HP ENVY 100 のまとめ 色々試したけど結局はどうなのか(性能・機能・コストなど)
HPの新製品プリンター(複合機)、ENVY 100 のレビューです。
1ヶ月弱にもわたって続いてきた ENVY 100 の記事ですが、
ここで一度、製品の概要についてまとめると共に、
性能や機能、コスト面など、総合的な評価も簡単に行ってみたいと思います。
まず、ENVY 100 に搭載されている基本的な機能はというと・・
・コピー
・スキャン
・ダイレクトプリント
ENVY 100 の特徴と機能は・・
・無線LAN対応
・3.45型タッチスクリーン搭載
・顔料系黒インクを使用
・自動両面印刷機能
・ePrint(メールdeプリント)対応
・Print Apps(アプリdeプリント)対応
機能の詳細についてはこれまでの記事で大体の事は掲載したのですが、再度、
ENVY 100 の特徴と機能などについて、まとめた上で評価を行ってみました。
ENVY 100 に興味をお持ちの方は、是非ご覧下さい。
【スリム&高級感のあるデザイン】
これまでの記事でも何度か触れましたが、この ENVY 100 は非常にスリム。
具体的な数字で言うと、横幅:427 × 奥行:336 × 高さ102(mm)で重量が7.3kgで、
同様に掲載しているHPのプリンターHP Photosmart Premium C310cのサイズが、
横幅:455 × 奥行:473 × 高さ199(mm)ですので、数字で比較してみてもかなり小さいと言う事がわかると思います。
特に ENVY 100 は他のプリンターと比べて背が低く、それら程設置場所を選びません。
自動両面印刷のユニットが後部に突き出さず、内蔵されているというのもポイントです。
さらにこの ENVY 100、サイズだけではなくデザインにも拘っています。
目に付きやすい、上部のスキャナカバーにはガラス素材を使用。
プリンタとは思えない高級感を醸し出しており、インテリアにしても映えるのですが、
光沢のある素材は指紋や埃が気になるのが難点です。
しかしこの ENVY 100 のスキャナカバー、細かな幾何学模様が一面にデザインされており、
思った程指紋や埃が気になってしまう事はありませんでした。
全体としてシンプルなので、リビング等の部屋に置いても違和感なく溶け込むと思います。
【無線LAN対応】
ENVY 100 は無線LAN機能を搭載しており、
ケーブルなしでのネットワークへの接続が可能です。
もちろん無線LANに接続しなくても普通に使う事は可能ですが、
ENVY 100 にはインターネットを利用した機能が幾つか搭載されており、
無線LAN に接続する事でより用途が広がります。(有線LANには対応していません)
WPS(Wi-Fi Protected Setup)に対応しているため、ワイヤレス設定は非常に簡単です。
無線LANを使用すれば、離れた部屋からでも印刷等の作業を行う事が可能です。
また、メールやウェブを使用した特殊な機能(ePrintやPrint Apps)も、
無線LANに接続する事により、使用可能となります。
※ePrintやPrint Appsは下で解説
【3.45型タッチスクリーン搭載】
ENVY 100 には、3.45型の大きなタッチスクリーンが搭載されています。
画面が大きい為、表示される文字やアイコンが小さくて操作しづらいという事もありませんし、
スクリーンは自由に傾斜をつけることができるため、操作も楽々。
最近のスマートフォンのような直感的な操作が行えるため、初めての方でもとても扱いやすいです。
全ての作業をこのスクリーンで完結させる事が出来、とても手軽です。
【独立型の顔料系黒インクを使用】
ENVY 100 は、インクに3色一体型のカラーインク、そして独立型の顔料系黒インクを使用しています。
全色一体型のインクでは、どれか一色でもインクがなくなってしまった場合、
他のカラーが残っていてもカートリッジを交換しなくてはなりません。
ENVY 100 はカラーインクに関しては一体型のものを使用しているので、
カラー印刷を頻繁にされる方には、経済的ではないかもしれません。
ですが、黒のみ独立したカートリッジを使用している為、
カラーが尽きてもモノクロ印刷であれば一応行う事は可能です。
ENVY 100 で行ったプリントテストです。
写真は、画質が余り良くないのでわかり難いかもしれませんが、
顔料系の黒インクを使用しているので、文字などの印刷がくっきりと綺麗に行えます。
【自動両面印刷機能】
ENVY 100 はスリム・コンパクトという特徴を持ちながら、
自動両面印刷機能に対応しています。
用紙の表と裏、両方に印刷を行う事で用紙コストを削減します。
設定で自動両面印刷の有無、好みのレイアウトを簡単に選択する事が可能です。
自動両面印刷は設定さえ行ってしまえば、後は全て自動で行われます。
後上でも述べましたが、ENVY 100 は自動両面印刷ユニットを本体内側に内蔵している為、
他の自動両面印刷に対応したプリンタのように、筺体後部が出っ張らずスリムです。
↓C310cの背面。自動両面印刷ユニットが突き出しています。
【ePrint(メールdeプリント)対応】
ENVY 100 は「ePrint」という機能に対応しています。
この「ePrint」とは別名「メールdeプリント」とも呼ばれる機能で、
その名の通り、スマートフォンやPCのEメールを利用した印刷機能の事です。
スマートフォンなどからプリンタに割り当てられたアドレスへEメールを送信
↓
Eメールの内容や、添付されたファイルの内容を自動でプリントアウト
遠く離れた場所であっても、Eメール機能さえ使えればいつでもどこでもプリントが可能です。
外出先で風景を撮影。
撮影した画像をEメールに添付して、自宅の ENVY 100 へ送信。
帰宅すると、メールで送信した画像の写真がプリントアウトされていました。
ちなみに印刷可能なファイルの形式は、PDF、MS Word、MS PowerPoint、MS Excel、
テキストファイル、JPEG、BMP、PNG、GIFなどで、メール本文に記載した内容も印刷可能です。
【Print Apps(アプリdeプリント)対応】
上記のePrint(メールdeプリント)と同じように、
ウェブを利用した機能「Print Apps」が ENVY 100 には搭載されています。
このPrint Apps(アプリdeプリント)とは、
私達が普段使用することの多いインターネット上の様々なコンテンツを、
直接プリンターから利用する事ができるという便利な機能。
利用できるコンテンツは予めプリンタ用に用意されたもので、
クーポンやクイックフォーム、地図、ニュース等、利用頻度の高いコンテンツが多数提供されており、
その内容を取得して自由にプリントアウトする事が可能です。
従来のように、わざわざPCからアクセスして印刷作業を行わずに済むので非常に手軽。
PCの操作に疎い方でも、簡単な操作で便利な機能を使用できます。
ENVY 100 より、Print Apps用に用意された「ぐるなび」へアクセス。
画面の表示に従って条件を選択したり、キーワードを入力する事によって、
探したい条件のレストランを「ぐるなび」のデータベースより取得する事が可能です。
条件にあったレストランが見つかったら、プリントアウト。
プリントされる内容は、レストランのクーポンと地図です。
他にも・・
レシピ検索のアプリケーションや・・
様々な絵柄をプリントアウトできる、塗り絵。
ディズニーなど、子供が好みそうな塗り絵のアプリケーションが用意されています。
こちらはクイックフォーム。
スケジュール表やレポート用紙など、様々なフォームを印刷する事が可能です。
ちなみにこのPrint Appsは、今後も新しいアプリケーションが追加されていく予定だそうで、
先ではより面白く、便利なコンテンツの提供が期待できそうです。
ENVY 100 の主な機能の概要については以上となります。
自分の感想はというと、この ENVY 100 は使っていて結構面白いです。
今までのプリンタと違う機能を搭載しているという物珍しさもありますが、
Print Apps(アプリdeプリント)などはプリンタを使っているという感覚とは少し違い、
今までプリンタを使用する機会がなかった方にも馴染みやすいのではないかと思います。
ただ、そう思うのは自分が日常的に印刷作業を行う事が少ないからであり、
印刷やスキャン、コピー機能を毎日フルに使用される方には、このモデルは適さないと思われます。
ENVY 100 の機能が低いというわけではないのですが、
HPの複合機ラインアップの中では、ENVY 100 はそれ程高性能というわけではありません。
インクのコストや大量印刷する際にかかる時間などを考えると、
ENVY 100 はライトユーザー向けで、性能・コスト重視の方向けのモデルではないです。
では、別の製品と比較してどうなのでしょうか。
今回のENVY 100と、先日レビューをはじめた複合機、
HP Photosmart Premium C310c のスペックと比較してみました。
【ENVY 100 と C310c の主なスペック比較】
基本機能 | ENVY 100 | HP Photosmart Premium C310c |
プリント最高解像度 | 4,800×1,200dpi | 9,600×2,400dpi |
最高印刷速度(A4) カラー/モノクロ | 25枚/30枚(分) | 32枚/33枚(分) |
最高フォト印刷速度(L判1枚) | 18秒 | 12秒 |
印刷コスト A4カラー/L判写真 | 12.9円/22.9円 | 9.9円/19.6円 |
製品価格 | ¥29,820(税込) | ¥27,930(税込) |
上記のような内容となります。
基本的な性能だけを比べると C310c の方が性能が高く、かつ価格も若干ではありますが安価です。
デザインやコンパクトなボディなど ENVY 100 にしかないメリットもありますので、
どちらが良いとは言えませんが、性能重視であれば C310c のほうが良いかもしれません。
先でも述べたとおり、ENVY 100 はどちらかというとライトユーザー向き、
デザインを重視する方向けの製品です。
自分などはプリンターに限らず、こういった機器は機能優先な所があるので、
選ぶなら C310c かなと思うのですが、そこまで大きな差があるわけではありません。
日頃から大量にコピー等を行わないのであれば、
細かな性能差などはそれ程気にする必要はないでしょう。
まとめると
【ENVY 100 のまとめ】
・デザインが良い・省スペース
・プリント・スキャナの性能は普通
・印刷スピードは普通
・印刷コストは中~、日々大量に印刷するのであれば多少コストはかかる
・ダイレクトプリント機能は優秀(ダイレクトプリント・・PCを使わず操作)
・ネットワーク機能(無線)を搭載しており、使い勝手が良い
のような感じになります。
長くなりましたが、ENVY 100 のレビューは以上となります。
コスト面、性能面に関しては、特に良いというわけではないですが悪いわけでもなく・・
コストと性能を重視される方には、 C310c のようなモデルの方が向いていますが、
省スペース性やデザイン面などでは、ENVY 100 に代わる物は今のところないと思います。
何を重視するかにもよりますが、これまでにないプリンターという意味では、
ENVY 100 は貴重なモデルではないかと思います。
一応これでレビューは終わりですが、
触っていて何か気づいた事があれば、また後々記事にします。
なお、製品の機能や性能については、公式サイトのほうにも分かりやすくかかれていますので、
ENVY 100 のより詳しい情報を知りたい方は、製品ページの方もご参照下さい。
・HPのプリンタ ENVY 100 が届きました & 箱の中身
・ENVY 100 日本HPのプリンタレビュー まずは外観を詳しく見てみる
・ENVY 100 実際にプリンタ機能を使ってみる (両面印刷や写真など印刷機能全般)
・ENVY 100 のメールdeプリント(ePrint)機能を外出先で使ってみた
・ENVY 100 の機能「アプリdeプリント」でPCを使わずクーポンや地図をプリント
・ENVY 100 でカタログをスキャン・コピー 今更ですが複合機としてはどうなのか
・ENVY 100 のまとめ 色々試したけど結局はどうなのか(性能・機能・コストなど) (現在の記事)
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