レノボ・ジャパンが販売するノートPC、ThinkPad Yogaのレビューです。

ThinkPad Yogaは、タッチ操作が可能な12.5型ノートPC。
ノート、スタンド、テント、タブレットの4モードへの変形が可能な、いわゆるIdeaPad YogaシリーズのThinkPadバージョンとも言えるハイブリッドタイプの製品です。

こういったタイプのノートPCは珍しくはありませんが、多くの製品にはない特徴として、本製品には独自のLift’n’ Lock(リフトンロック)キーボードを採用。

スタンドモードやタブレットモード時、底面側に来るキーボードのフレームが上昇してキーを固定する構造となっているため、キートップの擦れや引っ掛かりを防ぐ事ができます。

個人的に、底面側のキーボードは結構気になる場所であっただけに、こういった工夫はポイントが高いです。カスタマイズではタブレットペンの選択も可能となるなど、様々な場面での使い勝手を重視した製品だと言えるでしょう。

今回は、そんな ThinkPad Yoga の外観や実際の性能面、使い勝手などを詳しくレビューしたいと思います。

ThinkPad Yoga 製品ページ

当ページに掲載の製品には後継モデルが出ています。 レビュー記事を掲載していますので、あわせてご覧ください。 ThinkPad Yoga 260の実機レビュー目次

【ThinkPad Yoga レビュー記事目次】

・ThinkPad Yoga 外観や操作性・液晶をチェック
4通りのスタイルLift’n’ Lockキーボードの採用外観・インターフェースキーボードの操作性重量液晶の見やすさ

・主な構成と特徴・ベンチマーク結果など
構成と特徴ベンチマーク結果消費電力・温度再起動にかかる時間バッテリ駆動時間

・プリインストールアプリケーションについて
プリインストールアプリケーションの内容をチェック

・製品のまとめ
ThinkPad Yoga まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


4通りのスタイルで利用可能

ThinkPad Yogaは、ディスプレイを回転させる事でノート、スタンド、テント、タブレットといった4モードへの変形が可能となっています。

以下、変形の様子です。


ノートPCモード(ラップトップモード)


テントモード


スタンドモード


タブレットモード

4つのモードは、場面によって使い分けすると便利です。

例えばノートPCモードは通常作業時に、テントモードやスタンドモードは映画や動画などの映像閲覧時や、タッチ操作をメインに行いたい場合に便利です。

なお、タブレットモードもスタンドやテントモードと同じく何かを見たリ調べたりする場合に便利ですが、ThinkPad Yogaはタブレットにしてはやや重く厚みもあるため、片手で持ってもう一方の手で操作を行うという事が難しく、タブレットモードでの使い勝手はあまり良くないという印象です。

私自身はノートPCモードと、テントモードをよく使用します。
特に、テントモードはディスプレイの角度を調整する事で設置面積を小さくする事ができる為、カフェのテーブルなど狭い場所での利用に便利です。



Lift’n’ Lock(リフトンロック)キーボードの採用

ThinkPad Yogaには、Lift’n’ Lock(リフトンロック)と呼ばれる特殊な構造を持つ独自のキーボードが採用されています。

Lift’n’ Lockキーボードとは、本体をスタンドやテント、タブレットに変形させる際、キーボード面のフレームが上昇しキーをロックするという構造を持つキーボードで、スタンドモードやタブレットモードでの利用時、キートップの摩擦や引っ掛かりを防ぐ効果があります。

元々、キーボードが設置面に来るタイプのハイブリッドノートPCは、キーが設置面に触れたり、キーの誤入力等が起こらないような構造や機能が取り入れられていますが、キーをうっかり擦ってしまったりという事はよくあります。またタブレットモード時など、マシンを手に持った際のキーの出っ張りが気になるというという方もおられるでしょう。

Lift’n’ Lockキーボードは、そういった使用時の懸念を払拭するキーボードです。


左:通常時のキーボード / 右:キーロック時のキーボード

上図の通り、キーがキーボードのフレーム内に収納される構造であるため、以前のキーボードに比べるとキートップを擦ってしまったり、引っかけてしまったりする心配が殆どなくなりました。

タブレットモード時に手で持って操作する場合にも、キーボードが固定されているため、そうでないキーボードを搭載するハイブリッドノートにくらべると扱いやすいです。



外観・インターフェースの内容をチェック

ThinkPad Yogaの外観、インターフェースの内容をチェックします。



天板の様子


背面から見たThinkPad Yoga

天板はブラックカラーで、隅にThinkPadやlenovoのロゴが入ります。角にやや丸みを持たせたデザインです。

筐体サイズは、タブレットペン対応かそうでないかで厚みがわずかに異なっており、タブレットペン対応の場合は幅約316.6mm、奥行き221mm、厚み19.4mm、ペン非対応の場合は厚みが18.8mmとやや薄くなります。

公称の重量値はタブレットペン対応モデルが約1.65kg、ペン非対応の場合は約1.61kg。モバイルノートとしてはやや重めです。





ディスプレイには、10点のマルチタッチに対応した 12.5型ワイドフルHD(1920×1080)IPS液晶を搭載。光沢タイプです。




液晶上にはHD 720p 対応のWebカメラを搭載


液晶下にはWindowsボタン 主にスタンドやテント、タブレットモード時に利用


液晶左下にはlenovoのロゴ、右下にはYogaのロゴを印字





筺体側面のインターフェースの内容を詳しくチェックします。

筺体左側面。
左側には電源コネクター兼OneLinkコネクター、Powered USB3.0、ヘッドフォン出力&マイク入力のコンボポートを搭載。

OneLinkコネクターは、別売りのOneLinkドックを接続するための端子。
OneLinkドックとは、本体に接続するだけで電源はもちろん、映像端子やUSB、LAN等の端子を利用する事が可能となるドッキングステーションです。

ケーブルを一つ接続するだけでそれらの端子が利用できるようになるため、外出時はPCを携帯し、自宅では有線LANや外付けモニターなどに接続してマシンを使用する、というような方に便利なアイテムです。




左:電源コネクター / 電源コネクターのカバーを取り外した所

ThinkPad YogaでOneLinkドックを利用する場合には、電源コネクターの右側にはめ込まれたカバーを取り外し、OneLinkドックのケーブルをマシン本体に接続します。




筺体右側面には電源ボタン、ボリュームコントロールボタン、画面回転オンオフボタン、SDカードスロット、USB3.0、mini-HDMI、セキュリティロックケーブル用のスロットを搭載。

なお、タブレットペン対応の製品を選択した場合、タブレット・ペンスロットが搭載されます。




今回のモデルは非対応であるため、ペンスロットの場所は塞がれている



筐体前面と背面には端子類は配置されていません。


筐体前面


筐体背面

端子類はありませんが、背面中央付近に排熱口が設けられているため、ひざなどに置いて作業をする場合は熱に注意しましょう。




底面全体の様子。
底面のカバーは一枚板で出来ており、内部へアクセスするにはカバー全体を外す必要があります。(底面内部の写真はなし)




マシン本体と付属の電源アダプター&ケーブル


電源ケーブルのプラグの形状は角型 電源アダプターのプラグの形状は眼鏡型です


電源アダプターの最大出力は20V、2.25Aで45W



キーボードの操作性

ThinkPad Yogaのキーボードの外観や操作性をチェックします。


キーボード面全体の様子


キーボード左半分を拡大


キーボード右半分を拡大

6列でアイソレーションタイプのフルサイズキーボードを採用しています。
最上段にはファンクションキーの他、Windows 8ならではのチャームの操作キーを搭載。

右側に横幅の狭いキーが幾つかありますが、特に操作していて気になる事はありませんでした。

ThinkPad YogaにはLift’n’ Lock(リフトンロック)キーボードという特殊な構造をもつキーボードが採用されていますが、打鍵感などはその他のThinkPadと変わらず、使いやすいキーボードだと思います。



キートップはやや湾曲した形状で、指先になじみやすいです。




本製品には、バックライト付きのキーボードが標準で搭載されています。
バックライトは強弱の2段階に調整可能です。


バックライト消灯


バックライト点灯 弱


バックライト点灯 強




タッチパッドはパッドに5つのボタンを内蔵した、5ボタントラックパッドを採用。

使い勝手は他のThinkPadと同じです。
個人的にはボタンがやや使い辛いと感じるのですが、パッドの面積が広めであるため、ジェスチャー操作を行われる方には便利です。




トラックパッドの上にはNFCのマーク。
NFCはオプションで提供されているもので、購入時の「ポインティング・デバイス」の項目で追加可能です。



重量

ThinkPad Yogaの重量を測定してみました。
公称ではタブレットペン対応のモデルで約1.65kg、非対応のモデルで約1.61kgという重さです。

今回掲載のモデルはタブレットペン非対応となります。

本体の重量は1585g。
公称ではタブレットペン非対応のモデルは約1.61kgという事でしたが、それよりも若干軽いようです。




電源アダプターやケーブルの重量は249g。
PC本体と合わせると1834gという重さです。


持ち運べない程ではありませんが、モバイルノートやタブレットとしてはやや重め。

特にタブレットモードでの利用時は片手で持って操作を行う事が難しく、ノートPCやテント、スタンドモードでの利用が中心となるのではと思います。



液晶の見やすさ・品質

ThinkPad Yogaには、10点のマルチタッチに対応する12.5型液晶が採用されています。

現時点(2014年4月30日時点)ではHD(1366×768)光沢液晶、フルHD(1920×1080)光沢液晶、タブレット・ペン対応のフルHD(1920×1080)非光沢液晶の3種から選択が可能です。標準構成はHD液晶となります。

掲載のモデルには、タブレット・ペンに非対応のフルHD(1920×1080)光沢液晶が搭載されていました。




12.5型ワイドフルHD(1920×1080)液晶を搭載


初期状態での画面の表示サイズは125%


12.5型フルHDで画面表示サイズを125%に設定した場合の画面の見え方


12.5型フルHDで画面表示サイズを100%に設定した場合の画面の見え方

初期状態では、画面サイズは125%に設定されていました。
12.5型でフルHDの解像度だとアイコンや文字などの表示が小さくなるため、場合によっては文字が読み辛いという事がありますが、125%設定だと特に不自由はないです。

おおよそですが、フルHDで125%表示に設定した場合の画面の見え方は、HD液晶の画面表示と同程度のサイズ感だと思います。

個人的にはフルHDで100%表示でも問題ないですが、小さい文字が苦手だという方は125%表示のまま利用するか、それ以上のサイズでの表示させる事と見やすくなるでしょう。フルHDではなく、HD液晶を選択するという手もあります。




液晶の視野角をチェックします。


液晶を正面から見た場合


上側から見た場合


右側面から見た場合

IPS液晶であるため、視野角はとても広いです。

液晶を斜めから見た場合でも、内容をはっきりと読み取ることができます。ビジネスで利用する場合、複数人で画面を閲覧する場面は比較的多いでしょうから、本製品のような液晶は扱いやすいと思います。

ただし光沢パネルであるため、日が差す屋外などでは光の反射や風景の映り込みなどによって、見辛いと感じる事があります。




色域の広さをチェックします。


以降、Spyder 4 Eliteで測定

sRGBのカバー率が70%、AdobeRGBのカバー率が52%という結果です。
色域はあまり広くはありませんが、ノートPCの液晶としては普通です。



次に、ガンマカーブを見てみます。


左:ガンマ応答カーブとターゲット(ガンマ2.2) / 右:ガンマ補正カーブ

初期状態では、目標とするガンマ値「2.2」よりもややガンマ値が高めですが、カーブは綺麗でRGBのバランスも良いです。

補正をかけると高輝度域で赤と緑がやや抑え目に補正され、補正後はやや青味を帯びた液晶となりました。ほんの少しですが、赤味を帯びた液晶であったようです。




さらに、カラーと輝度の均一性について。
画面の色ムラや輝度ムラをチェックします。


カラーの均一性(左:輝度100% / 右:輝度50%)


輝度の均一性(左:輝度100% / 右:輝度50%)

画面の中心部に比べ、画面の上部の色がやや濃いようです。(若干ですが黄色味が濃い)
といっても、最も色差が大きいとされる部分を並べ比べた場合に、差がなんとなくわかる程度の違いで、画面を見ただけではその差はわかりません。

輝度ムラについては、殆どないと言える程度の差です。


本格的な写真編集等には向きませんが、画面の映りは比較的綺麗に見えます。視野角も広く使いやすい液晶です。



構成内容とその特徴について

まず、掲載しているThinkPad Yogaの構成内容とその特徴について解説します。
以下、CPU-Zの実行結果です。

【CPU-Z】





【ThinkPad Yoga の主な構成】

OS Windows 8.1 Pro 64bit
プロセッサ Core i5-4200U(1.6GHz/TB時最大2.6GHz)
セキュリティー・チップ あり
グラフィックス HD グラフィックス4400(CPU内蔵)
メモリ 8GB(8GB×1/PC3-12800 DDR3L SDRAM/オンボード/最大8GB)
ストレージ 1TB HDD(5400rpm/Western Digital製)+ 16GB SSD Rapid Drive(SanDisk製)
ディスプレイ 12.5型 フルHD(1920×1080)、光沢あり、10点のマルチタッチ
キーボード 日本語キーボード、NFCあり
無線機能 Intel Dual Band Wireless-AC 7260、Bluetooth v4.0
バッテリ 8セル(公称の駆動時間:最大約9.5時間/構成により異なる)
サイズ 316.6×221×18.8(幅×奥行き×高さ/mm/タブレットペン非対応モデル)
重量 約1.61kg(タブレットペン非対応モデル)

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2014年05月01日時点のものです。

掲載モデルの構成は上記の通り。
Windows 8 ProやCore i5-4200U、メモリ8GB、1TB HDD&16GB SSD(キャッシュ)という構成内容を持つモデルです。

選択できるパーツの内容はモデルによって異なりますが、基本構成のOSはWindows 8、プロセッサはCore i3~Core i7、メモリは4GBもしくは8GB、ストレージはHDDかSSDを選択可能です。

冒頭にも記載した通り、本製品ではストレージにHDDを選択するとマイクロHDDと呼ばれる16GB SSDが自動的に搭載され、データのキャッシュに利用されます。

HDDとキャッシュ用SSDの組み合わせは、HDD単体でマシンを運用するよりも速度面で有利な事が多く、容量と速度を低コストで両立できるという点で効率の良い構成だと言えます。ただ、体感では若干速いと感じる程度の高速化であるため、あまり期待しない方が良いでしょう。

速度重視の場合はSSDの選択をお勧めします。


その他、性能にかかわる部分以外のパーツに関しては、液晶はHDもしくはフルHDの解像度を選択可能です。ただし、タブレット・ペン対応液晶はフルHDのみでHD液晶は選択できません。また、タブレットペン対応液晶のみ、非光沢液晶となります。

あと、ポインティング・デバイスの項目でNFCのあり・なしを選択する事が可能です。NFCは最近利用する機会が増えています。NFC対応のスマートフォンなどといったデバイスを組み合わせることで色々な使い方ができますので、搭載しておくと便利かもしれません。

※2014年5月1日時点、NFC搭載のカスタマイズ価格は+¥2,160と安価ですが、NFCを搭載すると納期がかなり延びてしまうようです。



搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。


HDDの詳細


キャッシュ用SSDの詳細


ディスクの内訳

HDDにはWestern Digital製の「WD10SPCX-08HWST0」という1TB HDDが搭載されていました。回転数は5400rpm、7mm厚のディスクです。

SSDには、SanDisk製のU110という16GB SSDを搭載。

今回のモデル、ストレージの処理速度はSSD搭載製品などに比べると当然遅いですが、体感ではHDD搭載の構成にしてはやや早いような気がします。キャッシュ用のSSDの効果かもしれません。

個人的にはThinkPad Yogaのようなモバイルタイプの製品では、SSDを搭載した方が外出先でもサクサクと作業できて便利だと思いますが、HDDでも使用感はそこそこ快適です。



ベンチマークテストの結果

以下、掲載しているThinkPad Yogaのベンチマークテストの結果です。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.2
メモリ 7.5
グラフィックス 5.9
ゲーム用グラフィックス 5.4
プライマリ ハードディスク 5.9

※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。


【CrystalDiskMark】

Seq 115.1112.4
512K 37.4452.75
4K 0.4341.148
4K QD32 0.9971.100

数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値


【3DMark】


3DMarkのスコア


Fire Strikeのスコア詳細

Ice Storm・・・ 40276
Cloud Gate・・・ 4282
Fire Strike・・・ 632


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768 ・・・ 2298~2400
1920×1080 ・・・ 1364~1375


【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768 ・・・ 1526
1920×1080 ・・・ 654

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作


【BIOHAZARD 6】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768 ・・・ SCORE:1388 / RANK:C
1920×1080 ・・・ SCORE:864 / RANK:D


【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】

ワールド編 左:1360×768 / 右:1920×1080

キャラクター編 左:1360×768 / 右:1920×1080

【ワールド編/設定は標準品質】
1360×768 ・・・ SCORE:3024 / 評価:やや快適
1920×1080 ・・・ SCORE:1815 / 評価:設定変更を推奨

【キャラクター編/設定は高品質(ノートPC)】
1360×768 ・・・ SCORE:2151 / 評価:普通
1920×1080 ・・・ SCORE:1190 / 評価:設定変更が必要


【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】

左:1280×720 / 右:1920×1080

1280×720(標準品質) ・・・ スコア:4223 / 評価:普通
1920×1080(標準品質) ・・・ スコア:2689 / 評価:やや重い


【CINEBENCH】

OpenGL ・・・ 22.01fps
CPU ・・・ 2.51pts


パフォーマンスはそこそこ高いという感じのスコアで、日常的な作業はとても快適に、動画編集などもそれなりに行えると思います。ただ、動画編集のようなパワーを必要とする作業を頻繁に行うのであれば、上位のCore i7を選択した方が良いかもしれません。

体感性能は、CPUの性能云々というよりもディスク性能によるものが大きいと思います。今回のモデル、HDDにしては速度は速い方だと感じますが、OSやアプリケーションの起動は一呼吸待たされる印象です(特にOSの起動はHDDなりの速度)。

ストレスを感じるような速度ではありませんが、サクサクと作業を行いたいのであれば、SSDの選択をお勧めいたします。



消費電力・パーツ温度

ThinkPad Yoga の消費電力を測定してみました。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力測定結果です。

アイドル時 ・・・ 7W
ベンチマーク実行時 ・・・ 28W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

アイドル時、ベンチマーク実行時ともに消費電力は低いです。
なお、ストレージをSSDにしたり、別のCPUを搭載するなど、構成が変われば消費電力値も若干変化します。




次に、パーツの温度について。
以下、アイドル時と高負荷時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度測定結果です。

高負荷時のCPU温度が80度前後とやや高めです。

注意しなくてはならない程ではありませんが、例えば動画のエンコードなど負荷のかかる処理を長時間行う場合などは、冷却に気を配った方が良いかもしれません。

使用時、背面に配置されている排熱口を塞いでしまわないように注意しましょう。




さらに、高負荷時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のキーボード表面の温度を測定してみました。

高負荷な状態が続くと、キーボード右上がやや熱くなります。
内部にCPUやファン等のパーツがある関係だと思われます。

キーボードを打つだけならともかく、PCを膝の上などに置いて使用する場合、熱いと感じる事があるかもしれません。



再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

PassMark Rebooterを利用し、ThinkPad Yogaの再起動にかかる時間を測定してみました。以下、10回の再起動にかかる各時間とその平均値です。

1回目 1:52
2回目 1:40
3回目 1:37
4回目 1:33
5回目 1:33
6回目 1:39
7回目 1:45
8回目 1:43
9回目 1:46
10回目 1:46

再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 1分41秒

ThinkPad Yoga の再起動にかかる平均時間は1分41秒という結果です。

これまでの検証より、HDDを搭載するノートPCの再起動時間は大体1分弱~1分半という結果が出ており、そのデータと比べると、ThinkPad Yogaは再起動(起動&シャットダウン)にはちょっと時間がかかるという印象です。

ただ、PCを毎日使用している場合、完全にシステムをシャットダウンしてしまう事は少ないのではと思われます。スリープからの復帰はそこそこ速く、使っていてストレスを感じるような事は特にありません。



バッテリ駆動時間

ThinkPad Yogaのバッテリ駆動時間を測定してみました。

駆動時間の測定に使用したソフトウェアはbbench、設定はストロークが10秒毎、無線LANを利用したネット(ブラウザ)へのアクセスが60秒毎、画面の輝度は50%程度に設定しています。


バッテリの電力残量が100%の状態から5%になるまでの時間は28989秒。
約8(8.0525)時間もの間、バッテリによる駆動が可能という結果です。

公称の約9.5時間には届かないものの、8時間持てば電源のない場所でもそれなりに作業が行えるでしょう。

上記は軽作業を行った場合のバッテリの持ちを測定していますが、複数のアプリケーションを起動させたまま作業するなど、少々負荷高めの作業を行ったとしても3時間、4時間程度は持つのではと思われます。(動画編集等を連続して行った場合、駆動時間はより短くなるかもしれません)

バッテリの持ちはそこそこ良いと言えます。



プリインストールアプリケーションの内容をチェック

以下、初期状態でのThinkPad Yoga のデスクトップ画面やスタート画面(モダンUI)、アプリ一覧画面の様子です。(クリックで大きな画像が表示されます)


デスクトップ画面


スタート画面(モダンUI)


アプリ一覧画面

初期状態のThinkPad Yogaには、Windows 8に初期搭載されているアプリケーションの他、レノボが提供するアプリケーションに加え、サードパーティ製のアンチウイルスソフトや音声認識ソフトウェア等が搭載されています。

具体的には、Thinkpad向けツールの総称である「Lenovo Tools(Lenovo ThinkVantage Tools)」、最新のドライバーやBIOS、アプリケーションのメンテナンスを行う「System Update」、システム全体のセキュリティや健康状態を確認できる「Lenovo Solution Center」や、コンピューターをスマートフォンなどの外部デバイスからリモート制御する事が可能な「Lenovo QuickControl Beta」を搭載。

上記はレノボが提供するデスクトップ向けのアプリケーションで、ストアアプリとしては製品情報にアクセスできる「Lenovo Companion」、タブレットやスマートフォン等デバイス間におけるデータ転送をサポートする「Lenovo QuickCast」、サポート情報にアクセスするための「Lenovo Support」、ネットワーク上のEMC製のNASを認識・設定するためのツール「Lenovo EMC Storage Connector」、電源や通信設定、オーディオなどの基本設定を行う「Lenovo Settings」を搭載しています。

サードパーティ製のアプリケーションには、コンピュータ紛失対策の「Absolute Data Protect」、音声認識ソフトウェアの「Dragon Assistant」有害サイトフィルタリングソフトの「i-フィルター(お試し版)」、多機能タブブラウザである「Maxthon Cloud Browser」、セキュリティソフトウェアの「Norton Internet Security(期間限定版)」サウンド機能として「Dolby Digital Plus」を搭載。

書き出してみると数が多く思えますが、PCのメンテナンスや基本設定を行うアプリケーションなどが大半で、結構役に立つものも多いです。人によっては全く使わないものもあると思いますので、不要なもの(使わないもの)は削除してしまうと良いでしょう。

レノボ製のアプリケーションに関しては、殆どをウェブ上から再ダウンロードする事が可能です。




Lenovo Solution Center システム全体を管理


Lenovo Companion 製品情報やアクセサリー(周辺機器)等の情報にアクセスできる


Lenovo Settings マシンの電源設定やネット接続、オーディオ、カメラなどの基本設定


Maxthon Cloud Browser タブブラウザ


Norton Internet Security セキュリティソフト。搭載されているのはNorton Internet Securityです


Dragon Assistant 音声認識ソフトウェア


Dolby Digital Plus サウンドの細かいチューニングを行える



ThinkPad Yoga まとめ

ThinkPad Yogaについては以上となります。
最後にまとめると・・

・4通りのモードでの利用が可能(場面に応じてモードを使い分ける事ができる為、便利)
・Lift’n’ Lock(リフトンロック)キーボードを採用
・液晶の選択肢が豊富

・モバイルノート、タブレットとしてはやや重め

ノートPC、スタンド、テント、タブレット・・の複数のモードでの利用が可能となっており、入力作業が主である場合にはノートPCスタイルで、見たり調べるといった作業がメインの場合にはスタンドやテント、タブレットでという具合に、場面に応じてスタイルを変更できる所がとても便利です。

個人的に、360度液晶が回転するタイプのノートPCは、キーボードを底面に置いた場合にキーが擦れたり引っかかったりしないかなどが気になってしまう事、またタブレットモードで手で持って使用する場合などに、キーを押してしまう事が多く(キーボード自体は機能が無効)使っていて不安に感じる部分があったのですが、ThinkPad Yogaにはフレーム内にキーを収納・固定する Lift’n’ Lockキーボードが採用されているため、前述したような懸念が大幅に解消されました。

構造以外にも、液晶の選択肢がHD、フルHD、ペン対応のフルHDと豊富である所も、製品を購入する側にとっては便利だと思います。

唯一、モバイルノートとしては約1.61kg(ペン対応だと約1.65kg)と重めである所が気になります。タブレットモードで利用した場合、重さはもちろん厚みがあるために少し使い辛いかなとも思います。

ただ、変形タイプのノートPCとしては扱いやすくキーボードの使い勝手も良いなど、完成度は高いです。約1.6kgの重さが気にならないという方には、お勧めできる製品だと言えるでしょう。

当ページに掲載の製品には後継モデルが出ています。 レビュー記事を掲載していますので、あわせてご覧ください。 ThinkPad Yoga 260の実機レビュー目次