どれも似たり寄ったりのデザインである中、コバルトブルーのカラーリングを採用した本製品の外観に惹かれる方は少なくないのではと思います。
真上から見た所 丸いフォルムが柔らかいイメージ
天面と側面のカラーは異なる
透明感のある天板
実物を目にするまで、ボディカラーは単色のブルーだと思い込んでいたのですが、実際は天面と側面のカラーが異なっており、天面にはやや淡いブルーカラーを、側面や底面には鮮やかなコバルトブルーのカラーを採用しており、見た目に色鮮やかです。
鮮やかと言っても浮くような派手さはなく、どのようなインテリアにもマッチしやすいデザインだと思います。
天面には透明感のある素材が利用されており、質感がとても美しいです。
インターフェースの内容を確認します。
まず前面。
USB3.0×2基と、電源ボタンがその隣に搭載されています。
右側面にはメディアカードリーダー。
左側面にはintelのロゴシール。
端子類は搭載されていません。
背面側にはセキュリティケーブル用のロックスロット、ヘッドフォンやマイクのコンボポート、LAN、USB3.0×2、HDMI、DisplayPort、電源コネクターという内容。
USBは前後あわせて4基、また2系統の映像出力端子を搭載しており、小型サイズのPCとしては十分すぎる内容だと思います。
USBやメディアカードリーダーにも前方からアクセスしやすい配置であり、使い勝手は悪くないです。
底面の様子。黒いものはすべり止めだと思われるゴム素材のボトムカバーです。
ゴムの周りの小さな穴は、通気口。
本体と付属の電源アダプター&ケーブル アダプターは小型
電源アダプターの出力は19.5V、2.31Aで45W プラグの形状はミッキー型
筐体内部の構造をチェック
次に、筐体内部の構造をチェックします。
前の項で筺体底面には黒いボトムカバーがあると述べましたが、このボトムカバーを取り外し、下にあるネジを外して内部へアクセスします。
ボトムカバーは手でプチプチと簡単に取り外せる ネジは3カ所
ネジを外し、さらに外側のケースを持ち上げて取り外します。
一番上にあるのが2.5インチのHDDベイです。
さらに内部へアクセスするには、HDDベイを固定している4つのネジを緩め、HDDベイを取り外します。
マザーボード全体の様子
メモリスロットは2基。
購入時の構成では2GBのメモリが一枚搭載されるのみですが、最大で16GBまでメモリを増設する事が可能です。
メモリスロットの反対側には無線LANと、32GBのM.2 SSD。
M.2 SSDはSATA接続であるため、PCI Express接続のSSDのような速度は出ませんが、それでも十分に高速です。
正直、購入時の構成のままでも十分快適に利用できると思いますが、ストレージ容量が32GBと小さい為、データの保存ややり取りにやや工夫が必要であることは否めません。
安い製品だからと割り切ってそのまま利用し、使いにくくなってきたら新しく買い替えるというのもアリだと思いますが、ディスクの増設が行えるなど多少なりとも拡張性があるという点で、長く使える製品なのではと思います。
HDD増設キットが付属
HP Stream Mini 200-020jpの内部には空の2.5インチHDDベイが搭載されていますが、ストレージを増設する場合、ディスクを固定するためのネジやSATAケーブルが必要となります。
本製品にはそのネジやSATAケーブルを「HDD増設キット」ととして標準付属しており、増設時に利用する事ができます。
付属の増設キット
SATAケーブルとネジが4つ入っていた
一応、増設の仕方について簡単に書かれた用紙も同梱されている
本製品にはMicrosoft OneDrive 200GBを2年間利用できる特典が付属していますが、大きなデータのやり取りを行う場合、オンラインストレージだと少々時間がかかってしまいます。
できるだけスムーズに作業を行いたいという場合は、HDDやSSDの増設がお勧めです。
ただし増設を行った場合、また増設によって発生した障害などは製品保証の対象外となってしまうため、増設をお考えの方はそういった事柄を踏まえたうえで、行うようにしてください。
ちなみに、この増設キットの付属は日本独自の仕様で海外製品には付属していないのだそうです。(海外では、日本ほど増設の需要がないのでしょうか?)
重量・サイズ感をチェック
HP Stream Mini 200-020jpの重量を測定してみました。
本体の重量は539g。
使用の約550gという数字よりもやや軽いようです。
本製品を日常的に持ち歩いたりする事はないと思いますが、いざという時持ち歩ける事ができるというのは、使い方によっては便利であると感じる方もおられるのではないでしょうか。
数字だけではわかり難いので、iPhone 5と比較。
かなり小さいという事がわかると思います。
バッグに入れる場合、お弁当箱を入れるような感覚です。
付属している電源アダプターやケーブルの重さは288g。
本体と合わせても800g台と軽いです。
標準付属のキーボード・マウス
HP Stream Mini 200-020jpには、標準でワイヤレスタイプのキーボードやマウスが付属しています。
HPの個人向けデスクトップPCのオプションとして提供されている、ワイヤレスキーボードやワイヤレスマウスと全く同じものです。
別製品の記事でも同じものをご紹介していますので、ワイヤレスキーボードやマウスの詳細については、こちらのページをご参照ください。
ワイヤレス日本語キーボード Windows 8向けのショートカット機能が搭載されている
ワイヤレスマウス
キーボードもマウスもこのUSBレシーバーを使用してPCに接続
USBレシーバーの接続により、USB端子を常時1基消費してしまいますが、本製品には計4基のUSB3.0が搭載されているため、不便を感じるような事はないと思います。
その他の付属品・特典 - OneDrive 200GBが2年無料
キーボードやマウス以外の標準付属品をご紹介いたします。
実際の製品とは異なる可能性がありますので、参考情報としてご覧ください。
サポートガイド等の資料類、速効!HPパソコンナビ特別版、OneDrive 200GB、ストアアプリのギフトカード
何度も繰り返し書いているように、本製品にはMicrosoft OneDrive 200GBを2年無料で利用できるという特典が付属しています。
時期にもよりますが、OneDrive 200GBを普通に2年利用すると大体1万円前後のお値段となりますので、オンラインストレージを活用される方にはお得な特典です。
Windows ストアアプリのギフトカードが付属していました。
こちらはいつまで実施されているキャンペーンなのかは不明です。
「速効!HPパソコンナビ特別版」というWindows 8の解説書も付属。
片手でも軽々持つ事ができる、小型サイズの参考書です。
様々な操作について、イラストを交えて非常にわかりやすく書かれており、まだWindows 8以降のOSを利用した事がない、また使い方がイマイチ良くわからないという方には重宝する本なのではと思います。
HP Stream Mini 200-020jpの外観や内部構造、付属品等については以上となります。
引き続き、次の記事では製品の構成や実際の性能、搭載ソフトについて詳しく触れたいと思います。
製品に興味をお持ちの方は、是非次記事にも目を通してみて下さい。
次: HP Stream Mini 200-020jpのベンチマーク結果 Celeron 2957Uや32GB SSDを搭載する超小型PCの性能