HP 15-ay000のレビュー 必要な機能を備えたシンプル・リーズナブルな15.6型フルHDのノート
HPが販売するノートPC、HP 15-ay000のレビューです。
HP 15-ay000は、15.6型フルHDの非光沢液晶を搭載するノートPC。
下はCeleron N3060を搭載するエントリー構成から、上はCore i3や Core i5-6200Uを搭載するスタンダード構成を提供する、どちらかというとライトな用途に向く製品です。
価格が抑えられているのにもかかわらず、光学ドライブやac対応の無線LAN、また爽やかなきれいめデザインの筐体を採用するなど、コスパは高いです。
軽めの日常作業に利用できる15.6型ノートが欲しい方、また基本機能を備えながらもリーズナブルなノートが欲しい、という方におすすめのノートPCだといえるでしょう。
今回は、Celeron N3060を搭載する最小構成の「ベーシックモデル」を利用してみましたので、製品の外観や使用感、性能などについて詳しくご紹介いたします。
【HP 15-ay000 レビュー記事目次】
・HP 15-ay000 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 液晶の見やすさ / 重量 / サポートが充実)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(HP 15-ay000 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP 15-ay000 筺体外観・インターフェース
HP 15-ay000の筐体外観をチェックします。
15.6型サイズのノートですが、厚みは23.5~24.5mm、重さは約2.2kgと軽量なマシンです。
モバイルにはやや重いですが、例えば、気分転換に自室からリビングへ移動してPC作業を行う・・といったことが気軽に行えます。
天板一面に立体的なストライプ状のテクスチャーを採用した、ホワイトベースの爽やかな筐体です。
単なるホワイトカラーを施すのではなく、ややひねりを入れたデザインを持ってくるところがHPらしいと感じます。
ストライプの凸凹による滑り止め効果で、手に持ちやすいところも良いですね。
正面側、背面側から見た筐体全体の様子。
すらっとしたシルエットで、見た目にも薄いということが分かります。
ディスプレイには、15.6型フルHD(1920×1080)の非光沢パネルを採用。
明るい場所で利用した場合にも光の反射が気になりにくく、作業が行いやすいです。
液晶上部にはHP TrueVision HD Webcamと呼ばれる 約92万画素のWebカメラを内蔵
液晶下部にはHPの小さなロゴを配置
ディスプレイの最大開閉角度は約135度。
液晶面の角度調整がしやすいです。
筐体側面のインターフェースの内容を確認します。
左側面の様子です。
左から電源コネクター、LAN、HDMI出力、USB3.0、USB2.0、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポートが並びます。
右側面。
左からSDカードスロット、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティーロックケーブル用のスロットが並びます。
正面側、背面側には何もありません。
最近のノートPCによく見られるような、最新のインターフェースはないものの、USBは全3基を搭載し、光学ドライブやLAN端子、メディアカードスロット、映像出力にはHDMIを備えるなど、家庭で利用するノートPCに欲しいデバイスや端子類は一通り備わっています。
利用していて、不便を感じるようなことはないでしょう。
筐体底面側の様子です。
写真は上が背面側、下が正面側となります。
背面側に搭載されているバッテリーは、着脱が可能です。
41Whのバッテリーが装着されていました。
正面寄りの位置に、dts sound+対応のスピーカーを内蔵。
プリインストールされているDTS Studio Soundを利用し、サウンドの調整を行うことが出来るようになっています。
DTS Studio Soundのサウンドユーティリティー
PC本体と、付属の電源アダプターやケーブルです。
電源アダプターがとても小さいです。
電源アダプターは19.5V、2.31Aで45W。
どの構成を選択しても、この電源アダプタが付属します。
電源ケーブルの代わりに利用できる、ウォールマウントアダプターが標準で同梱されていました。
コンセントの位置が作業場所から近いのなら、電源ケーブルではなく、ウォールマウントアダプターを利用すると良いでしょう。
ケーブルが散らからず、すっきりとした環境で作業が行えると思います。
キーボードの操作性
HP 15-ay000に搭載されているキーボードの操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボード搭載しています。
右側にはテンキーを搭載。数値入力が多い方に便利なキーボードです。
主要なキーのピッチは縦横共に約18.7mm、キーストロークは約1.5mmと、HPのノートPCとしては標準的だともいえるサイズのキーを採用しています。
ファンクションキーは、画面の明るさ調整や音量などのメディア調整機能が動作する仕様です。
キーボードは操作性が良い・・とまでは言えないのですが、特に癖もなく普通に操作が行える感じで、初めての方でも使いやすいと思います。
完全に平らな形状のキートップです。
マットな質感の素材を採用しており、指紋跡が付きにくいです。
パームレストやキーボード周りに、ヘアライン風のパターンが施されています。
決して目立つわけではないのですが、洗練された雰囲気できれいです。
タッチパッドはボタン独立型。
パームレストと同じ素材やパターンを採用したパッドの上に、ボタンを2つ配置したタッチパッドです。
パッと見、パームレストとタッチパッドの境界がわかりにくいように思いますが、境となる部分に緩やかな段差がつけられているため、操作はしやすいです。
液晶のみやすさ
HP 15-ay000の液晶の見やすさをチェックします。
15.6型フルHD(1920×1080)の非光沢液晶を採用しています。
本製品のようなエントリー向けの低価格ノートには、HD解像度を持つ液晶が用いられることが多いように思いますが、本製品にはフルHDの液晶を搭載。
人により、解像度の程度には好みがあるでしょうけれど、15.6型サイズ位の画面であれば、フルHDの解像度でも使いづらくはないという方が多いのではないでしょうか。個人的にはフルHD液晶の搭載は嬉しいところです。
非光沢パネルで光の反射などが目立ちにくく、目が疲れにくいところも良いですね。
視野角は狭いです。
斜めから閲覧すると画面全体の色が変化してしまい、不自然に見えてしまいます。
正面から利用する分には、視認性には問題ありません。
重量
HP 15-ay000の重さをはかってみました。
PC本体の重さは2119g。
2kg弱と外出時の携帯には向かない重さですが、15.6型ノートにしては軽量です。
このくらいの重さであれば、PCを持っての部屋の移動も苦になりません。
自宅で利用するノートとしては、程良い重さではないかと思います。
電源アダプターやケーブルをあわせた重さは299g。
こちらも軽いです。
サポートが充実
HP 15-ay000は低価格であるのにもかかわらず、サポートが充実しています。
【主なサポート内容】
・速攻!HPパソコンナビ特別版(Windows 10の参考書)の付属
・使い方サポート
・チャットサポート
・引き取り修理サービス
使い方サポートやチャットサポートは、HP製パソコンの基本的な使い方を電話でサポートしてくれるというサービスで、標準保証期間(1年間)内であれば何度でも利用できます。
また、Windows 10の基本や応用操作について詳しくかかれた「速攻!HPパソコンナビ特別版」も標準付属。図解入りで詳しく解説が書かれており、PCの操作に詳しくない方であってもこれを見れば大抵のことは解決できるでしょう。
あと、引き取り修理サービスも地味に魅力が大きいです。
保証内のPC修理サービスには色々あり、こちらから製品を送付し、修理後に配送してもらうパターンや、製品を引き取りに来てもらい、修理後に配送してもらうパターンなど多岐にわたります。
本製品は後者のパターンで、万が一パソコンにトラブルが起きた場合でも、製品を引き取りに来てもらい、修理後に届けてもらえるため、故障時もどうすればよいのか迷うことがありません。
※故障時の保証の範囲については、製品に付属のマニュアルをご覧ください。
速攻!HPパソコンナビ特別版が標準で付属 コンパクトで手元に置いて利用しやすい参考書です
HP 15-ay000 構成内容とその特徴について
掲載しているHP 15-ay000の構成内容と、その特徴を解説します。
【CPU-Z】
【HP 15-ay000 ベーシックモデル の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Celeron N3060(1.60GHz~2.48GHz)
ディスプレイ 15.6型ワイドフルHD(1920×1080)、非光沢
グラフィックス インテル HD グラフィックス 400
メモリ 4GB(4GB×1/DDR3L-1600MHz/1スロット)
ストレージ 500GB HDD(SATA、5400回転/HGST製)
光学ドライブ DVDライター(hp DVDRW DU8A6SH)
有線LAN 内蔵LAN(10/100)
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.2
バッテリ リチウムイオンバッテリ(4セル/約6時間)
サイズ 約384×255×23.5~24.5(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.20kg
カラー ホワイト
標準保証 1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証、使い方サポート)
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年04月04日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、15.6型フルHD非光沢液晶、Celeron N3060、メモリ4GB、500GB HDD、光学ドライブという構成内容のモデルです。
本製品にはCeleron N3060、Core i3-5005U、Core i3-6006U、Core i5-6200Uを搭載する4種のモデルが提供されており、いずれのモデルでも4GB、または8GBメモリを選択可能。
ストレージは最上位モデルのみ1TB HDDで、残りのモデルには500GB HDDが搭載されます。
個人的には、ストレージにはSSDの選択肢も欲しいとは思ってしまうものの、実際に使ってみたところでは、起動時に時間がかかりはするものの、そこまで不便かというとそうでもないと思います。
フルHD液晶を搭載し、光学ドライブなど欲しい機能を搭載しながらも価格が安いというのは、普段使いのノートを手頃な価格で手に入れたいとお考えの方には、魅力が大きいです。
以下、HP 15-ay000で提供されている構成内容です。
2017年4月4日時点の内容であり、変更となる可能性もあります。正確な内容については、製品ページをご覧ください。
ベーシックモデル | エントリーモデル | エントリープラスモデル | スタンダードモデル | |
OS | Windows 10 Home(64bit) | |||
液晶 | 15.6型ワイドフルHD(1920×1080)、非光沢 | |||
CPU | Celeron N3060 (1.60GHz~2.48GHz) |
Core i3-5005U (2.00GHz) |
Core i3-6006U (2.00GHz) |
Core i5-6200U (2.30GHz~2.80GHz) |
メモリ | 4GB or 8GB (DDR3L-1600MHz/1スロット) |
4GB or 8GB (DDR3L-1600MHz/2スロット) |
4GB or 8GB (DDR3L-2133MHz/2スロット) |
|
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 400 | インテル HD グラフィックス 5500 | インテル HD グラフィックス 520 | |
ストレージ | 500GB HDD(SATA、5400回転) | 1TB HDD(SATA、5400回転) | ||
光学ドライブ | DVDライター | |||
有線LAN | 内蔵LAN(10/100) | |||
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.2 | |||
バッテリ | リチウムイオンバッテリ(4セル/約6時間) | |||
カラー | ホワイト | |||
サイズ | 約384×255×23.5~24.5(幅×奥行き×高さ/mm) | |||
重量 | 約2.20kg |
掲載モデルに搭載されているストレージの詳細です。
HDDの仕様
ストレージの内訳
HDDには、HGST製の「HTS545050A7E680」という500GB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
7mmのディスクです。
性能は普通のHDDという感じで、極端に遅くはありませんが、高速といえるほどでもありません。
500GBと容量にはそこそこ余裕があるため、一般的な使い方で容量不足に陥るようなことはあまりないと思います。
さらに容量が欲しい方は、1TB HDDを搭載したモデルを選ぶと良いでしょう。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP 15-ay000 ベーシックモデルで実行したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strikeの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から640×480(低品質)、640×480(標準品質)、1280×720(標準品質)/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルド】
1280×720(DirectX 9/標準品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
決して高性能だとはいえない性能ですが、例えばネットや動画、DVDを観たり、オフィスのようなビジネスアプリの利用、ちょっとした写真加工などであれば快適に行えるパワーは持ち合わせています。
もちろん、快適に作業を行いたいのなら、上位モデルの方を選んだ方が良いことには違いありませんが、前述したようなライトな用途にしか利用しないのなら、今回のCeleron N3060を搭載する最小構成モデルでも十分でしょう。
消費電力・温度
HP 15-ay000の消費電力を測定。
以下アイドル時、およびベンチマーク実行時(3DMark)の消費電力値です。
画面の輝度は50%に設定した上で測定しています。(以降、全てこの設定を適用)
アイドル時 ・・・ 6W
ベンチマーク実行時 ・・・ 14W
※実際の値は若干上下します
アイドル時、ベンチマーク実行時ともに低消費電力です。
アイドル時、高負荷時(3DMarkのFire Strikeを20分以上実行)のパーツ温度を測定してみました。
負荷をかけると多少CPU温度が上がりはするものの、比較的低い温度です。
高負荷な状態が続いた場合の、キーボード表面温度を測定してみました。
高負荷な状態が続いても、キーボード表面は低温です。
快適にタイピング作業が行えます。
バッテリ駆動時間
bbenchを使用して、HP 15-ay000のバッテリ駆動時間を測定してみました。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は38621秒。
約10.7(10.72805555555556…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
製品ページによるとバッテリ駆動時間は約6時間とのことですが、今回の構成では、ライトな使い方だと約10時間弱持つという結果が出ました。
やや負荷をかけた使い方をしたとしたら、もう少し短くなると思います。
また上位モデルの構成だと、普通に使って約6時間くらいのバッテリ駆動時間になるのかもしれません。
いずれにせよ、15.6型ノートにしてはバッテリは持つ方だと思います。
HP 15-ay000 まとめ
HP 15-ay000のレビューは以上となります。
欲しい機能や性能を備えながらも、低価格を実現した15.6型ノートです。
15.6型ながら軽く小回りが利くこと、またバッテリの持ちも良く、PCを様々な場所で利用したいという方には便利な製品です。
構成に関しては下はCeleronから、上はCore i5までとCPUの選択肢の幅が広く、用途に合った構成を選びやすいです。
ストレージにHDDしか用意されていないところが少し残念ではありますが、最大1TB HDDが提供されるなど、容量が必要な用途にも対応できるところは○。
必要な機能を備えながらも低価格なノートが欲しい方はもちろん、ある程度のパワーを持ったノートが欲しいという方にはおすすめできる製品です。
キャンペーンで安くなっていることがあるため(製品ページに記載)、買うならそういったキャンペーンモデルを選ぶようにしましょう。