HP Pavilion 15-p200 レビュー 第5世代Coreプロセッサを搭載する低価格15.6型ノート
日本HPが販売するノートPC、HP Pavilion 15-p200のレビューです。
HP Pavilion 15-p200は、15.6型サイズの液晶を搭載する個人向けのノートPC。
以前、記事を掲載したHP Pavilion 15-p000の後継となるモデルで、CPUにはインテルの第5世代Coreプロセッサを搭載しています。
ゲーム向けのようなハイスペックなノートは不要だけれど、光学ドライブやテンキーの搭載など、様々な作業に使いやすいノートPCが欲しいという方に向くマシンです。下はCore i3の構成から、上はCore i7や GeForce 840Mを搭載するモデルも提供されており、構成によってはそこそこ負荷の高い作業もこなせます。
価格が手頃な割にデザイン性は高く、そういった部分に拘る方にもおすすめのモデルです。
今回は、そんなHP Pavilion 15-p200の外観や使い勝手、性能面について詳しく触れてみたいと思います。
【HP Pavilion 15-p200 レビュー記事目次】
・HP Pavilion 15-p200 筐体外観や液晶・操作性について
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 液晶の見やすさ / 主な付属品)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・プリインストールされているソフトウェアの内容
(プリンストールされているソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(HP Pavilion 15-p200 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Pavilion 15-p200 外観・インターフェース
まず、HP Pavilion 15-p200の外観とインターフェースの内容をチェックします。
筺体のサイズは幅385mm、奥行き261mm、高さは24~27.5mmで、重量は約2.27kg。
そこそこの大きさではありますが、15.6型で光学ドライブを搭載するノートPCとしては薄く、軽い方ではないかと思います。
屋内で移動しながらPCを利用されるという方には扱いやすい大きさです。
天板デザインにはソフトタッチコーティングを施した線形のテクスチャーが採用されている
中央にはおなじみとなるhpのロゴ
天板のカラーはナチュラルシルバー。
天板全体に線形のテクスチャーが施されるなど、前モデルと同じデザインです。
アルミのヘアラインや削り出し加工とはまた違う、どこか垢抜けた印象を受けるデザインで、低価格系のモデルでありながら、質感などが安っぽく見えない所が良いです。
指紋が付きにくい所も○。
背面から見た筐体全体の様子
正面側から見た筺体の様子
ディスプレイには15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢パネルを搭載。
本製品で提供されている液晶はこのHDの解像度のみで、フルHDなどのパネルは提供されていません。
液晶は低価格ノートなりの品質だと思いますが、一般的な用途に使用する分には特に問題はないです。光沢感はそれ程強くはありません。
液晶についてはまた後の項で詳しく触れます。
液晶の上には約92万画素のWebカメラ HP TrueVision HD Webcamと呼ぶよう
液晶下にはhpのロゴをプリント
筺体側面のインターフェースをチェックします。
まずは左側面。
左側から電源コネクター、LAN、HDMI、USB3.0×2基、SDカードスロットが並びます。
右側面には、ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポート、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティロックケーブル用のスロットが並びます。
前面と背面側には何もなし
背面中央付近にはHEWLETT-PACKARDのロゴが印字されている
インターフェースは、15.6型ノートとしてはやや少な目か標準的な内容です。
USBは計3基、映像出力はHDMIのみで、当然LAN端子は搭載されているなど、家庭での利用であれば余り困る事はないのではと思います。
底面全体の様子 写真は上が筺体背面側で下が前面側
底面はほぼ一枚板の構造で、バッテリの取外しは可能ですが、パーツへアクセスできるようなパネルなどは見当たりません。
本製品は、キーボード側から内部へアクセス出来るようですが、やや手間がかかりそうです。
底面に設置されているゴム足は前後で形が異なる
搭載されているバッテリの仕様は14.8V、41Wh
ディスプレイの最大開閉角度は約130度。
ノートPCとしては平均的な角度だと思います。比較的可動域が広く、角度調整がしやすいです。
ノートPC本体と付属の電源アダプター&ケーブル アダプターがとても小さく見える
電源アダプターのプラグの形状はミッキー型、仕様は19.5V、2.31Aで45W
掲載製品には45Wの電源アダプターが付属していましたが、上位の Core i7-5500Uや GeForce 840Mを搭載するモデルには、65Wの電源アダプターが付属します。
電源ケーブルの代わりに使えるウォールマウントアダプターが標準付属
キーボードの操作性
次に、HP Pavilion 15-p200に搭載されているキーボードやタッチパッドの操作性をチェックします。
キーボード面全体の様子
キーボード左半分を拡大
キーボード右半分を拡大
右側にテンキーを搭載する、アイソレーションタイプのキーボードを採用しています。
主要なキーのピッチは縦横とも約18.7mm、ストロークは約1.5mmとやや浅目。といっても約1.5mmのストロークは、HPのノートPCでは標準的だと言えるかもしれません。
ファンクションキーは単独で押した場合、音量調整や輝度調整などの機能が動作する仕様です。
キー入力は、やや中央付近が撓む感じはあるものの、打ち辛いという程ではありません。カーソルキーの上下がとても小さいと毎回思いますが、打っているうちに慣れてくると思います。
キートップは平ら
テンキーを搭載しており数値の入力に便利
キーボードの上側にはBeatsAudio対応のスピーカーを内蔵
スピーカーの左側には電源ボタン 右側にはBeatsAudioのロゴをプリント
左側のパームレストの上にはPavilion のロゴをプリント
タッチパッドはボタン一体型。
ボタンの押し心地はやや硬めです。ちょっと操作を行ったりする程度であれば使っていてストレスを感じるような事はないと思いますが、マウスを使える環境ならマウスの利用をお勧めします。
なお、キーボード入力時、右の掌がパッドの表面に触れる事で起こる誤動作が気になる場合は、「コントロールパネル > デバイスとプリンター > マウス」よりアクセスできるデバイス設定より、タッチパッドの感度の調整を行うと良いでしょう。
液晶の見やすさ・品質
HP Pavilion 15-p200に搭載されている、液晶の見やすさと品質をチェックします。
販売製品に同じ液晶が搭載されるとは限りませんので、1つの参考情報としてご覧いただければと思います。
15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢パネルを搭載しています。
途中にも書いた通り、本製品で提供されている液晶はこの1種のみで、フルHDの解像度を持つパネルは提供されていないため、高解像度な液晶が好みの方には適さないと言えます。
ただ、高解像度な液晶が苦手だという方は、結構多いです。
本製品はアイコンや文字の表示サイズが大きい為、細かい文字を読むのが苦手だというような方には利用しやすいでしょう。
あと光沢パネルという部分については、光の反射や映り込みはありはするものの、光沢感はそれ程強くはない方だと思います。
画面の視野角をチェックします。
画面を正面から見たところ
画面を上から見たところ
画面を右側面から見たところ
写真を見ればわかりますが、視野角は狭いです。
多分TNパネルが搭載されていると思います。
次に、色域について。
以降、Spyder 4 Eliteによる測定結果を掲載・検証を行っています。
sRGBのカバー率は55%、AdobeRGBのカバー率は41%。
色域は狭いです。見た目にも、画面の表示は淡い感じの色合いです。
続いてガンマカーブを確認します。
左:ガンマ応答カーブとガンマ2.2のカーブ / 右:ガンマ補正カーブ
ガンマ応答カーブはRGBそれぞれのカーブにずれ、バラつきが見られます。
補正カーブで青が大きく抑えられている事からもわかるように、デフォルトの画面の色はかなり青味が強いです。
さらに、画面の均一性について。
色ムラと輝度ムラをチェックします。
色ムラはやや画面右下の差異が大きいようですが、殆どわからない程度と言っても良いでしょう。
輝度ムラについては、画面右側が少し暗いようです。
普通に画面を見ていて気付く事はないと思いますが、画面の表示内容によってはなんとなくムラが感じられることがあるかもしれません。
液晶の品質は低価格ノートなりといったところだと思いますが、一般的な作業に利用する分には特に問題はないです。
かなり青味の強い色表示であるため、写真や映像の閲覧、編集等を行われる場合には補正を行った方が良いかもしれません。(この製品で本格的な写真編集を行おうという方はあまりいないと思いますが)
主な付属品
電源アダプターやケーブル以外の、HP Pavilion 15-p200の付属品をご紹介いたします。
実際の製品とは異なる可能性がありますので、一例としてご覧ください。
セットアップ手順やサービスガイドなどの冊子、速効!HPパソコンナビ特別版、iPassの特典カード
iPassの特典カードには、iPassのWi-Fiサービスを1年間無料で利用できるコードが記載されています。
本製品の特典ですが、いつまで付属するものなのかは不明です。
製品の購入時期によっては付属しない可能性もあります。
HP Pavilion 15-p200の外観や液晶、操作性などについては以上となります。
次記事では、掲載モデルの構成特徴や性能面について詳しく触れたいと思います。
低価格なノートをお探しの方、製品に興味をお持ちの方は是非次の記事もご覧ください。
次: HP Pavilion 15-p200のベンチマーク結果 Core i3-5010Uを搭載するエントリーモデルの性能チェック