Dell Inspiron 11 3000(3180)のレビュー AMD APU採用!コスパに優れた11.6型モバイルノート
デルが販売するノートPC、Inspiron 11 3000(3180)のレビューです。
Inspiron 11 3000(3180)は、11.6型液晶を搭載するモバイルノートPC。
第7世代のAMD APUをはじめ、4GBもしくは8GBメモリ、ストレージには32GBや128GB eMMCを提供するコストパフォーマンス重視のモデルです。
低価格帯のノートPCながら、ポップでお洒落な感じのデザインを採用しており、人前でも気軽に使いやすいところが良いですね。
32GB eMMCというリーズナブルな構成を提供している所にも注目です。
長く使うのなら128GBモデルを選ぶべきですが、ネットやメールに使える手軽なノートが欲しいなんて方には、価格が抑えられていてなかなか魅力が大きいと思います。
今回は、AMD A9プロセッサや8GBメモリ、128GB eMMCを採用する上位モデルを使用してみましたので、その特徴や使用感、性能について詳しくご紹介します。
【Inspiron 11 3000(3180) レビュー記事目次】
Inspiron 11 3000(3180) 筺体外観や操作性をチェック
・筺体外観・インターフェース
・キーボードの操作性
・重さ
構成と特徴・ベンチマークテストの結果
・構成と特徴
・ベンチマークテストの結果
・消費電力・温度
・バッテリ駆動時間
製品のまとめ
・ Inspiron 11 3000(3180) まとめ
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Inspiron 11 3000(3180) 筺体外観・インターフェース
Inspiron 11 3000(3180)の筐体外観をチェックします。
冒頭でも述べたとおり、ポップな雰囲気を持つお洒落なデザインを採用した製品です。
さすがに素材に高級感はありませんが、かといって安っぽさもなく、人前でも出しやすいきれいなノートPCだと感じます。
今回掲載しているのは、ブルーカラーのモデル。
ほかにグレーやホワイトカラーもあります。
全体的にプラスチック感は感じられるものの、筐体が小型だということもあるせいか、可愛らしい雰囲気があって悪くないです。
特にブルーは、あざやかできれいです。
丸みを帯びたフォルムを採用しているのが、特徴的です。
背面からみた筐体全体の様子。
正面側からみた筐体全体。
電源オフ時とオン時の様子です。
ディスプレイには11.6型HD(1366×768)の非光沢液晶を採用。
それなりにベゼルの幅がある、普通っぽい見た目のディスプレイです。
液晶のクオリティは価格相応という感じですが、非光沢タイプの液晶を採用しているところが良いですね。風景の映り込みや光の反射などが起きづらく、長時間快適に使えます。
視野角は狭いです。
TN方式の液晶だと思います。
液晶の上部ベゼルには 720p対応のWebカメラを内蔵、下部ベゼルの中央にはDELLのロゴが配置されています。
ディスプレイの最大開閉角度は約130度。
標準的だと思われる可動域で、角度調整はしやすいです。
筐体側面のインターフェースの内容をチェックします。
筐体左側面の様子です。
電源コネクター、HDMI、USB3.1、microSDカードリーダーが並びます。
右側面にはオーディオジャック、USB2.0、セキュリティケーブル用のロックスロットが搭載されています。
筐体正面、背面側には何もありません。
さすがに小型のノートであるため、端子の種類や数は少なめ。
とはいえUSB端子は2基、映像出力はHDMI、カードリーダーを搭載するなど、家庭用のPCで利用頻度が高いと思われる端子は揃っています。
LANはありませんが、無線LANを利用される方がほとんどであるため、問題ないでしょう。
筐体底面側の様子。
写真は上が筺体正面、下が背面側となります。
特徴的なところは見当たらない、一枚板の構造を採用しています。バッテリは完全に内蔵。
底面中央付近に、inspironの型押しロゴが配置されています。
PC本体と、付属の電源アダプターやケーブル。
電源アダプターは、19.5 V、2.31Aで45W。
コンパクトであるため、旅行先などへも持っていきやすそうですね。
キーボードの操作性
Inspiron 11 3000(3180)に搭載されている、キーボードの操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
キーピッチは標準的、ストロークはややや浅め~普通といった感じのサイズで、配列や機能に癖がないため打ちやすいです。
BackspaceやEnterが他のキーと比較してやや小さいですが、右側にテンキーがないため、BackspaceやEnter付近の操作のしづらさは感じません。
可もなく不可もないキーボードだと思います。
キートップの様子。
完全に平らな形状です。
ややザラツキのあるマットな素材を使用しており、指のあとが目立ちません。
キーボードの上側には、Waves MaxxAudio Pro対応のスピーカーが2基内蔵されています。
Waves MaxxAudio Proサウンドユーティリティ サウンドのカスタマイズが行えます
タッチパッドはボタン一体型。
小型ノートのタッチパッドであるため、やや面積が狭いですが、クリックボタンは適度に柔らかく、使い心地は悪くありません。
ただし、ホームポジションに対してパッドが若干右寄りの配置であるため、人によっては手のひらが触れることによる誤動作が気になることがあるかもしれません。
気になる方は、Windows 10の「設定 > デバイス > タッチパッド」を開き、画面内に表示されているメニューより、タッチパッドの感度を調整してみると良いでしょう。
タッチパッドの感度調整メニュー
重量
Inspiron 11 3000(3180)の重さをはかってみました。
PC本体の重さは、1159g。
公式サイトでは1.35kgと1.46kgの2つの数字がありますが、1.46kgの方はHDDやSSD搭載(日本では存在しない)のモデルのよう。eMMCを搭載している本製品は、多分1.35kgの方でしょう。
見ての通り、実際の数値はそれよりも軽いです。
この程度の重さであれば、気軽に外出時に持って出られます。軽いことに加えてコンパクトであり、カバンに収納しやすいところが便利です。
電源アダプター&ケーブルの重さは262g。
こちらも軽いです。
とはいえ、本製品はバッテリの持ちがとても良いため、日常的に電源アダプターを持ち歩くような事はあまりないと思います。
Inspiron 11 3000(3180) 構成内容とその特徴について
掲載しているInspiron 11 3000(3180)の構成内容と、その特徴を解説します。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【Inspiron 11 3000(3180) の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ AMD A9-9420e(3.0GHz~3.4GHz/2コア)
ディスプレイ 11.6型ワイドHD(1366×768)、非光沢
グラフィックス Radeon R5グラフィックス(APU付属)
メモリ 8GB(DDR4 2400MHz)
ストレージ 128GB eMMC
無線機能 IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0、2.4GHz、1×1
バッテリ 32Wh、2セルバッテリ
サイズ 292×196×20.8(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.35kg(32GB eMMC、メモリ4GB)
カラー ブルー
ソフトウェア マカフィー リブセーフ (12ヶ月間更新サービス)
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2018年04月20日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、AMD A9-9420e(Radeon R5グラフィックス付属)、8GBメモリ、128GB eMMCという構成内容のモデルです。
本製品には大きく分けて、プロセッサにA6-9220eと A9-9420eを搭載するモデルが提供されています。
これらのAPUはそれぞれRadeon R4グラフィックス、Radeon R5グラフィックスを内蔵する、性能の割にグラフィック性能が高めなプロセッサです。
簡単な用途には十分な性能を持つAPUですが、Celeronを搭載する低価格ノートのようにライトユーザー向けのモデルであるため、ゲームなどには向きません。
なお、多分コストダウンの為だと思われますが、無線LANが最近にしては珍しくbgnのみの対応です。といっても、使い勝手に問題が出るようなことは、多分ないと思います。
【Inspiron 11 3000(3180)の主な構成(記事作成時点の内容)】
液晶
・11.6型HD(1366×768)非光沢液晶
CPU
・A6-9220e/Radeon R4グラフィックス
・A9-9420e/Radeon R5グラフィックス
メモリ
・4GB、8GBメモリ
ストレージ
・32GB、128GB eMMC
ボディカラー
・グレー
・ホワイト
・ブルー
※上記は、単純に構成のバリエーションを記載したものであり、好きな構成を組み合わせられるわけではないため、ご注意ください。
以下、掲載モデルに搭載されているストレージの詳細です。
ストレージの仕様(販売製品に同じモデルが搭載されるとは限りません)
ストレージの内訳
ユーザーが利用可能な容量
ストレージには、「Dell WR202KD128G E70245F5」という128GB eMMCが搭載されていました。
eMMCであるため、SSDを搭載するノートなどよりはやや速度は落ちます。ですがHDDよりは速く、快適だといえるくらいの使い心地です。
本製品には32GBと128GBのeMMCが提供されており、32GBはOSのアップデートなどを考慮すると、長く使うにはちょっとためらわれる容量であるため、予算があるのなら128GBの方を選びたいところ。
ただ、コストをかけたくない方向けに、32GBという選択肢があるのは良いですね。
メインPCは持っているけれど、ちょっとした時に使える手軽なノートが欲しいなんて場合に、32GBモデルだったら買っても良いかなと思えます。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているInspiron 11 3000(3180)で実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から640×480(標準品質)、1280×720(標準品質)/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
1280×720(DirectX 11/標準品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
ゲームは、PC向けのちょっと重いタイトルは厳しい性能ですが、普段使いで不便を感じない程度のパワーはあります。
ネットや動画閲覧、簡単な写真加工などにはほど良い性能です。
性能が抑えられている分バッテリが長く持ちやすいため、頻繁に部屋を移動してPCを使う方や、モバイルしやすいところも魅力ですね。
消費電力・温度
Inspiron 11 3000(3180)の消費電力を測定してみました。
画面の輝度は50%に設定し、測定しています。
(以降、全てこの設定)
アイドル時 ・・・ 4W
ベンチマーク実行時 ・・・ 14W
※実際の値は若干上下します
アイドル時、ベンチマーク実行時ともに消費電力は低いです。
アイドル時、高負荷時(FINAL FANTASY XIVを20分以上実行)のパーツ温度と、高負荷時のキーボード表面温度です。
パーツ温度
キーボードの表面温度
発熱の小さいパーツばかりであるため、高負荷時であっても全体的にパーツ温度は低め。
キーボードは左側がやや温かくなりやすいようですが、本製品をゲームのような重い用途に長時間使うことはないと思われ、普段ここまで温度があがることはないでしょう。
バッテリ駆動時間
バッテリベンチマークソフト「bbench」を利用し、Inspiron 11 3000(3180)のバッテリ駆動時間を測定。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は40639秒。
約11(11.2886111…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
消費電力が低いだけあって、バッテリの持ちはかなり良いです。
負荷をかけた場合、上記よりももう少し短くなると思われますが、それでも相当長くバッテリのみで利用できるはずです。
モバイルノートとして、活用しやすい製品だと思います。
Inspiron 11 3000(3180) まとめ
Inspiron 11 3000(3180)のレビューは以上となります。
最後にまとめると…
・11.6型HDの非光沢液晶を搭載
・AMD APU採用でライトな用途には十分な性能
・32GB eMMC、128GB eMMCを搭載したモデルを用意
・バッテリの持ちが良い
・カラーバリエーションはグレー、ホワイト、ブルーの3色
11.6型サイズでコンパクト、かつ1kg弱とサイズに見合った軽さで、気軽に携帯しやすいノートPCです。
性能は重い用途には向かないものの、簡単な用途向けのPCとしては十分なパワーを持ちあわせており、使い勝手はよいです。
ストレージに、32GBと128GB eMMCの2種が提供されている所も○。
PCの扱いに不慣れな方には32GBのモデルはおすすめできませんが、コストを抑えられる選択肢があるというところが良いですね。
コストパフォーマンスに優れたモバイルノートが欲しい方、手軽なサブノートをお探しの方は、是非チェックしてみてください。