Dell Venue 8 Pro レビュー Atom Z3740D 搭載の 8型Windowsタブレットを使ってみる
デルが販売するタブレット、Venue 8 Pro のレビューです。
Venue 8 Proは、Widnows 8.1を搭載する8型サイズのタブレット。
2013年末以降、Atom Z3000シリーズを採用したWindowsタブレットが幾つか登場しましたが、本製品もその製品群の一つで、プロセッサにBay Trail-Tと呼ばれる Atom Z3740Dを搭載しています。
Windowsタブレットというと、Android OSを搭載するタブレットなどに比べて価格が高めである製品が多く、重量も重めであるものが多かったですが、掲載の製品はMicrosoft Officeが標準でプリインストールされながらも4万円を切る価格(2014年2月19日確認)で提供。さらに重量も395g(公称値)と軽く、携帯用のタブレットとして魅力の大きい製品だと言えるでしょう。
今回は、そんな Venue 8 Proの外観や性能面・操作性などを詳しくみていきたいと思います。
【Venue 8 Pro レビュー記事目次】
・Venue 8 Pro 外観・インターフェースの詳細など
(外観・デザイン / インターフェース / 重量 / 液晶の見やすさ / 背面カメラによる撮影写真)
・Venue 8 Pro 構成の特徴とベンチマーク結果
(構成と特徴 / 3G(SIMフリー)選択可 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・プリインストールアプリケーションの内容や回復ドライブ作成など
(ソフトウェアの内容 / Microsoft Office 2013が付属 / 回復ドライブの作成方法 / 工場出荷状態に戻す)
・Venue 8 Pro レビューまとめ
(製品のまとめ)
外観・デザインをチェック
まず、Venue 8 Pro の外観やデザインをチェックします。
Venue 8 Proにはブラックとレッドの2カラーがラインアップされており、今回掲載しているのはレッドカラーのモデル。
レッドと一口に言っても様々なカラーが存在しますが、本製品のレッドは鮮やかなルージュレッドのような赤です。くっきりと締まった色味をしており、上品な印象を受けます。
Venue 8 Pro 背面全体の様子
背面には、DELLのロゴが配置されている中心部から背面全体に、同心円状の模様が広がるデザインを採用しています。凸凹としているのでタブレットを持っても手が滑り難く、また指紋なども殆ど目立ちません。
見た感じではやや艶っぽく見えるため、背面の素材には金属が利用されているのかと思ってしまいますが、金属でなく樹脂が利用されているよう。
個人的に、樹脂製の天板はゴムのような素材感があまり好きではないのですが、この製品はアルミなどの金属を筐体や天板に利用したPCやタブレットのようなシャープさがあり、印象は悪くないです。
本体のサイズは幅130mm、奥行き216mm、高さ9mm。このクラスのタブレットとしては最薄ではありませんが、かなり薄い方です。
DELLのロゴを中心に同心円が広がるデザイン。普通に見ると、凹凸はあまり目立ちません。
背面上部(縦持ちの場合)には500万画素の背面カメラを搭載しています。
ディスプレイOFF時
ディスプレイON時
ディスプレイには8型のIPSパネルが搭載されています。
解像度は1280×800ドットで、10点のマルチタッチに対応。解像度は最近の製品の中では普通です。
光沢パネルであるため、明るい場所で見るとやや映り込みなどが目立ち画面が見辛いです。といっても、同等の価格帯・スペックを持つ他のタブレットの液晶も同じようなものです。
前面液晶の上部(縦持ちの場合)には、120万画素のカメラを搭載。
同等の製品と比べると、前面カメラの解像度はやや低いです。といっても、前面カメラはあまり使う事がないのではと思われるため、個人的にはあまり気になりません。
インターフェースの内容
次に、Venue 8 Pro のインターフェースの内容について。
端子類は一般的なWindowsタブレットという感じの内容ですが、Venue 8 Pro には SIMフリー版とそうでないモデルが存在しており、当然ながらSIMフリー版にはSIMスロットが搭載されます。
今回掲載のモデルはSIMフリー版ではないため、SIMスロットは備えていません。
タブレット左側面(縦持ちにした場合)の様子。
左側には何もありません。
タブレット下部にはスピーカー。モノラルです。
タブレット右側面には、MicroSDカードスロット部のカバーや内蔵マイク、ボリュームコントロールボタン、電源ボタン、Micro USB 2.0(Micro-AB)を搭載。
もちろんMicro USB 2.0はOTGに対応しており、各種のUSBデバイスを利用可能です。
MicroSDカードスロットのカバーを開けると、左寄りの位置にMicroSDカードスロットが搭載されていました。
右側の空間は、SIMスロットを搭載するためのスペースです。SIMフリー版では、左にMicroSDカードスロット、右にSIMスロットという配置となります。
タブレット上部には、Windowsボタンとヘッドフォン出力&マイク入力のコンボポートを搭載。
Windowsボタンが本体の側面に用意されているのが珍しいです。
一般的なタブレット製品では、Windowsボタンは液晶パネルの下部などに用意されている事が多いですが、Venue 8 Proの液晶パネル上にWindowsボタンはありません。
操作の慣れもあるかと思いますが、Windowsボタンは液晶パネル上にあった方が使いやすいと思います。
側面にあると、電源ボタンとWindowsボタンを押し間違えることがありますし、画面を切り替える為にタブレット上部のボタンまで手を伸ばさなくてはならない事が煩わしいです。
付属のACアダプターとUSBケーブル。
本体の電源コネクターに接続して充電します。
なお、PCのUSBポートに接続して充電しようと試みたのですが、充電できず。(同じPCでも各USBの電力の割り振りは異なるので、出来るものもあるかもしれません)
市販のUSB 電源アダプターでも利用できるものとできないものがあり、使えないものは電力が不足している為に充電できないと思われます。
付属の電源アダプターの出力は5V、2Aで最大10W。
重量
Venue 8 Proの重量を測定してみました。
本体の重量は387g。
公称の最小重量395gよりもわずかに軽いです。
Windows 8.1を搭載する8型のタブレットしては最軽量ではありませんが、かなり軽い方です。
携帯が楽ですし、片手でタブレット持って操作を行う場合にも重いとは感じません。
片手でも楽々持てるサイズ・重さ
電源アダプターなどの重量も測定してみました。
付属の電源アダプターやケーブルの重量は69g。
タブレット本体とあわせても400g台と非常に軽量です。
なお、個人的にはWindowsタブレットはタブレットとしてはもちろんですが、どちらかというとノートPC的な使い方をしたいと思っているため、外出時に携帯する場合には本体に加えてモバイルキーボードやマウスなども持つと思います。
モバイルキーボードやマウスの重さにもよりますが、上記全てを持ったとしても余裕で1kgを切る重さを実現できるでしょう。
液晶の見やすさ
Venue 8 Proに搭載されている液晶の見やすさについて。
以下、視野角のチェックです。
液晶を正面から
下側から(横持ち時)
右側面から(横持ち時)
IPS液晶と言うだけあって、視野角はとても広いです。
斜めから画面を見た場合でも、内容をはっきりと視認できます。色なども正面から見た時と殆ど変わりません。
画面の色が若干淡め(黒色がやや白い)には見えますが、綺麗な部類の液晶だと思います。
なお、液晶にはタッチパネルのセンサーが搭載されており、画面を光に照らしたりすると、製品によってはパネル表面に細かい筋のような規則正しい模様がうっすらと見える事がありますが、そういったものは特に気になりませんでした。
500万画素の背面カメラによる撮影写真
Venue 8 Proに内蔵されている、500万画素の背面カメラで撮影した写真を掲載します。カメラ機能はWindows 8.1標準のアプリを利用。
以下の画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。
元サイズだと大きすぎる為、1600×900にリサイズしてありますが、その他の加工や編集は一切行っていません。
明るい場所で撮影を行うのであれば、SNSへの投稿やブログへの掲載が行えるくらいの写真は撮れるようです。良く見ると色がつぶれており綺麗とはいえませんが、実用には耐えられる画質です。
逆に暗い場所ではまともに撮れないので、できるだけ明るい場所で撮影するようにしましょう。
Venue 8 Proの外観やインターフェース等については以上となります。
引き続き、構成や性能面について詳しく触れていきたいと思います。
製品に興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧ください。
次: Venue 8 Pro のベンチマーク結果 Atom Z3740D搭載タブレットの特徴と実際の性能について