HP ENVY 13-ad100のレビュー 第8世代Core搭載!高級感あふれる13.3型モバイルノート
HPが販売するノートPC、HP ENVY 13-ad100のレビューです。
HP ENVY 13-ad100は、13.3型フルHDの液晶を採用するモバイルノート。
以前、第7世代Coreプロセッサを搭載するモデルをご紹介したことがありますが、今回のHP ENVY 13-ad100は第8世代のCoreプロセッサを搭載するモデルです。
極細のナローベゼルを採用するディスプレイや、重さ1.24kg、厚み14mmという薄型軽量のボディはそのままに、パフォーマンスアップすることでより使い勝手がよくなりました。
ストレージにはNVMe規格のSSDを標準で採用しており、外観、使用感ともに満足できる製品に仕上げられています。
今回は、Core i7や512GB SSDを搭載する上位モデルを使用してみましたので、その特徴や性能について詳しくご紹介いたします。
【HP ENVY 13-ad100 レビュー記事目次】
・HP ENVY 13-ad100 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 重量)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(HP ENVY 13-ad100 まとめ)
※掲載製品はお貸出しいただいたものとなります。
HP ENVY 13-ad100 筺体外観・インターフェース
HP ENVY 13-ad100の筐体外観をチェックします。
アルミニウム素材を用いた、質感高い筺体です。
手が触れる部分には滑らかな梨地処理を施すなど、見た目だけではなく手に持った時の感触にもこだわっています。
カラーはシルクゴールド。
シルバーとゴールドの中間にあるような柔らかい雰囲気を持つカラーで、シルバーだとシャープすぎる、かといってゴールドすぎるのも長く使うと飽きそう、なんて方に向いています。
きれいなもの、洗練されたものが好きな方なら、間違いなく気に入るでしょう。
背面、正面側から見た筐体の様子。
見ての通りとても薄いのですが、素材や造りがしっかりとしているため、使っていて頼りない感じは全くありません。
ディスプレイの最大開閉角度は約130度。
ノートPCのディスプレイとしては可動域は標準的であり、角度調整は普通にしやすいです。
ディスプレイには、13.3型フルHDのIPS光沢液晶を採用。
映りのきれいな液晶です。
高解像度すぎないところが個人的には好みでしょうか。
極限までそぎ落としたという、液晶まわりのナローベゼルも洗練されていて美しいです。
光沢パネルであるため、使用場所によってはやや風景のうつり込みなどが気になることがありますが、輝度をあげれば作業に支障はありません。
IPS方式の液晶であるため、視野角は広いです。
斜めから見ても、画面の表示内容をはっきりと読みとることができます。
TNパネルのように視野角が狭かったとしても、真正面から閲覧する分には見え方に問題はありませんが、それでもIPS液晶の方がくっきりとした表示で見やすく、好みです。
液晶上部ベゼルには、HP Wide Vision HD Webcamと呼ばれる約92万画素のカメラを内蔵
液晶下部にはHPのスラッシュ・ロゴを配置しています
筐体側面にあるインターフェースの内容をチェックします。
筺体左側です。
左からUSB3.1、ヘッドフォン出力 &マイク入力のコンボポート、USB3.1 Type-C、microSDカードスロットを搭載しています。
右側面にはUSB3.1 Type-C、USB3.1、電源コネクターが並びます。
正面、背面側には何もありません。
USBはType-C端子だけではなく、多くの周辺機器が利用しやすいType-A端子も備えるなど、バリエーションに富んだ内容です。
外部モニター等で利用するには変換アダプターが必要となるものの、使い勝手は悪くありません。
筐体底面です。
写真は上側が筐体背面、下が正面側となります。
一枚板の構造を採用しており、すっきりとした見た目の底面です。
底面、正面寄りの位置に、Bang & Olufsenのサウンドテクノロジーに対応する2基のスピーカーを内蔵。
また後から触れますが、底面だけではなくキーボード上部にも2基のスピーカーを内蔵するなど、多数のスピーカーを内蔵しています。
音質は特別良いとまではいえないものの、薄い小型ノートの割には低音・高音がしっかりと聴こえる感じです。
Bang & Olufsenのサウンドユーティリティにて、サウンドの調整が行えます
同梱の電源アダプターやケーブルです。
電源アダプターは19.5V、2.31Aで45W。
キーボードの操作性
HP ENVY 13-ad100のキーボードの外観、操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボードを採用しています。
パームレストやキーボードにもボディと同じカラーが用いられているためか、ボディと一体感があってとてもきれいだと感じます。
キーピッチは縦横約18.6mm、ストロークは約1.8mmと、薄型ノートの割にキーに深さがあり、タイピングしやすい所も○。
唯一、HomeやPgdnのようなキーが右端一列に並んでいるところが気に入らなくはあるのですが、キーボード自体はうちやすく、慣れてしまえば使い勝手はよいはずです。
キートップの様子です。
ほぼ平らですが、角度によってはややキートップの形状が湾曲しているようにも見えます。
白色のキーボードバックライトを内蔵。
キーボードの文字がふんわりと浮かび上がるような、柔らかなライティングです。
キーボード上部に、2基のスピーカーを内蔵。
底面とあわせ、計4基のスピーカーが搭載されていることになります。
4基のスピーカーはノートPCでは多い方であり、サウンドへのこだわりがうかがえます。
パームレスト左側の端の方に、さりげなくENVYの文字を配置。
ボタン一体型のタッチパッドを搭載。
キーボードのホームポジションに対してやや右寄りの配置となっているため、タイピング中に手のひらが触れやすい点が少し気になりますが、クリックボタンやパッドの操作感は良い方です。
重量
HP ENVY 13-ad100の重さをはかってみました。
PCの重さは1231g。
13.3型サイズのノートとしては軽い方であり、モバイルしやすいです。
電源アダプターとケーブルを合わせた重さは279g。
PCとあわせると約1.5kgの重さになります。
が、本製品はバッテリの持ちがとても良いため、日常的に電源アダプターを携帯する必要はないでしょう。
HP ENVY 13-ad100 構成内容とその特徴について
掲載しているHP ENVY 13-ad100の構成内容と、その特徴を解説します。
【CPU-Z】
【HP ENVY 13-ad100 の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i7-8550U(1.80GHz/TB時最大4.00GHz)
ディスプレイ 13.3型ワイドフルHD(1,920×1,080)、光沢、IPS
グラフィックス インテル HD グラフィックス 620
メモリ 8GB(LPDDR3 1866MHz)
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe M.2/TOSHIBA製)
無線機能 IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.2
バッテリ リチウムイオンバッテリ(6セル)
サイズ 305×215×14.0~16.0(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.24kg
カラー シルクゴールド
標準保証 1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年12月25日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、13.3型フルHDのIPS液晶、Core i7-8550U、8GBメモリ、512GB M.2 SSDを搭載するパフォーマンスモデルの構成です。
HP ENVY 13-ad100シリーズには大きく分けて、Core i5-8250UとCore i7-8550Uを搭載する2種のモデルが提供されており、各モデルでWindows 10 Home、もしくはWindows 10 Proを選べるようになっています。
カラーはシルクゴールドのみ、メモリやストレージは固定構成です。
標準で8GBメモリや512GB SSDが搭載されるなど、非常にハイスペックな製品だと思います。
上記のようなマシンが提供される一方で、第7世代のCore i3-7100Uや Core i5-7200Uを搭載する HP ENVY 13-ad000シリーズも引き続き販売されています。
こちらはややパフォーマンスが抑えめであるため、軽め~やや負荷がかかる程度の用途にPCを利用するような方におすすめ。
パフォーマンスが抑えめとはいっても、NVMe規格のSSDを搭載しており性能は高いですし、上位モデルよりも価格がお手頃であり、コストパフォーマンスは高いです。
掲載モデルに搭載されている、ストレージの詳細です。
ストレージの仕様(販売製品に同じモデルが搭載されるとは限りません)
ストレージの内訳
SSDには、東芝製の「THNSN5512GPUK」という512GB M.2 SSDが搭載されていました。NVMe規格の非常に高性能なSSDです。
今回のモデルと同じストレージが搭載されるとは限りませんが、今のところ、HP ENVY 13シリーズで提供されているSSDは全てNVMe規格のSSDとなっているようですので、どのモデルを利用しても快適に作業が行えるはずです。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP ENVY 13-ad100で実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strike、Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720(標準品質)、1920×1080(標準品質)/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
上から1280×720(DirectX 11/標準品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
普段使いのモバイルノートとしては、十分すぎるくらいのパワーを持ちあわせています。
ゲームをプレイするような製品ではありませんが、軽いゲームであれば遊べるくらいのCPUやグラフィック性能はありますし、動画編集などにも活用できるでしょう。
NVMe規格のSSDを搭載しているだけあって、動作も高速です。
今回のモデルは、軽い作業しか行わない方にはオーバースペックですが、本シリーズにはCore i3、Core i5の構成も提供されており、使い方にあわせて選びやすいです。
消費電力・温度
アイドル時、およびベンチマーク実行時(3DMark)のHP ENVY 13-ad100の消費電力を測定してみました。
画面の輝度は50%に設定、バックライトキーボードはオフに設定した上で測定しています。(以降、全てこの設定を適用)
アイドル時 ・・・ 5W
ベンチマーク実行時 ・・・ 36W
※実際の値は若干上下します
特にアイドル時の消費電力が低いです。
以下、アイドル時、高負荷時(3DMarkのFire Strikeを20分以上実行)のパーツ温度と、高負荷時のキーボード表面温度です。
パーツ温度
キーボードの表面温度
高負荷な状態が長く続くと、CPUの温度がやや高くなりやすいようですが、本製品で重いゲームをプレイすることはないでしょうから気にする必要はないと思います。
キーボード面の温度については、キーボード中央付近の温度がやや高くなりやすいようですが、部分的であるためか、タイピング時に熱さが気になるようなことはありませんでした。
バッテリ駆動時間
bbenchというソフトウェアを利用し、HP ENVY 13-ad100のバッテリ駆動時間を測定。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は56936秒。
約15.8(15.815555…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
今回の結果は、あくまでも軽い作業時のバッテリ駆動時間ではありますが、そうではあっても相当長くバッテリのみで作業が行えるようです。
多少負荷をかけた使い方をしても、まとまった量の作業を行えるでしょう。モバイルノートとしては、使い勝手の良い製品です。
HP ENVY 13-ad100 まとめ
第8世代のCore i5、もしくはCore i7を搭載する、13.3型フルHDのモバイルノート「HP ENVY 13-ad100」のレビューは以上となります。
従来からあるモデルと比較して、重さ1.24kg、厚み14mmという薄型軽量のボディはそのままに、性能アップすることでより使い勝手がよくなりました。
第8世代のCore i5、Core i7を搭載するモデルは、いずれも標準で8GBメモリや NVMe規格の512GB SSDが搭載されるなど、性能・スピード共に申し分ありません。
高性能に加えて高級感あるボディも、質感やデザイン重視の方にはたまらない特長だといえるでしょう。
そのような沢山の長所を持った製品でありながら、比較的価格が抑えられている点はHP ENVY 13シリーズの大きな魅力です。
価格が抑えられているとはいっても決して安価ではありませんが、あらゆるところでハイクオリティであるのにもかかわらず、お手頃なんですよね。
単純に使いやすいモバイルノートが欲しいという方はもちろん、デザインも性能も重視、という欲張りな方にも自信をもっておすすめできる製品です。