ThinkPad Twist(S230u)のベンチマーク結果 実際の性能やバッテリ駆動時間 他
ThinkPad Twistで幾つかのベンチマークを行ってみました。
Edgeシリーズと同じく、ThinkPadの「i」の上の点が点灯します
掲載のマシンはCore i7-3537U、メモリ8GB、500GB HDD&24GB SSD(mSATA)という構成のモデル。もちろんカスタマイズでSSDを選択する事も可能です。
今回は上記構成のモデルで行った簡単なベンチマークテストの結果と、消費電力や温度、バッテリ駆動時間の測定結果などを掲載してみました。
【ThinkPad Twist(S230u)レビュー記事目次】
・ThinkPad Twist 外観や操作性について
(外観・インターフェース / キーボード / メンテナンス性など / 本体の重量)
・ThinkPad Twist ソフトウェアや機能・画質など
(Fキーの入れ替え / Quick Launchをインストール / QuickSnip / 液晶の画質・操作)
・ThinkPad Twistのベンチマーク結果
(構成・特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / バッテリ駆動時間)
・mSATA SSDをキャッシュとして有効にするExpressCacheについて(レビュー番外)
(ダウンロード・インストール / (キャッシュの確認)
構成と特徴
掲載しているThinkPad Twistの主な構成と、特徴に触れてみます。
まずは構成から。
【ThinkPad Twist S230u (2355JCJ)の主な構成】
OS Windows 8 Pro 64bit
プロセッサ Core i7-3537U(2GHz/TB時最大3.1GHz)
チップセット HM77 Express
グラフィックス HD グラフィックス4000(CPU内蔵)
メモリ 8GB(8GB×1/PC3-10600 DDR3L/最大8GB)
ストレージ 500GB HDD(5400rpm/Western Digital製)+ 24GB SSD(mSATA)
ディスプレイ 12.5型ワイドHD(1366×768)光沢あり、IPS、5点マルチタッチ対応、ゴリラガラス採用
無線機能 Intel Centrino Wireless-N 2230、Bluetooth v4.0
バッテリ 8セル(駆動時間:約6時間/SSDモデルの場合)
サイズ 313×236×約20(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.58kg
カラー モカ・ブラック
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2013年3月27日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記の通り。
プロセッサにCore i7-3537Uを搭載する上位構成の「ハイパフォーマンスパッケージ」というモデルです。メモリを最初から8GB搭載しており(標準4GB)、Twistで提供されているモデルの中では性能は高め。
ストレージにはHDDを搭載していますが、加えて24GBのmSATA SSDを搭載しており、キャッシュとしての利用が可能です。
ディスクの内容
HDDの詳細
搭載のHDDはWestern Digital製のWDC WD5000LPVT-08G33T1というモデル。
容量500GBで5400rpmのHDDです。SSDには、SanDisk U100を搭載。
製品価格ですが、今回の構成内容(ハイパフォーマンスパッケージ)で見積もった場合、現時点(2013年3月27日)では¥109,830(税込)~という価格になります。
上記モデルのHDDを128GBのSSDにカスタマイズした場合、¥120,960(税込)~。
最小構成のモデルにおいては、¥84,840(税込)~とお手頃な価格です。
コンバーチブルタイプのノートPCは高価なものが多いですが、そう考えると今回のThinkPad Twistは比較的安価です。安価でありながら頑丈で綺麗な液晶を搭載しているなど、価格の割に内容はよいと思います。
コンバーチブルタイプの製品は操作性が二の次になっているものも結構見受けられますが、Twistではそのような事はなく、他のThinkPadと同様の操作性を実現している部分も○。メモリスロットが1基しかない部分が気になりはしますが、製品の用途的に考えて、最大8GBもあれば十分快適に使えるでしょう。
メンテナンスがしやすく、内部パーツをユーザーが触れる部分もThinkPadならではの仕様だと思います。
例えばHDDをSSDに換装したり、mSATAスロットに容量の大きなSSDを載せて起動ドライブとし、2ドライブ構成で利用するなどという事もできるのではと思います。後者は試したわけではないのでできるという保証はありませんが、多くのUltrabookと異なり、触る楽しみのある製品です。
ベンチマーク結果
掲載しているThinkPad Twistのベンチマーク結果を掲載します。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.1
メモリ 7.1
グラフィックス 4.5
ゲーム用グラフィックス 6.2
プライマリ ハードディスク 5.9
【CrystalDiskMark】
Seq 112.1 / 112.2
512K 38.62 / 57.86
4K 0.518 / 1.281
4K QD32 0.841 / 1.338
数値は左がRead、右がWrite
上の方にも記載しましたが、今回のモデルにはWestern Digital製の500GB HDDと、
SanDisk製の24GB mSATA SSDが搭載されています。
24GBのSSDはキャッシュとして利用するものです。
Twistは「ExpressCache」というソフトウェアを使用し、mSATA SSDをキャッシュとして利用しています。Edgeシリーズでも、mSATA SSDをキャッシュとして利用するモデルには「ExpressCache」が使用されていました。
なお、自分でSSDを追加したような場合でも、ExpressCacheをダウンロード・インストールする事で、SSDをキャッシュとして利用する設定を行う事が可能です。(相性などにより不具合が起きないとは限りません) ExpressCacheについては、また後程の記事で触れたいと思います。
CrystalDiskMarkのスコアを見る限り、速度はHDD単体で動作させたような数値ですが、24GBのSSD(キャッシュ)効果で、頻繁に使用するプログラムなどでは、HDD単体で動作させた時よりも高速なパフォーマンスが得られると思います。
実際の速度は速くはありませんが、遅いと感じる事はあまりありません。Windows 8が軽いせいもあると思います。
とはいえ、SSDを起動ドライブに搭載した構成のような速度は出ませんので、速さを求める方はSSDの搭載をおすすめします。
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
1360×768
1360×768 ・・・ 1555~1557
【ファンタシースターオンライン2 】
1360×768
1360×768 ・・・ 361
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 5】
1360×768
【1360×768】
平均fps値 ・・・ 21.0
RANK ・・・ C
【BIOHAZARD 6】
1360×768
【1360×768】
スコア ・・・ 238
RANK ・・・ D
内蔵グラフィックスの構成なので、グラフィック性能は軽いゲームがプレイできる程度。用途的には十分すぎるパフォーマンスだと思います。
動画編集などもそれなりに快適に行えるでしょう。
消費電力・温度
ThinkPad Twistの消費電力を測定してみました。
アイドル時と、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力です。
アイドル時 ・・・ 10W
ベンチマーク実行時 ・・・ 36W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
構成的に考えて想像できますが、消費電力は総じて低めです。
次に、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)のCPUの温度を測定してみました。
ベンチマーク実行時はCPUが最大で80度を超える事もあるなど、比較的温度は上がりやすいようです。
ただ、Twistでゲームをプレイするような高負荷をかけ続ける事はあまりないと思うので、それ程気にする必要はないと思います。
高負荷時の、筐体表面の温度も測定してみました。
全体的に低温ですが、ファンがあるキーボード右側のみやや高温になります。
ファンがある付近の筐体底面の温度は43.5度。
膝において作業等をする場合、負荷をかけると底面右側が熱く感じられると思います。
バッテリ駆動時間
最後に、バッテリ駆動時間の測定結果です。
測定にはbbenchを使用、設定はキーストロークが10秒毎、ネットへのアクセスが60秒毎。液晶画面の輝度を半分程度にまで下げて測定しています。
バッテリ残量が100%から5%になるまでの時間は18923秒。
約5.3(5.25638888…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果になりました。
公称ではSSD搭載モデルが約6時間のバッテリ駆動という事でしたので、HDDモデルではこんなものだと思います。
決してバッテリの持ちは長くはありませんが、外出先などで長時間使用するというのではない限り、十分な駆動時間だと言えるでしょう。
ただバッテリ交換の可能なモデルではないので、長く使ってバッテリが劣化してきた場合、1日持たないなどという事も起こり得るかもしれません。
ThinkPad Twistの性能面については以上となります。
Twistの記事はもう少し続きますので、興味をお持ちの方は次記事もぜひご覧ください。