GTX 1080搭載! Lev-R017-i7-VNR レビュー 抜群のコスパを誇る LEVEL∞RシリーズのゲーミングPCでベンチマーク!
パソコン工房が販売するiiyama PCブランドのデスクトップPC、Lev-R017-i7-VNRのレビューです。
Lev-R017-i7-VNRは、LEVEL∞(レベルインフィニティ) R-Classのミドルタワーケースを採用するゲーミングデスクトップPC。
CPUには第6世代のCore i7を、グラフィックスには GeForce GTX 1080(8GB)を搭載するハイスペックなマシンです。
GTX 1080(8GB)はGTX 980の後継とされるグラフィックカードですが、そのパワーは GTX 980TiやGTX TITAN Xをも余裕で超えるなど、今非常に注目されているグラフィックカードです。
その GTX 1080を搭載する Lev-R017-i7-VNRは、シングルGPUの構成でありながらも4K解像度でのゲームプレイやVR環境など、高負荷な用途に向く性能を持ちあわせており、かつ2016年7月6日時点では18万円台※(税別)というリーズナブルな価格を実現するなど、非常にコストパフォーマンスの高い内容となっています。
※2016年7月28日現在、値下げで安くなっています。
今ハイエンドゲーミングデスクトップPCの購入を検討してるというのなら、選択肢の1つに加えるべき1台だと言えるでしょう。
今回は、そんな Lev-R017-i7-VNRの外観や内部構造、使用感、実際の性能について詳しくご紹介いたします。
【Lev-R017-i7-VNR レビュー記事目次】
・Lev-R017-i7-VNR ミドルタワーケースの外観・インターフェースをチェック
(ケース外観・インターフェース / ケース内部の構造 / 主な付属品)
・Lev-R017-i7-VNRの構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間)
・製品のまとめ
(Lev-R017-i7-VNR まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Lev-R017-i7-VNR ミドルタワーケースの外観・インターフェースの内容
まず、Lev-R017-i7-VNRに利用されているミドルタワーケースの外観をチェックします。
本製品はLEVEL∞(レベルインフィニティ) R-Classと呼ばれる、ミドルタワーケースを採用するゲーミングシリーズに位置づけられるモデルです。
レベルインフィニティ独自のデザインを採用したケースはデザイン性や拡張性に優れる事はもちろん、ユーザーにも扱いやすいメンテナンスも容易に行える構造を採用しています。
ケースフロントパネル全体の様子。
ヘアライン加工を施したようなブラックカラーのパネルをベースに、赤いアクセントが所々に入るデザインを採用しています。
シンプルではあるのですが、存在感があっていいデザインだと思います。
ハイエンドゲーミングPCらしい、洗練された印象を受ける外観です。
ケース全体の形状がでこぼことしておらず、設置しやすい所も○。
上部には光学ドライブと、ドライブのイジェクトスイッチ。
光学ドライブの下部にもベイが並んでいますが、フロントパネルを装着した状態では外側からはアクセスできません。
フロントパネルの中央にはLEVEL∞(レベルインフィニティ)のロゴ、下部の方にはiiyamaのロゴがプリントされています。
多くの方がご存知かと思いますが、iiyama PCはユニットコムが展開する国内生産のPCブランド。
そのiiyama PCのゲームPCブランドとして、「LEVEL∞(レベルインフィニティ)」がラインアップされています。
高い生産品質と国内生産を示すiiyama PCブランドのいちラインアップという所で、安心感を感じる方も少なくないのではないでしょうか?
フロントパネルの左右には、吸気のための通気口が設けられています。
天面全体の様子。
天面自体には何もなく、フロントパネルの上部にUSB等のインターフェースが配置されているのが見えます。
フロントパネルの上部。
少しわかり難いのですが、左端から電源ボタン、USB2.0、ヘッドフォン出力、マイク入力、USB2.0、USB3.0端子という順に並んでいます。
一番奥に見える丸い小さな物体は、HDDのアクセスランプです。
電源ボタン。
一瞬、どこにボタンがあるのかがわからなかったのですが、黒い部分です。側面から押すようになっています。
ケース背面側の様子をチェックします。
筐体背面側のインターフェースは、上からUSB3.0×2基、PS/2端子(キーボード&マウス)、USB3.0×2基、LAN、USB2.0×2基、オーディオ端子が6基並び、中央の拡張スロット付近にはDisplayPortが3基、HDMI、DVI端子が1基、そして最下部に電源コネクターやスイッチが並ぶという内容です。
今回のモデルは上記のような感じとなりますが、構成によってはインターフェースの内容が異なる場合があります。
左側面のパネルの様子。
特に何もありませんが、左下の方にWindows 10のプロダクトキーが書かれたシールが張られていました。
右側面のパネルの様子。
こちら側には、背面寄りの位置にメッシュ状の通気口が設けられています。
ちょうど、CPUやグラフィックカードなど発熱の大きいパーツが配置されている付近で、風通しは良さそうです。
筐体底面の様子。
背面寄りの位置と中央部の2か所にはメッシュ状の薄いパネルが、また底面4隅にはやや高さのあるインシュレーターが採用されており、設置面から若干の距離があるため、底面部のエアフローもよさそうです。
ケース内部の構造
続いて、Lev-R017-i7-VNRの筐体内部の構造をチェックします。
ケースは左右両方のパネルが開閉可能な構造となっているため、そうでないPCに比べるとメンテナンスがしやすいと思われます。
サイドパネルを開くには、ケース背面側にあるネジを取り外す必要があります。
ネジを緩めるにはドライバーが必要です。
頻繁に中のパーツを触るのなら、ドライバーなしで開閉が行えるようネジを若干緩めに締めておくと良いでしょう。
しっかりとした太さのあるネジが用いられているため、やや緩めに締めたとしても、サイドパネルがガタガタしたり開いてしまうようなことはないと思います。(持ち運び時は注意)
ケース内部全体の様子。
右上から時計回りに光学ドライブベイ、HDDベイ、電源ユニット、グラフィックカード、CPU、メモリスロットという標準的なパーツの配置です。
ハイエンドなパーツを搭載しているのにもかかわらず、スペースには比較的余裕があります。
フロント側に搭載されているファンから吸気された空気を遮るものがないため、効率的なエアフローが可能です。
フロント側に設置されている上下のベイ。
フロントファンの風を遮らないようなベイの配置となっており、前方から取り入れた冷たい空気を効率的に後部へ送り込むことができます。
加えてこの構造なら、大型のグラフィックカードを余裕も持って取り付けることが可能です。
その分ベイの数が少なくなってはしまうものの、一般的な利用には十分な数のベイを備えており、ゲーム用途のPCとしては不便を感じることはまずないと思われます。
フロントパネルの内側はこのような構造 ファン周辺の掃除なども行いやすい
フロントパネルを外す場合は、上部端子の配線に注意
5.25インチベイ付近を拡大。
最上部に光学ドライブを搭載しており、下部の5インチ内蔵ベイ2基は空の状態です。
下部のHDDベイ。
3.5、2.5インチ兼用の内蔵HDDベイが計4基、さらに最下部に2.5インチのストレージを搭載可能です。
ツールレスで脱着できるHDDマウンタが付属。
2.5インチ、3.5インチ兼用です。
グラフィックカード。
GeForce GTX 1080(8GB)が搭載されています。
電源オン時、グラフィックカード側面の「GEFORCE GTX」の文字が光るのがケースの通気口越しに見える
グラフィックカード下部のマザーボードの様子
電源にはAcBelの700W電源が搭載されていました。
+12Vは3系統、680Wの電源です。
こちらは掲載モデルの内容であり、基本構成では500W電源が搭載されるよう。
CPU周りの様子です。
CPUの隣にメモリスロットが4基、下部にはM.2スロットが備わっています。
CPUクーラーはカスタマイズ可能。
水冷クーラーの選択もできるようです。
反対側のサイドパネルも開いてみました。
こちら側が開く構造だと、パーツの換装や追加が行いやすいですし、ケーブルの整理もしやすいです。
主な付属品
掲載している Lev-R017-i7-VNRに同梱されていた、主な付属品をご紹介します。
あくまでも今回掲載しているモデルに付属していたものであり、販売製品に必ずしも付属するというものではありませんので、参考情報としてご覧ください。
まずキーボードとマウスから。
多分ですが、付属していたのは基本構成で標準添付されるUSBキーボードやUSBマウスではないかと思われます。
キーボードは底面にチルトスタンドがついており、若干ですがキーボード面を傾斜させる事ができます。
こちらはUSBマウス。
キーボードもマウスも特別な機能はないと思われます。
カスタマイズでは他のキーボードやマウスを選択する事が可能な他、付属無しの選択も可能です。
その他にも・・
HDDベイやフロントパネルの部品など、細かいパーツ類もすべて同梱されていました。
サポートマニュアル。
初期設定やリカバリなどについて詳しく書かれています。
上記以外にも製品の保証書(納品書)や、ケースの取扱説明書などが付属しています。
付属品やパーツの構成内容については納品書に詳しく記載されていますので、製品を購入された方はそちらで確認すると良いでしょう。
Lev-R017-i7-VNR 掲載モデルの構成と特徴
まず、掲載しているLev-R017-i7-VNRの構成内容とその特徴について解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【Lev-R017-i7-VNR 主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-6700(3.4GHz/TB時最大4.0GHz)
チップセット Z170 Express
グラフィックス NVIDIA Geforce GTX 1080(8GB)
メモリ 8GB(4GB×2/DDR4-2133 DIMM/4スロット)
ストレージ 240GB SSD(SATA /Samsung製)、1TB HDD(Seagate製)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
拡張ベイ 5.25インチ×1、5インチシャドウ×2、3.5(2.5インチ兼用)シャドウ×4、2.5インチシャドウ×1
拡張スロット PCI Express x16×2、PCI Express x1×4
電源 700W(80PLUS BRONZE)
サイズ 190×477×450(幅×奥行き×高さ/mm)
保証 1年間無償保証
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2016年07月07日時点のものです。
Windows 10、Z170チップセット、Core i7-6700、GTX 1080(8GB)、8GBのDDR4メモリ、240GB SSD&1TB HDD、DVDスーパーマルチドライブ、700W電源を搭載するという構成内容のモデルです。
基本構成では500W(80PLUS SILVER)の電源が搭載されるようですが、電源以外は基本構成として提供されているままの内容となります。
冒頭でも述べた通り、カスタマイズをしない状態では税抜18万円台というお手頃な価格であり、旧GPUを搭載するモデルと比較すると非常にコスパは高いです。
カスタマイズに関しては、GTX 1080(8GB)は固定構成で変更は行えませんが、CPUのアップグレードや、CPUクーラーやグリスの変更、メモリやストレージの追加や変更など、基本的なパーツはもちろん、非常に細かい部分までカスタマイズが行えるようになっています。
選択可能なパーツやオプションに関しては、製品のカスタマイズページを見ていただいた方が正確であるため細かくは書きませんが、本製品程の拡張性と構成の選択肢があれば、ゲーム用途で不足を感じるような事はまずないでしょう。
以下、搭載しているストレージの内容です。
今回のモデルと同じストレージが他のマシンにも採用されるとは限りませんので、参考程度にご覧ください。
SSDの仕様
HDDの仕様
ディスクの内訳
SSDにはSamsung 750 EVOシリーズの240GB SSD(SATA3)が、HDDにはSeagate製の「ST1000DM003-1SB102」という1TB HDD(7200rpm)が搭載されていました。
SSDはSATA規格ですが、書込みの速い高性能なモデルが利用されています。
一方で、HDDについても比較的アクセス速度は高速、かつ容量も大きく、ゲームを数多くプレイするようなユーザーをはじめ、写真・動画ファイルなどを扱うようなユーザーにも利用しやすいストレージの構成だと思います。
もちろん、ストレージの内容はカスタマイズが可能です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているLev-R017-i7-VNRで実行したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用 左が240GB SSD、右が1TB HDD
【3DMark】
FireStrikeの実行結果
FireStrike Ultraの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
最高品質、ウィンドウモードで実行 1920×1080 / 3840×2160
【ファンタシースターオンライン2 EP4】
1980×1080、左が描画設定3 右が描画設定6
【FINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルド】
DirectX 11、最高品質、上から1280×720、1920×1080、3840×2160
【CINEBENCH R15】
【GTA V】
GTA Vはゲームに用意されているベンチマークテストを、4K解像度&2パターンの画質設定で実行してみました。
一方は4K解像度&何も変更していない標準画質設定で、もう一方は4K解像度&できる限り高画質に設定した状態です。4Kで標準設定の場合、VRAM利用量は3GB弱に、最高設定にした場合のVRAM利用量は6GBを超える状態となりました。
【4K解像度&標準設定】
Frames Per Second (Higher is better) Min | Max | Avg | |
---|---|---|---|
Pass 0 | 25.383659 | 108.993874 | 73.956947 |
Pass 1 | 36.675201 | 133.563202 | 69.785095 |
Pass 2 | 51.079376 | 140.291183 | 67.335526 |
Pass 3 | 54.210220 | 150.546341 | 73.523544 |
Pass 4 | 30.577324 | 145.136612 | 74.846008 |
FPSの最小値ではかなり低い数値が見られる事もありますが、概ね普通~高い数値が出ており、4Kでも画質設定を上げ過ぎなければまずまず快適にゲームがプレイできるようです。
実際、FPS値が低すぎて酔うような事もなく、快適にプレイできています。
【4K解像度&高画質設定】
4Kで最高画質だと VRAM使用量は6GB超に
Frames Per Second (Higher is better) Min | Max | Avg | |
---|---|---|---|
Pass 0 | 9.480226 | 68.648087 | 23.467003 |
Pass 1 | 11.218396 | 103.518753 | 22.817650 |
Pass 2 | 19.193687 | 137.236725 | 25.206652 |
Pass 3 | 19.241959 | 135.620529 | 26.071100 |
Pass 4 | 13.737211 | 247.095398 | 25.606678 |
画質を上げると目に見えてカクつきがみられる場面もあり、最高画質設定でプレイできない事がないものの、快適にとまでは難しい場面も多いです。私自身は酔います。
4Kの解像度で負荷の高いゲームを快適にプレイするには、画質を調整しなくてはならない場面も多くはあるものの、プレイができないという事はなく、シングルGPUの構成を持つゲーミングPCとしては非常にハイパフォーマンスだと言えます。
フルHDであれば殆どのゲームを高画質~最高画質で遊べると思います。
GTX 980TIや GTX TITAN Xを搭載する以前のPCの価格が記憶に残っているだけに、上記のような高いパフォーマンスを持つ本製品が非常にリーズナブルに思えてしまいます。
消費電力・温度
Lev-R017-i7-VNRの消費電力を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク(3DMark)実行時の消費電力測定値です。
数値に液晶の消費電力は含まれていません。
アイドル時 ・・・ 31W
ベンチマーク実行時 ・・・ 260W(測定時に出た最高値)
ベンチマーク実行時の消費電力はそれなりに高くはなるものの、GTX 980などとのパワー差を考えれば消費電力は控えめだと言えます。
アイドル時の消費電力は低めです。
続いて、筐体内のパーツ温度を測定してみました。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(3DMarkを20分以上実行)のパーツ温度です。
高負荷な状態が続くとパーツの温度は上昇しますが、一般的なゲーミングPCと比較して標準的な範囲内か、CPUは低い位の温度です。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、Lev-R017-i7-VNRの再起動にかかる時間を測定。
以下は9回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 0:37
2回目 0:41
3回目 0:39
4回目 0:40
5回目 0:40
6回目 0:41
7回目 0:40
8回目 0:40
9回目 0:40
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 39秒
掲載しているLev-R017-i7-VNRの再起動にかかる時間は約39秒。
SSDを搭載しているため、起動やシャットダウンは非常に高速です。
本モデルは基本構成でSSD(SATA)を搭載していますが、カスタマイズではNVMe規格のSSDなども選択可能です。
Lev-R017-i7-VNR まとめ
Lev-R017-i7-VNRのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・インテルの第6世代Core i7と GeForce GTX 1080(8GB)を搭載
・拡張性高くメンテナンスのしやすいミドルタワーケースを採用
・BTOパソコンならではの細かなカスタマイズオプションを提供
・ハイスペックな構成にもかかわらず価格が手頃
インテルの第6世代Core i7と、GeForce GTX 1080(8GB)を標準搭載するゲーミングデスクトップPCです。
基本構成でも十分ハイスペックな内容となっており、高負荷なゲームのプレイはもちろんですが、日常的な作業から写真・動画の編集など、幅広い用途に利用する事ができます。
4K解像度でのゲームプレイに関しては、プレイするタイトルによっては画質を調整する必要があるものの 多くのゲームをプレイ可能である事、フルHDでは殆どのゲームを最高画質でプレイできるなど、シングルGPUの構成でありながら非常にハイパフォーマンスな内容となっており、様々なゲームをプレイするユーザーには魅力のモデルだと言えるでしょう。
ほんの少し前だと、掲載モデル位のパフォーマンスを持つマシンを買うとなると、価格面に関しては相当な覚悟が必要だったように思いますが、本製品はハイエンドPCでありながらも比較的お手頃な価格帯で提供されており、多くの方の手に届きやすい製品となっています。
GTX 1080とほぼ同時期に登場した GTX 1070搭載のモデル(GTX 980Ti前後の性能)だと、さらに価格を抑える事ができるため、新GPUを搭載したPCが欲しいけれど GTX 1080程のパワーは必要がない、オーバースペックだという方にはGTX 1070搭載のモデルもお勧めです。