HPが販売するデスクトップPC、OMEN by HP Desktop 870シリーズのレビューです。

OMEN by HP Desktop 870は、GTX 1070(8GB)や GTX 1080(8GB)を搭載可能なゲーミングデスクトップPC。

これまで、HPのゲーミングデスクトップブランドには HP ENVY Phoenixというシリーズが存在していましたが、新しく登場した「OMEN by HP」という新ゲーミングブランドに集約され、2016年7月に新製品として発表されたゲーミングデスクトップPCが OMEN by HP Desktop 870シリーズとなります。

ブランド名や搭載チップセットなどは異なりますが、HP ENVY Phoenixの後継モデルと言っても差し支えないでしょう。

主な特徴としては、ハイエンドグラフィックカードGTX 1070(8GB)やGTX 1080(8GB)を搭載し、水冷のCPUクーラーを標準搭載、カラーコントロールが可能なフロントLEDの採用や、VRの利用に最適なドライバーのプリインストールなどが予め行われている点などがあげられます。

従来モデルと同じく、拡張性高く性能も飛びぬけて高く、ゲーミングデスクトップPCとしては妥協のないモデルです。

今回の記事では、GTX 1080(8GB)を搭載する OMEN by HP Desktop 870の特徴や外観、使用感、性能面などをご紹介したいと思います。

【OMEN by HP Desktop 870 記事目次】

・製品の主な特徴
OMEN by HP Desktop 870 の主な特徴

・OMEN by HP Desktop 870の筐体外観・内部構造をチェック
筐体外観・インターフェース筺体内部の構造HP OMEN Controlを搭載)

・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
構成と特徴ベンチマークテストの結果消費電力・温度

・製品のまとめ
OMEN by HP Desktop 870 まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


OMEN by HP Desktop 870 の主な特徴

以下、OMEN by HP Desktop 870 の主な特徴です。
冒頭で述べた内容と繰り返しになる部分もありますが、より詳しく解説していきます。

【OMEN by HP Desktop 870の特徴】

・ハイエンドグラフィックカードGTX 1070(8GB)やGTX 1080(8GB)を搭載
・水冷のCPUクーラーを標準搭載
・OMEN Controlにより1670万色ものカラーコントロールが可能なフロントLED
・VRの利用に最適

■ハイエンドグラフィックカードGTX 1070(8GB)やGTX 1080(8GB)を搭載

今回のモデルの大きな特徴として、ハイエンドグラフィックカードGTX 1070(8GB)やGTX 1080(8GB)を搭載している点があげられます。

これらのグラフィックカードは非常に性能が高く、負荷の高いゲームを高画質でプレイできることはもちろん、VR用途にも最適なカードだとされています。

最近のグラフィックカードは下位モデルでも性能が高く、大抵のゲームを快適にプレイする事ができますが、最高画質でプレイしたいとか、高解像度液晶でゲームをプレイしたいなど、単にプレイ出来るというだけではなく映像のクオリティや性能をとことん追求したいというユーザーには、GTX 1070やGTX 1080のようなハイエンドグラフィックカードを搭載する構成が適しています。

本製品はグラフィックカード以外にも、CPUにはCore i7-6700や OC対応の Core i7-6700Kを搭載、ストレージには標準でSSDとHDDの2ドライブ構成を採用するなど、高いグラフィック性能の足を引っ張る事のない構成が標準で採用されており、頻繁にストレージの読み書きを行うようなゲームであっても快適なプレイが可能です。

■水冷のCPUクーラーを標準搭載

OMEN by HP Desktop 870のCPUには、メンテナンスフリーのポンプ一体型水冷クーラーが採用されており、高い冷却性能を発揮する事ができます。

ファンの種類にもよりますが、空冷よりも水冷クーラーの方が冷却性能が優れているパターンが多く、負荷の高いゲームのプレイはもちろん、CPUの温度が上昇しやすい動画のエンコード等を行う場合に安心感が大きいです。

以前のシリーズであるHP ENVY Phoenixも水冷クーラーが標準搭載となっていましたが、やはり冷却性能は高く、高負荷な状態が長く続いても CPU温度は常時やや低めに保たれていたのを覚えています。

静音性に関しては、グラフィックカードのファンがある為、音が静か・・とまではいきませんが、水冷クーラーの採用によって空冷ファンの数が減る事により、高負荷時のファンの騒音を低減させています。

■OMEN Controlにより1670万色ものカラーコントロールが可能なフロントLED

本製品にはフロントにカラーコントロール可能なLEDが搭載されており、付属のOMEN Controlというユーティリティを使用し、色彩や輝度のカスタマイズを始め、色が移り変わるカラーショー、またLEDのカラーでCPU温度の状態表示を行うなどの機能を利用できるようになっています。

なんでも、1670色もの細かなカラーコントロールが可能となっているそうで、ゲーミングPCらしい演出を好まれる方には魅力の機能です。

CPU温度のインジケーターランプとしても利用できるなど、実用的な点も良いと思います。

■VRの利用に最適

Oculus Riftや HTC Viveなど、ハイエンドヘッドマウントディスプレイを用いたVR対応のゲームプレイにも、本製品は向いています。

これらのヘッドマウントディスプレイを利用するには、GTX 970以上の構成が必要だと言われており、GTX 1070やGTX 1080を搭載した OMEN by HP Desktop 870では性能的に十分である事はもちろんなのですが、予めヘッドマウントディスプレイの製造会社やHPのエンジニアによってテストを行い、VRの利用に最適化されたディスプレイドライバーをプリインストールしているため、複雑な設定をする事なく最適な状態でVRを利用する事が可能です。



OMEN by HP Desktop 870 筺体外観・インターフェースの内容をチェック

OMEN by HP Desktop 870 のケース外観の様子をチェックします。

従来のHP ENVY Phoenixシリーズに採用されていたケースデザインとはほんの少し異なり、本モデルのケースには OMEN by HPブランドならではのデザインが新たに採用されています。

といっても、ケースの形状は多分殆ど同じだと思います。ロゴなどがOMEN向けのものに変わっています。



フロントパネル全体の様子。
ヘアライン調の素材をベースに、センター部分にLEDのラインが入るデザインが採用されています。

トーンや光沢感を抑えた、大人向けのゲーミングPCという印象のデザインです。
飽きがこなくて良いと思います。

少し見え辛いのですが、中央上部にはブルーレイディスクドライブが内蔵されています。

あと、LEDのカラーは製品に付属の「OMEN Control」というユーティリティにて、色の変更や点灯パターンのカスタマイズを行う事ができるようになっています。

CPU温度をカラーで示す事もできるなど、実用的なLED機能です。




フロントパネル下部にはOMENのロゴとVoodoo PCのマーク



背面全体の様子です。
上部に電源コネクター、中央の拡張スロット付近には、グラフィックカードから提供されているDVI、DisplayPort×3、HDMI(1.4)といった映像出力端子が並び、下部右側にはオーディオ端子×3基、USB3.0×2基、USB2.0×4基、LANという内容になっています。

以前からのHPの製品をご存知の方には見慣れた光景ですが、マザーボードが逆倒立の形で搭載されているため、背面のインターフェースが一般的なデスクトップPCと比較して逆配置となっています。



ケース天面の様子。
ギザギザとしたラインが沢山入るデザインです。



フロント寄りの位置に電源ボタンと、幾つかの端子が搭載されています。

搭載端子はUSB3.0×2基、USB2.0×2基、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポート、7-in-1 メディアカードリーダーという内容です。

この部分はUSBメモリやSDカードなど、ちょっとした小物を置いておくのに便利な形状です。



ケース右側のサイドパネル。
フロント寄りの位置に大きなメッシュ状の通気口が設けられています。

こちら側も、フロントパネルの側面には吸気用の通気口があります。



ケース左側のサイドパネル。
サイドパネル自体には何もありません。

フロントパネルの側面に、吸気用の小さな穴が沢山設けられているのが見えます。



筺体内部の構造

次に、筐体内部の構造をチェックします。

サイドパネルを取り外すには背面のネジを緩める必要がありますが、ネジ自体がツールレスで緩められるようになっており、内部へのアクセスが手軽に行えます。


背面のネジ 指で緩められる

内部全体の様子です。
写真は左がフロントパネル側、右がケース背面側となります。

主なパーツは右上から時計回りに、電源ユニット、ステーで固定されたグラフィックカード、CPUと水冷ユニット、メモリ、HDDベイ、光学ドライブが配置されるという内容になっています。

以前のHP ENVY Phoenixシリーズと比較して、構造が変わったという事はなさそうです。

なお、写真では光学ドライブ(ブルーレイディスクドライブ)がよく見えませんが、本製品にはスリムタイプの光学ドライブが採用されており、良くみると左上の奥の方にドライブらしきものが搭載されているのが見えると思います。

ゲーミングとしてはそれ程大きいケースではありませんが、メンテナンスのしやすい構造が採用されているため、後からストレージを追加したいなんて思った場合にも簡単に行えるでしょう。




グラフィックカードはステーで固定されており安定感があります


CPU回りの様子 CPUには水冷クーラーが取り付けられています


フロントパネルのすぐ内側にあるスリムタイプの光学ドライブ


3.5インチベイが4基搭載されている(1基は奥にあり手前からはアクセスできない)

500Wの電源が搭載されています。
+12Vは4系統で最大420W。



LEDのカラーカスタマイズが行える「HP OMEN Control」を搭載

本製には標準で HP OMEN Controlと呼ばれる独自のユーティリティが搭載されており、LEDランプの色の変更や点灯パターンのカスタマイズが行えるようになっています。


シンプル設定画面 幾つかのカラーを選択できます


詳細設定画面 カラーを詳細に設定できます




単色に設定したり、カラーが移り変わるカラーショーや、CPU温度をカラーで示すような設定も可能です。



OMEN by HP Desktop 870 構成内容その特徴について

掲載している OMEN by HP Desktop 870の構成内容と特徴について解説します。

【CPU-Z】




【GPU-Z】

【OMEN by HP 870-072jp 主な構成】

OS   Windows 10 Home 64bit
プロセッサ   Core i7-6700K(4GHz/TB時最大4.2GHz/水冷クーラー)
チップセット   Z170 Express
グラフィックス   NVIDIA Geforce GTX 1080(8GB)
メモリ   8GB(8GB×1/DDR4/4スロット/最大32GB)
ストレージ   512GB SSD(SATA3/Samsung製)、2TB HDD×2(7200rpm/Seagate製)
光学ドライブ   ブルーレイディスクドライブ
拡張ベイ   ウルトラスリムベイx1、3.5インチ×4
拡張スロット   PCI Express x16×1、PCI Express x1×1、M.2 Type3030 KeyA×1、M.2 Type3030 KeyM×1
無線   IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
ネットワーク 10/100/1000 Mbps オンボードネットワークコネクション
電源   500W
サイズ   165×415×405(幅×奥行き×高さ/mm)
キーボード&マウス   なし
重量   約9.9kg(パーツにより異なる)
保証   1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2016年12月01日時点の情報に基付く内容となります。

Windows 10 Home、Z170、Core i7-6700K、GTX 1080(8GB)、メモリ8GB、ブルーレイディスクドライブ、無線LAN、500W電源という構成のモデルです。

OMEN by HP 870シリーズには、「OMEN by HP 870-071jp」というGTX 1070を搭載したモデルと、「OMEN by HP 870-072jp」というGTX 1080を搭載した上位モデルが提供されており、今回掲載している製品は後者にあたります。

2モデルの違いはCPU、グラフィックカード、ストレージで、今回のGTX 1080搭載モデルにはCore i7-6700Kや、512GB SSD&2TB HDD×2基が搭載されているのに対し、GTX 1070搭載モデルにはCore i7-6700や、256GB SSD&2TB HDD×1基が搭載されます。

CPUやストレージは固定構成でありカスタマイズができませんので、性能重視なら迷わずGTX 1080搭載モデルを選ぶべきでしょう。

メモリは両モデルとも、カスタマイズでは最大32GBまでアップグレードが可能です。



以下、掲載モデルに搭載されているストレージの詳細です。


SSDの詳細


HDDの詳細 同じモデルが2台搭載されていました


ディスクの内訳

SSDにはSamsung製の「MZ7LN512HCHP-000H1(PM871)」という512GB SSDが、HDDにはSeagate製の「ST2000DM001-1ER164」という2TB HDD(5400rpm)が2基搭載されていました。

SSDはSATA規格のモデルであり、NVMe SSDほど高速ではありませんが、読み書きのスピードが大きく変わらないなど性能の高いストレージです。

容量も400GB以上をユーザーが自由に利用する事が出来るなど、利便性は高いと思います。
HDDにおいては2TB容量のディスクを2基備えており、動画ファイルなどを大量に保存する方でも安心して利用できるでしょう。



ベンチマークテストの結果

以下、掲載しているOMEN by HP 870-072jpで実施した ベンチマークテストの結果です。


【CrystalDiskMark】



Ver.5を使用 上がSSD、下が2台のHDDのスコア



【3DMark】



FireStrikeの実行結果



FireStrike Ultraの実行結果



Time Spyの実行結果



【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】


最高品質、ウィンドウモードで実行  1280×720/1920×1080/3840×2160



【ドラゴンズドグマ オンライン】


1920×1080 / 最高品質



【ファンタシースターオンライン2 EP4】


1920×1080、左が描画設定3 右が描画設定6



【FINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルド】




DirectX 11、最高品質、上から1280×720、1920×1080、3840×2160



【CINEBENCH R15】



【GTA V】

GTA Vで提供されているベンチマークテストの実行結果です。

フルHDの解像度で標準画質(デフォルトの画質)&最高画質、4Kの解像度で標準画質&最高画質という、計4パターンの設定で実行しています。


【フルHD&標準画質設定】

Frames Per Second (Higher is better) Min Max Avg
Pass 0 11.434526 111.292931 94.216805
Pass 1 57.355602 135.163376 114.952530
Pass 2 71.714996 157.482147 114.270592
Pass 3 79.338005 157.266998 127.509422
Pass 4 37.485981 169.300629 107.852600


【フルHD&最高画質設定】

Frames Per Second (Higher is better) Min Max Avg
Pass 0 10.947780 78.118736 60.323040
Pass 1 29.563513 67.310890 49.761261
Pass 2 42.641941 104.030968 67.451477
Pass 3 43.225891 112.508575 76.096245
Pass 4 13.195273 117.996475 60.298630


【4K&標準画質設定】

Frames Per Second (Higher is better) Min Max Avg
Pass 0 13.039060 103.295288 77.062981
Pass 1 38.399540 125.406586 76.144684
Pass 2 44.564102 138.595123 74.301155
Pass 3 15.327095 141.577988 80.803596
Pass 4 27.349854 135.005005 78.882530


【4K&最高画質設定】

Frames Per Second (Higher is better) Min Max Avg
Pass 0 5.174809 49.294910 22.410170
Pass 1 9.550158 51.503567 19.259602
Pass 2 5.395875 108.796555 23.445412
Pass 3 19.740887 104.900970 25.972977
Pass 4 13.044492 75.059738 23.114056

4Kの解像度でも標準~やや高めの画質設定程度であれば、概ね快適にプレイできるようです。

本シリーズにはGTX 1070とGTX 1080のモデルが提供されていますが、高解像度環境でゲームをプレイするのなら、GTX 1080を選んでおきたいところです。

フルHDでプレイするのなら、下位モデルでも十分でしょう。



【SteamVR Performance Test】

SteamVRのテストはVRレディという結果。
VRの利用には十分すぎるパフォーマンスを持ち合わせています。



消費電力・温度

OMEN by HP Desktop 870の消費電力を測定。
以下はアイドル時と、ベンチマーク(3DMark)を実行した際の消費電力値です。

液晶の電力は含みません。

アイドル時 ・・・ 37W
ベンチマーク実行時 ・・・ 222W

ゲームプレイなど、高い負荷がかかると消費電力は高めになりますが、性能の割には低消費電力だと思います。
パワーはあるのにもかかわらず、電源が500Wで済むというところがすごいです。




以下、アイドル時と高負荷時(3DMarkを20分以上実行)の筐体内パーツ温度です。

長時間負荷をかけ続けると、グラフィックカードの方はそれなりに高温になりますが、CPUは水冷採用だという事もあってなのか、やや温度が上昇する程度です。



OMEN by HP Desktop 870 まとめ

OMEN by HP Desktop 870については以上となります。

GTX 1070(8GB)やGTX 1080(8GB)を搭載しており、構成的にゲームプレイには申し分のないモデルです。
VRに最適化されているという部分も、VR用途でPCを買おうという方には魅力だと思います。

同じ構成のモデルは他メーカーでも買えますが、OMENならではの世界観を感じさせるデザインや、フロントLED機能など、本製品にしかない特徴を数多く持ったモデルであり、特にデザインを気にする方や、個性的なゲーミングPCが欲しい方に向いています。

価格については変化する可能性がある為、製品ページでご確認いただきたいのですが、GTX 1070を採用する「OMEN by HP 870-071jp」、および GTX 1080を採用する「OMEN by HP 870-072jp」のいずれも、搭載パーツの内容が内容なだけに決して安価ではありません。

ただ、性能は価格以上であり、性能の高いゲーミングPCの購入を検討しているというのならチェックしておきたい製品の一つだと言えるでしょう。

HPでは頻繁にPC製品のキャンペーンが行われるため、何らかのキャンペーンに登場したときが購入の狙い目です。