NEXTGEAR-NOTE i990 ベンチマークテストの結果 GTX870M搭載でパフォーマンスは抜群
前記事(NEXTGEAR-NOTE i990 レビュー GeForce GTX870M搭載の17.3型ゲームノート(外観編))に続き、今回はNEXTGEAR-NOTE i990の構成と性能面について。
掲載しているNEXTGEAR-NOTE i990は、OSにWindows 8.1、Core i7-4700MQ、メモリ16GB、GeForce GTX870M(6GB)、128GBのmSATA SSDと1TB HDDという構成内容を持つモデル。現在(2014年6月2日時点)、直販で提供されている「プロンズモデル カスタム」にあたる製品です。
今回は、上記構成のモデルの特徴やベンチマークテストの結果について詳しく触れてみたいと思います。
【NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズ レビュー記事目次】
・NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズ 製品の外観や操作性について
(外観・インターフェース / キーボードの外観と操作性 / 筐体内部の構造 / 液晶の見やすさ)
・構成内容の解説とベンチマークテストの結果など
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・プリインストールされているアプリケーションや機能について
(プリインストールアプリ / Control Center / バックライトキーボードの専用アプリ)
・製品のまとめ
(NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズ まとめ)
NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズの構成とその特徴
まずは、掲載しているNEXTGEAR-NOTE i990BA1-SPの構成内容や特徴について解説します。
以下、CPU-ZとGPU-Zの実行結果です。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【NEXTGEAR-NOTE i990BA1-SP の主な構成】
OS Windows 8.1 64bit
プロセッサ Core i7-4700MQ(2.50GHz/TB時最大3.50GHz)
チップセット インテル HM87 Express
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX870M(6GB)/HD グラフィックス 4600
メモリ 16GB(8GB×2/PC3-12800 DDR3L SODIMM/最大32GB)
ストレージ 1TB HDD(5400rpm/Western Digital製)+ 128GB mSATA SSD(ADATA製)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
ディスプレイ 17.3型 フルHD(1920×1080)、非光沢
無線機能 IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth v4.0 + LE
バッテリ 公称の駆動時間:最大約3.76時間
サイズ 412×276×41.8~45.4(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約3.9kg
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2014年06月02日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記の通り。
冒頭でも触れましたが、OSにWindows 8.1、Core i7-4700MQ、メモリ16GB、GeForce GTX870M(6GB)、128GB mSATA SSD&1TB HDDを搭載する「ブロンズモデル カスタム」にあたるマシンです。
本製品は標準でCore i7やGeForce GTX870M(6GB)を搭載しており、最下位モデルの構成であっても十分快適にゲームがプレイできるのですが、最下位モデルはストレージがHDDであるため、起動や処理等の速度がSSDを搭載するようなノートに比べると劣ります。
一方で今回掲載のモデルは、メモリやストレージを最下位の構成からややアップグレードさせた内容となっており、起動ドライブがSSDであるため、起動や様々な処理を高速に行う事ができます。
個人的には最もコストパフォーマンスの良い構成ではと考えています。
もちろん、掲載モデル以外にも様々な構成を持つモデルがラインアップされており、プロセッサは最大でCore i7-4940MXを選択可能、メモリは32GBまで搭載できるようになっており、ストレージにおいてもSSDを2基とHDD2台を同時に搭載する事ができるなど、小型の製品に比べると拡張性はかなり高め。
大画面のノートでゲームをプレイしたい方、また拡張性にこだわる方などに向く製品だと言えるでしょう。
また後述しますが、筐体サイズが大きい事、あとファンをCPUとGPUそれぞれに一つずつ搭載している効果もあるのか、筐体内の冷却性能は高めであるため、高負荷なゲームを長時間プレイされる方にも適しています。
掲載モデルに搭載されている、ストレージの内容を詳しく見てみます。
SSDの詳細
HDDの詳細
ディスクの内訳
今回、SSDにはADATA製の XM14シリーズが、HDDにはWestern Digital製の「WD10JPVX-22JC3T0」という、回転数5400rpm、1TBの容量を持つ製品が搭載されていました。
ADATA XM14シリーズは、SSDにしてはやや書込みが遅いタイプの製品ですが、読み込みは早く体感速度も高速。容量は128GBと少な目ですが、データドライブとしてHDDの1TBを利用できるため、大きなファイルの保存にも困らないなどお、使い勝手とコスト面のバランスが良いストレージの構成です。
なお、SSDとHDDはカスタマイズでさらに大容量のものを選択したり、HDDにおいては小さい容量のHDDへの変更も可能。搭載数を最大SSD2基、HDD2台まで増やす事なども可能です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているNEXTGEAR-NOTE i990BA1-SPのベンチマークテストの結果です。
選択するモデルの種類や構成によってスコアは変化しますので、参考程度にご覧下さい。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 8.1
メモリ 8.1
グラフィックス 5.9
ゲーム用グラフィックス 5.5
プライマリ ハードディスク 8.05
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 426.8 / 135.4
512K 367.6 / 136.2
4K 22.86 / 91.47
4K QD32 1.089 / 118.7
数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値
【3DMark】
3DMark テスト3種のスコア
Fire Strikeのスコア詳細
Ice Storm・・・ 108758
Cloud Gate・・・ 16815
Fire Strike・・・ 4211
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 19074~19161
1920×1080 ・・・ 10892~10929
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 44201
1920×1080 ・・・ 26437
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ SCORE:12447 / RANK:S
1920×1080 ・・・ SCORE:7985 / RANK:S
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
ワールド編 左:1360×768 / 中央:1920×1080(標準品質) / 右:1920×1080(最高品質)
キャラクター編 左:1360×768 / 中央:1920×1080(高品質) / 右:1920×1080(最高品質)
【ワールド編】
1360×768(標準品質) ・・・ SCORE:15101 / 評価:非常に快適
1920×1080(標準品質) ・・・ SCORE:11494 / 評価:非常に快適
1920×1080(最高品質) ・・・ SCORE:5763 / 評価:とても快適
【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:14505 / 評価:非常に快適
1920×1080(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:9411 / 評価:非常に快適
1920×1080(最高品質) ・・・ SCORE:7326 / 評価:非常に快適
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 56.31fps
CPU ・・・ 6.90pts
GTX870Mを搭載しているだけあって、グラフィック性能が非常に高いです。
GTX860Mなどと比べても性能差は結構大きく(参考:GTX860M搭載ノートのベンチマーク結果)、高負荷なゲームを中心にプレイされる方に向いていると言えます。
消費電力・温度
掲載しているNEXTGEAR-NOTE i990 シリーズの消費電力について。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 16W
ベンチマーク実行時 ・・・ 142W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
構成の割にアイドル時の消費電力は低め。
Oputimus機能によって、低負荷時のグラフィックスの電力が抑えられているためでしょう。(Oputimus対応のマシンでは低負荷時は外部グラフィックスがオフに、高負荷時にはオンになる)
一方で、ベンチマーク実行時の消費電力は高いです。
次に、筐体内パーツの温度について。
アイドル時とベンチマーク実行時のパーツ温度を測定してみました。
ベンチマーク実行時の温度は、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に測定しています。
性能の高いパーツを搭載しているのにもかかわらず、高負荷時のCPUやGPUの温度は70度弱とそれ程高温にはなりませんでした。
CPUとGPU、それぞれに冷却ファンを備えている為でしょう。冷却性能は高い方です。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度について。
BIOHAZARD 6を20分以上実行した後、赤外線放射温度計を用いてキーボード表面の温度を測定してみました。
一つ前の筐体内パーツの所でも述べましたが、冷却性能が高いため、キーボード表面の温度も全体的に低いです。文字入力など、快適に操作できると思います。
ただ、熱を排出する性能が高い分、背面の排熱口あたりの温度は60度近くとかなり高め。背面側に物を置いたりしている場合は注意した方が良いでしょう。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
再起動の時間を測定するソフト「PassMark Rebooter」を利用し、NEXTGEAR-NOTE i990BA1-SPの再起動にかかる時間を測定してみました。
以下、10回の再起動時間とその平均値です。
1回目 0:42
2回目 0:39
3回目 0:38
4回目 0:39
5回目 0:38
6回目 0:37
7回目 0:38
8回目 0:38
9回目 0:38
10回目 0:37
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 38秒
NEXTGEAR-NOTE i990BA1-SPが再起動を終えるのにかかる時間は、平均で約38秒という結果。
SSDを搭載するノートPCの再起動時間は平均して30~40秒という測定結果がでており、ほぼその通りだという事になります。
起動やシャットダウンはとても高速です。
バッテリ駆動時間
NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズのバッテリ駆動時間を測定してみました。
測定に利用したソフトはbbench、設定はストロークが10秒毎、無線LANを利用したネット(ブラウザ)へのアクセスは60秒毎。画面の輝度は50%程度に設定しています。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は11978秒。
約3.3(3.3272222…)時間という結果になりました。
仕様の約 3.76時間という駆動時間と大体同じ程度、バッテリは持つようです。
これは軽めの作業での駆動時間であり、ゲームなどを行った場合、駆動時間はかなり短くなると思います。
とはいえ、モバイル向けの製品ではないため、上記程度のバッテリの持ちでも特に問題はないでしょう。
NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズの構成や性能面については以上となります。
次記事では、NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズに搭載されているソフトウェアを一通りご紹介したのち、製品についてまとめたいと思います。
i990に興味をお持ちの方は、ぜひ次記事もご覧ください。
次: NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズに標準搭載のアプリや バックライトキーボードの機能を解説