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前記事(HP Pavilion 500-540jp/CT レビュー 機能豊富な低価格デスクトップPC)に続き、今回はHP Pavilion 500-540jp/CTの構成と性能面について。

掲載モデルはOSにWindows 8.1、CPUにCore i3-4160、メモリ8GB、ストレージには1TB HDD、グラフィックスにはRadeon R7 240(2GB)を搭載する構成のマシン。

本シリーズには「ドラゴンクエストX推奨パソコン」と呼ばれるゲーム推奨のモデルが存在しますが、その構成に近い内容を持つモデルです。高負荷なゲームは難しいものの、軽いタイトルならそこそこ快適に遊べる性能を発揮できます。

今回は、そんな構成を持つHP Pavilion 500-540jp/CTの特徴と、実際の性能面について触れてみました。


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【HP Pavilion 500-540jp/CT レビュー記事目次】

・HP Pavilion 500-540jp/CT 筐体外観・内部構造
筺体外観・インターフェース筐体内部の構造をチェックキーボード・マウス

・構成特徴とベンチマークテストの結果
構成と特徴ベンチマーク結果消費電力・温度再起動にかかる時間

・プリインストール・ソフトウェア
プリインストール・ソフトウェアの内容

・製品のまとめ
HP Pavilion 500-540jp/CT まとめ

※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。


HP Pavilion 500-540jp/CT 構成内容とその特徴について

まず、掲載しているHP Pavilion 500-540jp/CTの構成内容と特徴について解説します。
以下、CPU-ZやGPU-Zの実行結果と、掲載モデルの構成内容です。

【CPU-Z】




【GPU-Z】

【HP Pavilion 500-540jp/CT の主な構成】

OS   Windows 8.1 Update 64bit
プロセッサ   Core i3-4160(3.60GHz)
チップセット   H87 Express
グラフィックス   AMD Radeon R7 240(2GB)
メモリ   8GB(8GB×1/PC3-12800/2スロット/最大16GB)
ストレージ   1TB HDD(7200rpm/Seagate製)
光学ドライブ   DVD-ROMドライブ
無線機能   IEEE802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.0
TV機能   なし
拡張ベイ   5.25インチ×1、3.5インチ×1
拡張スロット   PCI Express x16×1、PCI Express x1×1、PCI Express Mini Card×1
電源   300W
サイズ   175×390×368(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量   約7.0kg
キーボード・マウス   USB日本語キーボード(Windows 8ショートカットキー付)、USB光学スクロールマウス
保証   1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年03月02日時点のものです。

掲載モデルの構成は上記の通り。
OSにWindows 8.1、CPUにCore i3-4160、メモリ8GB、1TB HDD、Radeon R7 240(2GB)を搭載するという内容のマシンです。

先にも述べた通り、本シリーズで提供されている「ドラゴンクエストX推奨」のモデルに近い内容のマシンで、軽いものであればゲームのプレイも可能となっています。

CPUはCore i3-4160という、提供されているCPUの中では最下位のモデルとなりますが、3.60GHzというクロックより想像できる通り、比較的性能は高いです。

カスタマイズではCore i5やCore i7も選択できるようになっており、低価格系のモデルながら、比較的負荷の高い用途にも対応できます。

その他の構成については、メモリは最大で16GBまで、またグラフィックスはCPU内蔵のグラフィックスも選択可能、ストレージについては500GB~3TBのHDDを選択できるほか、512GBという大容量のSSDも搭載可能。

光学ドライブについては、今回のモデルに搭載されているDVD-ROMドライブをはじめ、DVDスーパーマルチドライブやブルーレイROMドライブ、ブルーレイディスクドライブの選択も可能となっています。

TVチューナーの選択はもちろん、無線機能においてはIEEE802.11a/b/g/nの他、AC対応の無線LANも選択できるなど、比較的構成の幅は広いです。

色々と機能は搭載したいけれど、スペックは程々で良いという場合や、低価格なデスクトップPCをお探しの方に適した製品だと言えるでしょう。



搭載されているストレージの内容を確認します。
販売製品に、必ずしも以下と同じ内容のストレージが搭載されるとは限りませんので、参考程度にご覧ください。


HDDの仕様


ディスクの内訳

Seagate製の「ST1000DM003-1ER162」という1TB HDD(7200rpm)が搭載されていました。初期状態でユーザーが利用できる容量は900GB弱と、かなり容量にゆとりのある構成です。

速度はSSDにはかなわないものの、HDDにしては高速で快適な使用感であり、普段HDDの構成を利用されている方ならば快適に利用できるでしょう。

本製品には512GB SSDというオプションも提供されており、速度重視の方にはSSDの搭載をお勧めします。



ベンチマークテストの結果

以下、HP Pavilion 500-540jp/CTで行ったベンチマークテストの結果です。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.6
メモリ 7.6
グラフィックス 6.2
ゲーム用グラフィックス 6.2
プライマリ ハードディスク 5.9

※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。


【CrystalDiskMark】

Seq 207.7195.0
512K 53.5888.30
4K 0.5581.178
4K QD32 1.7331.173

数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム


【3DMark】


テストの結果


Fire Strikeの詳細

Ice Storm・・・ 81147
Cloud Gate・・・ 6800
Sky Diver・・・ 4673
Fire Strike・・・ 1263


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

左:1280×720 / 右:1920×1080

1280×720 ・・・ 4787~4793
1920×1080 ・・・ 2565~2569


【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768(描画設定3) ・・・ 7492
1920×1080(描画設定3) ・・・ 2713

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作


【BIOHAZARD 6】

左:1280×720 / 右:1920×1080

1280×720 ・・・ SCORE:3053 / RANK:B
1920×1080 ・・・ SCORE:1713 / RANK:C


【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア キャラクター編】


1360×768(高品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:3034 / 評価:やや快適
1920×1080(高品質/デスクトップPC) ・・・ SCORE:1686 / 評価:設定変更を推奨


【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】

左:1280×720 / 中央:1920×1080 / 右:1920×1080(最高品質)

1280×720(標準品質) ・・・ スコア:13920 / 評価:すごく快適
1920×1080(標準品質) ・・・ スコア:8072 / 評価:とても快適
1920×1080(最高品質) ・・・ スコア:5572 / 評価:快適


【CINEBENCH】

OpenGL ・・・ 43.96fps
CPU ・・・ 349cb


それ程重くないゲームで高画質設定でなければ、そこそこ快適にプレイできる性能を持ちあわせているようです。

ドラゴンクエストXについては、フルHDで最高品質の設定であっても「快適」という結果が出ており、高めの画質設定で快適に遊ぶことができると思われます。

決して高スペックとは言えない構成のモデルですが、軽~やや負荷をかける程度の作業に関してはサクサクと快適な使い心地であり、コストパフォーマンスは高いです。



消費電力・温度

HP Pavilion 500-540jp/CT の消費電力を測定してみました。
以下はアイドル時、および高負荷時(BIOHAZARD 6を実行)の消費電力値です。

アイドル時 ・・・ 23W
ベンチマーク実行時 ・・・ 65W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

外部GPUを搭載していますが、それ程消費電力の高いパーツではないため、消費電力量は低~中程度の値です。




続いて、筐体内パーツの温度を測定。
以下はアイドル時、および高負荷時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度です。

負荷をかけると多少温度は上がるものの、全体的に低温です。


再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

PassMark Rebooterを利用し、HP Pavilion 500-540jp/CTの再起動にかかる時間を測定。
以下は9回の再起動時間と、その平均値です。

1回目 0:48
2回目 0:47
3回目 0:47
4回目 0:47
5回目 0:54
6回目 0:55
7回目 0:53
8回目 0:54
9回目 0:55

再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 51秒

HP Pavilion 500-540jp/CTの再起動にかかる時間は約51秒。

これまで行ったテストでは、HDDを搭載するPCの再起動には1分~1分半程度かかるという結果が多く出ており、本製品の再起動にかかる時間は、HDDを搭載する多くのPCよりもやや速いと言えます。

実際、起動やシャットダウンはHDDを搭載するPCにしては速いです。



プリインストール・ソフトウェアの内容

HP Pavilion 500-540jp/CTにプリインストールされている、ソフトウェアの内容をご紹介します。

以下は初期時のデスクトップ画面やスタート画面、アプリ一覧画面の様子です。
製品の購入時期や、カスタマイズ時のオプション選択の内容によっては、以下とは異なる可能性があります。




デスクトップ画面


スタート画面



アプリ一覧画面

初期時のソフトウェアの内容は Windows 8.1標準のソフトに加え、HP製の各種ソフトにCyberLink製のソフトウェアが数点、グラフィックス等のシステム設定を行う「AMD Catalyst Control Center」、PDFの作成や編集が行える「Foxit PhantomPDF」、ファイル圧縮・展開ソフトの「7-Zip」、セキュリティソフトの「マカフィーリブセーフ」、オーディオユーティリティの「Dts Sound+」が搭載されるという内容です。

上記はデスクトップ向けのソフトで、ストアアプリに関しては「HP Connected Photo」や「The Weather Channel」、「Windows 8入門」、「TripAdvisor」、「マカフィーセントラル」等のアプリが標準搭載されていました。

搭載されているHP製ツールの内容については、PCの総合的な管理を行える「HP Support Assistant」やシリアル番号などの情報を参照できる「HP support information」、リカバリツールの「HP Recovery Manager」、ユーザーガイドなどを参照できる「HP Documentation」、指紋認証などのログオン情報を管理する「HP SimplePass」などという具合に、管理系ツールが複数搭載されていました。

またCyberLink製のソフトウェアに関しては、再生ソフトの「Power Media Player」や写真編集の「PhotoDirector」、動画編集の「PowerDirector」、バックアップソフトの「PowerBackup」、ライティングソフトの「Power2Go」が搭載されていました。

その他、ソフトウェアとはやや異なりますが、オンラインストレージのDropbox 25GBを6か月間無料で利用できるという特典が付属。

ただし、このDropboxの特典に関しては期間限定のキャンペーンによるものであり、いつまで実施されているものなのかはわかりません。




HP Support Assistant PCの構成表示や診断など、総合的な管理を行うソフト


HP Recovery Manager リカバリやバックアップを管理 リカバリメディアの作成も行える


HP SimplePass ログオン情報を管理するためのソフト


CyberLink Media Suite PCに搭載されているCyberLink製の各種ソフトウェアにアクセスできる


Dropbox 25GBを6か月利用できる特典が付属



HP Pavilion 500-540jp/CT まとめ

HP Pavilion 500-540jp/CTのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・・

・東京生産フルカスタマイズに対応
・CPUはCore i3~i7、グラフィックスは内蔵GPUやRadeon R7 240を選択できる
・TVチューナーや無線LANを搭載可能
・低価格

・上位のシリーズに比べると拡張性は低い

多くの機能を備えながらも低価格な、ミニタワー型のデスクトップPCです。

CPUにはCore i3~i7を、グラフィックスにおいては内蔵GPUやRadeon R7 240等の構成が提供されており、メモリは最大16GB、HDDは最大3TB HDDや512GB SSDを選べるなど、比較的幅広い内容から構成を選択できます。

性能と関係のない所では、無線LANやTVチューナーの内蔵オプションも提供されるなど、様々な用途に使えるPCが欲しいという方に向く製品です。

HDDベイや光学ドライブベイはそれぞれ1基づつしか用意されておらず、拡張性は上位シリーズなどに比べると低いですが、そもそも拡張性などは必要ないというユーザーも少なからずおられるでしょう。

ハイエンドなゲームをプレイしたいとか、2ドライブ構成などをお考えのユーザーには向きませんが、一通りの機能を備えながらもシンプルで低価格なPCが欲しいという方には魅力の大きい製品だと思います。