Diginnos DG-D11IW レビュー タブレットにキックスタンドが付いた11.6型の2-in-1ノート Core M-5Y10c搭載
ドスパラが販売する2-in-1タイプのノートPC、Diginnos DG-D11IW のレビューです。
Diginnos DG-D11IW は、11.6型フルHDのWindowsタブレットと 脱着式キーボードをセットにした 2-in-1タイプのノートPC。
タブレットとしてはもちろん、ノートPCとしても利用できる便利な製品で、Windows 10やCore M-5Y10c、メモリ4GB、64GB SSDを搭載しながらも、6万円台(+税/2015年12月10日時点)という非常にリーズナブルな価格を実現しています。
11.6型というとタブレットにしてはややサイズが大きく、持ち運びにくいのでは?と考える方もおられると思いますが、その分画面の閲覧や入力作業などがしやすく、利用時のストレスは少ないです。
タブレットの背面にはスタンドが搭載されていますので、タブレットスタイルでの利用時にも、机の上などに設置して動画やウェブサイトを閲覧する事ができます。
またキーボードに関しても、キーの配置やタッチ感など操作性を重視した作りとなっており、長時間の文字入力もストレスなく作業が行えます。
2-in-1ノートと一口に言っても様々な製品が存在しますが、本製品はどちらかというと携帯性よりも、使いやすさを重視するような方に向く製品です。Diginnos DG-D11IWの構成や操作性であれば、メインのノートPCとしても十分利用できるでしょう。
というわけで以下、Diginnos DG-D11IWの使用感や性能などについて詳しくご紹介したいと思います。
【Diginnos DG-D11IW レビュー記事目次】
・Diginnos DG-D11IW の外観・操作性・特徴について
(タブレット外観 / キーボード外観・操作性 / インターフェース / 重量 / 液晶の見やすさ)
・構成内容とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
・製品レビュー まとめ
(Diginnos DG-D11IW まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Diginnos DG-D11IW タブレットの外観・特徴をチェック
まず、Diginnos DG-D11IWのタブレット側の外観や特徴をチェックします。
タブレット背面全体の様子。
ほぼブラックカラー1色の、非常にシンプルなデザインです。中央にはDiginnosのロゴがプリントされています。
リアカメラは約500万画素。
タブレット背面にスタンドが搭載されており、タブレットを自立させる事ができるようになっています。
アルミ製で剛性高く、ぐら付きなどがないしっかりとした感じのスタンドです。
開閉がちょっと固いのですが、操作時にスタンドが動いたりすることがなく快適な使い心地。
11.6型サイズのタブレットはやや重さがある為、長時間手に持って操作するのは辛く、このようなスタンドの搭載は非常に便利だと思います。
私自身、他メーカーのスタンド付きAndroidタブレットを利用していますが、もっと以前からあっても良かったのではと思うくらい使い勝手が良いです。
市販のスタンドを利用するという手もありますが、自立するタブレットの便利さには叶わないと思います。
スタンドは、かなり柔軟に細かく角度調整を行う事ができます。
安定性も抜群。
ちなみに、スタンドを開いたその内側には、SSD用の開閉できるパネルが設置されていました。
M.2規格(タイプ2242)の64GB SSDが搭載されています。
搭載している製品をあまり見かけませんが、FORESEEというメーカーのパーツです。
Windows 10はシステム容量が小さく、一般的な用途では容量が64GBもあれば不便なく利用できると思いますが、この構造なら換装しようと思えばできそうです。
パーツの交換が難しいタブレットが殆どである中、面白い仕様だと思います。
タブレット正面側の様子です。
液晶下部にタッチ式のWindowsボタンと、スピーカーが2基内蔵されています。
スピーカーが正面側にあるので、音の聞こえは良いです。
フロントカメラは約200万画素。
脱着式キーボードの外観・操作性をチェック
次に、脱着式キーボードの外観や操作性をチェックします。
キーボードはもちろん標準付属品です。
アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
キーピッチにはゆとりがあり、またストロークもそこそこ深さがあるので打ちやすいです。
以前実施された製品展示会で、ドスパラのスタッフの方が「キーボードの使いやすさに拘った」と仰っていた通り、キー配列には殆ど変則的な所がなく(左のShift付近が少し変わってますが)、BackSpaceやEnter等のキーも幅に余裕があるため、特に何も意識せずリラックスして打てます。
適度なクリック感があり、キーが柔らかすぎて指が疲れるというような事もありませんでした。
長時間入力を行うような場合にも、ストレスなく作業ができるキーボードだと思います。
EnterキーやBackspaceキーはゆとりのサイズ。
キートップの形状は平ら。
タッチパッドはボタン一体型。
少し小さく使いにくさはあるものの、簡単な操作なら特に気になりません。
キーボードとタブレットをドッキングするためのコネクター。
Bluetoothによる接続だったりすると安定して利用できない事がありますが、本製品ではそのような心配はありません。
接続部分にはマグネットが内蔵されており、しっかりと接続されます。
近づけるだけで勝手にくっついて接続されるなど、かなり強力なマグネットです。
マシンを少し動かすだけでキーボードが外れてしまう・・などという事はまずないと思います。
タブレットとキーボードを接続するとこのようなスタイルになります。
前から見ると普通のノートPCと変わりません。
液晶はタブレットのスタンドで支える形となっています。
なお、平らな場所に置いた場合の安定性は高いですが、膝の上に置いての利用は難しいです。(液晶落下の可能性があるので、やめた方が良いです)
通常のノートPCのように閉じる事ができます。
閉じる事でキーボード面や液晶面を保護する事が出来ますが、外出時に携帯する場合は、さらにスリーブケースなどに入れた方が安心感が大きいと思います。
付属の電源アダプターの仕様は12V、2.5Aで30W。
インターフェースの内容
続いて、Diginnos DG-D11IWのインターフェースの内容をチェックします。
端子類は全てタブレット側にあります。
タブレット左側面には電源ボタン、ボリュームコントロールボタン、電源コネクター、
microSDカードスロット、USB3.0、ヘッドフォン端子、microUSB、miniHDMIが並びます。
タブレット右側面にはUSB2.0を1基搭載。
2-in-1タイプのノートの割に、インターフェースの内容はかなり充実しています。
microUSBに加え、フルサイズのUSB端子を2基も搭載しており、映像出力も搭載。使っていて不便を感じるような事はまずないと思います。
重量
Diginnos DG-D11IW の重量を測定してみました。
タブレットの重量は876g。
一般的なノートPCを持ち歩くよりは軽いかな、というくらいの重さです。
次に、脱着式キーボードの重量について。
446gです。
ノートPCスタイル時だと1322gと、モバイルノートとしては軽いとは言えないと思いますが、持ち運べない事はないです。
液晶の見やすさ
Diginnos DG-D11IW の液晶を簡単にチェックします。
10点マルチタッチに対応する、11.6型フルHD(1920×1080)の光沢パネルを採用。
デフォルトでは画面のスケーリングは150%に設定されており、文字などの各項目はやや大きめの表示となっていました。
私自身の感覚では、この製品の液晶サイズなら100%設定にしても特に見辛くはなりませんでしたので、多分ですが、小さい文字が苦手だという方にも見やすいのではないかと思います。
光沢感がやや強めであるため、明るい場所で利用する場合に画面が白っぽく見えたり、反射や映り込みが気になる事がありました。
視野角は広めです。
斜めから見ても画面の内容をはっきりと読み取ることができます。
綺麗、という程ではありませんが、普通に見やすい液晶です。
Diginnos DG-D11IW 構成内容とその特徴について
掲載しているDiginnos DG-D11IWの構成内容と、その特徴について解説します。
【CPU-Z】
【Diginnos DG-D11IW の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core M-5Y10c(800MHz~2.00GHz)
液晶 11.6型フルHD(1920×1080)、10点マルチタッチ、光沢
グラフィックス HD グラフィックス 5300
メモリ 4GB
ストレージ 64GB SSD(FORESEE製)
無線機能 IEEE 802.11b/g/n 、 Bluetooth 4.0
センサー 加速度センサー
サイズ タブレット:約300×192×13 / キーボード:約300×192×10(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 タブレット:約900g / キーボード:約450g
ソフトウェア マカフィー リブセーフ 12ヶ月版
保証 1年間 持込修理保証
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年12月10日時点のものです。
Windows 10 Home、11.6型フルHDのタッチ液晶、Core M-5Y10c、メモリ4GB、64GB SSDという構成内容のモデルです。
主要なパーツのカスタマイズは殆ど行えませんが、OSはWindows 10 Proも選択可能となっています。
構成の特徴としては、Core M-5Y10cを採用しており低消費電力&ファンレス・性能が高めである事に加え、十分なメモリを積んでいる事、ストレージの容量が64GBと大きい事、またこの手の製品に多いeMMCではなく、M.2 SSDを搭載しているために高速である事などがあげられます。
そのように色々とポイントを抑えた内容であるのにもかかわらず、価格が6万円台(+税/2015年12月10日時点)と非常にリーズナブル。セキュリティソフトの「マカフィー リブセーフ 12か月版」を標準搭載している点も、お得感が強いです。
製品の使用感や構成内容を考えると、かなりコストパフォーマンスは高いと言えます。
搭載されているストレージの内容を確認します。
SSDの仕様
ディスクの内訳
SSDにはFORESEE製の64GB SSDが搭載されていました。
あまり見ないストレージですが、調べて見たところではややサイズが小さいType2242のM.2 SSDのようです。
eMMCなどよりも高速であり、使用感はとても良いです。
容量に余裕がある所も魅力だと思います。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているDiginnos DG-D11IWで実行したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
実行したテストの結果
Fire Strikeの詳細
【BIOHAZARD 6】
【FINAL FANTASY XIV】
蒼天のイシュガルド(DirectX 9/標準品質(ノートPC)/1280×720)
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
【CINEBENCH】
【Minecraft】
Minecraft やや描画設定を下げるとまずまず快適に動作
ゲームは、軽めのタイトルなら何とかOKという感じの性能ですが、CPUの処理性能もそこそこ高く、メモリも4GBを搭載していますので、日常作業に使うノートとしては十分なパフォーマンスです。
ストレージが高速であるため、OSやアプリの起動等も速いです。
写真・動画編集は快適にとは言えないと思いますが、軽いソフトでの簡易的な編集ならできると思います。ただ、基本的にはそういった作業には向いていません。
ネットや動画閲覧、文書の作成や編集他、日常的な軽作業ならかなり快適に行う事が出来ます。
消費電力・温度
Diginnos DG-D11IWの消費電力を測定してみました。
以下はアイドル時、およびベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。
キーボードは接続した状態に、画面の輝度は50%に設定した上で測定しています。
アイドル時 ・・・ 10W
ベンチマーク実行時 ・・・ 19W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
Atomなどを搭載するタブレットに比べると電力消費は若干大きいですが、アイドル時もベンチマーク実行時も消費電力は低いです。
Diginnos DG-D11IWの筐体内パーツの温度を測定してみました。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度です。
高負荷な状態が続くと、ややCPUの温度が高くなるようです。
とはいえ本製品で、3Dゲーム系のベンチマークテストのような高負荷なソフトウェアを長時間動かす事はあまりないと思われ、ここまで温度が上がる事はそうないでしょう。
Diginnos DG-D11IWの本体表面の温度を測定してみました。
以下は、しばらくベンチマークを実行(BIOHAZARD 6を20分以上実行)した後のタブレットの表面温度です。
タブレット表面の温度は全体的に低めです。
バッテリ駆動時間
Diginnos DG-D11IWのバッテリ駆動時間を測定。
測定に利用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎に、ワイヤレスLAN利用によるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
キーボードは接続した状態で、画面の輝度は50%に設定しています。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は21911秒。
約6(6.0863888…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
まずまず持つようです。
外出時に長時間バッテリで利用するような使い方には向きませんが、そうでない作業を行うには十分な駆動時間です。
個人的には、この製品は自宅利用がメインである方が多いと考えており、この程度持てば問題ないのではと思います。
Diginnos DG-D11IW まとめ
Diginnos DG-D11IW のレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・11.6型フルHDの2in1構造を持つノートPC
・Core M-5Y10c、メモリ4GB、64GB SSD搭載
・タブレットの背面にスタンドを備えており自立できる
・脱着型キーボードの操作性が良い
・価格がかなり安い
Core M-5Y10cを搭載する、2-in-1タイプの11.6型フルHDノートです。
低消費電力かつ処理性能の高いCPUを搭載し、メモリ4GB、ストレージにも64GB SSDを搭載するなど、このタイプの製品としてはややパフォーマンス重視の内容となっています。
11.6型の2-in-1と聞いて「サイズが大き過ぎる」と考えられる方もおられるのではと思うのですが、本製品は携帯のしやすさよりも作業の快適性を重視していると思われ、例えばキーボードの操作性への配慮や、タブレットの背面にスタンドを搭載するなど所々に使いやすさの工夫が見受けられます。
携帯性はいまいちであるものの、自宅で動画やネットを閲覧したり、文字入力や簡単なゲームをしたりといった用途に利用する場合には、とても使いやすいマシンです。
もちろん、使いやすくハイスペックな2-in-1ノートは他にも存在しますが、それらは価格が高い事が殆ど。特に、Core M搭載機は割高である事が多いです。
そういった事を踏まえると、Diginnos DG-D11IW のような価格帯で、上記の構成や操作性を実現しているという点は本製品の大きなメリットであり、購入する動機の一つになり得ると言えるでしょう。
使いやすい2in1ノートをお探しの方は、是非チェックしてみてください。
なお現在(2015年12月10日時点)、ドスパラでは冬のボーナスセールを実施しており、Diginnos DG-D11IWが通常価格よりも5,000 円(+税)安く販売されています。
ボーナスセールは12月17日までとなりますので、購入を検討されている方は早めのチェックをお勧めいたします。