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前記事(m-Stickシリーズ MS-NH1(64GB)レビュー 手のひらにも収まる小さなスティック型PC)に続き、今回はm-Stickシリーズ MS-NH1の構成内容や性能面について。

m-Stickシリーズ MS-NH1には32GBと64GBのモデル2種がラインアップされており、掲載のモデルは64GBのストレージを持つ「MS-NH1-64G」となります。

価格は2015年5月12日現在、送料・税込で25,800円と非常に安価。
32GBのストレージを持つモデルにおいては19,800円と、驚くほどの低価格で販売されており、簡単な用途向けの低価格PCをお探しの方にとっては魅力の大きい製品だと言えるでしょう。

今回は、そんな「MS-NH1-64G」の構成特徴と実際の性能について詳しく触れてみたいと思います。


【m-Stickシリーズ MS-NH1 レビュー記事目次】

・m-Stickシリーズ MS-NH1 外観や付属品
外観・インターフェース使いかた重量

・スティック型PCの構成特徴とベンチマークテストの結果
構成と特徴ベンチマーク結果消費電力・温度再起動にかかる時間

・標準搭載されてるソフトウェア
プリインストール・ソフトウェア

・製品のまとめ
m-Stickシリーズ MS-NH1 まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


m-Stickシリーズ MS-NH1(MS-NH1-64G) 構成内容と特徴

まず、掲載しているm-Stickシリーズ「MS-NH1-64G」の構成内容と特長について解説します。

【CPU-Z】





【m-Stickシリーズ MS-NH1(MS-NH1-64G) の主な構成】

OS   Windows 8.1 with Bing 32bit
プロセッサ   Atom Z3735F(1.33GHz~1.83GHz)
グラフィックス   インテル HD グラフィックス
メモリ   2GB(PC3-10600 DDR3L/最大16GB)
ストレージ   64GB eMMC(SK hynix製)
無線機能   IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth v4.0
電源アダプター   10W (5V/2A)
サイズ   100×38×9.8(幅×奥行き×高さ/mm/端子部含まず)
重量   約44g
保証期間   1年間無償保証・24時間×365日電話サポート

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年05月12日時点のものです。

Windows 8.1 with Bing、Atom Z3735F、メモリ2GB、64GB eMMCという構成内容のモデルです。

構成的にはWindowsタブレットの内容に近く、そういったタブレットをお持ちの方には大体の性能が想像できるのではと思います。高性能とは言えませんが、ここがちょっと気になる・・という部分も見当たらない構成です。

この64GBのモデルと、32GBのストレージを搭載する下位モデルとの違いはストレージの容量のみで、他の構成は同じ。

ストレージが32GBだと、Windowsアップデートなどで追加されるファイルの容量などを考慮した場合、他のソフトウェアをインストールする余裕はあまりありませんが、MicroSDカードやUSBデバイスなど外部のメディアを利用する事ができますので、使いにくいという程ではないと思います。

ただ64GBのストレージだと、残容量など余計な事をあまり気にしなくてよく楽ではあります。
ソフトウェアをいくつかインストールする予定であるのなら、64GBのモデルを選択した方が使い勝手は良いです。

なお、いずれのモデルもキーボードやマウスは付属しませんので、予めご準備ください。



ストレージの内容を詳しく見てみます。


搭載されているストレージ



ディスクの内訳

SK hynix製の「Hynix HCG8e」という64GB eMMCが搭載されていました。
初期時のCドライブの容量は52GB弱で、50GBを少し切るくらいの容量をユーザーが実際に利用する事ができるようになっています。

OSはWIMBootを利用してインストールされているため、非常に容量が小さいです。50GBも自由な領域があれば、Windowsアップデートを行ったとしてもまだ余裕があると思います。

性能はSSDと比較した場合だと多少劣りはするものの、HDDよりも高速であり、HDDを搭載する低価格なノートやデスクトップPCよりも、使用感は快適。

コストパフォーマンスはかなり高いと思います。



ベンチマークテストの結果

以下、MS-NH1-64Gのベンチマークテストの結果です。
64GBモデルの性能となりますが、32GBモデルもほぼ変わらないと思います。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 4.9
メモリ 5.5
グラフィックス 3.9
ゲーム用グラフィックス 4
プライマリ ハードディスク 6.8

※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。


【CrystalDiskMark】

Seq 161.682.59
512K 143.560.44
4K 16.8910.72
4K QD32 38.1813.80

数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値


【3DMark】


3DMark 実行したテストのスコア

Ice Storm・・・ 10721
Cloud Gate・・・ 1115
Sky Diver・・・ 437
Fire Strike・・・ 0


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

1280×720 ・・・ 777~778


【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】

1280×720(描画設定3) ・・・ 79

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作


【BIOHAZARD 6】

1280×720 ・・・ SCORE:620 / RANK:D


【FINAL FANTASY XIV】


新生エオルゼア キャラクター編


蒼天のイシュガルド  DirectX 9で実行

【新生エオルゼア】
1280×720(標準品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:1072 / 評価:設定変更が必要

【蒼天のイシュガルド(DirectX 9)】
1280×720(標準品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:946 / 評価:動作困難


【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】

1280×720(低品質) ・・・ スコア:1331 / 評価:重い




Minecraft デフォルトの設定では動きがガクガク 画質を落とすとややカクつく程度


途中でも述べたように、性能はAtomプロセッサを搭載するWindows タブレット並みと、高性能ではありませんが、軽い日常作業程度ならサクサク行える印象です。ゲームも極端に軽いものであれば、グラフィック設定を調整する事でプレイが可能だと思います。

ただ、負荷をかけるとスティックPC全体がかなり熱くなります。

やや負荷のかかる作業を長く行うと、熱の影響でCPUのクロックが一時的に下がってしまうようで、体感できるくらいパフォーマンスが落ちてしまいますので、快適に使いたいのなら軽い用途・・例えばネットや動画再生などに限定して利用するのが無難です。



消費電力・温度

MS-NH1-64Gの消費電力を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。

液晶の消費電力は含みません。



アイドル時 ・・・ 3W
ベンチマーク実行時 ・・・ 9W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

構成内容が内容だけに、消費電力はWindowsタブレット並みに低いです。




次に、MS-NH1-64Gの筐体内パーツの温度を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を10分以上実行)のパーツ温度です。

普段のテストでは、ベンチマークを20分以上実行してから温度測定を行うのですが、今回熱くなり過ぎて心配であったため、10分実行後に測定しました。

CPU温度は80度前後。
一般的なノートやデスクトップPCでも、この程度までパーツ温度が上昇する製品は少なくありませんので、極端に高温というわけではないと思うのですが、高めではあります。




高負荷時のボディ表面の温度を測定してみました。

本製品は筐体が小さく、内部の熱を外部にそのまま伝えやすい為、ボディ表面の温度は40度以上とやや高温です。

高温が気になる方は、最初からファン付きのモデル「m-Stickシリーズ MS-PS01F」を購入された方が、精神衛生的に良いかもしれません。



再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

PassMark Rebooterを利用し、MS-NH1-64Gの再起動にかかる時間を測定。
以下は10回の再起動測定時間と、その平均値です。



1回目 0:47
2回目 0:47
3回目 0:47
4回目 0:46
5回目 0:46
6回目 0:46
7回目 0:46
8回目 0:46
9回目 0:46
10回目 0:46

再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 46秒

m-Stickシリーズ MS-NH1の再起動にかかる時間はおよそ46秒。

HDDを搭載するPCが1分~1分半、SSDを搭載するPCが大体30~40秒再起動にかかる事より、本製品の起動やシャットダウンの速度はSSD搭載のPCに近いと言えます。

体感でも高速です。



プリインストール・ソフトウェアの内容

m-Stickシリーズ MS-NH1にプリインストールされているソフトウェアの内容をご紹介します。

以下は初期時のデスクトップ画面やスタート画面、アプリ一覧画面の内容です。
製品の購入時期によっては、以下とは内容が異なる可能性がありますので、参考程度にご覧ください。




デスクトップ画面


スタート画面(モダンUI)


アプリ一覧画面

見る限り、プリインストールされているソフトウェアは最低限のもののみで、一部を除きほぼWindows標準の内容となっているようです。

本製品は64GBとやや容量に余裕がありますが、それでも利用できる容量が大きいという程ではありませんので、使うか使わないかわからないソフトウェアはできるだけ省きたい、と思われる方が多いのではないかと思います。

必要なものは各自追加するでしょうし、最低限必要なものは揃っていますので、標準ソフトの内容でも特に不便はないです。



m-Stickシリーズ MS-NH1 まとめ

m-Stickシリーズ MS-NH1のレビューは以上となります。
最後にまとめると・・

・約44gの手のひらに収まる小型・軽量ボディを採用
・軽い日常用途向けには十分な性能
・32GBモデルが19,800円、64GBモデルが25,800円と非常に安価(送料込・税込/2015年5月12日時点)

・負荷をかけると熱でパフォーマンスが落ちやすい

手のひらにもすっぽりと収まる小型サイズのスティック型PCです。
重量も約44gと、ポケットに入れて持ち運べるくらいの携帯性を実現しています。

性能はAtomプロセッサを搭載するWindowsタブレット並みと、軽い日常用途への利用には十分なスペックであり、価格も送料・税込で1~2万円台と低価格だとされるPCのなかでも特に安いです。

1点だけ、高い負荷をかけると、熱でCPUのクロックが落ちてパフォーマンスが低下してしまうという欠点があり、温度管理にはやや気を配った方が良いと思われますが、本製品で行うと想定される軽い用途への利用であればそれ程気にしなくても良いでしょう。

ちなみに、多少負荷をかけるような場合でも、USBファンで冷やしながら利用するなどといった工夫である程度クロックの低下を抑えることはできますが、それなら最初からファン付きの「m-Stickシリーズ MS-PS01F」を購入した方が面倒がなくて良いと思います。

現時点(2015年5月12日)では、ファン付きのm-Stickは32GBモデルしか提供されていないのですが、価格はファンなしの32GBモデルよりも1000円高いだけと殆ど変らないため、32GBモデルを購入されるのならファン付きのモデルをお勧めいたします。