HP Pavilion 15-p009TU(シルバー)レビュー Core i3を搭載する安価なエントリーモデル
日本HPが販売するノートPC、HP Pavilion 15-p009TUのレビューです。
以前、アクアブルーの真っ青な筐体を持つHP Pavilion 15-p000という15.6型のノートをご紹介しましたが、今回の製品は後から追加されたシルバー筐体を持つモデル。
アクアブルーのモデルよりもスペックを抑える事で、より低価格を実現した製品です。
とはいっても、先日からのキャンペーンでさらに値下がりしたためかあっという間に売れてしまい、現在は既に完売状態となってしまっているのですが、とりあえず手元にあるので簡単にご紹介したいと思います。
アクアブルーモデルはまだ販売されていますので、興味をお持ちの方はチェックしてみてください。
【HP Pavilion 15-p009TU(シルバー) 記事目次】
・HP 15-g000 筐体外観や操作性など
(外観・インターフェース / キーボード / 付属品 / 液晶の品質)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(HP Pavilion 15-p009TU まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Pavilion 15-p009TUの外観・インターフェース
まず、HP Pavilion 15-p009TUの外観について。
本製品は前に掲載したアクアブルーのモデルとスペックやカラーが異なるだけで、筺体は同じものを使用しています。
アクアブルーがカジュアルなイメージのデザインであったのに対し、シルバーのHP Pavilion 15-p009TUはやや控えめでシックな印象です。
一面シルバーの天板
天板には線形のテクスチャー
中央にはhpのロゴ
シルバーカラーのシンプルなデザインです。
HPの製品でシルバーカラーというとヘアラインの素材を用いたものが多いですが、本製品はアクアブルーのモデルと同じ、表面にソフトタッチコーティングを施した線形のテクスチャーデザインが採用されており、金属質なPCとはまた違った印象を受けます。
筐体サイズは幅385mm、奥行き261mm、高さ24-27.5mmとやや薄め。
重量も約2.27kgと、製品のサイズを考えると軽いです。
携帯には向きませんが、持ち歩いて席や部屋を移動するのは比較的楽です。
ディスプレイには15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢液晶を搭載。
アクアブルーモデルではHD光沢の他、フルHDの非光沢液晶を選択できます。
何が良いかは好みにもよると思いますが、私はフルHDの非光沢液晶が使いやすくてよいです。
液晶上には約92万画素のWebカメラとマイクを内蔵
液晶下にはhpロゴ
筺体側面の端子の内容を確認します。
左側面には電源コネクター、LAN、HDMI出力、USB3.0×2、SDカードスロットを搭載。
右側面にはマイク入力やヘッドフォン出力のコンボポート、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティケーブル用のスロットが並びます。
端子類は上記のみで、筐体の前面や背面側には何も搭載されていません。
前面・背面には何もない
背面中央部にHEWLETT-PACKARDのロゴを印字
液晶は後方に130~135度程度開きます。
角度調整は普通に行いやすいです。
筺体底面の様子をチェックします。
底面全体の様子
底面に配置された4つのゴム足は背面側と前方側で形がやや異なる
バッテリは取り外し可能
バッテリの仕様は14.8V、2620mAh
PCと付属の電源アダプターやケーブルを並べた図
筐体サイズの割に電源アダプターはコンパクト
電源アダプターの差し込み口の形状はミッキー型
電源アダプターの出力は19.5V、2.31Aで45W
キーボードの操作性
次に、HP Pavilion 15-p009TUのキーボードの操作性をチェックします。
といっても、前に掲載したアクアブルーモデルのキーボードと同じだと思います。
キーボード面全体の様子
キーボード左半分を拡大
キーボード右半分を拡大
テンキーを搭載するアイソレーションタイプのキーボードです。
キーピッチは約18.7×18.7mm、キーストロークは約1.5mmと15.6型ノートにしてはやや浅目。
ファンクションキーは単独押しでは音量調整などの機能が動作する設定となっています。
特に変わっていると思われる所はないキーボードです。
カーソルキーの上下が小さいなど気になる所はあるものの、普通に打ちやすいです。
平らな形状のキートップ
キーボード右側~テンキー付近の様子
キーボード上部にBeatsAudio対応のデュアルスピーカーが内蔵されている
キーボード左上には電源ボタン、キーボード右上にはBeatsAudioのロゴ
タッチパッドはボタン一体型。
ボタンは少し硬いように感じますが、使い難くはありません。
ただ、キーボード操作時に右の掌がパッド面に触れてしまう事があるので、誤動作などが気になる場合は、タッチパッドの設定より感度の調整を行った方が良いかもしれません。
左側のパームレスト上にはPavilion のロゴ
付属品
電源アダプター以外の付属品の内容を簡単にご紹介いたします。
掲載の内容は一例であり、製品購入時のカスタマイズ等によっては内容が異なる可能性があります。
ウォールマウントプラグが付属
ウォールマウントプラグは電源ケーブルの代わりに使用するアイテム。
電源ケーブルを使わなくても届く位置にコンセントがあるのなら、電源アダプターにウォールマウントプラグを接続し、そのままコンセントに挿して利用するようにすると、ケーブルがごちゃごちゃと散らからなくて良いです。
クイックセットアップなどのガイドブックや、速効!HPパソコンナビ特別版など
「速効!HPパソコンナビ特別版」はWindows 8以降のOSを搭載するPC操作の参考書
今回同梱されていたのは以上で、特に変わっていると思われるようなものはありませんでした。
液晶の見やすさと品質
HP Pavilion 15-p009TUの液晶の見やすさや品質をチェックします。
全ての製品に同じ液晶が使われるとは限りませんので、参考程度にご覧ください。
15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢液晶を搭載しています。
画面の表示サイズはデフォルトで100%。
低解像度であるため、アプリを複数広げての細かい作業などは行い難いですが、アイコンや文字、画像は大きく見やすいです。
なお、先にも書きましたが、アクアブルーのモデルはHD光沢液晶の他、フルHDの非光沢液晶も選択可能。現時点(2015年1月8日)ではまだ販売されていますので、高解像度液晶を搭載したHP Pavilion 15-p000 シリーズに興味をお持ちの方は、早めにチェックしてみてください。
画面の視野角をチェックします。
画面を正面から見た場合
上から見た場合
右側面から見た場合
視野角は狭いです。
斜めから見ると真っ白に色が変化してしまい、内容が良くわからなくなります。
真正面から見る分には問題ありません。
次に、色域について。
以降、カラーセンサー「Spyder 4 Elite」による測定結果と、それを元に行った検証の結果を掲載します。
sRGBのカバー率は56%、AdobeRGBのカバー率は42%。
色域は狭いです。実際、全体的に色が薄いように感じます。
ガンマカーブを確認します。
左:ガンマ応答カーブとターゲット(ガンマ2.2) / 右:ガンマ補正カーブ
初期のガンマ応答カーブは、RGBのどのカーブにもばらつきが見られます。
補正カーブを見てもわかりますが、色のずれもやや大きいよう。補正前の液晶はかなり青味が強いです。
さらに、画面の均一性について。
色ムラや輝度のムラをチェックしてみました。
色ムラは若干あるものの、目立つほどではありません。
輝度のムラは結構大きく、画面右側が全体的に暗いです。
様々なコンテンツを画面に表示させ、作業を行っている分には特に気にはならないと思いますが、表示内容によっては何となくムラが感じられる事があるかもしれません。
総合すると、あまり表示がきれいだとは言えない液晶です。
デフォルトでは青味が強く、また色も薄く感じられるなど、ノートPCの液晶に多少でもこだわりがあるのならお勧めはできません。価格の安いモデルですので、その辺りは仕方がないと思います。
ただ、文書作成等の作業を行ったりWebを閲覧するなど、日常的な用途への利用には特に問題はないです。
HP Pavilion 15-p009TUの外観や操作性については以上となります。
引き続き、掲載製品の構成や性能面について触れたいと思います。
興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧ください。
次: HP Pavilion 15-p009TUのベンチマーク結果 Core i3搭載でAtom Z搭載マシンより高い性能