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ドスパラが販売するデスクトップPC、Diginnos DG-CANPC のレビューです。

Diginnos DG-CANPCは、「CANPC」という名の通り缶のような形状を持つ小型デスクトップPC。

スティックPCのようなミニPCにカテゴライズされる製品なのだと思いますが、なんとバッテリを内臓しており、電源なしでの駆動が可能です。

液晶やキーボードは別途用意する必要がありますが、ウェブカメラやスピーカー、マイクの搭載など、ノートPCに近い機能を持っています。カメラを利用したチャットにも利用可能です。

ac対応の無線LANを搭載しているため接続が安定しやすく、構成もAtom x7-Z8700にメモリ4GBと、軽い用途には十分すぎる内容で、小型タイプの製品としてはなかなか使い勝手の良い製品です。

今回は、そんな Diginnos DG-CANPCの外観や特徴、使い勝手、実際の性能などについて詳しくご紹介いたします。


【Diginnos DG-CANPC レビュー記事目次】

・製品の特長
Diginnos DG-CANPCの特長

・Diginnos DG-CANPC 筺体外観や操作性をチェック
外観・インターフェース主な付属品重さ

・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
構成と特徴ベンチマークテストの結果消費電力再起動時間バッテリ駆動時間

・製品のまとめ
Diginnos DG-CANPC まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


Diginnos DG-CANPCの特長

Diginnos DG-CANPCの主な特長について解説します。

・パソコンには見えないマグボトルのようなデザイン
・ウェブカメラやマイク、スピーカーを内蔵している
・Atom x7-Z8700を搭載
・11ac対応の無線LANを搭載
・バッテリ内蔵
・26,800 円(税別/2017年01月17日確認)

本製品の一番の特徴は、やはりそのユニークなデザインでしょう。
缶・・というか、どこから見てもマグボトルにしか見えないのですが、この外観で内部はPCだというのですから驚きです。

以前展示会でお聞きしたお話によると、ゲーマーというのは、ゲームに利用するPCにはメインの処理(ゲーム)のみをさせたく、セカンドPCを利用してウェブで攻略法を調べたり、ボイスチャットなどゲーム周りの作業を行いたいという傾向があるだとか。

本製品はそんなセカンドPCとしての利用や、日常的にライトな作業しか行わない方にも便利な製品だと言えるでしょう。


構成については、CPUにはAtom x7-Z8700を、メモリは4GBを搭載しており、動画閲覧や簡単な写真の加工など、多くの用途に利用できるパフォーマンスを持ち合わせています。

ac対応の無線LANを搭載しており接続が安定しやすいという点や、ウェブカメラやスピーカー、マイク、バッテリを内蔵するなど、ノートPC並の機能を持ちあわせている所も便利です。

ストレージ容量が32GB(eMMC)と少ないところについては賛否両論あるとは思うものの、価格が安く抑えられており、簡単な用途に使うPCとしてはとても魅力の大きい製品だと思います。



Diginnos DG-CANPC 外観・インターフェースをチェック

Diginnos DG-CANPCの外観をチェックします。

Diginnos DG-CANPC。
ケーブルが接続されていなければマグボトルだと思うところですが、PCです。



ペットボトルやマグボトルと並べてみました。


マグボトルと並んでいると、やはりマグボトルのように見えます。
この形状は面白いです。



ペットボトルなどと同じく、片手で持てるサイズ・重さです。
外出時の携帯も楽に行えます。



正面側の様子。



正面と側面側に通気口が設けられています。
なお、静かな場所で利用していると、ファンの音がややうるさく感じられました。



上部にはスピーカーを内蔵。



約100万画素のウェブカメラを内蔵しています。
斜め45度までのチルトが可能となっており、机の上に設置した状態でカメラを利用できます。

スピーカーもマイクも内蔵しており、ビデオチャットなどに便利ですね。

超小型と呼ばれるPCは数多くありますが、カメラやスピーカー、マイクは別途用意しなくてはならないものが殆どであり、些細な事ではありますが、これも本製品の魅力の1つだと言えるでしょう。



天面中央には電源ボタンを配置。



背面側です。
ヘッドセット端子、電源コネクター、内蔵マイク、HDMI出力、USB3.0×2基、microSDカードスロットが並びます。

スティックPCとは異なり、USBの数などインターフェースが充実している点が便利です。



底面。
設置時、本体が滑るのを防止するためか、ゴムのような素材が用いられています。



主な付属品

主な付属品をご紹介します。

左からオーディオ延長ケーブル、電源アダプター、HDMI-HDMIケーブル。



電源アダプターは24W。



重さ

Diginnos DG-CANPCの重さを量ってみました。



本体の重さは462g。
とても軽量です。

外で利用する場合、液晶とキーボードを別途用意する必要はあるものの、あらかじめ環境が整った場所へ持っていくような場合にも楽々持ち運べます。



電源アダプターの重さは145g。
こちらも軽いです。



Diginnos DG-CANPC 構成内容と特徴

掲載しているDiginnos DG-CANPCの構成内容と、その特徴について解説します。

【CPU-Z】




【Diginnos DG-CANPC の主な構成】

OS   Windows 10 Home 64bit
プロセッサ   Atom x7-Z8700(4コア/1.60GHz/最大2.40GHz)
グラフィックス   インテル HDグラフィックス
メモリ   4GB (DDR3L)
ストレージ   32GB eMMC(Toshiba製)
カメラ他   WEBカメラ、モノラルマイク、モノラルスピーカー内臓
無線機能   IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.0
バッテリ   3,800mAh、公称の駆動時間:約6時間
サイズ   約66×181(直径×高さ/mm)
重量   約470g
主な付属品   スリム端子オーディオ延長ケーブル、HDMIケーブル、電源アダプター
主なソフト   マカフィー・リブセーフ 12ヶ月 製品版
標準保証   1年間持込修理保証

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年01月17日時点の情報に基付く内容となります。

Windows 10 Home(Anniversary Update適用済み)、Atom x7-Z8700、メモリ4GB、32GB eMMC、ac対応の無線LANという構成内容のモデルです。

本製品で提供されているのは、上記の構成と Windows 10 Pro(64bit)を搭載したモデルの2種で、OS以外の構成はすべて同じ。主要なパーツのカスタマイズは行えません。

価格は、Windows 10 Home搭載のモデルが26,800円(税別/2017年1月17日確認)と、サブPCらしい気軽に購入しやすいお値段です。

普段ネットや動画閲覧など、簡単な作業しかしないという方なら、この位のスペックのPCで十分だと思います。




セキュリティソフト(マカフィー・リブセーフ)1年分が無償でプリインストールされていました



搭載ストレージの詳細をチェックします。


ストレージの仕様


ストレージの内訳


ユーザーが利用できる容量

東芝製の「Toshiba 032G72」という32GB eMMCが搭載されていました。

Cドライブの容量は28.57GB、ユーザーが使えるのは18GB弱程度と少ないのですが、microSDで容量を拡張できるため、数多くのソフトウェアをインストールするような使い方でなければ、当面の間は容量不足を気にしなくてもよいと思います。

eMMC搭載であるため、サクサクと快適な使用感です。



ベンチマークテストの結果

以下、Diginnos DG-CANPCで実施したベンチマークテストの結果です。


【CrystalDiskMark】


Ver.5を使用


【3DMark】



上からSky Diver、Fire Strikeの実行結果


【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】


左から640×480(低品質)、1280×720(低品質)/ウィンドウモードで実行



【Minecraft】



デフォルトの画質設定だとややカクつく、設定を下げると快適に動作


【CINEBENCH R15】


本製品はゲームをするようなPCではありませんが、例えばマインクラフトのような軽めのゲームであれば、画質を調整すれば快適に遊べるようです。

ネットはもちろん動画を閲覧したり、簡単な写真加工やチャットなど、様々な用途で快適に利用できます。

サブPCとしては悪くない使い心地です。



消費電力

Diginnos DG-CANPCのアイドル時、ベンチマーク実行時(3DMark)の消費電力を測定してみました。

アイドル時 ・・・ 4W
ベンチマーク実行時 ・・・ 12W

※実際の値は若干上下します

構成から想像できる通り、とても低消費電力です。



再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

Diginnos DG-CANPCの再起動時間を測定してみました。
以下、PassMark Rebooterの実行結果です。

1回目 0:50
2回目 0:47
3回目 0:48
4回目 0:49
5回目 0:47
6回目 0:48
7回目 0:48
8回目 0:48
9回目 0:49

再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 48秒

Diginnos DG-CANPCの再起動にかかる時間は およそ48秒。
SSD搭載のPCよりも若干遅く、HDDを搭載するPCよりもやや速いくらいの速度です。

本製品くらいのスピードであれば、快適に利用できます。



バッテリ駆動時間

Diginnos DG-CANPCのバッテリ駆動時間を、bbenchを用いて測定してみました。

設定はストロークの実行が10秒毎、無線LANによるネットアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。




バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は36110秒。
約10(10.0305555…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。

あくまでも、かなり軽めの作業を行った場合の駆動時間ですが、バッテリはかなり持つようです。

自宅で利用するのなら、電源を挿しっぱなしにして利用することが殆どだと思いますが、例えば電源オンのまま利用場所を変えたり、外出先で利用するような場合にバッテリが内蔵されていると便利です。



Diginnos DG-CANPC まとめ

Diginnos DG-CANPCのレビューは以上となります。

まるでマグボトルのような形状が、とてもユニークな製品です。
コンパクトかつスリムな筐体は、液晶の横に設置しても違和感ありませんし、見えない方が良いのなら液晶の背面にも簡単に隠せます。

バッテリを内蔵しているため、ちょっと移動してリビングで利用・・なんて場合にも、電源を落とさずにそのまま持って行ける所が便利。

楽に持ち運べるため、イベントやセミナーなど外出先で利用するのにも向いています。


性能はAtom x7-Z8700に4GBメモリの組み合わせというところで、多少メモリを必要とするアプリケーションや、複数アプリの起動などもそこそこ楽に行えるといった感じです。

重めの作業には向いていませんが、ネットでゲームの攻略法を調べたり、チャットをしたり、動画を閲覧するというような軽めの作業には十分すぎるパフォーマンスだと言えるでしょう。

32GBとストレージに余裕がないため、ストレージ容量が必要なユーザーにはちょっとつらいかもしれませんが、セカンドPC、ライトな用途向けのPCとしてはリーズナブルで気軽な製品だと思います。

価格は、税や送料を含めて3万円を少しオーバーするくらいですから、とてもリーズナブルです。