LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)のベンチマーク結果 バッテリが長持ち
前記事(LaVie G タイプZ(2014年夏)レビュー 約964gの タッチ対応13.3型フルHDノート(外観編))に続き、今回は「フルHD IPS液晶」を搭載したLaVie G タイプZの構成と性能面について。
掲載モデルの構成は、OSがWindows 8.1 Pro、プロセッサはCore i5-4210U、メモリ4GB、ストレージにおいては256GB SSDを搭載するという内容。
LaVie G タイプZは、フルHDの液晶を搭載するモデルとIGZOモデルとで選択できる構成の内容に違いがあり、掲載のフルHD液晶モデルがプロセッサに Core i5-4210Uしか選択できないのに対し、IGZO液晶モデルでは Core i5-4210Uの他、より性能の高いCore i7-4510Uを選択できるなど、性能面ではIGZOモデルの方がやや有利だと言えます。
とはいえ、どちらのモデルもストレージはSSDであるため、起動や処理は高速。日常的な作業を行う上で、性能に不満を感じるような事は多分ないでしょう。
というわけで今回は、上記構成のLaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)の性能面について検証を行ってみたいと思います。IGZO液晶を搭載したLaVie G タイプZの性能については、後の記事で触れる予定です。
【LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶モデル)レビュー記事目次】
・LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶モデル) 外観や操作性・液晶など
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 1kgを切る重量 / 付属品 / 液晶の見やすさ)
・構成特徴やベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・LaVie G タイプZにプリインストールされているソフトウェアの内容
(プリインストール ソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶) まとめ)
【LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)のレビューはこちら】
※掲載製品は NEC Direct様よりお貸出しいただいたものとなります。
LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶モデル)の構成とその特徴について
まず、掲載しているLaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶モデル)の構成とその特徴について。
以下、CPU-Zの実行結果と製品の主な構成です。
【CPU-Z】
【LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶モデル/GN174Z/22)の主な構成】
OS Windows 8.1 Pro Update 64bit
プロセッサ Core i5-4210U (1.70GHz/TB時最大2.70GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス4400(CPU内蔵)
メモリ 4GB(4GB×1/PC3L-12800 DDR3L SDRAM/最大4GB/オンボード)
ディスプレイ 13.3型ワイドフルHD(1920×1080)、IPS、タッチパネル(静電容量方式)、光沢
ストレージ 256GB SSD(Samsung製)
光学ドライブ 外付け DVDスーパーマルチドライブ(USB接続/カスタマイズによる追加)
無線機能 IEEE802.11ac/a/b/g/n対応、Bluetooth v4.0
バッテリ 駆動時間:約10.3~14.5時間(JEITA測定法 Ver.2.0/Ver.1.0/公称値)
サイズ 319×217×14.9~15.9(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約964g
カラー ムーンシルバー
付属品 USB-LAN変換アダプタ、HDMI-VGA変換アダプタ(カスタマイズによる追加)
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2014年07月10日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記のとおり。
OSにWindows 8.1 Pro Update、プロセッサにCore i5-4210U、メモリ4GB、ストレージには256GB SSD、ディスプレイにタッチ対応の13.3型フルHD IPS液晶を搭載した「GN174Z/22」というモデルです。
本製品でカスタマイズ可能なパーツはOS、ストレージ、ボディカラーのみで、今回はOSをWindows 8.1 Updateから Windows 8.1 Pro Updateへ、ストレージを128GBから256GBへアップグレードし、その他外付けのDVDスーパーマルチドライブや LAN変換アダプターなどを追加しています。
プロセッサやメモリ等のパーツは固定となります。ac対応の無線LANやBluetooth等も標準搭載です。
一方で、IGZO液晶を搭載したLaVie G タイプZについては、メモリのカスタマイズが行えないのはフルHD IPS液晶モデルと同じですが、プロセッサに関してはCore i5-4210Uの他、Core i7-4510Uの選択も可能。
ただしボディカラーにムーンシルバーは選べず、ストームブラックのみとなります。(IGZO液晶搭載モデルの構成については、また後の記事で詳しく触れます)
いずれのモデルも構成に若干の違いはあるものの、高速なSSDを搭載しており起動や処理は非常に速いです。
薄型・軽量という特徴の為かメモリが4GBのみである所が少し残念ですが、全体のパフォーマンスは高く、ネットやメール、写真編集など日常的な作業を行うには十分すぎる性能だと言えるでしょう。
加えて、今回のフルHD IPS液晶モデルはバッテリの持ちがとても良く、外出先で長時間PCを利用するような場合にも電力残量を気にする事なく作業が行えます。
屋内で利用する場合でも、バッテリ駆動時間が長いと頻繁に充電を行う必要がなくなるため便利です。
軽さの面ではIGZO液晶搭載モデルに劣りますが、バッテリ駆動時間に関しては フルHD IPS液晶モデルが圧勝という結果であり、それぞれのモデルにメリットがあると言えるでしょう。
搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。
SSDの仕様
ディスク内の内訳
ストレージには、Samsung製の「MZMTE256HMHP-000L2」という256GB mSATA SSDが搭載されていました。6Gb/s対応の高速なSSDです。
高速なSSDといっても内容は様々ですが、上記のSSDはスコアも高く実際のスピードも高速。速度面でストレスを感じるような事はまずないでしょう。
ディスクの内訳については、今回の256GB SSDでは、初期状態で約225GB程度の領域をユーザーが利用できるようになっていました。SSDの構成は、HDDなどに比べるとどうしても容量は小さくなってしまう傾向にありますが、サイズの大きなファイルを沢山保存するなどというような使い方をするのでなければ、容量が不足するような事はあまりないでしょう。
PCの使い方によっては128GBでも十分な容量だとは思いますが、予算に余裕があるのであれば、標準の128GBではなく256GB SSDの方を選択しておきたい所です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているLaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)で実施したベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.3
メモリ 5.9
グラフィックス 4.9
ゲーム用グラフィックス 5.1
プライマリ ハードディスク 8.1
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 502.6 / 267.2
512K 424.2 / 265.8
4K 26.28 / 49.98
4K QD32 335.0 / 263.4
数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
3DMarkの実行結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 37892
Cloud Gate・・・ 4090
Sky Diver・・・ 2392
Fire Strike・・・ 539
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 1889~1897
1920×1080 ・・・ 1063~1066
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 965
1920×1080 ・・・ 377
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ SCORE:1149 / RANK:D
1920×1080 ・・・ SCORE:714 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
キャラクター編 左:1360×768(高品質) / 中央:1920×1080(高品質)
【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:1476 / 評価:設定変更が必要
1920×1080(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:828 / 評価:動作困難
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 15.56fps
CPU ・・・ 2.59pts
超低電圧版CPUの内蔵グラフィックスを利用する構成であるため、グラフィック性能はあまり高くはなく、3Dゲーム系のベンチマークテストのスコアは低いです。
ゲーム目的で購入される方は皆無だと思いますが、ちょっとした軽いゲームをプレイする程度であれば十分な性能。写真や動画の編集なども行えますが、動画のエンコードなどは少し時間がかかるかもしれません。
とはいえ、SSDを搭載しているため全体の処理速度は高速です。サクサクと快適に作業が行えるでしょう。
消費電力・温度
LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)の消費電力を測定してみました。
以下、アイドル時とベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 7W
ベンチマーク実行時 ・・・ 29W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時、高負荷時いずれの場合も消費電力は低いです。
なお、アイドル時の消費電力は 6Wに近い7Wとなります。
次に、筐体内パーツの温度について。
以下、LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)のアイドル時、およびベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度です。
測定は、軽く冷房をかけた室内(27度前後)で行っています。
高負荷時はCPU温度がやや高くなりますが、高温という程ではなく一般的なPC並の温度です。
筺体が小型であるなど、負荷をかけると温度が上がりやすい状況ではありますが、もともと発熱の大きいパーツを搭載してはいないため、高温になるとまではいかないようです。
さらに、高負荷時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のキーボード表面の温度を測定してみました。
高負荷な状況でもタッチパッドやパームレスト周辺は低温ですが、キーボード左上側の温度が上昇しやすいよう。触れると結構熱いです。
筺体が薄い為、内部の熱を外側に伝えやすいという理由もあるでしょう。
底面側は40度前後になる部分もあるため、膝の上などにPCを置いて使われる方は注意が必要です。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)の再起動にかかる時間を測定してみました。以下、10回の再起動時間とその平均値です。
1回目 0:36
2回目 0:34
3回目 0:33
4回目 0:34
5回目 0:33
6回目 0:34
7回目 0:34
8回目 0:33
9回目 0:33
10回目 0:34
再起動の平均時間 ・・・ 33秒
LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)の再起動にかかる時間は約33秒という結果です。
これまでのテストより、SSDを搭載したPCでは再起動に大体30~40秒かかるという結果が出ており、上記結果をデータと比較した場合、LaVie G タイプZの起動やシャットダウンにかかる時間は、SSDを搭載するPCのなかでも短い方だと言えます。
体感でもかなり早いです。
バッテリ駆動時間
LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)のバッテリ駆動時間を測定してみました。
測定に使用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、無線LANを利用したネット(ブラウザ)へのアクセスが60秒毎。画面の輝度は50%程度に設定しています。
バッテリの電力残量が100%から5%になるまでの時間は37279秒。
約10.3(10.3552777..)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
約10.3~14.5時間という、公称のバッテリ駆動時間通りだと考えてよいでしょう。
上記はネットや文字入力など軽めの作業においてのバッテリ駆動時間ですが、例えば長時間写真編集作業を行ったり、数多くのアプリを起動させたりタブを開いたままブラウジングを行うなど、少々負荷のかかる作業を行ったとしても、消費電力などから考えると6~8時間はバッテリが持つのではと思われます。
長時間、電源のない場所でPC作業を行う事が多い方に向いていると言えるでしょう。屋内での作業が多い場合でも、頻繁に充電を行わなくてよいのは楽です。
LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)の構成と性能面については以上となります。
パフォーマンスの高さはもちろんですが、バッテリの持ちが特に優秀なノートPCです。バッテリの持ちを重視される方は IGZO液晶モデルよりも今回のフルHD IPS液晶モデルの方が適していると言えます。
次記事では、プリインストールされているソフトウェアについて簡単に触れたのち、製品についてまとめたいと思います。
次: LaVie G タイプZ(2014夏)の搭載ソフトウェアについて 選択できるのは標準ソフトウェアパックのみ 他、製品まとめ