★本ページはプロモーションが含まれています★

前記事(ThinkPad T440pの拡張ベイ「ウルトラベイ・エンハンスド」について HDDの追加も可能)に続き、今度はThinkPad T440pの構成や性能面について。

掲載のThinkPad T440pは、プロセッサにCore i7-4800MQ、メモリ8GB、グラフィックスにGeforce GT 730M、ストレージには256GBのSSDを搭載する高性能な内容のモデル。

直販でスペシャルパッケージとして提供されているモデルを、若干カスタマイズした構成内容となります。今回は上記内容のT440pを用い、構成や特徴、性能面について詳しく検証してみました。

購入を検討されている方は、構成選択の参考としてお読みいただければと思います。


【ThinkPad T440p レビュー記事目次】

・ThinkPad T440p の外観や操作性について
外観・インターフェースキーボードの操作性筐体内部の構造

・脱着式の拡張ベイ「ウルトラベイ・エンハンスド」について
脱着式のドライブベイを採用重量液晶の見やすさ

・ThinkPad T440p 構成と特徴・ベンチマーク結果
主な構成とその特徴ベンチマーク結果消費電力・温度バッテリ駆動時間

・T440p 搭載ソフトウェア・リカバリ方法など
プリインストールソフトウェア工場出荷状態へのリカバリ方法

・製品の総評
ThinkPad T440p レビューまとめ


T440pの主な構成とその特徴について

まず、掲載しているT440pの構成内容とその特徴について解説します。
以下、CPU-ZとGPU-Zの実行結果です。

【CPU-Z】




【GPU-Z】

【ThinkPad T440p スペシャルパッケージ(20ANCTO1WW)の主な構成】

OS Windows 8 Pro 64bit
プロセッサ Core i7-4800MQ(2.70GHz/TB時最大3.7GHz)
チップセット QM87 Express
グラフィックス NVIDIA Geforce GT 730M+HD グラフィックス4600(CPU内蔵)
メモリ 8GB(8GB×1/PC3-12800 DDR3L SDRAM/2スロット/最大16GB)
ストレージ 256GB SSD(6.0Gb/s対応 SATA3接続/SAMSUNG製)
光学ドライブ DVDスーパーマルチ・ドライブ(脱着式)
ディスプレイ 14.0型ワイドフルHD(1920×1080)光沢なし、IPS
無線機能 インテル Dual Band Wireless-AC 7260、Bluetooth v4.0
バッテリ 6セル(駆動時間:約7.6時間/公称値/Core i7&内蔵グラフィックスの構成)
サイズ 335×229.1×27.9~32.9(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.14kg(6セルバッテリ搭載時)

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2013年12月25日時点のものです。

掲載モデルの主な構成は、OSにWindows 8 pro、Core i-4800MQ、メモリ8GB、NVIDIA Geforce GT 730M、DVDスーパーマルチ・ドライブ、256GB SSD、フルHDのIPS液晶という内容。

構成的に14型のT440sと似ている所はあるものの、T440sに低電圧版のプロセッサが採用されていたのに対し、T440pでは標準電圧版のプロセッサが採用されるなど、より高性能な内容となっています。

またバッテリの構成も異なっており、T440sが2基のバッテリを搭載していたのに対し、T440pは1基のみ。

容量的には同じ6セル(T440sは標準3+3セル/T440pは標準6セル)であっても、T440sはバッテリを分ける事によって重量を調整したり、バッテリのホットスワップを可能にするなど携帯時の利便性を意識した内容であるのに対し、T440pはどちらかというと携帯性よりも性能や機能を重視していると言えるでしょう。

機能といえば、脱着式の光学ドライブの搭載もT440pならではの特徴で、必要であればドライブをウェイトセーバーに置き換えたり、別売りのHDDと置き換える事でT440pをツインドライブ構成にする事もできます。

携帯性を重視するのであれば迷わずT440sをお勧めしますが、性能や拡張性の面においてはT440pの方が勝っており、かつコストパフォーマンスも高いです。



搭載されているストレージの内容を詳しく見てみます。


SSDの詳細

ストレージにはSAMSUNG製の「MZ7TD256HAFV-000L9」という256GB SSDが搭載されていました。少し前の記事に掲載した ThinkPad T440sに搭載のSSDと同じモデルで、6.0Gb/s対応、SATA3接続で起動や処理が非常に高速です。

なお、SSDはカスタマイズオプションとして提供されているパーツで、初期構成では最小で500GB HDD(5400rpm/2013年12月25日現在)が搭載されます。

HDDは最大で1TBまで、SSDは128GB、256GB、512GBまで選択が可能です。



ベンチマークテスト結果

以下、T440pのベンチマーク結果です。
Optimus(グラフィックスの自動切り替え機能)については、NVIDIA コントロールパネルにて Geforce GT 730Mが常時オンになるように設定しています。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.8
メモリ 7.8
グラフィックス 5.1
ゲーム用グラフィックス 6.6
プライマリ ハードディスク 8.1


【CrystalDiskMark】

Seq 522.1256.0
512K 403.4253.6
4K 20.8456.22
4K QD32 383.4240.5

数値は左がRead、右がWrite


【3DMark】

Ice Storm・・・ 55002
Ice Storm Extreme・・・ 7000
Ice Storm Unlimited・・・ 1017


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768 ・・・ 4064~4068
1920×1080 ・・・ 2271~2274


【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】

左:1360×768 / 右:1920×1080

1360×768 ・・・ 5360
1920×1080 ・・・ 2415

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作


【BIOHAZARD 6】

左:1360×768 / 右:1920×1080

【1360×768】
SCORE ・・・ 3096
RANK ・・・ B

【1920×1080】
SCORE ・・・ 1945
RANK ・・・ C


【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】

ワールド編 左:1360×768 / 右:1920×1080

【ワールド編】
1360×768 ・・・ SCORE:5616 / 評価:とても快適
1920×1080 ・・・ SCORE:3406 / 評価:やや快適


【CINEBENCH】

OpenGL ・・・ 42.22fps
CPU ・・・ 6.03pts


Geforce GT 730Mはそれ程高性能なグラフィックスではありませんが、今回の構成では中程度の負荷のゲーム位であればプレイできそうな感じのパフォーマンスです。(ゲームをするためにT440pを購入される方はいないと思いますが)

なお、先でも述べたように、T440pは標準電圧版のプロセッサを搭載しているため、低電圧版のプロセッサを搭載したT440sとは、構成が同等であっても(Core i7&GT730M)それなりの性能差があるようです。(T440sのベンチ結果



消費電力・パーツ温度

ThinkPad T440pの消費電力について。
アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力を測定してみました。

アイドル時 ・・・ 8W
ベンチマーク実行時 ・・・ 53W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

Geforce GT 730Mを搭載していますが、Optimusテクノロジーが効いているためか、アイドル時の消費電力はとても低いです。

一方でベンチマーク実行時はGT 730Mが稼働するため、消費電力はやや高くなります。




次に、アイドル時とベンチマーク実行時の筐体内パーツ温度の測定結果です。
ベンチマーク実行時の温度は、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に測定しています。


高負荷時、プロセッサやグラフィックスの温度は最大60度半ば位まで上昇しました。
負荷の程度にもよりますが、ベンチマークプログラムの実行ではそれ程高温にはならないようです。




さらに、高負荷時のキーボード表面の温度について。
BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に、赤外線放射温度計を用いてキーボード面の温度を測定してみました。

高負荷な状態が続くと、キーボードの左上付近の温度がやや上昇するようです。ちょうど、冷却ファンや排気口がある位置です。

その辺りに触れると温かく感じますが、パームレストのように常時手を置いている場所ではないためあまり気になりません。ただ、夏場だともう少し温度は上がる可能性があります。



バッテリ駆動時間

ThinkPad T440pのバッテリ駆動時間を測定してみました。

測定に利用したソフトウェアはbbench、設定はストロークが10秒毎、無線LANを使用したインターネット(ブラウザ)へのアクセスは60秒毎。画面の輝度は半分程度に、Optimusは自動切り替えに設定しています。


バッテリの残量が100%から5%の状態になるまでの時間は28384秒。
約7.9(7.88444444…)時間ものバッテリ駆動が可能だという結果になりました。

仕様では、Core i7-4600Mや内蔵グラフィックスの構成で約7.6時間のバッテリ駆動時間とあり、今回の構成はそれよりもやや高性能ではあるものの、駆動時間は大体その通りだと考えてよいようです。

Core i5&内蔵GPUでは約10.3時間、Core i3&内蔵GPUでは約11.7時間と、パフォーマンスが高い割に比較的長時間のバッテリ駆動が可能のようです。

ちなみにこれは6セルバッテリを搭載した場合の時間で、9セルのバッテリを装着すればより長くバッテリを持たせる事が可能となります。

T440pは携帯性よりも性能重視と述べましたが、バッテリ駆動時間に関してはモバイル向けのノート並に優れていると言ってよいでしょう。



ThinkPad T440pの構成や性能面については以上となります。
もう少し記事は続きます。T440pに興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧ください。
→ ThinkPad T440p 搭載ソフトウェアの内容や工場出荷状態へのリカバリ方法