HP Stream Mini 200-020jpのベンチマーク結果 Celeron 2957Uや32GB SSDを搭載する超小型PCの性能
前記事(HP Stream Mini 200-020jp レビュー HDDの増設も可能な税込2万円台の超小型PC)に続き、今回はHP Stream Mini 200-020jpの構成特徴と性能面について。
掲載製品は、Windows 8.1、Celeron 2957U、メモリ2GB、32GB SSDという構成のマシン。
本製品で提供されているのは上記構成のみで、保証やソフトなどのカスタマイズは行えるものの、主要なパーツのカスタマイズオプションは提供されていません。
今回は、そんなHP Stream Mini 200-020jpの特徴解説と、実際のパフォーマンスについて検証を行った結果を掲載したいと思います。
【HP Stream Mini 200-020jp レビュー記事目次】
・HP Stream Mini 200-020jp 筐体外観や内部構造・付属品をチェック
(筺体外観・インターフェース / 筐体内部の構造 / HDD増設キットが付属 / 重量 / キーボード・マウス / OneDrive 200GBが2年無料)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間)
・プリインストールされているソフトウェアの内容について
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・HP Stream Mini 200-020jp にHDDを増設
(HDDを増設してみる / 増設後の様子)
・製品のまとめ
(HP Stream Mini 200-020jp まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Stream Mini 200-020jp 構成内容とその特徴について
まず、掲載しているHP Stream Mini 200-020jpの構成内容と特徴を解説します。
以下はCPU-Zの実行結果と、掲載モデルの構成内容です。
【CPU-Z】
【HP Stream Mini 200-020jp の主な構成】
OS Windows 8.1 Update 64bit
プロセッサ Celeron 2957U(1.40GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス
メモリ 2GB(2GB×1/PC3L-12800/2スロット/最大16GB)
ストレージ 32GB SSD(M.2/SATA/SanDisk製)
光学ドライブ なし
無線機能 IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0
拡張ベイ 2.5インチ×1
拡張スロット M.2 (SATA) Type2242×1、M.2 (PCI Express) Type1630×1
電源 45W 外付けACアダプター
サイズ 145×146×53(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約550g
カラー コバルトブルー
キーボード・マウス ワイヤレス日本語キーボード(Windows 8ショートカットキー付)、ワイヤレス光学スクロールマウス
特典 Microsoft OneDrive 200GB (2年間)
保証 1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2015年03月16日時点のものです。
OSにWindows 8.1、CPUにCeleron 2957U、メモリ2GB、32GB SSDを搭載する構成のマシンです。
主要なパーツだけを見ると、ストレージの容量が小さい以外に特徴はありませんが、OneDrive 200GBを2年利用できる特典が付属していたり、無線LANの標準搭載やワイヤレスキーボード&マウスの標準付属など、税込2万円台という製品価格の割に、盛りだくさんな内容です。
2.5インチの拡張ベイを内蔵している部分も見逃せません。
最近では2~3万円台のPCもそれ程珍しくはありませんが、細かい所を見ると価格相応の製品であったり、ストレージ容量が極端に小さいなど、妥協しなくてはならない点を持っている事が少なくはありません。
本製品もストレージの容量が小さいという点では妥協が必要ですが、代わりにオンラインストレージの特典が付属していたり、HDDの増設が可能であったりと、32GBという小さいストレージ容量の使いにくさを補う抜け道が複数用意されており、工夫次第ではマシンの使い勝手を大きく変えることができます。
HDDの増設については、トラブル時に製品保証の対象外となる可能性が高い為、大きな声でお勧めできる行為ではありませんが、パーツの増設ができるからこの製品を選ぶというユーザーは少なくないのではと思います。
様々な製品をご紹介していますが、本製品はその中でも特にお買い得感の高い製品です。
搭載されているストレージの内容を詳しくチェックします。
搭載されているSSD
ディスクの内訳
Cドライブの容量
SanDisk製の「SDSA6MM-032G-1006」という32GB M.2 SSDが搭載されていました。
M.2規格のSSDですが SATA接続であるため、速度は昨今の超高速SSDに比べると劣りますが、劣るといっても十分に高速な部類です。
2~3万円の製品とは思えない位、快適なパフォーマンスで作業が行えると思います。
気になるのは残容量ですが、ディスクの管理で確認を行ってみた所、Cドライブに割り当てられているのは23.86GB。そのうち、ユーザーが利用できるのは初期時で20GB弱となっていました。
本製品はOSがWimブートでインストールされているため、ストレージの容量が少ないながらもCドライブの大半をユーザーが利用できるなど、容量の割には比較的自由な使い方ができそうです。
といっても、Windowsアップデートのたびに空き容量は減少しますので、沢山のソフトウェアをインストールしたい方には不向きです。
ベンチマークテストの結果
以下、HP Stream Mini 200-020jpで実施したベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 5.7
メモリ 5.5
グラフィックス 4.4
ゲーム用グラフィックス 4.8
プライマリ ハードディスク 7.55
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 431.6 / 93.33
512K 221.3 / 46.40
4K 12.31 / 6.184
4K QD32 33.45 / 5.295
いずれも数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
テストの結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 23154
Cloud Gate・・・ 2101
Sky Diver・・・ 1429
Fire Strike・・・ 308
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
1280×720
1280×720 ・・・ 1427~1432
【BIOHAZARD 6】
1280×720
1280×720 ・・・ SCORE:899 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア キャラクター編】
1360×768(標準品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:1789 / 評価:設定変更を推奨
1920×1080(標準品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:1049 / 評価:設定変更が必要
1360×768(高品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:839 / 評価:動作困難
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
1280×720(標準品質)
1280×720(標準品質) ・・・ スコア:2772 / 評価:やや重い
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 14.30fps
CPU ・・・ 91cb
グラフィック性能は低いですが、多くのベンチマークテストを実行できるだけのパワーは持ち合わせているようです。
CPUやグラフィック性能は価格なりと言った所ですが、ディスク性能はシーケンシャルリードが400MB/s超えと、かなり高速。
容量が小さい事もあり、書込み速度となると極端に速度は落ちますが、普通に使っていて遅いと感じるような事はあまりないと思います。
消費電力・温度
HP Stream Mini 200-020jpの消費電力を測定。
以下はアイドル時とベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力値です。
アイドル時 ・・・ 5W
ベンチマーク実行時 ・・・ 23W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時は5Wと、消費電力はとても低いです。
筺体内のパーツ温度を測定してみました。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度測定結果です。
全体的に温度は低いです。
なお、上記表のCPUの項目に「Core i5-4350U」の記載がありますが、本製品に搭載されているCeleron 2957UがCore i5-4350Uの廉価版であるという事から、このような表示になっているのだと思われます。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、HP Stream Mini 200-020jpの再起動にかかる時間を測定。
以下は10回の再起動測定時間と、その平均値です。
1回目 0:38
2回目 0:32
3回目 0:29
4回目 0:29
5回目 0:30
6回目 0:29
7回目 0:29
8回目 0:29
9回目 0:30
10回目 0:30
再起動の平均時間 ・・・ 30秒
HP Stream Mini 200-020jpの再起動にかかる時間はおよそ30秒。
SSDを搭載する多くのPCでは、再起動に30~40秒程度かかるという結果が出ており、本製品の再起動時間はかなり速い方だと言えます。
安価な製品にしては、使い勝手がよいです。
プリインストール・ソフトウェアの内容
HP Stream Mini 200-020jpにプリインストールされている、ソフトウェアの内容を簡単にご紹介します。
以下は初期時のデスクトップやスタート画面、アプリ一覧画面の様子です。
製品購入時のオプション選択の内容などによっては、以下とは異なる可能性がありますので、一例としてご覧ください。
本製品にプリインストールされているのはWindows 8.1 標準のソフトウェアに加え、HP製の各種ツール、セキュリティソフトの「マカフィーリブセーフ」、サウンドユーティリティの「Dts Sound+」などで、期間限定のキャンペーンとして、Dropbox 25GBを6か月間無料で利用できるという特典が付属。
ストアアプリに関しては、「HP Connected Photo」や「HP Windows 8入門」、「マカフィーセントラル」、「tripadvisor」、「The Weather Channel」などの標準ではないアプリが搭載されていました。
HP製のツールについては、PCの全般的な管理を行える「HP Support Assistant」やリカバリーツールの「HP Recovery Manager」、ユーザーガイドなどを参照できる「HP Documentation」、プロダクトナンバーやシリアルナンバーなどを表示する「HP support information」を搭載。
ストレージの容量が少ないだけあって、ソフトは最低限必要なもののみの搭載となっているようです。
ちなみに2015年3月16日現在 HP Stream Mini 200-020jpでは、製品価格はそのままで「KINGSOFT Office2013 Standard」が付属するというキャンペーンモデルを提供中です。
KINGSOFT Officeが必要な方は、公式ページのモデル一覧よりキャンペーンモデルをご選択ください。(キャンペーンは既に終了している可能性があります)
HP Support Assistant PCのメンテナンスや更新など、全般的な管理を行える
HP Recovery Manager バックアップやリカバリを行うツール リカバリメディアの作成も行える
Recovery Managerよりリカバリメディアの作成を実行すると、回復ドライブの作成ウィザードが表示された
Dropbox 25GBを6か月間無料で利用できる OneDrive 200GB分が付属しているが Dropboxも結構便利
HP Stream Mini 200-020jpの構成や性能、ソフトウェアについては以上となります。
次記事では、本製品に標準付属しているHDD増設キットを使用し、実際にHDDの増設を行ってみたいと思います。
次: HP Stream Mini 200-020jp へHDDを増設 HDD増設キットが標準付属