Dell Inspiron 15 ゲーミング(7567)のレビュー GTX 1050 Ti搭載!低価格でもパワフルな15.6型ゲーミングノート
デルが販売するノートPC、Inspiron 15 ゲーミング(7567)のレビューです。
Inspiron 15 ゲーミング(7567)は、15.6型フルHDの非光沢液晶を搭載するゲーミングノートPC。
グラフィックスにはGTX 1050 Ti(4GB)を搭載し、CPUには第7世代のCore i5やCore i7をラインアップ。2017年4月2日時点では、全モデルのストレージにSSDを搭載するなどハイパフォーマンスかつ、使い勝手のよいノートPCです。
デル製品でゲーミングというと、ALIENWAREブランドが思い浮かびますが、ALIENWAREはデザインや機能、操作性、性能など、全てにおいて非常に高いクオリティを誇る製品であるため、全体的に価格が高め。
一方で、今回のInspiron 15 ゲーミングは、ゲームに必要なパワーや操作性を備えながらも、機能をシンプルにすることで価格が低く抑えられているため、ALIENWAREには手が届かないという方、また性能高くゲーミングらしいビジュアルを備えたノートが欲しいという方に向いています。
今回は、そんなInspiron 15 ゲーミング(7567)の特徴や外観写真、提供されている構成などについて解説いたします。
【Inspiron 15 ゲーミング(7567) レビュー記事目次】
・製品の特長
(Inspiron 15 ゲーミング(7567)の主な特長)
・Inspiron 15 ゲーミング(7567) 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 液晶の見やすさ / 重量)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(Inspiron 15 ゲーミング(7567) まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Inspiron 15 ゲーミング(7567)の特長
以下、Inspiron 15 ゲーミング(7567)の主な特長です。
構成は変更となる可能性があるため、参考程度にご覧ください。
・GeForce GTX 1050 Ti(4GB)を標準搭載
・インテルの第7世代Core i5、Core i7を搭載
・15.6型フルHDの非光沢パネルを採用
・大型のデュアル冷却ファンを採用しており、強力な冷却が可能
・ハイビスカスレッドとマットブラックの2色展開
第7世代Coreプロセッサや、GTX 1050 Ti(4GB)を搭載する15.6型フルHDのゲーミングノートです。
ALIENWAREが、どちらかというとハードコアなユーザー向けのゲーミングブランドであるのに対し、Inspiron 15 ゲーミング(7567)はライトゲーマー向け、またこれからPCでゲームをはじめようという初心者でも気軽に購入できる製品です。
多くのゲームを高画質でプレイできるパワーを持ち合わせてはいますが、ALIENWAREに比べると機能がシンプルであるため比較的価格は低く抑えられており、PCゲームで遊びたいという方はもちろん、ゲーム以外の作業にも使いやすい15.6型ノートをお探しの方にも向いています。
赤と黒の配色を採用するデザインは、ゲーミングPCらしさを醸し出しつつも、一般的なゲーミングPCに見られるような尖ったイメージはなく、ゲーマーとはまた違った層のユーザーにも好まれやすいのではないでしょうか。
Inspiron 15 ゲーミング(7567) 筺体外観・インターフェース
Inspiron 15 ゲーミング(7567)の筐体外観をチェックします。
赤と黒のメリハリのある配色が印象的な、ゲーミングらしいビジュアルを持つマシンです。お聞きした話によると、自動車のデザインを参考にもしているのだとか。
筐体サイズは15.6型ノートとしてはそれほど大きくはないはずなのですが、コントラストのはっきりとしたカラーリングや、独特の排熱口のデザインなど様々な要素が相まって、他のPCよりも存在感が強く感じられます。
今回、掲載しているのはマットブラックカラーのモデル。
本製品には赤をベースに黒を組み合わせた「ハイビスカスレッド」と、黒をベースにピンポイント的に赤を組み合わせた「マットブラック」の2色のボディをラインアップしています。
どちらも、ハイパフォーマンスを感じさせるゲーミングらしい配色で、ALIENWAREとは異なるデザインであるものの、ALIENWAREに似た近未来的な雰囲気がどことなく感じられる製品です。
個人的には、ハイビスカスレッドと呼ばれる赤のモデルが好みですが、黒のモデルもなかなか恰好良いです。
イベントで展示されていたハイビスカスレッドのモデル
背面・正面から見たところ 安定感のあるヒンジがディスプレイを支えています
ディスプレイには、15.6型フルHDの非光沢パネルを搭載。
記事作成時点では、提供されているのはフルHDの非光沢パネルのみとなります。
イベントでお聞きした話では、海外には4Kパネルの選択肢もあるということでしたが、日本では今のところはそのような選択肢はみあたらないこと、また今後、日本製品に4Kの選択肢が提供されるのかどうかは不明です。
HD(720p)Webカメラと、デジタル・マイクを内蔵
ディスプレイ下部にはDELLのロゴを配置
ディスプレイの最大開閉角度は約140度(多くのPCは大体130~140度)
筐体側面のインターフェースをチェックします。
筐体左側面の様子。
左からセキュリティケーブルスロット、電源コネクター、USB3.0、2-in-1 メディアカードリーダーが並びます。
右側面にはヘッドフォン出力&マイク入力のコンボジャック、USB3.0×2基(うち1基はPowerShare仕様)、HDMI 2.0、LAN端子が並んでいます。
筐体正面側です。
赤と黒の配色を用いた、大柄なメッシュによるパターンデザインを採用。
大胆なデザインです。
何もないように見えますが、この部分にはスピーカーを内蔵しています。
また中央には電源のインジケーターランプを搭載。
背面です。
筐体背面、左右に1箇所ずつ排熱口が配置されており、内部のデュアルファンによって熱を帯びた空気が排出されます。
排熱のシステムに関しては、ALIENWAREの排熱を応用しているのだそうです。
筐体底面。
写真は上が筺体正面側、下が背面側です。
中央にネジ留めされた大きなカバーが一枚配置されており、 開くことができるようです。
底面中央にはinspironの型押しによるロゴ
底面端の方にサブウーファーを内蔵。
正面側のスピーカーと底面のサブウーファーを組み合わせることで、迫力のサウンドを演出します。
サウンドに関しては、プリインストールされているWaves MaxxAudio Proのユーティリティより、調整が可能です。
Waves MaxxAudio Proのユーティリティ
PC本体と、付属の電源アダプターやケーブルです。
電源アダプターは19.5V、6.7Aで130W。
キーボードの操作性
Inspiron 15 ゲーミング(7567)に搭載されている、キーボードやその周辺の操作性をチェックします。
テンキー付きの日本語キーボードです。
デルのノートPCによく見られる、特殊な形状のBackspaceやEnterキーを採用していますが、キーの配列には変わったところはなく、またキーのサイズには余裕があり使い勝手は悪くないです。
ゲーミングノートですが、ゲームPCのキーボードによく見られるような特殊機能はありません。
あと具体的な構造はわかりませんが、以前のイベントでお聞きした説明によると防水設計のキーボードを採用しているそうです。
キートップの形状は平ら ややザラツキのある素材を用いており指紋の痕が目立ち難いです
タッチパッドはボタン一体型です。
特別使いやすいというものでもありませんが、クリックの感触は悪くはなく、パッドの面積が広いため操作がしやすいです。
液晶の見やすさ
Inspiron 15 ゲーミング(7567)に搭載されている、液晶の見やすさをチェックします。
15.6型フルHD(1920×1080)の非光沢パネルを採用しています。
本製品で提供されているのは、今のところこのパネルのみとなります。
非光沢タイプのパネルであるため、映り込みなどが目立ち難く作業がしやすいです。
全体的に色が浅い感じがあり、画面の発色や見え方にこだわりがあるような方には向きませんが、普通に見やすい液晶だと思います。
視野角は狭いです。
が、正面から閲覧する限りでは、見辛いと感じるようなことはありませんでした。
なお、本製品にはTru Colorと呼ばれる、ディスプレイの表示色をカスタマイズできるソフトウェアがプリインストールされています。
Tru Color
手動で色温度などを調整できるほか、予め用意されているプロファイルを利用し、最適な画面表示を設定できるようです。
重量
Inspiron 15 ゲーミング(7567)の重さをはかってみました。
PC本体の重さは2749g。
15.6型のゲーミングPCなので、重めですね。
電源アダプターやケーブルは526g。
こちらも重いです。
Inspiron 15 ゲーミング(7567) 構成内容とその特徴について
掲載しているInspiron 15 ゲーミング(7567)の構成内容と、その特徴について解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【Inspiron 15 ゲーミング(7567) の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-7700HQ(2.80GHz~3.80GHz)
ディスプレイ 15.6型フルHD(1920×1080)、非光沢
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti(4GB)、HD グラフィックス 630
メモリ 16GB(16GB×1/DDR4 2400MHz)
ストレージ 256GB SSD(SATA/インテル製)+ 1TB HDD (5400rpm/東芝製)
無線機能 IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.2(2.4&5 GHz、1×1)
バッテリ 6セルバッテリ 74Whr
サイズ 384.9×274.73×25.44(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.65kg
標準保証 1年間 引き取り修理サービス
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年04月2日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、15.6型フルHD非光沢液晶、Core i7-7700HQ、メモリ16GB、GTX 1050 Ti(4GB)、256GB SSD&1TB HDDという構成内容のモデルです。
2017年4月2日現在、Inspiron 15 ゲーミング(7567)には大きく分けて、第7世代のCore i5、i7を搭載したモデルが提供されています。
液晶には15.6型フルHDの非光沢パネルが提供され、グラフィックスは GTX 1050 Ti(4GB)のみ。すべてのモデルにSSD、もしくはSSD&HDDが搭載されており、使用感はとてもよいです。
光学ドライブは搭載されていません。
以下、記事作成時点で提供されている構成内容の一覧です。
あくまでも提供されている構成を書き出したものであり、記載の構成を自由に組み合わせられるというものではないため、ご注意ください。
OS | Windows 10 Home 64bit Windows 10 Pro 64bit |
液晶 | 15.6型フルHD(1920×1080)、非光沢 |
CPU | Core i5-7300HQ(2.50GHz~3.50GHz) Core i7-7700HQ(2.80GHz~3.80GHz) |
メモリ | 8GB(DDR4 2400MHz) 16GB(DDR4 2400MHz) |
グラフィックス | GeForce GTX 1050 Ti(4GB GDDR5) |
ストレージ | 256GB SSD 128GB SSD&500GB HDD(5400rpm) 256GB SSD&1TB HDD(5400rpm) |
光学ドライブ | 光学ドライブなし |
無線LAN | 802.11ac(2.4&5 GHz、1×1)、Bluetooth 4.2 |
バッテリ | 74Wh、6セルバッテリ |
カラー | マットブラック ハイビスカスレッド |
サイズ | 384.9×274.73×25.44(mm/幅×奥行き×高さ) |
重量 | 2.65kg |
保証 | 1年間 引き取り修理サービス |
掲載モデルに搭載されているストレージの内容です。
SSDやHDDの仕様
ストレージの内訳
SSDにはインテル製の「SSDSCKKF256H6」という256GB SSD(SATA)が、HDDには東芝製の「MQ01ABD100」という1TB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
2017年4月2日現在、本製品には256GB SSD、128GB SSD&500GB HDD(5400rpm)、256GB SSD&1TB HDD(5400rpm)のストレージ構成が提供されており、今回のモデルのストレージは、提供されている中ではもっともハイスペックな構成となります。
様々なゲームをプレイするのなら、今回の掲載モデルのような、SSD&HDDの2ドライブ構成を選んだ方が使いやすいです。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているInspiron 15 ゲーミング(7567)で実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用 左がSSD、右がHDDのスコア
【3DMark】
Fire Strikeの実行結果
Fire Strike Ultraの実行結果
Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720(最高品質)、1920×1080(最高品質)/ウィンドウモードで実行
【ドラゴンズドグマ オンライン】
1920×1080 / 最高品質
【ファンタシースターオンライン2 EP4】
1920×1080(設定3)、1920×1080(設定6)
【FINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルド】
上から1280×720、1920×1080(DirectX 9/高品質(ノートPC))
FF14は通常、ゲーミングPCではDirectX 11で実行する事が多いですが、今回はDirectX 9で実行しています。
【CINEBENCH R15】
【GTA V】
GTA Vのベンチマークテストを実行してみました。
解像度はフルHDのみです。
【標準画質】
MSAA x4、リフレクションMSAA x4、異方性フィルタリング x16、その他多くが「高、超高」
【最高画質】
グラフィック、高度なグラフィック設定ともに、出来うる限り上限の設定。多くが「超高、ウルトラ」という設定です。
【フルHD&標準画質設定】
Frames Per Second (Higher is better) | Min | Max | Avg |
---|---|---|---|
Pass 0 | 20.825916 | 95.523399 | 71.740669 |
Pass 1 | 29.724028 | 117.705719 | 75.481735 |
Pass 2 | 42.858776 | 113.135986 | 72.493317 |
Pass 3 | 50.016235 | 122.715034 | 81.682594 |
Pass 4 | 31.014635 | 134.000687 | 71.018440 |
【フルHD&最高画質設定】
Frames Per Second (Higher is better) | Min | Max | Avg |
---|---|---|---|
Pass 0 | 12.169285 | 39.094837 | 24.676411 |
Pass 1 | 10.023907 | 45.103294 | 20.502140 |
Pass 2 | 16.159046 | 92.426109 | 25.617153 |
Pass 3 | 19.594349 | 75.763664 | 28.723143 |
Pass 4 | 14.356039 | 56.808231 | 25.544649 |
標準画質設定なら、フルHDでも十分快適にプレイできるようです。
一方で最高画質に近い状態に設定すると、かなり重くなります。
標準画質設定でプレイするのが、ちょうど良いのではないかと思います。
【SteamVR Performance Test】
SteamVRパフォーマンステストは「VR可能」という実行結果です。
VRが利用できないことはないかもしれませんが、VR目的でPCを購入するのなら、もう少し上位のグラフィックカードを搭載するPCを選ぶのが好ましいのではと思います。
消費電力・温度
Inspiron 15 ゲーミング(7567)の消費電力を測定。
画面の輝度は50%に設定、Optimusは外部GPUが負荷に応じてオンオフされる設定(自動選択)にした上で測定しました。(以降、全てこの設定を適用)
アイドル時 ・・・ 12W
ベンチマーク実行時 ・・・ 108W
※実際の値は若干上下します
アイドル時は低消費電力です。
ベンチマーク実行時はそれなりに高い消費電力となりますが、ゲームPCとしては低い方でしょう。
アイドル時、高負荷時(3DMarkのFire Strikeを20分以上実行)のパーツ温度を測定してみました。
ややCPU温度が高くなりますが、一般的なゲーミングPCと比較して大きくは変わりません。
さらに、高負荷時のキーボード表面温度を測定。
キーボード中央から右側にかけて、やや温度が高くなるようです。
キーボード操作を行っていると、指先が少し温かく感じられます。
WASDキー付近は低温であるため、キーボードを使ったゲームプレイは快適です。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
Inspiron 15 ゲーミング(7567)の再起動時間を測定。
以下、PassMark Rebooterの実行結果です。
1回目 1:07
2回目 1:00
3回目 1:00
4回目 1:01
5回目 1:00
6回目 1:03
7回目 0:59
8回目 1:01
9回目 0:59
10回目 1:06
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 1分1秒
再起動にかかる時間は およそ1分1秒。
少し時間がかかるかなという印象はありますが、まずまず高速です。
バッテリ駆動時間
Inspiron 15 ゲーミング(7567)のバッテリ駆動時間を測定してみました。
駆動時間の測定には bbenchを使用、設定はストロークの実行が10秒毎に、無線LANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は13230秒。
約3.7(3.675…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
バッテリ駆動時間はあまり長くはありませんが、モバイルノートではないため、問題ないでしょう。
なお、本製品には「Power Manager Lite」と呼ばれる、バッテリーのユーティリティがプリインストールされています。
Power Manager Lite
高度な設定
バッテリの状態を確認したり、設定を行えるユーティリティです。
高度な設定では、ピークシフトの設定なども行うことが可能です。
Inspiron 15 ゲーミング(7567) まとめ
GTX 1050 Ti(4GB)を標準搭載する、15.6型フルHDのゲーミングノートです。
CPUには第7世代のCore i5、Core i7を採用し、メモリは最大16GB、ストレージはSSDのみ、またはSSD&HDDの2ドライブ構成を搭載するなど、最小構成を選んでもハイスペックな構成内容となっています。
高性能ではあるものの、ALIENWAREと比較して機能がシンプルに抑えられているために価格が安く、これからPCゲームをはじめたい、手軽なゲーミングPCが欲しい、様々な用途に使えるハイスペックなノートPCが欲しいというユーザーにとって、手の届きやすい製品だといえるでしょう。
ゲーミングらしい外観ながらも尖ったイメージがなく、多くの方に受け入れられやすそうな洗練されたデザインも魅力です。
お手頃な価格のゲーミングノートをお探しの方、また安くてもデザイン性に優れたゲーミングノートが欲しいという方は、ぜひ本製品をチェックしてみてください。
なお、購入時にクーポンが利用できる場合があるため、利用可能なクーポンがある場合は利用を忘れないよう、ご注意ください。クーポンの有無については、製品ページに記載されています。