Dell OptiPlex 3020 Microのベンチマーク結果 Core i5-4590Tを搭載する上位モデル
前記事(DELL OptiPlex 3020 Micro レビュー マイクロフォームファクタ採用の超小型デスクトップ)に続き、今回はOptiPlex 3020 Microの構成特徴とベンチマークテストの結果について。
掲載のモデルはOSにWindows 8.1、CPUにCore i5-4590T、メモリ4GB、500GB HDDを搭載するという内容のマシン。
本製品で提供されているラインアップの中では最も高性能なCPUを搭載したモデルで、小型ながらも高いパフォーマンスを発揮する事が可能です。
日常的な作業用としては、十分な構成内容のPCだと思います。
軽い作業しか行わないというのであれば、PentiumやCore i3搭載の構成でも十分でしょう。
今回は、上記構成のモデルの特徴や実際の性能について、詳しく触れてみました。
【OptiPlex 3020 Micro レビュー記事目次】
・OptiPlex 3020 Micro 筐体外観と内部の構造をチェック
(筐体外観・インターフェース / 筐体内部の構造 / 重量 / 付属キーボード・マウス)
・構成とベンチマークテストの結果について
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容
(プリインストール・ソフトウェア)
・製品のまとめ
(OptiPlex 3020 Micro まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
OptiPlex 3020 Micro 構成とその特徴について
まず、掲載しているOptiPlex 3020 Microの構成とその特徴について解説します。
以下はCPU-Zの実行結果と、掲載モデルの構成内容です。
【CPU-Z】
【OptiPlex 3020 Micro の主な構成】
OS Windows 8.1 64bit
プロセッサ Core i5-4590T(2GHz/最大3GHz)
チップセット Intel H81 チップセット
グラフィックス インテル HDグラフィックス4600
メモリ 4GB(4GB×1/DDR3 1600MHz/2スロット/最大16GB)
ストレージ 500GB HDD(TOSHIBA製/7200rpm)
ベイ 2.5インチ×1
拡張スロット M.2×1
無線機能 なし
電源 65W電源アダプター
サイズ 36×176×182(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.28kg(最小重量)
キーボード・マウス DellKB212-B USB エントリビジネスキーボード、Dell MS111 USBオプティカルマウス
保証 3年間 翌営業日対応オンサイト保守サービス
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2015年01月29日時点のものです。
Windows 8.1、Core i5-4590T、メモリ4GB、500GB HDDを搭載するモデルです。
本製品で提供されている中では最も高性能なCPUを搭載したモデルで、カスタマイズではWindows 7の選択や、無線LANカードの追加などを行えるほか、法人向け製品ならではのセキュリティやサポート系のオプションを追加できるようになっています。
掲載モデルはメモリ4GBですが、メモリ8GBを搭載したモデルも提供されていますので、メモリを多くとお考えの方は、そちらを選択されると良いでしょう。もっとも、内部のメモリスロットへは容易にアクセスできますので、出来る方は自分で追加するのが良いかもしれません。
本製品はNUCなどに比べると少し大きめのサイズであるため、HDDを搭載する事ができます。また3年間の保守サービスが標準で付属となっている所も、法人向け製品ならではの特徴。
かといって価格が特別高いというわけでもなく、扱いやすさや性能、信頼性など総合的に考えてコストパフォーマンスは高いです。
なお、本製品は縦向きでの設置や、VESA規格に対応するディスプレイへの取り付けが可能ですが、専用のスタンドやマウントは標準では付属しません。
製品購入時のオプションで追加する事ができますので、上記のような利用をされる場合は、追加を忘れないようにご注意下さい。
搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。
HDDの仕様
ディスクの内訳
TOSHIBA製の「MQ01ACF050」という500GB HDDが搭載されていました。
回転数は7200rpm(厳密にいうと7278回転らしい)、厚みは7mmとやや薄めのディスクです。
速度はHDDなりではありますが、標準的な性能のHDDに比べるとやや高速。
使用感は可もなく不可もなくという感じです。
HDDベイについてもメモリと同様、容易にアクセスできる筐体構造となっていますので、できる方は換装等を考えても良いかもしれません。
ただし、トラブル時に保証が使えなくなる可能性もありますので、パーツの自己交換や追加には注意が必要です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているOptiPlex 3020 Microで行ったベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.6
メモリ 5.9
グラフィックス 5.1
ゲーム用グラフィックス 5.4
プライマリ ハードディスク 5.9
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 136.1 / 130.9
512K 46.63 / 66.03
4K 0.599 / 1.341
4K QD32 1.063 / 1.248
数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
3DMarkの実行結果
Fire Strikeのスコア
Ice Storm・・・ 41672
Cloud Gate・・・ 4837
Sky Diver・・・ 2682
Fire Strike・・・ 578
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ SCORE:1293 / RANK:C
1920×1080 ・・・ SCORE:755 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア キャラクター編】
上:1360×768(標準)/ 中央:1920×1080(標準)/ 下:1360×768(高品質)
1360×768(標準品質(デスクトップPC)) ・・・ SCORE:2634 / 評価:やや快適
1920×1080(標準品質(デスクトップPC)) ・・・ SCORE:1406 / 評価:設定変更が必要
1360×768(高品質(デスクトップPC)) ・・・ SCORE:1177 / 評価:設定変更が必要
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左:1280×720 / 右:1920×1080
1280×720(標準品質) ・・・ スコア:4611 / 評価:普通
1920×1080(標準品質) ・・・ スコア:2221 / 評価:やや重い
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 22.40fps
CPU ・・・ 398cb
構成なりの性能で、高負荷な作業に常時利用できるようなパフォーマンスではありませんが、日常的な作業や事務作業に関しては問題のない性能です。
小型で低価格なPCとしては、使い勝手は悪くないと思います。
簡単な作業しか行わないのであれば、下位のPentiumやCore i3搭載のモデルを選択すると良いでしょう。
消費電力・温度
OptiPlex 3020 Micro の消費電力を測定。
以下はアイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力値です。
アイドル時 ・・・ 8W
ベンチマーク実行時 ・・・ 34W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
モバイルノート並に低い消費電力です。
次に、筐体内にあるパーツの温度について。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)の温度測定値です。
軽く暖房をかけた部屋で測定しています。
発熱の大きいパーツは搭載していないため、全体的に低い数値です。
超小型の筐体の割に、通気性が良いという事も関係していると思います。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、OptiPlex 3020 Microの再起動にかかる時間を測定。
以下は7回の再起動測定時間と、その平均値です。
1回目 0:59
2回目 0:59
3回目 1:01
4回目 1:01
5回目 1:01
6回目 0:59
7回目 0:59
再起動の平均時間 ・・・ 59秒
OptiPlex 3020 Microの再起動にかかる時間は平均で59秒。
SSD搭載のPCではおよそ30~40秒、HDD搭載のPCでは1分弱~半程度再起動に時間がかかるというパターンが多く、OptiPlex 3020 Microの再起動にかかる時間は、HDD搭載のPCの中では早い方だと言えます。
SSDの速度に慣れていると遅く感じてしまいはするものの、HDD搭載のPCとしては悪くないです。
プリインストール・ソフトウェアの内容
OptiPlex 3020 Microにプリインストールされているソフトウェアの内容をご紹介します。
以下はデスクトップ画面、スタート画面、アプリ一覧画面の様子です。
なお、製品の購入時期や選択するオプションによっては、以下とは内容が異なる可能性があります。ソフトの一例としてご覧下さい。
プリインストールソフトの内容はWindows 8.1標準のソフトに加え、Dell製の各種ツールが多数搭載されていました。
ストアアプリについては、Fipboardなど標準でないものも追加されてはいるものの、全体としてソフトウェアの内容は非常にシンプルです。
デル製のツールについては、ドライバなどを最新に保つ「Dell Command Update」やバックアップ&リカバリの
「Dell Backup and Recovery」、オーディオユーティリティの「Dell Audio」、購入したソフトウェア
をクラウドで管理する「Dell Digital Delivery」が標準搭載されており、「Dell Digital Delivery」を利用してPCの総合的な管理を行う「My Dell」や「Dell Data Protection」、セキュリティソフトの「マカフィー セキュリティセンター」をダウンロード出来るようになっていました。
「Dell Data Protection | Security Tools」は、主にユーザー認証に関連するセキュリティ機能を提供する、法人向けならではのツール。ログオン時に必要となるパスワードなどの認証データを保護し、承認ユーザーのみデータへのアクセスを可能とします。
このようなセキュリティツールは他にもいくつかの種類があり、カスタマイズ時のオプションとして追加する事ができるようになっていますので、必要に応じて購入しておくと良いでしょう。
Dell Digital Delivery 購入ソフトをクラウドで管理・ダウンロードできる
My Dell PCの総合的な管理を行う機能を提供
Dell Backup and Recovery バックアップデータの管理やリカバリなどを行える
Dell Command Update システムの状態を最新に保つためのソフトウェア
Dell Data Protection | Security Toolsによる機能 ログオンが必要となるソフトウェアなどでPassword Managerを利用できる
OptiPlex 3020 Micro まとめ
OptiPlex 3020 Microのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・置き場所を選ばない超小型の筐体を採用
・端子の種類や数が豊富
・PentiumからCore i5まで幅広い構成を選択できる
・メンテナンス性に優れている
・法人向けならではのセキュリティ機能を搭載できる
・標準保証が3年と長い
・お手頃価格
手のひらにも乗る超小型筐体を採用するデスクトップPCです。
小型でありながらUSBは全6ポート、また映像出力を2ポート備えるなど端子の種類や数が多く、使い勝手がよいです。
PentiumやCore i3、最大ではCore i5など比較的高い構成を選択する事ができる事、また標準保証が3年という点や、メンテナンス性に優れているという点も本製品の魅力。セキュリティ機能が豊富に提供されており、自分にあった内容の機能を選択できるというのも安心の要素です。
前述のような充実した内容でありながら、価格がお手頃という点も見逃せません。
本製品のような小型筺体を持つPCは他にも存在しますが、そういった製品の中でも使い勝手や構造、堅牢性、機能、価格などを総合的に比べると本製品のコストパフォーマンスは高いです。
法人向けという点で、個人には敷居の高い製品のように感じる方もおられるかもしれませんが、私的には法人向けという要素は製品を構成するスペックの一つだと考えており、小型のデスクトップPCの購入を検討されている方の選択肢の一つとして、加えても損はない製品だと思います。
・法人向け製品限定クーポン(一般公開されているクーポンよりもお得な限定クーポンです。購入検討中の人は要チェック。)