HP春モデル s5730jp のレビューまとめ (どのようなユーザーに適しているのか)
HPの2011年 春モデルデスクトップPC s5730jp のレビューまとめです。
これまでに掲載した s5730jp の記事を振り返り、簡単にまとめてみました。
このまとめでは、主にs5730jpの特徴やコストパフォーマンスなどについて述べています。
掲載しているモデルの構成や性能には簡単にしか触れていませんので、
それらの詳細に関しては各記事に記載の内容をご覧下さい。
【HP Pavilion Desktop PC s5730jp これまでの記事】
→ s5730jp 箱開封&中身確認
→ s5730jp の外観写真とインターフェース解説
→ s5730jp 筺体内部構造と構成をチェック
→ s5730jp でベンチマーク
というわけで以下、s5730jp のまとめです。
【s5730jp 主な特徴】
まずはじめに、このs5730jpの主な特徴をあげてみます。
・幅10.5センチのスリムな筺体
・AMDプロセッサを採用
・地デジチューナー・ブルーレイディスクドライブを搭載可能
・オフィスや Adobe Premiere、Elements等を選択可能
地デジ機能やオフィスなどのソフトウェア提供に関しては、このモデルに限った事ではありませんので、
s5730jpならではの特徴というと、スリムな筺体とAMDベースの構成の組み合わせという事になります。
なお、s5000シリーズのもう一つのラインアップである s5750jp に関してですが、
そちらはインテルの第2世代Core iプロセッサを搭載した新アーキテクチャのモデル。
現在インテルのチップセット不具合の問題より、一時的に販売が停止されており、
スリムなs5000シリーズの春モデルというと、今回掲載しているAMDベースの s5730jp のみとなります。
※チップセット不具合による販売停止に関しては、2月25日現在、
幾つかのメーカーで再販についてのアナウンスが流れていますので、
それ程遠くないうちに HPからも再販開始の案内があるのではないかと思います。
【s5730jp 最大構成の内容と価格、最小構成の内容と価格】
次に、s5730jp の最大・最小構成時の構成内容と価格を考えてみます。
この製品にはどの程度の構成が用意されているのかといった内容の確認です。
なお、ここでいう最大・最小構成とは、OSやサポート、ポータブルハードドライブ、
ワイヤレスマウス等といったオプションは含みません。
s5730jpの基本性能や機能に関するもののみで考えています。
【s5730jp の最小構成】
プロセッサ Athlon II X2 250 (3.00GHz/L2 2MB)
グラフィックス Radeon HD 4200(内蔵)
メモリ 2GB(1GB×2/PC3-10600/最大8GB)
ストレージ 250GB HDD(7,200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
TVチューナー なし
無線LAN なし
上記の最小構成モデルの価格は¥39,900(税込)~となります。
そして最大構成はというと・・
【s5730jp の最大構成】
プロセッサ Phenom II X6 1065T (2.90GHz、TM時最大3.40GHz/L2 3MB + L3 6MB)
グラフィックス GT420(512MB)
メモリ 8GB(1GB×2/PC3-10600/最大8GB)
ストレージ 160GB SSD
光学ドライブ ブルーレイ記録対応 DVDスーパーマルチドライブ
TVチューナー 10倍W録画対応 地上・BS・110度CS対応ダブルチューナー
無線LAN 802.11b/g/n 対応ワイヤレスMini card LAN
上記最大構成のモデルの価格は¥165,690(税込)~。
この構成でこの価格はかなり安価だという印象です。
ちなみに今回実際に掲載しているモデルは、メモリやストレージは最大ではありませんが、
プロセッサやグラフィックスは最上位モデルを搭載。
(メモリ4GB、ストレージは500GB)
ブルーレイやTVチューナー、無線LANなども搭載しており、価格は13万前後。
上限までにはまだ余裕がありますが、最大に近い構成です。
このように下は39,900円から、上は16~17万とカスタマイズによってかなり価格が変わるs5730jpですが、
自分的には最大構成のモデルよりも、最小構成モデルの価格の低さが目を惹きます。
このモデルはグラフィックス機能に、チップセット内蔵のグラフィックスを選択する事が出来る為、
比較的低く価格を抑える事が可能となっており、出来るだけ安価なモデルを求めるユーザーには最適です。
ただ、性能重視のユーザーにしてみると、やや仕様が中途半端。
負荷の高いPCゲーム等でなければ、十分にプレイ可能な程度のパフォーマンスは持ち合わせていますが、
より性能を追求したいのであれば、上位のシリーズを選択したほうがよいかもしれません。
・・とまあ色々述べていますが、s5350jpは元々スリムが売りのモデルです。
他と比べて性能云々ではなく、スリムなモデルを購入するという前提でこのs5730jpを見た場合、
オプションの幅も適当ですし、コストパフォーマンスもとてもよいと思います。
同シリーズのインテルモデル s5750jp (現在は一時的に販売停止)が新CPUを搭載しているという事で、
AMD搭載の s5730jp は余り目立たない存在ではありますし、冬モデルのマイナーバージョンアップモデルでもありますが、内容的には新しい(Phenom II X6 1065Tなど)です。
ですので、省スペース性重視で、かつ出来るだけ安価なモデルを探しているのであれば、
この s5730jp を購入して損をするという事はないのではないかと思います。
というわけで、上の繰り返しとなりますが最後にまとめると、
・省スペース性重視
・どちらかというと性能よりも価格重視(それ程スペックの高い構成を求めない)
というユーザーに、s5730jpは適しています。
ありきたりなまとめですが、上記のような条件でマシンを購入されるユーザーには、
様々な面でパフォーマンスに優れたモデルだと思います。
一方で、特に省スペース性などを求めず、単に安価なモデルの購入を考えられている方、
また高性能を追及したい方等は、このs5000シリーズではなく、上位のシリーズの選択をお勧めします。
その理由として、例えば HPEシリーズにも「HPE 560jp」というAMDベースのモデルが存在しますが、
そちらは標準で6コアのPhenom II X6を搭載、その上でその他の構成を選択するという内容のモデルです。
最小構成では Phenom II X6 1065T、4GBメモリ、500GB HDD、Radeon HD 4200 で¥59,850。
グラフィックスを最上位のモデル(GTX460)に変えても¥85,890と非常に安価です。
勿論筺体は大きいので、スペース重視の方には向きませんが、
構成が s5000シリーズよりも幅広い事に加え、s5000で選択可能な地デジチューナーのオプションなども用意されています。
大体似たような構成であれば、s5730jp よりも HPE 560jp の方が安価(多分1万円以上)となるため、
省スペース性を必要としないユーザーが s5730jp を選ぶ理由が見当たりません。
ちなみにs5000の上位には、p6000というHPEと似たサイズの製品が提供されているのですが、
そちらはインテル製プロセッサ採用モデルのみのため、ここでの話には加えませんでした。
ただ、非常に安価なモデル等も用意されていますので、興味のある方はまた公式サイトをのぞいてみて下さい。
(後日、当サイトでもp6000のレビューを掲載します)
というわけで、s5730jp のレビューは以上となります。
上記内容が s5730jp の購入を検討されているユーザーの参考になれば幸いです。
なお、文章の内容については、様々に比較・検討した上で記載していますが、
必ずしも誤りがないとは限りませんので、詳細な構成や価格については公式サイトの製品情報をご確認下さい。
また何か思いついた事や気が付いた事などがありましたら、記事にしようと思います。
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→ s5730jp の外観写真とインターフェース解説 (HP s5730jpレビュー)
→ AMDベースの s5730jp レビュー 筺体内部構造と構成をチェック
→ s5730jp でベンチマーク AMDの6コアCPU搭載スリムデスクPCの性能は?
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