Erazer X700 簡易レビュー レノボのコンシューマー向け本格ゲームPCを見てきました
今日(2013年3月12日)レノボ・ジャパンより、コンシューマー向けゲーミングデスクトップPCの新製品、「Erazer X700」が発表されました。
これまでにもコンシューマー向けのゲーミングデスクトップPCとしては、IdeaCentre Kシリーズという製品が存在しましたが、Kシリーズは高性能ではあるものの、ゲーム向けとしては若干中途半端な感が否めませんでした。
今回登場した Erazer X700は、2011年8月にレノボが買収したドイツのメーカー Medion(※)と共同で日本市場向けにカスタマイズ開発したもので、より本格的なゲーム向けのシリーズとして展開していく製品との事。
※Medionはドイツではシェアの大きいPCベンダー。Erazer X700はCES2013で既に発表されていたものですが、その時点では日本への投入は未定でした。なお、Erazer Xシリーズ自体はMedionブランドで以前から存在しています。
Erazer X700は構成だけでなく、外観にもゲーミングPCらしいデザインが施されており、見た目にも本格的なゲーミング製品だということが伺える製品です。
今回、この製品の発表に先駆けて新製品に触れる機会がありましたので、その内容や製品写真等を掲載したいと思います。
【Erazer X700 展示機レビュー記事目次】
・Erazer X700の外観・筐体の構造などについて
(デザイン・インターフェース / 筐体内部・拡張性 / ホットスワップHDDベイ)
・Erazer X700の機能や性能・構成・価格など
(ワンキーオーバークロッキング / 構成や実際の性能 他)
Erazer X700のデザイン・インターフェース
Erazer X700のデザインやインターフェースの内容を確認します。
従来の製品にはない、ゲーミングPCらしい筐体のデザインです。
何でも、中世騎士の鎧をデザインモチーフにして設計されているのだそう。
前面にはブルーのLEDが各所に散りばめられています。
明るい場所での撮影だったので、写真ではLEDの様子が良くわかりませんが、LEDのライティングは未来とのつながりを象徴しているのだそうです。
ちなみにIdeaCentre Kシリーズもゲーム向け・・とは言われていましたが、デザインはそれらしくはありませんでした。(個人的にはKシリーズのデザインは、スタイリッシュでお洒落だと思うのですが)
前面上側のパネルは開く事ができるようになっています。
パネルの内部には、29in1メディアカードリーダー、光学ドライブ、3.5/2.5インチ兼用で利用可能なホットスワップHDDベイ×2、光学ドライブ用の5.25インチベイ×2を備えています。
ホットスワップHDDベイについては、また後述します。
左側面の様子。何もありません。
右側面の様子。
中央にメッシュ上の金属パネルが取り付けられており、内部を視認する事ができます。デザイン的なものもありますが、内部の熱を逃がす効果もあります。
筐体上部の様子。
筐体上部前方に電源ボタン、オーバークロックボタン、USB2.0、USB3.0、ヘッドフォン出力、マイク入力を搭載しています。
オーバークロックボタンは、その名の通り、オーバークロックを行う際に使用するボタン。マシンに搭載のツールと併せて使用する事で、オーバークロックをより容易に行う事ができます。(後述します)
筐体上部中央付近には、熱を逃がすための排気口が配置されています。
この位置から前方をよく見ると・・
キャップのかかった端子が見えます。
キャップを外すと、謎の端子が2基搭載されていました。
レノボの方曰く、この端子は用途が決まったものではなく、将来何かに使えるよう、とりあえす用意されているものなのだそう。
背面の様子をチェックします。
背面上部に電源、中央に拡張スロット、下部に幾つかの端子類が並んでいます。
細かく見ると・・
中央の拡張スロットには、グラフィックカードによるモニタ出力端子、その下には7.1ch対応のオーディオポート、USB3.0×2、LAN、USB2.0×6、SPDIF×2(オプティカル/コアキシャル)を搭載。
見てのとおり、端子類は非常に充実していますが、前面からアクセスできるUSBポートの数がもう少し多ければより使いやすいだろうと思います。
Erazer X700の筐体内部・拡張性など
Erazer X700の特徴として、メンテナンス性の良さと拡張性の高さがあげられます。
筐体内部へは右側面のパネルを外す事でアクセスする事ができますが、その際、ドライバーなどのツールを使わずに開く事ができるツールレス構造になっており、とても便利です。
右側面のパネル。
右側面のパネルは、背面にある2つのネジを外す事で開く事ができます。
背面のネジ
ネジは手で簡単にゆるめる事が可能です。他メーカーの製品でも同じようにツールレス構造のものはありますが、わざわざドライバー等を出す必要が無いので結構便利だと思います。
開きました。
筐体内部の様子。
電源は620Wとの事です。
水冷システムを採用しています。
レノボリキッドクーリングシステムと呼びます。
冷却効果はもちろん、一般的なファンに比べて音が静かです。
ケーブルを束ねてダクトで覆うことで、筐体内をすっきりきれいに見せる効果があります。内部のメンテナンスを行う場合にもケーブルがまとまっていると作業が行いやすいです。
光学ドライブベイの下に、HDDやSSDを簡単に抜き差することができるスロットイントレイを装備。
HDDやSSDは4本のネジでトレイに固定します。
ホットスワップHDDベイ
Erazer X700は筐体前面に、3.5インチおよび2.5インチ兼用のホットスワップHDDベイを備えており、電源を入れたままツールレスでHDDやSSDを抜き差しする事ができるようになっています。
使い方によっては、これは結構便利です。
3.5インチ/2.5インチ兼用ホットスワップHDDベイ。
外すのはとても簡単で、前面に見える留め金を前にひくだけで、トレイを引き出すことが出来ます。
HDDやSSDを設置する事ができます。
HDDをUSBメモリのように使用したり、バックアップに用いたりといろいろ用途が考えられます。USBメモリなどと違い、HDDやSSDだと転送速度が各段に速いため、何かと便利だと思います。
次の記事に続きます。
次記事ではErazer X700の「ワンキーオーバークロッキング」という機能や、実際の構成・価格、簡単なベンチマーク結果などを掲載しています。製品に興味をお持ちの方は、次記事もお読みください