Critea VF-HEKのレビュー Core i7や GeForce 940MX搭載!高性能かつリーズナブルな15.6型ノート
ドスパラが販売するノートPC、Critea VF-HEKのレビューです。
Critea VF-HEKは、15.6型フルHDの非光沢液晶を搭載するノートPC。
CPUには第7世代のCore i7-7500Uを、グラフィックスにはGeForce 940MX(2GB)を標準搭載することで、パワーが必要な作業も楽々こなせる性能を実現したマシンです。
GeForce 940MXはローエンドGPUですが、内蔵グラフィックスを利用する構成よりも確実に性能向上が見込めます。
といってもゲーミングPCほどの性能はありませんが、ライトなゲームのプレイをはじめ、簡単な写真や動画編集を行うような場面で大いに活躍してくれるでしょう。
高性能ながらお手頃価格であるため、外部グラフィックス搭載のノートは予算的に難しい・・・というようなユーザーにも、手が届きやすいのではと思います。
今回は、そんなCritea VF-HEKの外観や使い勝手、性能面について詳しくご紹介いたします。
【Critea VF-HEK レビュー記事目次】
・Critea VF-HEK 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 筺体内部の構造 / 液晶の見やすさ / 重量)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(Critea VF-HEK まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Critea VF-HEK 筺体外観・インターフェース
Critea VF-HEKの筺体外観をチェックします。
天板の様子です。
シルバーカラーをベースとする天板に薄い放射線状のパターンが施されるなど、シンプルながらやや凝った印象のデザインを採用しています。
角に丸味のあるフォルムが取りいれられているためか、柔らかい雰囲気を感じさせます。
天板上には、一風変わったパターンによるデザインが施されています
天板の端にはDiginnosのロゴ
背面・正面側から見た筐体の様子。
やや薄い~標準的な厚みの15.6型ノート、という感じの外観です。
15.6型フルHDの非光沢液晶を採用。
ディスプレイのフレームに光沢感のある素材が用いられており、その辺の光沢感がやや気にはなるものの、液晶は非光沢であるため、明るい場所でも見やすいです。
液晶上部には、HD画質のWEBカメラが内蔵されています。
ディスプレイの最大開閉角度は約130度。
標準的な可動域で、角度調整がしやすいです。
筐体側面のインターフェースの内容をチェックします。
左側面の様子です。
左から電源コネクター、D-Sub 15、LAN、HDMI 1.4、USB3.0×2基が並びます。
※HDMI、D-Subは排他使用となります。
右側面にはマイク入力&ヘッドフォン出力のコンボポート、USB2.0×2基、光学ドライブ、セキュリティロックケーブル用のスロットが並んでいます。
光学ドライブの標準搭載は、必要な方には嬉しい仕様ですね。
なお、標準ではDVDスーパーマルチドライブが搭載されますが、ブルーレイドライブへカスタマイズすることも可能です。
筺体正面側。
写真左端の方に、SDカードリーダーが搭載されているのが見えます。
背面側には何もありません。
PC本体と、付属の電源アダプター&ケーブル。
電源アダプターは19V、4.74Aで90W。
外部グラフィックスを搭載しているとはいえ、ローエンドのモデルであるため、電源アダプターの電流容量はそれ程大きくはありません。
キーボードの操作性
Critea VF-HEKに搭載されているキーボード、およびその周囲の機能や操作性をチェックします。
全体的に丸味のあるキーを採用する、アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
右側にはテンキーを搭載。
一部に幅の狭いキーが見受けられるものの、キーピッチなどには余裕があること、また変わった配列のキーもなく、普通に打ちやすいキーボードです。
方向キーがテンキーの方へ若干はみ出しており、その辺りが少し使いづらいですが、すぐに慣れると思います。
キートップの形状は完全に平ら。
ややザラツキのある素材を使用しており、指紋痕が目立ちにくいです。
キーボードの上部にはスピーカーを内蔵。
パームレストにはヘアライン加工を施した素材が用いられています。
ボタン一体型のタッチパッドを搭載。
パッド面はサラサラとした触り心地で指の滑りがよく、クリックボタンの押し心地も硬すぎず、可もなく不可もなくといった使い心地です。
筐体底面内部の構造をチェック
Critea VF-HEKの筐体底面からアクセスできる、筐体内部の構造をチェックします。
筐体底面の様子。
写真は上が筺体背面側、下が筺体正面側となります。
背面側に、脱着が可能なバッテリが装着されているのが見えます。
またバッテリの手前には、開閉が可能なパネルが取り付けられており、その部分から筐体内部へアクセスできるようになっています。
なお、バッテリはねじ止めされているため、取り外しにはドライバーが必要です。
装着されていたバッテリは、37Wh。
底面パネルを開き、筐体内部の様子をチェックします。
筺体内部全体の様子
ほぼ全てのパーツにアクセスできるようです。
HDDベイです。
1TBのHDDが装着されています。
M.2スロットと、メモリスロット。
M.2スロットへは、カスタマイズでM.2 SSDを追加できます。
無線LANカードや内蔵電池、CPU、グラフィックス、冷却ファンやヒートシンクなど。
無線LANカードのすぐそばにあるネジを取り外せば、光学ドライブの脱着が行えます。
取り外した光学ドライブ。
液晶の見やすさ
Critea VF-HEKに搭載されている、液晶の見やすさをチェックします。
(実際の製品とは異なる可能性があります)
15.6型フルHD(1920×1080)の非光沢液晶です。
サイズの大きな画面であることにくわえて解像度も高く、細かい作業を行う方に便利な液晶です。
非光沢であるため、光の反射が気になりづらい点も○。
画面の視野角は広いです。
上下左右から画面を閲覧するような場合でも、内容をはっきりと読み取ることができます。
といっても、上下左右から画面を見て作業を行うなんてことはあまりないと思いますが、複数人で画面を閲覧するような場合には見やすくて便利です。
重量
Critea VF-HEKの重さをはかってみました。
PC本体の重さは2212g。
15.6型のノートにしては軽量です。
最近は、サイズの大きいノートであっても軽い製品が多くなりました。
この程度の重さであれば、PCを持っての部屋間の移動がしやすく便利です。
電源アダプターやケーブルの重さは408g。
あまり気にするような所ではありませんが、内蔵グラフィックスを利用するような構成のノートのアダプターに比べると、少し重いです。
Critea VF-HEK 構成内容とその特徴について
掲載しているCritea VF-HEKの構成内容と、その特徴について解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【Critea VF-HEK の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-7500U(2.70GHz~最大3.50GHz)
グラフィックス GeForce 940MX(2GB)/ インテル HD グラフィックス 620
ディスプレイ 15.6型フルHD(1920×1080)、非光沢
メモリ 8GB(4GB×2/DDR3L SO-DIMM/2スロット)
ストレージ 1TB HDD(HGST製/2.5インチ/SATA3接続)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
LAN 10BASE-T, 100BASE-TX, 1000BASE-T LAN
無線機能 Intel Wireless-AC 8265(IEEE802.11 ac/a/b/g/n)、Bluetooth 4.2
バッテリ リチウムイオンバッテリー(公称値 約4.1時間/実測値は後の項に掲載)
電源アダプター 90W
サイズ 380×260×24.9(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.2kg
保証 1年間 持込修理保証
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年09月05日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、Core i7-7500U、GeForce 940MX(2GB)、8GBメモリ、1TB HDD、DVDスーパーマルチドライブという構成内容のモデルです。
これは本製品で提供されている基本構成の内容で、上記モデルのほか、120GB SSDを搭載したモデルも提供されています。
もちろん、各モデルの構成はカスタマイズが可能となっており、メモリは最大16GBまで、ストレージはSSD&HDDや、SSD×2台の2ドライブ構成も可能ですし、DVDスーパーマルチドライブをブルーレイドライブへと変更することもできます。
CPUやグラフィックスは固定となりますが、比較的柔軟な構成が可能な製品です。
価格も内容の割に安く、コストパフォーマンスの高い高性能ノートをお探しの方に向いています。
以下、搭載ストレージの詳細です。
HDDの仕様(実際の製品とは異なる可能性があります)
ストレージの内訳
HDDには、HGST製の「HTS541010A9E680」という1TB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
ノートに使われる事の多いHDDとしては、標準的な性能のストレージです。容量も多くデータの保存に不便はありません。
ただ、SSDのようなサクサクとした使用感のストレージではないため、使い勝手を気にするような方には、SSDへのカスタマイズがおすすめです。
本製品ではHDDをSSDへと変更できるほか、SSD&HDDの2ドライブ構成の選択も可能です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているCritea VF-HEKで実施したベンチマークテストの結果です。
NVIDIAコントロールパネルより、「高パフォーマンス NVIDIAプロセッサ」を優先する設定にした上で実行しました。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strike、Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720、1920×1080 / 標準品質、ウィンドウモードで実行
【ファンタシースターオンライン2 EP4】
1920×1080(設定3)、1920×1080(設定6)
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
上から1280×720、1920×1080(DirectX 11/高品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
ゲームに適した性能だとは言えないものの、軽いゲームであれば快適にプレイできるくらいのパワーは発揮できるようです。
CPU内蔵グラフィックス利用のノートに比べると確実に性能は高く、ビジネスアプリなどの軽めの作業をはじめ、やや負荷のかかる写真や動画編集まで、様々な作業を快適にこなせるでしょう。
ゲーミングPCのようなノートは不要、でもグラフィックス無しのノートでは心許ない、というユーザーにピッタリの製品だと思います。
消費電力・温度
Critea VF-HEKの消費電力を測定。
以下、アイドル時およびベンチマーク実行時(3DMark)の消費電力測定結果です。
画面の輝度は50%に設定、またNVIDIAコントロールパネル内のグラフィックスの3D設定より、優先するグラフィックスを「自動選択」に設定した上で測定しています。(以降、全てこの設定を適用)
アイドル時 ・・・ 9W
ベンチマーク実行時 ・・・ 50W
※実際の値は若干上下します
アイドル時は低消費電力ですが、高負荷時は、外部グラフィック無しのノートと比較してやや高めの消費電力となるようです。
パーツ温度を測定してみました。
以下はアイドル時と、ベンチマークテスト(3DMarkのFire Strike)を20分以上実行した後のパーツ温度です。
高負荷時のグラフィックスの温度は60度弱、CPUは70~80度と、ノートPCでは標準的だと思われる温度帯です。
さらに、高負荷時のキーボード表面温度を測定。
全体的に低温です。
快適にタイピング作業が行えます。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
Critea VF-HEKの再起動時間を測定。
以下、PassMark Rebooterの実行結果です。
1回目 1:52
2回目 1:36
3回目 1:37
4回目 1:36
5回目 1:34
6回目 1:31
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 1分37秒
再起動にかかる時間は およそ1分37秒。
HDDを搭載するPCとしては標準的な速度ですが、SSDを搭載したPCと比較するとやや時間がかかります。
速度重視の方は、SSDのストレージ構成を選びましょう。
バッテリ駆動時間
bbenchを使用し、Critea VF-HEKのバッテリ駆動時間を測定してみました。
設定はストロークの実行が10秒毎に、無線LANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は18816秒。
約5.2(5.226666…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
外部グラフィックスを搭載しないPCに比べると、ややバッテリの持ちは悪いです。とはいえ、ある程度の作業をこなせるだけの余裕はあります。
モバイルノートではないため、これだけバッテリが持てば十分だと思います。
なお、本製品には電源管理ユーティリティがプリインストールされており、バッテリの充電のしきい値を設定したり、ピークシフトの設定を行えるようになっています。
消費電力を閲覧できる
バッテリの充電方法を選択
ピークシフトの設定
人によっては、バッテリを満充電状態にしたくないというようなこだわりがあるのではと思いますが、そういった方に便利なユーティリティです。
Critea VF-HEK まとめ
Critea VF-HEKのレビューは以上となります。
第7世代のCore i7-7500Uと、GeForce 940MX(2GB)を標準搭載する15.6型ノートです。
GeForce 940MXはローエンドGPUではありますが、搭載することで、内蔵グラフィックスを利用する構成よりは確実に性能向上が見込めます。
もちろんゲーミングノートPCほどの性能は出せないものの、軽いゲームタイトルのプレイをはじめ、写真や動画編集など幅広い場面で活用できることでしょう。
中途半端な性能の製品ではあるのですが、本製品のようなPCは普段の作業をより効率よく行えるため、作業量が多い方ほど時間の短縮になりやすく、使えば使うほどその良さが感じられてきます。
普通のノートPCにプラスアルファの性能が欲しい、という方には是非使っていただきたい製品です。
内容の割にリーズナブルであるため、高性能ノートを検討しているけれど予算にあまり余裕がない、という方にもおすすめです。