m-Book W のベンチマーク結果 Core i7-4800MQやGTX760Mを搭載する上位モデルの性能は?
前記事(m-Book W レビュー デスクトップ代替機としてもおすすめのGTX760M搭載 17.3型ノート)に続き、次はm-Book Wシリーズの性能面について。
掲載しているm-Book Wの構成は、プロセッサにCore i7-4800MQ、メモリ24GB、GeForce GTX760M(2GB)、そしてストレージにはSSDとHDDを搭載。2013年11月29日現在、提供されているm-Book Wシリーズの中では最上位に当たる構成のモデルです。
今回はそんなm-Book Wシリーズの構成や特徴、性能面などについて一通り検証してみました。
【m-Book W シリーズ レビュー記事目次】
・m-Book W シリーズ 外観・内部構造など
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / VGAボタン / 筐体内部の構造 / 液晶の見やすさ)
・m-Book W シリーズ 主な構成と特徴・ベンチマーク結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
・主なソフトウェア・リカバリ他
(プリインストールソフトウェア / リカバリ手順)
・m-Book W まとめ
(製品レビューのまとめ)
主な構成とその特徴
まず、掲載しているm-Book Wシリーズの構成とその特徴を解説します。
以下、CPU-Z及びGPU-Zの実行結果です。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【m-Book W シリーズ(MB-W700X-SH) の主な構成】
OS Windows 8 (64bit)
プロセッサ Core i7-4800MQ(2.70GHz/TB時最大3.70GHz)
チップセット HM87 Express
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX760M(2GB) + HD グラフィックス4600(CPU内蔵)
メモリ 24GB(8GB×3/PC3-12800 DDR3L SO-DIMM/3スロット/最大24GB)
ストレージ 120GB SSD(6Gbps/SATA3/Samsung 840シリーズ)+1TB HDD(5400rpm/Western Digital製)
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブ(BDXL書込対応)
ディスプレイ 17.3型ワイドフルHD(1920×1080)、光沢なし
無線機能 IEEE802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0 + LE
バッテリ リチウムイオンバッテリ(駆動時間:約3.83時間/公称値)
サイズ 413×277.5×17.5~44(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約3.2kg
※価格や仕様・解説等は、記事を作成した2013年11月29日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記の通り。
現在、m-Book W シリーズで販売されている最上位のモデル、MB-W710X-SH(Windows 8.1搭載)とほぼ同じ内容です。もちろん、Windows 7の選択も可能。
CPUやメモリ、ストレージ類に関してはカスタマイズが可能ですが、グラフィックスのみ、GeForce GTX760M固定となります。
価格は上記構成であれば大体16万円弱となりますが、この製品はCore i3の構成から選択できるようになっており、例えばCPUにCore i3を搭載する下位モデルであれば送料入れても9万円弱など安価な価格を実現。
ゲームも可能な構成でありながら、非常にコストパフォーマンスの高いモデルです。
ストレージの内容について詳しく見てみます。
今回のモデルはSSDとHDD、2つのドライブを搭載。SSDがプライマリHDです。
SSDの詳細
HDDの詳細
SSDには、Samsung製の840シリーズが搭載されていました。
そしてHDDには、Western Digital製の「WD10JPVX-00JC3T0」というモデルを搭載。
SSDにOSがインストールされており、マシンやアプリの起動や処理が非常に高速です。
なお、120GB SSDと1TB HDDの構成は、実は期間限定のキャンペーンによるもので、実際はHDDは500GBの容量となるよう。キャンペーンは2013年11月29日時点ではまだ継続中ですが、いつまで実施されるかは不明ですのでご注意ください。
またSSDやHDDのメーカーやモデルは、実際に販売されているモデルとは異なる可能性がありますので、参考程度にお願いいたします。
ベンチマーク結果
以下、掲載しているm-Book W シリーズのベンチマーク結果です。
なお、今回のモデルはグラフィックスの自動切り替えを行うNVIDIA Optimusテクノロジに対応しており、マシンにかかる負荷の高さによって外部グラフィックスが自動でオンオフされます。
デフォルトの状態だとベンチマークのスコアを正確に測れない可能性があるため、NVIDIAコントロールパネルより、外部グラフィックスが常にオンになる設定を行い、ベンチマークのスコアを測定しています。
NVIDIAコントロールパネル 高パフォーマンスNVIDIAプロセッサを優先に
エクスペリエンス・インデックスのグラフィックススコアのみ、内蔵グラフィックスのスコアが表示されていますが、Optimus搭載モデルの仕様によるものですので、ご了承ください。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.9
メモリ 7.9
グラフィックス 6.8
ゲーム用グラフィックス 6.8
プライマリ ハードディスク 8.1
【CrystalDiskMark】
Seq 505.7 / 133.4
512K 435.0 / 133.7
4K 25.55 / 76.81
4K QD32 348.0 / 130.3
数値は左がRead、右がWrite
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 9433~9461
1920×1080 ・・・ 5529~5541
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
【1360×768】
SCORE ・・・ 6322
RANK ・・・ S
【1920×1080】
SCORE ・・・ 4001
RANK ・・・ B
【FINAL FANTASY XIV】
左がLOW 右がHIGH
LOW ・・・ 3870
HIGH ・・・ 2074
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
左:1360×768 / 右:1920×1200
1360×768 ・・・ SCORE:10521 / 評価:非常に快適
1920×1200 ・・・ SCORE:6888 / 評価:とても快適
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左:1280×720 / 右:1920×1080
1280×720 ・・・ スコア:8783 / 評価:とても快適
1920×1080 ・・・ スコア:7908 / 評価:とても快適
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 63.74fps
CPU ・・・ 6.75pts
どのベンチマークテストにおいても非常に高いスコアが出ています。
大抵のゲームは、高解像度な設定であっても快適にプレイできると思われます。
なお、今回のモデルはGTX760Mに加えてハイエンドなプロセッサが搭載されていますが、では下位のプロセッサを搭載したm-Book W シリーズではどうかというと、もちろん他のモデルでもゲームは可能でしょう。
最下位のモデルだとプロセッサはCore i3となりますが、Core i3の構成であってもGTX760Mが搭載されているため、Core i7やCore i5搭載のモデルに比べるとパフォーマンスは落ちるとは思いますが、ゲームは十分に可能です。
ただプロセッサは容易に換装できるパーツではないので、予算に余裕があれば上位のプロセッサが搭載されたモデルをお勧めいたします。
消費電力・温度
m-Book W シリーズの消費電力について。
以下、アイドル時、およびベンチマーク実行時(BIOHAZARD6を使用)の消費電力測定結果です。測定にはTAP-TST7(TAP-TST7)を使用。
アイドル時 ・・・ 23W
ベンチマーク実行時 ・・・ 82W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時の消費電力は、高性能なパーツや17.3型サイズの大きな画面を搭載している為か、若干高め。ゲームのプレイなど高負荷時は消費電力が上昇しますが、ゲーム向けのノートとしては低~普通だと思います。
次に、筐体内部パーツの温度について。
以下、アイドル時のパーツ温度と、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に測定したパーツの温度です。
高負荷時にはパーツの温度は上昇しますが、それ程高くはならないようです。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度について。
以下、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に、赤外線放射温度計を用いて温度を測定した結果です。
高負荷な状態が続いても、キーボードやパームレスト、タッチパッドなど、いずれも低温のままでした。
発熱の大きいパーツが背面に近い部分に配置されているためか、スピーカー付近は他の部分より温度が高めでしたが、それでも低いです。
今回、比較的温度が低い部屋での測定でしたが、暑い時期の利用であってもそれ程温度が上昇する事はないのではと思われます。
バッテリ駆動時間
最後に、バッテリ駆動時間の測定結果です。
測定にはbbenchというソフトウェアを使用。ソフトではストロークが10秒毎に、また無線LANを用いたブラウザへのアクセスが60秒毎に行われるように設定。画面の輝度は半分程度にまで落としています。
あと、VGAボタンでOptimusをオフにし、常に内蔵グラフィックスのみで稼働するよう設定しています。
バッテリの電力残量が100%から4%になるまでの時間は12088秒。
約3.4(3.3577777777…)時間ものバッテリー駆動が可能という結果になりました。公称の約3.83時間殆ど変らない数字です。
さすがに、このサイズのノートではあまりバッテリの持ちは良くないようです。
とはいえ、m-Book Wシリーズは電源につないだまま利用される方が殆どでしょうから、バッテリ駆動時間を気にする事はないと思いますが、バッテリの持ちは短いよりは長い方が何かあった場合に便利だと思います。
m-Book Wシリーズの性能面については以上となります。
もう少し記事は続きます。
製品に興味をお持ちの方は、是非次の記事にも目を通してみてください。
→ m-Book Wのシステムリカバリ手順や搭載ソフトウェア、製品のまとめなど