HP ENVY 17-k200 レビュー 第5世代Coreプロセッサを搭載した高性能な17.3型ノート
日本HPが販売するノートPC、HP ENVY 17-k200 のレビューです。
HP ENVY 17-k200は17.3型の液晶を搭載する大画面ノートPC。
CPUには第5世代のCore i7-5500Uを、グラフィックスには GeForce 840Mや850Mを搭載可能なスペックの高いマシンです。
液晶にはHD+の光沢パネルや、フルHDの非光沢パネルを選択でき、内蔵無線LANはac対応、また指紋認証機能を標準搭載するなど各種機能が充実しており、性能・品質共に高い大画面ノートをお探しの方に向いています。
充実した内容の割に、下位モデルは税込でも8万円台とリーズナブルな価格設定です。
今回は、そんなHP ENVY 17-k200の外観や使い勝手、性能面について詳しく触れてみたいと思います。製品に興味をお持ちの方は、是非記事をご覧ください。
【HP ENVY 17-k200 レビュー記事目次】
・HP ENVY 17-k200 外観や操作性・液晶をチェック
(外観・インターフェース / キーボード / HPコントロールゾーン トラックパッド / 液晶の品質 / 主な付属品)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容について
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(HP ENVY 17-k200 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP ENVY 17-k200 外観・インターフェース
まず、HP ENVY 17-k200の外観やインターフェースの内容について解説します。
筺体サイズは幅が約422mm、奥行き281mm、高さは29.5~32.2mmで重さは約1.88kg。
17.3型サイズの液晶を搭載しているため大きいですが、スペックの高い構成を持つ17.3型のノートにしてはやや薄く軽い方ではないかと思います。
といっても、頻繁に持ち運ぶにはさすがに重いです。据え置いての利用が適しています。
天板の様子
モダンシルバーカラーのサラッとした質感を持つ天板に、hpのロゴをあしらったおなじみのデザインです。
HPのノート製品では比較的よく見かける感じのデザインですが、見た目に高級感があるため、持ち物のデザインに拘りがあるような方にも受け入れられやすいのではと思います。
指紋などの汚れが目立ち難い為、頻繁にクリーナーなどでPCの表面を拭く必要がないという所も良いです。
背面側のから見た時の様子
ディスプレイには17.3型フルHDの非光沢液晶を採用。
冒頭でも触れましたが、本製品には「HD+(1600×900)光沢パネル」と「フルHD非光沢パネル」を搭載するモデルがラインアップされています。
17.3型とサイズの大きい液晶ですので、フルHDの非光沢パネルを選択される方が多いのではないかと思いますが、低解像度や光沢パネルが好みという方は、「HD+(1600×900)光沢パネル」を搭載したモデルを選択すると良いでしょう。
液晶についてはまた後の項で詳しく触れます。
液晶の上には約92万画素のWebカメラと、その左右にマイクを1基ずつ内蔵
筺体側面のインターフェースの内容をチェックします。
左側面には電源コネクター、セキュリティロックケーブル用のスロット、LAN、HDMI、USB3.0×2基、SDカードスロットが並びます。
2基あるUSBポートは左側のみ、電源オフUSBチャージ機能に対応しているようです。
PCを使い終わった後など、スマートフォンやタブレットを充電しておくのに便利です。
右側面にはヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポート、USB3.0、光学ドライブを搭載。
光学ドライブについてはDVDスーパーマルチドライブと、ブルーレイディスクドライブを搭載したモデルが提供されており、掲載のモデルにはブルーレイディスクドライブが搭載されています。
前面・背面には何もなし
背面側にはHEWLETT-PACKARDのロゴが印字されている
端子の内容は17.3型のノートにしては標準的か、やや少なめな感じもしますが、USB3.0が3基、映像出力はHDMI、さらに光学ドライブなども搭載しており、家庭での利用で不便を感じるような事はまずないでしょう。
ディスプレイの最大開閉角度は約140度程度。
角度調整などがしやすいです。
筺体底面全体の様子(写真は上が筐体背面側で下が前面側) サブウーファーを内蔵している
筺体底面に内部へアクセスできるようなパネルはありません。
内部へは底面からではなく、キーボード側からアクセスするような構造であるため、換装やパーツの追加などを行う場合は、は少し手間がかかるかもしれません。
底面の4隅に設置されているゴム足 前後で形が異なる
バッテリは取り外しが可能 バッテリの仕様は15V、48Wh
PC本体、付属の電源アダプターやケーブル
電源アダプターの仕様は19.5V、4.62Aで90W アダプターのプラグの形状はミッキー型
電源アダプターに取り付けて利用する、ウォールマウントプラグが付属していました。
通常、電源アダプターに電源ケーブルを取り付けてコンセントへ接続しますが、コンセントが近くにあるのなら、ウォールマウントプラグを利用した方がケーブルが散らからず手軽です。
キーボードの操作性
HP ENVY 17-k200のキーボードの操作性をチェックします。
キーボード表面全体の様子
キーボード左半分を拡大
キーボード右半分を拡大
右側にテンキーや、キーボードバックライトを備えるアイソレーションタイプのキーボードです。
キーピッチは縦横とも約18.7mm、ストロークは約1.5mmと、サイズの大きいノートPCにしては少し浅めですが、打鍵時のキーボード底の撓みなどはなく、使い勝手はそこそこ良いです。
Backspaceキーの幅が少し狭めである所に違和感を感じますが、慣れればあまり気にならないと思います。
キーは角に丸みがあり整頓された印象 Backspaceがやや小さい
キートップはフラットな形状
左側のパームレスト上には指紋センサー(標準搭載)
右側のパームレスト上にはENVYの文字
このENVYの文字、写真ではただプリントされているだけのように見えますが、レーザーエッチング加工によって浅く刻まれたものです。
キーボードの上部にはBeatsAudio対応のデュアルスピーカーを内蔵
筐体サイズが大きい事、またBeatsAudio対応のデュアルスピーカーや底面に内蔵されたサブウーファーの効果か、音はノートPCにしてはそこそこ良いという感じの音質です。
キーボード上部のスピーカーの左側には電源ボタン、右側にはBeatsAudioのロゴが印字されています。
HPコントロールゾーン トラックパッド
次に、本製品ならではの「HPコントロールゾーン トラックパッド」について解説します。
この「HPコントロールゾーン トラックパッド」とは、いわゆるタッチパッドの機能を持つものですが、通常のタッチパッドとは異なり、パッドの両端に「コントロールゾーン」と呼ばれる領域を設ける事で、通常のタッチパッドでは行えない特殊操作を行えるようになっています。
例えば、右側のコントロールゾーンからパッドの中央に向かってスワイプを行う事でチャームバーを表示させたり、チャームバーに表示された「検索」や「共有」などのメニューを選択する事もできますし、左側のコントロールゾーンから中央に向かってスワイプを行い、既に起動しているアプリケーションのウィンドウを表示させるといった事も可能です。
操作感は、タッチパネルを搭載する液晶に似ているでしょうか。
タッチパネル利用時ほど操作性が良いとは思いませんが、チャームの操作はしやすいです。
HPコントロールゾーン トラックパッド
パッドの左右に設けられたゾーンを「コントロールゾーン」と呼ぶのに対し、通常のタッチパッドの領域を「タッチパッドゾーン」と呼びます。
色が異なる為、各領域の範囲がわかりやすいです。
ただこの「HPコントロールゾーン トラックパッド」、パッド面の横幅がかなり広いため、キーボード操作をした際に右の掌がパッドの表面に触れてしまいやすいです。
誤動作が頻繁に起こるわけではありませんが、手のひらがパッドに触れる事でマウスカーソルが動いてしまう事があったりと、たまに気になります。
誤動作が気になる場合はマウスのプロパティより、コントロールゾーンの動作の設定を変更するか、基本的にマウスしか使わないという方は、パッドの機能をオフにしてしまった方が使い勝手はよいのではないかと思います。
液晶の見やすさ・品質をチェック
HP ENVY 17-k200 の液晶の見やすさや品質をチェックします。
今回のモデルにはフルHDの非光沢液晶が搭載されています。
全ての製品に同じパネルが搭載されるとは限りませんので、参考程度にご覧ください。
上にも書いた通り、掲載モデルには17.3型フルHDの非光沢液晶が搭載されています。
17.3型と画面サイズが大きい為、フルHDの解像度でも表示が細かくなりすぎず見やすいです。
HP ENVY 17-k200では他に、HD+(1600×900)の光沢液晶を搭載したモデルがラインアップされています。予め、構成によって搭載される液晶は決まっており、各構成で自由に液晶を選べるわけではないので、ご注意ください。
画面の視野角をチェックします。
画面を正面から見たところ
画面を上側から
画面を右側面から
画面を斜めから見た場合に、若干の色変化はあるものの、視野角は広め。
どの角度からみても鮮やかで明るく、見やすいです。
次に、色域を確認します。
以降、Spyder 4 Eliteを利用して測定した結果を掲載しています。
sRGBのカバー率は95%、AdobeRGBのカバー率は74%。
ノートにしては色域が広く、特に緑方向の色が鮮やかです。
ガンマカーブを確認してみました。
左:ガンマ応答カーブとターゲット(ガンマ2.2) / 右:ガンマ補正カーブ
ガンマ応答カーブはRGB共に若干のばらつきが見られます。
補正カーブを見るとわかるとおり、初期時の画面は青や緑が強いようです。
さらに、画面の均一性について。
画面の色ムラや輝度ムラを確認します。
色ムラは殆ど気にならない程度ですが、輝度ムラは画面の輝度を下げた場合に、右側がやや暗くなるよう。と言っても意識しなければ、あまりわからないのではと思います。
総合的にみて、綺麗だといえるレベルの液晶だと思います。
映画や写真の閲覧なども楽しめると思いますが、画面の色はやや青っぽく正確だというわけではありませんので、写真編集を行う場合に色の正確性を気にするのであれば、補正を行った方が良いかもしれません。
発色等は非光沢液晶の割に鮮やかで綺麗です。
主な付属品
電電アダプターやケーブル、ウォールマウントアダプターを除く、本製品の付属品を簡単にご紹介します。
実際の製品とは異なる可能性がありますので、参考程度にご覧ください。
薄手のガイドブックや保証書、サポートについて記載された薄手の冊子、セットアップ手順が書かれた用紙、速効!HPパソコンナビ特別版、iPassのコードが記載されたカード。
速効!HPパソコンナビ特別版は、Windows 8以降のOSを搭載するPCの操作を解説する参考書です。
内容がWindows 8向けであるため、Windows 8.1の操作とはやや解説が異なる部分があるのですが、PCの操作があまり得意ではないという方には参考になると思います。
コンパクトであるため、手にとって見やすいです。
iPassの認証コードが書かれたカード。
iPassのWi-Fiサービスを1年間無料で利用できるという特典です。
なお、製品の購入時期によってはこの特典は付属しない可能性があります。
HP ENVY 17-k200の外観や操作性、液晶等については以上となります。
引き続き、掲載しているモデルの構成特徴や実際野性能面について、詳しく触れていきたいと思います。
製品に興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧ください。
次: HP ENVY 17-k200のベンチマーク結果 第5世代のCore i7-5500UやGTX 850Mを搭載