Inspiron 17 5000(5758)シリーズレビュー Adobe Elementsソフトを標準搭載する 17.3型ノートPC
デルが販売するノートPC、Inspiron 17 5000(5758)シリーズのレビューです。
Inspiron 17 5000(5758)は、17.3型の大画面液晶を搭載するノートPC。
第5世代のCore i5 や i7、またローエンドなGeForce 920Mの選択が可能となった比較的高性能な製品で、Adobe製のPhotoshop Elementsや Premiere Elements 13を標準搭載するなど、クリエイティブな作業に向く内容を持ち合わせています。
ハイスペックと言えるほどのマシンは必要ないけれど、内蔵グラフィックスの構成ではやや心もとない・・という方に向いていると言えるでしょう。
内容の割に価格は抑えられているため、写真や動画編集を行うためのPCが欲しいけれど、予算にあまり余裕がないというユーザーにもおすすめです。編集ソフト付きの本製品なら、ソフトを別途揃える必要もありません。
今回は、そんなInspiron 17 5000(5758)の外観や操作性、性能について詳しく触れたいと思います。
【Inspiron 17 5000(5758) レビュー記事目次】
・Inspiron 17 5000(5758) 筺体外観や液晶・操作性などについて
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 筺体底面と内部構造 / 液晶の品質)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・製品レビューのまとめ
(Inspiron 17 5000(5758)シリーズ まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
Inspiron 17 5000(5758)シリーズ 筺体外観やインターフェースの内容をチェック
まず、Inspiron 17 5000(5758)の筺体外観をチェックします。
サイズは幅416.9mm、奥行き283.2mm、高さは27mmで、重量は約3.38kg。17.3型ノートとしてはややスリムですが、重量はサイズ相応と結構重いです。
とはいえ、このサイズのノートをあちこち持ち歩く事はないと思いますので、特に問題はないでしょう。
天板の中央にはDELLのロゴ
丸みのある整ったフォルムを採用
網の目の様な模様が施された、シルバーカラーの天板デザインを採用しています。
頑丈そうな印象の筺体です。
シルエットも美しく、高級感があるように見えます。
指紋汚れなども殆ど目立ちません。
ディスプレイには17.3型の非光沢液晶を採用。
フルHDとHD+の解像度を持つパネルが提供されており、掲載製品にはフルHDパネルが搭載されています。
液晶についてはまた後の項で詳しく触れます。
液晶上にはHD(720p)対応のWebカメラとデジタルマイクを内蔵
液晶下側にはDELLのロゴをプリント
筺体側面のインターフェースの内容をチェックします。
左側面。
電源コネクターやLAN、HDMI、USB3.0、メディアカードスロットが並びます。
右側面にはヘッドフォン出力やマイク入力のコンボポート、USB2.0×2基、光学ドライブ、セキュリティスロットが搭載されています。
光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブです。
筐体前面・背面にはなにもなし。
全体として、家庭で利用するノートPCとしては不足のないインターフェースの内容だと思います。USB3.0が1基のみという点が少し残念ですが、不便を感じるような事はあまりないでしょう。
ディスプレイの最大開閉角度は約140度。
比較的大きく開く事ができるようで、画面の角度調整が行いやすいです。
PC本体と付属の電源アダプターやケーブル
電源アダプターのコネクタ―の形状はミッキータイプ、仕様は19.5V、3.34Aで65W
キーボードやタッチパッドまわりの操作性
Inspiron 17 5000(5758)のキーボード周りの操作性をチェックします。
キーボード面全体
キーボード左半分を拡大
キーボード右半分を拡大
アイソレーションタイプのキーボードです。右側にはテンキーを搭載。
17.3型液晶搭載で横のサイズに余裕があるため、テンキーを搭載していてもキーボードの左右にはかなりゆとりがあります。
ストロークはこのサイズのノートにしてはかなり浅目であるためか、底が浅い感じの静かな打ち心地です。
操作性は悪くはないと思いますが、BackSpaceやEnterの幅がかなり狭くなっており、慣れるまでは少し使い辛いです。
完全にフラットなキートップの形状
BackSpaceやEnterの幅が他のキーに比べてかなり狭い
タッチパッドはボタン一体型。
使いやすいかどうかについては好みにもよると思いますが、私的には悪くもなく良くもなくといった感じです。
ただ、このサイズのノートではマウスを利用される方も多いでしょうから、拘る部分ではないかなと思います。
筺体底面からアクセスできる内部の構造
Inspiron 17 5000(5758)の筺体底面の様子と、底面からアクセスできる内部構造をチェックします。
底面 写真は上が筺体背面側で下が前面側
底面には背面側にバッテリスロットと、手前側に開閉可能なパネルカバーが見えます。
底面前方側の左右にはWaves MaxxAudio対応のスピーカーを内蔵
搭載バッテリの仕様は14.8V、40Wh
底面のパネルカバーを取り除いたところ
HDDやメモリなど、比較的触れる機会が多いと思われるパーツにアクセスする事が可能。
特に、HDDベイへ簡単にアクセスできるという点は魅力です。
好みの構成がカスタマイズで提供されていなかったとしても、後から市販のパーツへ容易に変更する事ができます。
ただしパーツを触ると保証が利かなくなる可能性もありますので、ご注意ください。
液晶の見やすさ・品質をチェック
Inspiron 17 5000(5758)に採用されている液晶の品質や見やすさをチェックします。
掲載のモデルに搭載されているのは、フルHDの非光沢パネルです。
なお、実際の製品に全く同じパネルが搭載されるとは限りませんので、以下の内容は参考程度にご覧ください。
17.3型フルHD(1920×1080)の非光沢液晶が搭載されています。
本製品では他に、HD+ (1600×900)のパネルを選択する事が可能です。
画面が広い為に情報の表示量が多く、ソフトを利用して写真や動画編集などの作業を行うにはうってつけのパネルだと思います。
非光沢で光の反射や風景の映り込みなどが気にならないため、光沢液晶に比べると目も疲れにくいです。
画面の視野角をチェックします。
視野角はやや狭いです。
斜めから見ると画面の色が白っぽく変化します。
正面から見る分には鮮やかであり、全く問題はないです。
次に、色域の測定結果について。
これより以降、Spyder 4 Eliteを用いて測定した結果を掲載しています。
sRGBのカバー率は95%、AdobeRGBのカバー率は73%と言う結果です。
色域は広いです。
ガンマカーブを確認してみました。
左:ガンマ応答カーブとガンマ2.2のカーブ / 右:ガンマ補正カーブ
ガンマ応答カーブはRGBともに、若干カーブがずれています。
画面は、デフォルトでは僅かに青味が強くはあるものの補正幅は小さく、比較的自然な色表示です。
さらに、画面の均一性を測定。
色ムラや輝度ムラをチェックします。
色ムラはやや目立つよう。
意識しなければわからないかもしれませんが、特に輝度を高く設定した場合に、画面右側の色ムラが強くなります。
輝度ムラは、輝度を低く設定した場合に少し強くなりますが、目で見て分かるほどではありません。
総合すると、比較的綺麗な部類の液晶パネルだと思います。
初期状態でもそこそこ自然な色表示であり、写真や動画の編集などもしやすいです。
なお、本製品には標準でTrue Colorという、ディスプレイの色調整を行うソフトウェアが搭載されていました。
手動設定の項目と、幾つかのプロファイルが提供されています。
用途に合わせて、簡単に最適な色表示へとカスタマイズを行う事が可能です。
ただ色調整と言っても簡易的なもので、数値で指定できるものではないようなので、自分でキャリブレーションなどを行う場合は、「起動時に自動的に実行」のチェックを外しておいた方が良いと思います。
Inspiron 17 5000(5758)シリーズの筺体外観や液晶、操作性については以上となります。
引き続き、次記事では掲載モデルの構成や性能について詳しく触れたいと思います。
次: Inspiron 17 5000(5758)のベンチマーク結果 GeForce 920Mを搭載する17.3型ノートの性能は?