Dell Inspiron 15 3000(3567)レビュー 一通りの機能を備えたリーズナブルな15.6型ノート
デルが販売するノートPC、Inspiron 15 3000(3567)のレビューです。
Inspiron 15 3000(3567)は、15.6型液晶を搭載するノートPC。
Inspironブランドには、大きくわけて基本の3000シリーズ、標準の5000シリーズ、上級の7000シリーズがラインアップされており、今回のInspiron 15 3000 は基本の3000シリーズ に位置づけられる製品です。
2016年1月21日時点では、第6世代のCore i3や 第7世代のCore i5、また液晶にはHD光沢パネルやフルHD非光沢のパネルの選択肢が提供されています。
コストパフォーマンスに優れながらも、光学ドライブなど必要な基本機能を提供しており、ライトユーザー向けのメインPCとして、また既にメインPCをお持ちの方のサブノートにもおすすめのモデルです。
今回は、そんなInspiron 15 3000(3567)の外観や使い勝手、性能面などについて詳しくご紹介いたします。
【Inspiron 15 3000(3567) レビュー記事目次】
・製品の特長
(Inspiron 15 3000(3567)シリーズの特長)
・Inspiron 15 3000(3567) 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 液晶の見やすさ / 重量)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(Inspiron 15 3000(3567) まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Inspiron 15 3000(3567)シリーズの特長
以下、Inspiron 15 3000(3567)の主な特長です。
提供される構成は変更となる可能性があるため、参考情報としてご覧ください。
・15.6型HD光沢、フルHD非光沢のパネルを選べる
・インテル第6世代、第7世代のCoreプロセッサを提供
・ブラック、フォググレーの2色のカラーバリエーション
・光学ドライブ標準搭載
・ac対応の無線LANを標準搭載
・価格が安い
Inspiron 15 3000シリーズは、Inspiron 15の中では特にコストを重視するシリーズであり、ライトな用途に向く構成を中心に提供しています。
構成的に地味なモデルではあるのですが、光学ドライブや接続性の良い無線LANほか、必要にして十分な内容を備えており、日常使いのPCとしては使い勝手の良い製品です。
一通りの基本機能を備えながら、リーズナブルな点も魅力的。
液晶パネルの解像度を選択できるところも良いと思います。
細かい字が苦手な方をはじめ、画面を広く使いたいユーザーにも利用しやすいです。
Inspiron 15 3000(3567) 筺体外観・インターフェース
Inspiron 15 3000(3567)の筐体外観をチェックします。
今回掲載しているのは、ブラックカラーを採用したモデルです。
本シリーズにはマットなブラックカラーと、光沢感のあるフォググレーと呼ばれるカラーがラインアップされており、幾つかのモデルで選択できるようになっています。
いずれも落ち着いた雰囲気のカラーです。
天板の様子。
ブラックカラーの天板の中央に、DELLのロゴを配置するおなじみのデザインです。
ブラックカラーとはいっても、単に黒く塗装してあるというのではなく、凸凹とした細かい幾何学模様が全体に施されています。
とてもシンプルで、ビジネスノートのような印象さえ受けるデザインですが、落ち着いたデザインを好まれる方には向いていると思います。手で持った時に滑りにくいところも良いです。
もう1つのカラー「フォググレー」の方は、艶感のあるツルンとしたカバーを採用するデザインで、派手さはないのですが、ブラックのデザインよりもカジュアルなカラーだと言えるでしょう。
個人的には、マット調のブラックのモデル方が指紋汚れなどが目立ち難いため、扱いやすいように感じます。
背面側、正面側からみた筐体全体の様子。
決してコンパクトだとはいえないものの、15.6型ノートにしてはやや薄型です。
ディスプレイには、15.6型ワイドHDの光沢パネルを採用。
この他に、フルHDの非光沢パネルを搭載したモデルも提供されています。
2016年1月21日現在、Core i5搭載のマシンには HDパネルとフルHDのパネルを搭載したモデルが存在するようですが、Core i3搭載のマシンにはHDパネルのモデルしか存在しないようです。
液晶上のヒンジ部分に HD(720p)のWebカメラと、デジタル・マイクを内蔵
液晶下部分にはDELLのロゴ
液晶の最大開閉角度は135度前後。
普通です。
筐体側面のインターフェースをチェックします。
左側面の様子。
電源コネクター、LAN、HDMI 1.4a、USB3.0×2基が並びます。
筺体右側面にはSDカードスロット、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボジャック、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティロックスロットが搭載されています。
正面には電源のインジケーターランプ、背面側には何も見当たりません。
特別目を惹くような端子はありませんが、USBは全3基、映像出力にはHDMI、光学ドライブやカードスロットが提供されるなど、必要にして充分な内容のインターフェースが備わっています。
最新の内容ではないものの、使っていて不自由はしないでしょう。
底面全体の様子。
写真は上が筐体背面、下が正面側です。
バッテリが着脱できる構造です。
その他、開閉できそうなパネルは見当たりません。
バッテリは40Wh
正面寄りの位置に、Waves MaxxAudio Pro対応のステレオスピーカーを内蔵
プリインストールされているWaves MaxxAudio Pro用のユーティリティを利用し、サウンドのチューニングが行える
PC本体と電源アダプター&ケーブル
電源アダプターの仕様は19.5V、2.31Aで45W
キーボードの操作性
Inspiron 15 3000(3567)に搭載されている、キーボードの操作性をチェックします。
やや角に丸味を持たせた、アイソレーション型の日本語キーボードを採用しています。
右側にはテンキーを搭載。
テンキーの上部には PgupやHome等のキーが並びます。
主要なキーと比較し、BackspaceやEnterキーの幅が狭いタイプのキーボードです。
私自身は、デルのこのタイプのキーボードには何度も触れているため、使い慣れているのですが、利用するのが初めての方だと、Backspace等のキーを押す際にテンキー側のキーを押してしまうなど、誤操作してしまう可能性もあるのではないかと思います。
使い慣れれば特に不便はないのですが、慣れない方にはやや癖のあるキーボードです。
とはいえ、その部分を省けば変わったところはなく、操作性は悪くはありません。
操作時、キーボード底面のたわみが僅かに感じられるものの、操作に影響するほどではありません。
キートップは平らな形状 マットな質感で指紋などの汚れが目立ち難いです
天板と同じデザインが採用されています。
非常に細かい、凸凹とした手触りの幾何学模様が施してあります。
タッチパッドはボタン一体型。
ボタンの押し心地は柔らかめで、使い勝手は悪くありません。
とはいえ、多くのノートPCのタッチパッドと比較して、特別使いやすいというほどのものではなく、細かい操作が多い方はマウスを使った方が良いでしょう。
タッチパッドの細かい調整を行えるDELL ポインティングデバイス
タッチパッドの微調整は、DELL ポインティングデバイスから行えます。
この設定画面へは、デスクトップ画面右下のタスクトレイ内よりアクセスが可能です。
液晶の見やすさ
Inspiron 15 3000(3567)搭載されている、液晶の見やすさをチェックします。
掲載モデルに採用されているのは、HD解像度の光沢パネルです。
15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢パネルです。
15.6型とやや大きめの画面でHDの解像度であるため、初期状態でのアイコンや文字サイズはやや大きめ。
私自身は細かい作業をおこなうため、フルHDくらいの解像度が欲しいところですが、細かい文字が見づらいという方には見やすい液晶です。
光沢タイプのパネルの特性上、明るい場所では風景の映り込みが目立ちやすく、少し使いにくいところはありますが、屋内の利用であればあまり気にならないと思います。
高解像度液晶や非光沢パネルが好みだという方は、フルHDの非光沢パネルを搭載したモデルをお選びください。
視野角は狭いです。
左右から見ると画面全体の色が白っぽく変化してしまいます。
複数人による画面の閲覧には向きませんが、真正面から閲覧する分には問題ありません。
重量
Inspiron 15 3000(3567)の重さを測定してみました。
PC本体の重さは2259g。
モバイル利用にはやや重いですが、部屋から部屋へ移動するようなちょっとした持ち運びには扱いやすい重さです。
電源アダプターやケーブルを合わせた重さは271g。
外部グラフィックスを搭載しないノートPCであるため、電源アダプターもコンパクトかつ軽いです。
Inspiron 15 3000(3567) 構成内容とその特徴について
以下、Inspiron 15 3000(3567)の構成内容とその特徴です。
【CPU-Z】
【Inspiron 15 3000(3567)スタンダード の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i3-6006U(2.00GHz)
ディスプレイ 15.6型ワイドHD(1366×768)、光沢
グラフィックス HD グラフィックス 520
メモリ 4GB(DDR4 2400MHz)
ストレージ 1TB HDD (5400rpm/東芝製)
光学ドライブ トレイロード DVDドライブ (Reads and Writes to DVD/CD)
無線機能 IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.1、2.4&5GHz,1×1
バッテリ 40WHr
サイズ 380×260.3×23.65(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.246kg
ソフトウェア マカフィー リブセーフ (12ケ月間更新サービス)他
カラー ブラック
標準保証 1年間無償保証・24時間×365日電話サポート
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年01月21日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、15.6型ワイドHDの光沢液晶、Core i3-6006U、メモリ4GB(DDR4)、1TB HDD、DVDスーパーマルチドライブという構成のモデルです。
2017年1月21日現在、Inspiron 15 3000(3567)シリーズには第6世代のCore i3、第7世代のCore i5を搭載したモデルが提供されており、掲載モデルは第6世代のCPUを搭載する下位モデルにあたります。
最小構成では、税込かつクーポンの利用なしでも価格が5万円を少し超える程度と、とてもリーズナブルなモデルです。
程々にパワーのあるCPUに加え、大容量HDD、光学ドライブや接続性の良いAC対応の無線LANを標準で採用するなど、エントリータイプのPCとしては使い勝手の良い構成を持つモデルであり、コストパフォーマンスは高いです。
ライトなPCユーザーにはメインノートとしてうってつけですし、本製品位の価格ならサブノートとしても悪くないでしょう。
パワーが必要な方は、上位のCore i5を搭載したモデルをお選びください。
以下、2017年1月21日時点で本製品で選択可能なパーツです。
後から新構成が追加される可能性があること、また選択できるパーツは各モデルで限定されており、全てのモデルで自由にパーツを組み合わせられるというものではありませんので、ご注意ください。
OS | Windows 10 Home (64ビット) Windows 10 Pro (64ビット) |
液晶 | 15.6型ワイド HD (1366 x 768) 光沢 15.6型ワイド FHD (1920 x 1080) 非光沢 |
CPU | Core i3-6006U Core i5-7200U |
メモリ | 4GB(DDR4 2400MHz) 8GB(DDR4 2400MHz) |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 520 インテル HD グラフィックス 620 |
ストレージ | 1TB HDD(5400rpm) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
無線LAN | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.1、2.4&5GHz,1×1 |
バッテリ | 40WHr |
カラー | ブラック フォググレー |
以下、搭載ストレージの詳細です。
HDDの仕様
ストレージの内訳
東芝製の「MQ01ABD100」という1TB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
本製品で提供されているストレージ構成は、記事作成時点では1TB HDDのみ。(掲載モデルと同じストレージが搭載されるとは限りません)
SSDの速度に慣れているような方だとやや使い勝手が悪いかもしれませんが、HDDとはいってもものすごく遅いわけではなく、製品価格を考慮すると悪くないストレージです。
1TBと大容量であるところも便利だと思います。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているInspiron 15 3000(3567)スタンダードモデルで実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strikeの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720(標準品質/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルド】
1280×720(DirectX 9/標準品質(ノートPC))
【Minecraft】
デフォルトの画質設定なら快適 画質を上げると若干引っかかる時があります
【CINEBENCH R15】
マインクラフトなど、かなり軽いゲームを標準画質でプレイできる程度のパフォーマンスです。
グラフィック性能はあまり高くはありませんが、ネットや動画を閲覧したり、簡単な画像加工やビジネス文書の作成など、負荷の大きくない作業を行うには十分な性能を持ちあわせています。
ストレージがHDDであるため、アプリの起動や処理に待たされる場面はあるものの、ライトな作業向けのPCとしては、程々に使い勝手は良いといえるでしょう。
もう少しパワーが欲しい場合は、上位CPUの構成を選択すると良いでしょう。
消費電力・温度
Inspiron 15 3000(3567)のアイドル時、ベンチマーク実行時(3DMark)の消費電力を測定。
画面の輝度は50%に設定しています。(以降、全てこの設定)
アイドル時 ・・・ 7W
ベンチマーク実行時 ・・・ 21W
※実際の値は若干上下します
アイドル時はもちろん、負荷をかけた状態でも低消費電力です。
次に、ベンチマークテスト(3DMarkのFire Strike)を20分以上実行したあとのパーツ温度を測定してみました。
発熱の大きいパーツを搭載していないため、高負荷な状態が続いても温度は大きくは上昇しないようです。
さらに、高負荷時のキーボード表面温度を測定。
キーボード上の温度は、もっとも高いところでも31度弱と低温です。
再起動時間
Inspiron 15 3000(3567)の再起動時間を測定してみました。
以下、PassMark Rebooterの実行結果です。
1回目 1:58
2回目 1:39
3回目 1:38
4回目 1:35
5回目 1:35
6回目 1:28
7回目 1:27
8回目 1:31
9回目 1:28
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 1分35秒
Inspiron 15 3000(3567)の再起動にかかる時間は およそ1分35秒。
HDDを搭載しているため、起動やシャットダウンにはやや時間がかかるようです。
バッテリ駆動時間
Inspiron 15 3000(3567)のバッテリ駆動時間を、bbenchというソフトウェアを使用して測定。
ソフトの設定はキーストロークの実行が10秒毎、無線LANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は35482秒。
約9.8(9.85611111…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
消費電力が低いだけあり、バッテリの持ちはとても良いです。
電源のない場所であっても、バッテリの残量を気にせず作業が行えます。
モバイル用のPCではありませんが、屋内であっても頻繁に作業場所を変えるような方には、バッテリの持ちが良いノートPCは便利だと思います。
Inspiron 15 3000(3567) まとめ
ライトな用途向けの構成を提供する、15.6型サイズのノートPCです。
ライトな用途とはいっても、CPUには第6世代のCore i3、第7世代のCore i5を採用しているため、軽いゲームや写真の加工など、ややパワーが必要な作業もそつなくこなせます。
光学ドライブを標準搭載しており、外部メディアを使用したソフトのインストールや、外部へのデータコピーといった作業をよく行う方にもおすすめ。
HD光沢、フルHD非光沢など液晶を選べるところも、幅広いユーザーに利用しやすいという点で良いですね。
最新のインターフェースを持たないなど価格相応だと感じられるところはあるものの、ひととおりの欲しい機能を備えており、かつリーズナブルであるのは、価格が安いノートPCが欲しいユーザーには魅力が大きいです。
なお、本製品は購入にクーポンが利用できる場合があるため、購入時は利用できるクーポンがないかどうか、必ずご確認ください。