HP 14-g100のベンチマーク結果 A4-6210 APUを搭載する格安ノートの性能をチェック
前記事(HP 14-g100 レビュー 非常に安価なAMD系の14型ノート)に続き、今回は HP 14-g100の構成特徴と性能面について。
掲載しているモデルはOSにWindows 8.1、A4-6210 APU、メモリ4GB、500GB HDDを搭載するエントリーモデル。
2015年4月21日現在、キャンペーンにて通常より21,000円オフとなっており、基本構成のままであれば価格が¥32,800(税抜)~と非常にリーズナブルな14型のノートです。
今回は、この構成の特徴や実際の性能について詳しく触れたいと思います。
【HP 14-g100 レビュー記事目次】
・HP 14-g100 外観・液晶・使用感など
(外観・インターフェース / 筺体底面 / キーボードの操作性 / 液晶の品質 / 重量 / 付属品)
・構成内容・特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・標準搭載されているソフトウェア
(プリインストールされているソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(HP 14-g100 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP 14-g100 構成内容とその特徴
まず、掲載している HP 14-g100の構成内容とその特徴について。
【CPU-Z】
【GPU-Z】
【HP 14-g100 エントリーモデル の主な構成】
OS Windows 8.1 Update 64bit
プロセッサ AMD A4-6210 APU(1.80GHz)
グラフィックス AMD Radeon R3 グラフィックス
メモリ 4GB(4GB×1/DDR3L 1600MHz/1スロット)
ディスプレイ 14.0型ワイドHD(1366×768)、光沢
ストレージ 500GB HDD(5400rpm/HGST製)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
LAN 内蔵LAN(10/100)
無線機能 IEEE802.11b/g/n、Bluetooth v4.0
バッテリ 4セル、駆動時間:約6時間(駆動時間の実測値は後の項に掲載)
電源アダプター 45W
サイズ 345×244×26~28(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.96kg
カラー スパークリングブラック
保証 1年間(引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年04月21日時点のものです。
上記は、Windows 8.1、A4-6210 APU、メモリ4GB、500GB HDD、DVDスーパーマルチドライブを搭載するエントリーモデルの構成です。
決して高性能だと言える構成内容ではありませんが、本製品に搭載されているA4-6210 APUには「Radeon R3 グラフィックス」が内蔵されており、この価格帯の製品にしては若干性能は高めではないかと思われます。
HDDは500GBの容量、また標準でDVDスーパーマルチドライブを搭載するなど、日常の軽い用途向けとしては困らない内容であり、低価格なノートをお探しの方には悪くない製品です。
なお、殆どのパーツのカスタマイズは行えませんが、メモリのみ、4GBから8GBへとアップグレードが可能となっています。
本製品の筺体は、底面からメモリスロットに容易にアクセスできる構造であるため、市販のメモリと交換する事も可能ですが、トラブル時に保証対象外となってしまう可能性があります。そういった部分を気にされる方は、製品購入時のカスタマイズでアップグレードを行っておくと良いでしょう。
あと、本製品はLANがギガビット非対応です。
特に利用に影響はないという方も多いと思いますが、そういった部分を気にされる方には本製品の利用は向きません。
搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。
HDDの詳細
ディスクの内訳
HGST製の「HTS545050A7E680」という500GB HDDが搭載されていました。
回転数5400rpm、厚み7mmのディスクです。
遅くはないけれど速くもないという、HDD相応の性能を持つディスクです。
SSD搭載のPCと比べると使用感は当然劣りますが、ストレスが溜まるというほどではなく、容量も妥当。製品の価格を考えるとまあ妥協できるのではと思います。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP 14-g100のベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 6.6
メモリ 5.9
グラフィックス 4.6
ゲーム用グラフィックス 4.6
プライマリ ハードディスク 5.9
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 100.2 / 99.08
512K 37.55 / 38.40
4K 0.471 / 0.973
4K QD32 0.991 / 0.990
数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値
【3DMark】
実行したテストの結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 28032
Cloud Gate・・・ 2536
Sky Diver・・・ 1530
Fire Strike・・・ 393
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
1280×720 ・・・ 1598~1601
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
1280×720(描画設定3) ・・・ 631
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
1280×720 ・・・ SCORE:1022 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア キャラクター編】
1280×720(高品質/ノートPC) ・・・ SCORE:1486 / 評価:設定変更が必要
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
1280×720(標準品質) ・・・ スコア:3328 / 評価:普通
【CINEBENCH R15】
OpenGL ・・・ 13.52fps
CPU ・・・ 134cb
決して性能は高いとは言えませんが、とりあえず一通りのベンチマークテストを動作させるだけのパワーはあるようです。
低性能なCPUを搭載した製品だと、動作すらできないものもあったりしますので、低価格帯のノートの性能としては悪くないと思います。
と言ってもゲームのプレイは軽いものでも厳しいですが、ネットやメール、ビジネス文書の閲覧や編集、動画やDVDを閲覧するといった軽めの作業であれば、そこそこ快適に利用できます。
消費電力・温度
HP 14-g100の消費電力を測定。
以下はアイドル時と、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力値です。
画面の輝度は50%に設定。
アイドル時 ・・・ 7W
ベンチマーク実行時 ・・・ 19W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時、ベンチ実行時共に、消費電力は低いです。
続いて、筐体内パーツの温度について。
アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度を測定してみました。
高負荷な状態がしばらく続いたとしてもCPUは70度以下と、比較的低温です。
キーボード表面の温度も測定してみました。
いずれの部分も低温です。
排気口付近も40度前後と、温度は低いです。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、HP 14-g100の再起動にかかる時間を測定。
以下は9回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 1:37
2回目 1:51
3回目 1:49
4回目 1:50
5回目 1:45
6回目 1:13
7回目 1:07
8回目 1:05
9回目 1:05
再起動の平均時間 ・・・ 1分29秒
HP 14-g100の再起動にかかる時間は約1分29秒。
HDDを搭載するPCでは、およそ1分~1分半再起動にかかるという結果が出ており、HDDを搭載するPCとしては平均的か、やや遅いようです。
なお、販売の製品に同じHDDが搭載されるとは限りません。
バッテリ駆動時間
HP 14-g100のバッテリ駆動時間を測定してみました。
使用したソフトはbbench、設定はストロークの実行が10秒毎、ネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎という内容です。
画面の輝度は50%に設定しています。
バッテリの電力残量が100%から9%に減少するまでの時間は24783秒。
約6.9(6.88416666…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
軽い作業なら、バッテリ駆動でもそれなりに長い時間利用できるようです。
使い方によっては上記よりもバッテリの持ちは短くなりますが、消費電力の低いモデルですので、やや負荷をかけた使い方をしても、極端に駆動時間が短くなってしまうような事はないと思います。
プリインストール・ソフトウェアの内容について
HP 14-g100にプリインストールされているソフトウェアの内容をご紹介します。
以下はデスクトップやスタート画面、アプリ一覧画面の様子です。
製品の購入時期や、選択するオプションの内容によっては以下とは異なる可能性があります。
プリインストールされているソフトウェアは、Windows 8.1標準のソフトに加え、HP製の各種ツール、CyberLink製のソフトウェア、電源やパフォーマンス等のシステム設定を行える「AMD Catalyst Control Center」、圧縮・展開ソフトの「7-Zip」、PDFファイルの作成や編集を行える「Foxit PhantomPDF」、サウンドツールの「Dts Sound」、セキュリティソフトの「マカフィーリブセーフ」が搭載されるという内容です。
上記はデスクトップ向けのソフトで、ストアアプリには「Hp Connected Photo」や「The Weather Channel」、「Tripadvisor」、「HP Windows 8入門」、「マカフィーセントラル」など、幾つかの標準ではないアプリを搭載。
HP製のツールの内容については、ピークシフトなどの電源設定を行う「HP AC Power Control」、リカバリツールの「HP Recovery Manager」、ユーザーガイドなどの資料類を参照できる「HP Documentation」、PC全体の総合的な管理を行う「HP Support Assistant」、ログオンなどの認証管理を行う「HP SimplePass」、Miracast対応のディスプレイの検出・接続を設定する「HP Quick Access to Miracast」などが搭載されていました。
またCyberLink製のソフトウェアについては、写真編集の「PhotoDirector」や動画編集の「PowerDirector」、バックアップツールの「PowerBackup」、ライティングソフト「Power2Go」、Webカメラの拡張ソフト「YouCam」、再生ソフトの「Power Media Player」が搭載されるという内容です。
その他、HP 14-g100にはDropbox 25GBを6か月無料で利用できるという特典が付属しており、設定・登録を行う事で利用が可能です。
もちろん、上記に上げた以外のソフトウェアを製品購入時に追加(有料)する事も可能。Microsoft のオフィスソフト等も選択できるようですので、必要な方は追加しておくと良いでしょう。
HP Support Assistant PCの総合的な管理を行う
HP Recovery Manager バックアップ&リカバリツール
HP Recovery Managerによるリカバリメディア作成 上記のメディアが必要
HP SimplePass 各種のログオンに必要な情報を管理
HP AC Power Control ピークシフトの設定を行える
Dropbox 25GBを6か月間無料で利用できる特典が付属
HP 14-g100 まとめ
HP 14-g100のレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・AMD APU(A4-6210 APU)を搭載するAMD系のノート
・約1.96kgと、14型ノートにしてはやや軽量
・光学ドライブなど基本機能を搭載しており、一般的な日常用途には不足の無い内容と性能を持っている
・非常に安価
・LANがギガビット非対応
AMDのA4-6210 APUを搭載する、AMD系のプラットフォームを持つノートPCです。
非常に安価でありながら、光学ドライブなど一通りの機能を搭載しており、軽い日常用途には不足の無いマシンです。性能に関しても、軽めの作業であれば問題なく行う事ができるでしょう。
このサイズのPCだと据え置きで利用される方が多いと思いますが、約1.96kgと筐体サイズの割に軽量であるため、PCを持って屋内を移動する事が多い方には特に扱いやすい製品だと言えるでしょう。
なお冒頭でも述べた通り、HP 14-g100では2015年4月21日現在、300台限定で通常価格よりも 21,000円オフとなるキャンペーンを実施しています。
製品を購入予定の方、また低価格なサブノートの購入を検討されている方には魅力の大きいキャンペーンですので、早めにチェックしてみてください。