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HPのゲーム向けPC「h9-1170jp」のレビューの続きです。
(前→ HP Pavilion h9-1170jpレビュー 最上位ゲーミングPCの外観と内部をチェック

前記事にも記載しましたが、今回掲載しているh9はデザインがゲーム向けらしくなっただけではなく、
水冷CPUクーラーの搭載が標準となるなど、仕様面でも大きな変化を遂げています。

これまでの製品でもゲーム向けの構成を持った推奨モデルは提供されていましたが、
ゲームのプレイに特化したシリーズの販売は今回が初めてという事もあって、その内容はとても気になるところ。


というわけで、今回の記事では掲載のh9-1170jpの構成詳細や価格・特徴をはじめ、
マシンで行なったベンチマーク結果などを詳しく掲載してみました。






まずは h9-1170jp の構成内容です。

【HP Pavilion Desktop PC h9-1170jp/CTの主な構成】

※構成や価格は2012年2月17日確認。時期により変化する可能性があります。

OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit
プロセッサ AMD FX-8120(3.1GHz/TC時最大4.0GHz)
チップセット AMD 970
グラフィックス GeForce GTX550Ti(VRAM:1GB)
メモリ 8GB(4GB×2/PC3-10600 DDR3 SDRAM/最大16GB)
ストレージ 4TB HDD(2TB×3/RAID 5/7,200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
拡張ベイ PCI Express x 16×1、PCI Express x 1×3、PCI Express x1 Mini Card
ドライブベイ 5.25 インチ×2、3.5 インチ×3
電源 600W ATX電源(Active PFC搭載)
サイズ 175×415×412(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約11.8kg
ケース プレミアム・ミニタワー型

上記構成は、HDDのみカスタマイズでグレードアップしていますが、それ以外は標準の構成です。

価格は標準では¥89,880(税込)、上記構成では¥117,180(税込)と若干高価になりますが、
上の内容でこの価格は決して高くは無いです。

なお、ストレージは標準では1TBのHDDが搭載されていますが、掲載のモデルは
3基の2TB HDDを搭載した上でRAID 5を導入している為、4TBのHDD領域を利用する事ができます。
(RAID 5では搭載したHDDの総容量から、1台分の容量を引いた領域を利用する事が出来ます)

これまでの最上位製品、h8シリーズでは3.5インチベイが2基までしか提供されていませんが、
h9シリーズでは3.5 インチベイが3基提供されるようになった為、RAID 5の導入も可能となりました。

また、3TBのHDDを3基搭載すれば、計9TBもの大容量ストレージを実現する事も可能です。


あと仕様には記載していませんが、h8とh9との大きな違いとして
h9シリーズにはプロセッサに水冷システムが導入されているという部分があげられます。

マシンに負荷をかけ続けるとパーツの温度が上昇し、パーツの劣化を早めたりトラブルの原因になる事もありますが、水冷システムの導入によって温度が上がりやすいプロセッサを効率よく冷やす事が出来る為、
高負荷なPCゲームの長時間プレイ時にもプロセッサの温度を安定した状態に保つ事が出来ます。

ゲームのプレイは勿論、オーバークロックをしたいという方、
また動画編集などをされるユーザーなどにも最適なマシンだと言えるでしょう。

特にオーバークロックに関しては、温度上昇を抑える事の出来るこの製品は適していると思います。
(オーバークロックの実行に関しては自己責任となります。保証もきかなくなるので注意が必要です)




以下、上記構成の h9-1170jp のベンチ結果です。

【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.5
メモリ 7.5
グラフィックス 7.3
ゲーム用グラフィックス 7.3
プライマリ ハードディスク 5.9

プライマリ ハードディスクの5.9以外は全て7以上のスコアです。

HDDに関しては、スコアは5.9ですが体感速度はそれ以上あると思います。
(ディスクの速度については以下に記載)


【CrystalDiskMark】

Seq 273.028.48
512K 36.499.666
4K 0.4140.258
4K QD32 2.9960.841

左がRead、右がWrite

見てのとおり、読み込みは非常に高速ですが、それに比べると書き込みが極端に遅いです。

これは今回のモデルのHDDに導入したRAID5の性質によるもので、
今回ストレージに導入しているRAID5は、3基のHDDドライブにデータを分散して書き込みます。

データを分散して書き込むだけであればRAID0と変わりませんが、RAID5ではデータの書き込みや更新時に
パリティと呼ばれる冗長データを生成し、分散して各ドライブに書き込むという作業を行なう為
書き込みに時間がかかってしまいます。

ただRAID0ではどちらか一台に障害が発生した場合、両方のドライブが動作不能となってしまいますが、
RAID5では一台のHDDに障害が発生しても、残りのデータやパリティを元にして欠損したデータの生成が可能です。
(2台以上のドライブに障害が発生した場合にはデータ回復は不可)

このように、RAID5を導入する事でストレージの速度向上というメリットに加えて、
耐障害性も実現する事ができます。


なお、実際の速度については数字でみるほど遅くは無いです。
RAID非導入時よりは明らかに処理は高速化されていると感じます。


【CrystalMark 2004R3】

Mark ・・・ 195397
ALU ・・・ 41725
FPU ・・・ 39918
MEM ・・・ 50491
HDD ・・・ 11974
GDI ・・・ 10120
D2D ・・・ 13365
OGL ・・・ 27804


【3DMark06】

3DMark score ・・・ 14357
SM 2.0 Score ・・・ 5273
SM 3.0 Score ・・・ 6461
CPU Score ・・・ 5127


【3DMark11】

3DMark score ・・・ P2626
Graphics Score ・・・ 2385 (4種のGraphicsテスト)
Physics Score ・・・ 5556 (CPUベースの物理演算)
Combined Score ・・・ 2543 (GPUとCPUの両方へ同時に負荷をかけるテスト)


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

1280×720

1920×1080

1280×720 ・・・ 10100~10146
1920×1080 ・・・ 5248~5270


【デビル メイ クライ 4】

1280×720

1920×1080

【1280×720】
平均fps ・・・ 146.24~253.53
RANK ・・・ S

【1920×1080】
平均fps ・・・ 92.71~300.04
RANK ・・・ S

1920×1080モードでの方が若干最大fps値が高くなっていますが・・

このベンチはキャラクターの動きや敵の出現がランダムに行なわれる為、
毎回同じ負荷でのテストが行なわれるわけではありません。

通常だと1920×1080での実行時の方がスコアが低くなるはずですが、
上記のような理由により、このような内容のスコアが出たのだと思います。


【BIOHAZARD】

1280×720

1920×1080

【1280×720】
平均fps ・・・ 97.4
RANK ・・・ S

【1920×1080】
平均fps ・・・ 79.1
RANK ・・・ A


【FINAL FANTASY XIV】

LOW

HIGH

LOW ・・・ 3504
HIGH ・・・ 2331

先に、今回掲載のモデルはストレージ以外は最小構成だと記載しましたが、
それでいて上記のベンチ結果であれば、最小構成でも大抵のゲームのプレイは快適に楽しめると思います。




次に消費電力・・と行きたいところですが、今回計測し忘れてしまったので無しです。
内容的に消費電力は低くはないと思いますが、ハイエンドグラフィックスを搭載しているわけではないので、それ程高くもないと思われます。


そして各パーツの温度。
アイドル時とベンチマーク実行時(デビル メイ クライ 4)の各パーツの温度です。

アイドル時

ベンチマーク実行時

※上の画像はパーツの温度のみ見やすいように、余分な部分を切り取るなど若干の編集を加えています

パーツの温度は、今回水冷システムを導入しているという事もあり、
特にCPUの温度が低いです。





h9-1170jpの特徴やベンチ結果については以上となります。

このh9シリーズは、最小構成価格が他のシリーズよりもやや高めですが、
実際のパフォーマンスや構成を考えた場合、コストパフォーマンスは悪くないです。

h9ではもう1つ、インテルのSandy Bridge-Eを採用したモデルが提供されていますが、
そちらはプロセッサの価格が高めだと言う事もあって、AMDモデルよりも高価になります。

性能はSandy Bridge-E搭載のモデル(h9-1190)の方が明らかに高いと思われますが、
コスト重視の方にはAMD FXを搭載したh9-1170jpが良いでしょう。

あと、今回掲載のモデルの構成はストレージを除き、h8でも同じ構成を選ぶ事ができます。

ですが、h9では更に上位のFX-8150を選ぶ事も出来ますし、
FXで容易に行なえると謳われているオーバークロックに関しても、水冷を導入しているh9の方が安心ですので、
オーバークロックや、高い負荷がかかる作業を行う事がわかっている場合にはh9の方が適していると思います。


なお、当ページに記載の仕様や価格に関しては今後変更される可能性があります。
製品のより詳しい情報や、正確な情報に関しては公式サイトの製品情報をご確認下さい。