GALLERIA QF8970HE レビュー A10-5750M やRadeon HD 8970M搭載のコスパに優れたノート
ドスパラが販売するゲーミングノート、GALLERIA QF8970HE のレビューです。
GALLERIA QF8970HE は、AMDの「Richland」APUやRadeon HD 8970M(2GB)、15.6型のフルHD非光沢液晶を採用するゲーム向けのノートPCです。
従来より、AMDベースの製品はインテルベースの製品に比べると性能の割に価格が低めですが、この製品も例外ではなく、販売価格が13万円を切る(2013年10月8日時点)など高性能なゲーミングモデルにしてはかなり低価格。
加えて今回掲載のQF8970HEは、期間限定のキャンペーンによって500GB HDDが1TB HDDに、さらに128GB SSDが無料で増設されており、非常にお買い得なモデルだと言えるでしょう。
今回は、そんなGALLERIA QF8970HE の特徴や性能などについて詳しく触れてみました。
高コストパフォーマンスのゲームノートをお探しの方は、是非記事に目を通していただければと思います。
【GALLERIA QF8970HE レビュー記事目次】
・GALLERIA QF770HG 外観やインターフェースの内容・操作性をチェック
(外観・インターフェースの内容 / キーボード / 底面内部のパーツ / 液晶チェック / 搭載ソフトウェア)
・GALLERIA QF770HG の構成とその特徴・ベンチマーク結果
(構成とその特徴 / Enduro Technology対応 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
外観の様子とインターフェースの内容
まずは、GALLERIA QF8970HEの外観の様子とインターフェースの内容をチェックします。
天板はブラックでヘアライン仕上げ。
中央にGALLERIAのロゴが配置されています。とてもシンプルなデザインです。
全体的にマットな質感の素材が使用されてはいますが、指紋がつくとやや目立ちます。(といっても気になる程度)
筺体のサイズは幅395mm、奥行き278mm、高さ45mmで、重量は約3.5kg。
ゲーム向けのPCだけあってずっしりとした重量感のある筐体です。
サイズの割にやや重めですが、携帯するようなノートではないので問題はなし。
ディスプレイには15.6型ワイドフルHD(1920×1080)の非光沢液晶を採用。
最近のドスパラのゲーム向けノートは多くが非光沢液晶を採用していますが、今回の製品もそれに違わず非光沢です。
非光沢だと映り込みや光の反射があまり気にならないので、全体的に暗めのトーンのゲームプレイ時であっても余計な事に煩わされるストレスがありません。
光沢液晶があまり好きではない自分にしてみると、これまで光沢液晶が多かったのかそちらの方が疑問でもあります。
液晶上のベゼル上にはHD画質のwebカメラと、その隣にマイクが内蔵されています。
側面のインターフェースの内容をチェックしていきます。
左側面にはUSB3.0×2、SDカードリーダー、USB3.0を搭載。
右側面にはヘッドフォン出力(SPDIF出力)、マイク入力、ライン出力、ライン入力、USB2.0、DVDスーパーマルチドライブを搭載。
光学ドライブはカスタマイズでブルーレイドライブへと変更する事が可能です。
前面には特に端子類は何もありませんが・・
左右にスピーカーを備えています。
背面にも多くの端子を備えます。
左からセキュリティロックケーブル用のスロット、電源コネクター、LAN、VGA、Mini-DisplayPort、HDMIを搭載。
映像出力が充実しています。
LANなど挿しっぱなしになるであろう端子が背面に並んでおり、使い勝手は良いです。
画面は180度後方の位置まで完全に倒してしまう事ができます。
例えば屋内でPCをする際、部屋の電灯の位置によっては画面に直接光が当たり、見えにくくなってしまう事があるため(非光沢液晶でも)、画面の角度を自由に調整できるのは結構便利です。
筺体と付属の電源アダプターのサイズ比較。
外部グラフィックスを載せるPCなので、電源はかなり大きいです。
180Wの電源アダプターを使用します。
ちなみにこのモデル、実は2013年5月に発表されたMSIのGX60というゲーミングノートがベースになっています。
そちらの製品をご存知の方は、同じ筺体デザインだと思われたのではないでしょうか。中身は全く同じではありませんが、AMD APUを搭載するなどやはり似ています。
GX60やGX70といったマシンは海外では人気の高いPCですが、日本ではショップなどで扱われてはいるものの、それ程多く出回ってはおらず(特に量販店などでは)。ドスパラは全国に店舗を構えており、おなじベアボーンを使用した製品を手軽に購入できるという所で、QF8970HE に魅力を感じる方はおられるでしょう。
キーボードと周辺のチェック
キーボードやその周辺の様子、使い勝手をチェックしてみたいと思います。
キーボード全体
キーボード左半分
キーボード右半分
右側にテンキーを搭載する、アイソレーションタイプのキーボードを採用しています。
上でGX60云々・・について触れましたが、GX60にはsteelseries製のキーボードが搭載されています。QF8970HEはGX60と同じベアボーンを使用してはいますが、キーボードが同じかは不明。
配列などは見る限りでは同じですが、キーボードバックライトのカラー変更の可否など細かな所で異なります。
GX60のキーボードと同じであるかどうかはともかく、使いやすいキーボードだと思います。
DeleteキーがBackspaceなどからやや離れた位置に配置されている所が少し不満ではありますが、キータッチ等については問題ありません。強く打っても撓むような事はなく、長時間使用しても指が疲れにくいキーボードです。
やや中央が窪む形状のキートップです。指へのなじみが良いと思います。
ゲーム向けの要素としては、Windowsキーが左ではなく右側に配置されている部分があげられます。WASDキーには何もありません。
キーボードバックライトを点灯させた所。
青色のLEDが光ります。カラーの変更などは行えません。
タッチパッドは、ボタン分離型を採用。
ボタンは左右一体のシーソータイプで、使い勝手は良いとまではいかないものの、悪くはありません。
とはいえ、殆どの方がマウスを利用されると思いますので、あまり使い勝手を気にする必要はない部分だと思います。
キーボードの上部には、電源ボタンをはじめとする様々なボタンが搭載されています。
この中で見慣れないものとしては(ドスパラの製品ではおなじみですが)、P1設定やクーラーブーストがあげられるでしょうか。
P1設定はいわゆるランチャーで、予め定義しておいたアプリケーションを起動させる事ができるというもの。
クーラーブーストでは通常よりもファンの速度を上げる事で、PCの急速な冷却を行う事ができます。
このクーラーブーストによる冷却効果はかなりのもので、1分程クーラーブーストを作動させるだけでも筐体内の温度はかなり下がります。
ちょっと筺体が熱くなりすぎて心配だな、という時に利用すると効果的かと思われます。
マシンを使用中、電源ボタンのLEDのカラーがシルバーやオレンジに変化します。
これは多分、外部グラフィックスの利用状態を示すものだと思われます。(オレンジ点灯時は外部グラフィックスがオン、シルバー点灯時はオフ)
NVIDIA製のグラフィックカードを搭載したモデルで、Oputimusテクノロジーによって外部グラフィックスのオンオフが行われる製品が存在しますが、AMD製のグラフィックカードにも同じように、外部グラフィックスのオンオフを自動調整するテクノロジー(※)を搭載したものが存在します。
※従来はスイッチャブルグラフィックスと呼ばれていたもので、現在はEnduro Technologyと呼ばれる。
今回のGALLERIA QF8970HEも外部グラフィックスのオンオフ機能を備えており、自動、または手動でグラフィックスの動作をコントロールする事が可能となっています。
電源ボタンなど各種機能キーが並ぶ左右に、スピーカーを搭載。
底面内部のパーツ
底面からアクセスできる、筐体内部のパーツをチェックします。
底面のカバーを外すとこのような感じ。
写真左上にはSSD。
右下にはHDD。
SSDが起動ドライブで、HDDがデータドライブという構成です。
この構成は現在(2013年10月8日時点)実施されているキャンペーンによるもので、実際は500GB HDDが標準となります。
GPUとプロセッサ、ファン、メモリなど。
メモリ、ディスクともにカスタマイズが容易な構造です。
液晶チェック
次に、液晶の見やすさについて。
以下、QF8970HEに搭載されている液晶の視野角をチェックしています。
正面から
上から
右側面から
液晶を斜めから見た場合に多少の色変化はあるものの、内容の視認性は正面から見た時とあまり変わらず、比較的見やすい液晶です。
画面がとても明るいため、明るい場所での利用であっても快適に閲覧する事ができるでしょう。ゲームプレイもしやすいと思います。
搭載ソフトウェア
GALLERIA QF8970HEに搭載されているソフトウェアを簡単にご紹介いたします。
ただし、製品の購入時期によっては掲載の内容と異なる可能性がありますので、参考程度にご覧ください。
QF8970HEに標準で搭載されるソフトウェアはそれ程多くはありません。
CyberLink PowerDVD 10に、ATOK 2013 for Windows 60日無償試用版、KINGSOFT Office 2012 (30日無料体験版)を搭載、さらにゲーミング向けの機能として、マシン動作状況のモニターやLANのコントロールなどを行う事ができる「Killer Network Manager」や、サウンドの最適化を行う「Sound Blaster Cinema」等の機能を搭載します。
あと、アンチウイルス機能として「マカフィー・インターネットセキュリティ 90日 無料版インストール」を標準で搭載。
このマカフィー・インターネットセキュリティに関しては現在(2013年10月8日)キャンペーンが実施されており、定価5775円のマカフィー・インターネットセキュリティ 15か月版を、なんと1,050 円で購入する事が可能となっています。
いつまで実施されているのかは不明ですが、非常にお得なキャンペーンなので、興味をお持ちの方はカスタマイズ画面で詳細をご覧になってみてください。
次記事に続きます。
次の記事では、GALLERIA QF8970HEの構成や特徴、実際の性能について掲載します。
→ AMD Richland搭載「GALLERIA QF8970HE」でベンチマーク dGPUにはRadeon HD 8970Mを搭載