ASUS Chromebook / Chromeboxの特徴・簡易レビュー(ASUS Chrome Cafeにて製品体験・活用方法が学べるセミナーを開催)
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2014年12月12(金)、ASUSより個人ユーザー向けに「ASUS Chrome」シリーズの製品が販売開始されました。
その発売と同日の12月12、13日(土)の2日間、銀座のGAT CAFEにてオープンされた「ASUS Chrome Cafe」で、ASUS Chromeシリーズの体験・活用方法が学べるセミナーを開催。
今回はそのセミナーでお聞きした「ASUS Chrome」シリーズの概要と、同日に発売となった「ASUS Chromebook C300MA」や「ASUS Chromebox」等の製品について簡単にご紹介いたします。
記事の後半には実機の写真も掲載していますので、興味をお持ちの方は目を通してみてください。
【ASUS Chrome Cafe レポート記事目次】
・Chromebookとは
・ASUS Chromeシリーズの概要と構成
・ASUS Chromeシリーズの簡易レビュー
Chromebookとは
Chromebookとは、Chrome OSを搭載するノートPC。
Googleの提供する様々なサービスを利用するための端末です。
通常のPCやタブレットで、ChromeをはじめとするGoogleのサービスやアプリケーションを利用されている方は少なくないのではと思いますが、
Chrome OSはそういったGoogleサービスの利用に特化したシステムであり、日ごろからGoogleサービスへの依存度が高いユーザーほどChromebookの使い勝手はよいと思われます。
例えば、通常のPCで快適に作業を行う場合、ある程度の性能を持つCPUやメモリ、ストレージなどの構成を考えなくてはなりませんが、
Chrome OS搭載の端末での作業やデータの保存は大半がクラウド上で行われるため、ストレージの容量を必要とせず、シンプルな構成でも快適に利用する事ができます。
また、キーボードも通常のマシンとは異なっており、専用のショートカットキーなど
Chrome OSの利用に最適なレイアウトや機能を持つキーボードが採用されているため、作業がしやすいという特徴を持ちます。
ソフトウェア的な面においては、通常のPCだとソフトウェアの更新やOS・セキュリティパッチの適用、ウイルス定義の更新、
データのバックアップなどといった操作を自ら行ったり設定したりしなくてはなりませんが、Chrome OSではそれらがすべて自動で行われるため、
余計な手間をかける事なく日々の作業に集中する事が可能です。
また、1つのアカウントで全てのGoogleサービスを利用する事ができるため、
例えばビジネスで利用する事の多い文書作成や編集等の作業を、Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドなどの
アプリを使って行い、保存データをそのままメールで送信したり、他のユーザーと共有したりといった一連の作業を簡単に行う事ができます。
WindowsやAndroid OSなどを搭載する複数の端末をお持ちの方も少なくはないですが、
もちろんそういったPCやタブレットとも簡単にデータを共有可能です。
【Chrome OSの特徴・メリット】
高速
起動やシャットダウンが高速
メールやウェブの閲覧など必要な作業を素早く行える
シンプル
UIや機能がシンプルであるため、使いやすい
予めプリインストールされているアプリを使えるほか、Chromeウェブストアからアプリを追加・使用できる
安全
セキュリティ機能を標準搭載しているため、セキュリティソフトの導入が不要
セキュリティ機能は無料、また自動で更新される
共有
ゲストモードや監視対象者ユーザーなどのモードを備えており、複数人で簡単に一台のマシンを共有できる
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Chrome OSでは、OSやウイルス定義の更新、データのバックアップなどがすべて自動で行われる
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「高速」「シンプル」「安全」「共有」をすべて実現するChrome OS
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1つのアカウントで全てのGoogleサービスを利用する事ができる
ASUS Chromeシリーズの概要と構成
今回、ASUS Chromeシリーズの製品として Chrome OSを搭載する「ASUS Chromebook C300MA」というノートPCや、
「ASUS Chromebox」というコンパクトなデスクトップ型のPCが発売されました。
特に「ASUS Chromebook C300MA」は複数のカラーバリエーションの提供や英語、日本語キーボードの搭載などラインアップ豊富。
今後、Chrome OS搭載のPCが普及しそうであれば、さらに様々な製品が登場するのではないかと思われます。
以下、今回発売となった「ASUS Chromebook C300MA」と「ASUS Chromebox」について、特徴と構成内容をまとめてみました。
【ASUS Chromebook C300MAの特徴】
・13.3型の非光沢液晶を搭載しており、操作がしやすい
・13.3型でありながら約1.4kgと軽い
・長時間のバッテリ駆動が可能
・キーピッチ約19mmのキーボードに面積の広いタッチパッドを採用しており、操作性に優れる
・高速無線LANに対応(a/b/g/n/ac、Bluetooth4.0対応)
・ラインナップが豊富
2014年12月13日時点では、13.3型サイズのChromebookを販売するのはASUSのみ。
他社では11.6型が主流となっており、そういった端末に比べると画面が大きい為、ネットや動画などのコンテンツを閲覧しやすいというメリットがあります。
複数のカラーバリエーションや英語、日本語キーボード搭載モデル、
デスクトップPCなどラインアップが豊富である所も魅力の1つだと言えるでしょう。
また、13.3型サイズと大きめのPCでありながら筺体の厚みは約20mm、重量は約1.4kgと軽い為に持ち運びがしやすいという事、
さらにバッテリ駆動時間も10時間と長い為、電源のない場所でもバッテリ残量を気にせず作業が行えます。
【構成内容】
ASUS Chromebook C300MA(ブラック)
Chrome OS
Celeron N2830
13.3型WXGA(1,366×768)非光沢
メモリ4GB
16GB eMMC
IEEE802.11a/b/g/n/ac+Bluetooth v4.0
92万画素Webカメラ
日本語キーボード
インターフェース:HDMI、USB3.0、USB2.0、カードリーダー、マイク入力&ヘッドホン出力のコンボ
サイズ: 幅329mm、奥行き230mm、高さ20.3mm、重量約1.4kg
バッテリ: 駆動時間:約10時間(公称値)
¥39,744 ~(税込/送料別)
価格・構成内容は2014年12月14日時点
ASUS Chromebook C300MA(スカイブルー/バレンシアオレンジ/ハニーイエロー)
Chrome OS
Celeron N2830
13.3型WXGA(1,366×768)非光沢
メモリ2GB
16GB eMMC
IEEE802.11a/b/g/n/ac+Bluetooth v4.0
92万画素Webカメラ
英語キーボード
インターフェース:HDMI、USB3.0、USB2.0、カードリーダー、マイク入力&ヘッドホン出力のコンボ
サイズ: 幅329mm、奥行き230mm、高さ20.3mm、重量約1.4kg
バッテリ: 駆動時間:約10時間(公称値)
¥32,184 ~(税込/送料別)
価格・構成内容は2014年12月14日時点
ASUS Chromebookにはブラック、スカイブルー、バレンシアオレンジ、ハニーイエローの4カラーがラインアップ。
うち、スカイブルー、バレンシアオレンジ、ハニーイエローの3色はASUSオンラインショップでのみ購入できる限定モデルとなります。
ブラックモデルと同じ仕様を持つ、ホワイトモデルの販売も予定されているそうですが、2015年1月中旬以降の販売となるそうです。
ブラックモデルとその他のモデルの違いは、メモリとキーボードで、
ブラックモデルには日本語キーボードや4GBのメモリが搭載されるのに対し、その他のモデルには英語キーボードや2GBメモリが搭載されます。
使いやすさやパフォーマンスを重視するのならブラックモデルだと思いますが、
価格は当然、スカイブルー、バレンシアオレンジ、ハニーイエローカラーのモデルが若干安価です。
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4色のカラーバリエーション
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ブラックモデルとその他のカラーを採用するモデルとの違いはキーボードとメモリ容量
続いて、ASUS Chromeboxの特徴と構成について触れます。
【ASUS Chromeboxの特徴】
・幅・奥行きが12.4cmのコンパクト設計
・VESA規格に対応しており、ディスプレイの背面に取り付ける事ができる
・M.2タイプの16GB SSDを搭載している(仕様をみた限りでは)
・ワイヤレスキーボード・マウスが付属
ASUS ChromeboxはChrome OSを搭載するデスクトップ版のPC。
幅や奥行きが12.4cmと、NUCよりも僅かにサイズは大きいですが非常にコンパクトに出来ており、机や棚の上などどこでも気軽に設置できます。
VESA規格に対応しているため、VESA規格に対応するディスプレイの背面にも設置出来るなど、
ノートPCとは異なる性質の製品ながら非常に扱いやすいマシンです。
ワイヤレスキーボード・マウスが標準で付属しており、すっきりとした環境で作業を行う事ができます。
【構成内容】
ASUS Chromebox
Chrome OS
Celeron 2955U
メモリ4GB
16GB M.2 (NGFF)
1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T (RJ45)
IEEE802.11 a/b/g/n、Bluetooth 4.0
インターフェース:HDMI 1.4a、DisplayPort 1.2a、USB3.0×4、カードリーダー、マイク入力&ヘッドホン出力のコンボ
サイズ: 幅124mm、奥行き124mm、高さ42mm、重量約0.6kg
主な付属品: ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウス、VESA規格対応マウント、電源アダプター他
¥34,020 ~(税込/送料別)
価格・構成内容は2014年12月14日時点
ASUS Chromeboxは非常に人気が高く、発売と同時に即完売してしまったのだとか。
2014年12月14日時点では在庫切れとなっており購入できませんが、また再販はされると思います。
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ASUS Chromeboxの概要
ASUS Chromeシリーズの簡易レビュー
イベント会場に展示されていた ASUS Chromeシリーズの製品について、簡単にではありますが、製品の写真や使用感などをご紹介いたします。
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「ASUS Chrome Cafe」がオープンされた銀座にあるGAT CAFE(既に終了しています)
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試用機として展示されていたASUS Chromebox
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まるでNUCみたいな外観
サイズはASUS Chromeboxが12.4cm×12.4cm×4.2cmと、NUCよりもわずかに大きいというだけ。
非常にコンパクトであるため、扱いやすいです。
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筺体上部にはASUSとChromeのロゴ
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筐体前面にはUSB3.0×2、左側の角に当たる部分には電源ボタンが搭載されています
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筺体左側面にはセキュリティロックケーブル用のスロットとSDカードスロット
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背面には電源コネクター、LAN、USB3.0×2、HDMI、DisplayPort、ヘッドフォンとマイクのコンボジャック
小さいながら比較的インターフェースは充実しており、使いやすいと思います。
背面にUSBレシーバーが搭載されている所より、付属のワイヤレスキーボードとマウスはレシーバーで接続するタイプだと思われます。
続いて、ASUS Chromebook C300MAについて。
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ASUS Chromebook C300MA スカイブルー
スカイブルー、バレンシアオレンジ、ハニーイエローのキーボード面のカラーはホワイト。
ブラックモデルのキーボード面は背面と同じ、ブラックカラーです。
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後方からバレンシアオレンジ、ハニーイエロー、スカイブルー
個人的にはバレンシアオレンジのカラーが一番きれいだと思いますが、
メモリが2GBであるため、構成を考えると欲しいのは4GBメモリを搭載するブラックモデルの構成。
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天板の角にchromeのロゴ
chromeのロゴカラーがカラフルであるため、PCの天板カラーとマッチしにくく搭載するとやや違和感を感じてしまうのですが、
どのメーカーの製品にもこのロゴが入っている所を見ると、マークの搭載や配置等が決められているのだと思います。
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筺体左側面には電源コネクター、HDMI、USB3.0、カードリーダー、ヘッドフォンとマイクのコンボジャック
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筺体右側面にはUSB2.0、セキュリティスロットが並びます LAN端子はなし
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キーボードはショートカット機能などやや独自の仕様 写真は英語キーボードです
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キーを横から見た図
打ち心地は薄型ノートのキーボードといった感じで普通ですが、
キーに割り当てられている機能が一般的なキーボードと少し異なるので、慣れるまで使い難いという方もおられるかもしれません。
キーピッチには余裕がある為、手の大きい方でも楽に扱えると思います。
Chrome OSの実際の使用感については、普段使っているWindows OSなどと少し機能が異なりはするものの、
デスクトップがあり、タスクバーがあってアイコンが並び・・と、その他のOSに近いUIを持っているために違和感はありません。
機能が非常にシンプルであり、無線や液晶などPCの設定自体は一か所から行えるため、初めての利用でも殆ど迷わず利用できると思います。アプリの追加や使用なども、普段からChromeを活用されている方であれば特にわかり難い所はありません。
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各種設定やログアウトは、タスクバーの時計付近をクリックすると現れるダイアログより行える
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タスクバーに並ぶアプリのランチャーや、アプリのアイコン
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Google+のフォト PCのカードスロットを利用してSDカードから取り込む事も可能
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簡易的な画像編集等も行える
個人的な意見としては、最近はWindows OSを搭載するPCやタブレットが非常に安く手に入るため、
Chromebookについてはコスト的な面でリーズナブルだとは思いつつも、同じ値段なら何でもできるWindows OS搭載デバイスの方が便利では・・
と感じてしまうのですが、Chrome OS自体が非常に軽くできているため、2~3万のPCにしては動作が軽く使い勝手が良いです。
他のPCとのデータの同期などを考えずに済むところも本製品の大きな魅力。
セキュリティ面においても安心して利用する事ができます。
ただ、パーツがシンプルであるのならもう少し軽ければ・・というのが本音。
もちろん、数字だけを見ると十分軽いのですが、一般的なPCと同じ重さなら、やはりWindows搭載のPCでも良いのでは思ってしまいます。
とはいえ、Googleサービスへの依存度が高いユーザーには便利である事は間違いありません。
今の所、私自身は全ての作業をChromeで行う事は難しいですが、Googleサービスへの依存度はそれなりに高く、Chrome OS搭載のマシンは魅力は大きいです。
サブ的な存在のPCとして、一台は持っておくと面白いのではと思います。
ASUS Chromeシリーズについては以上となります。
掲載製品の詳しい仕様や写真、価格等については変更となる可能性がありますので、
正確な情報については公式の製品ページにてご確認ください。