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レノボのワークステーション製品、ThinkStation S20 のレビューです。

前回の記事「ThinkStation S20 の筺体内部は? パーツの配置をチェックしてみました」では、
掲載している ThinkStation S20 の筺体内部の様子を掲載しました。

今回の記事では、ThinkStation S20 の構成内容と、行ったベンチマークの結果をまとめて掲載したいと思います。

デビル メイ クライ4 デモ

ThinkStation S20 はさすがワークステーションだけあって、
高い拡張性と幅広いオプション内容が魅力の製品です。

とはいっても、今回掲載しているモデルは標準的な構成で、
プロセッサとグラフィックスには比較的高性能なパーツを掲載しているにせよ、
その他はそれ程大した内容ではありません。

というわけで、標準的な構成のモデルで一体どの程度のパフォーマンスが出るのか、
幾つかのベンチマークで検証してみました。



まず最初に、今回使用した ThinkStation S20 の構成です。

【ThinkStation S20(410549J)の主な構成】

OS: Windows Vista Business 64bit
プロセッサ: Xeon E5530(2.40GHz)
チップセット: X58 Express
メモリ: 2GB(最大12GB)
ストレージ: 250GB HDD
グラフィックス: NVIDIA Quadro FX1800(768MB)
光学ドライブ: DVDスーパーマルチドライブ
スロット: 20in1メディアカードリーダー、PCI Express x16×2、PCI Express x4×1、PCI×1
サイズ: 175×460×478(mm)
重量: 約16.33kg(最大構成時)
保証期間: 3年

価格: 283,500円(税込)

掲載しているのは型番410549Jの、Windows Vistaを搭載した製品。

プロセッサにはXeon E5530を、グラフィックスにはNVIDIA Quadro FX1800を搭載したモデルで、
現在ではもう提供されていません。(似たような構成はあります)

もちろんこのシリーズはカスタマイズが可能。

ThinkStation S20の性能を生かしたければ
メモリなどはある程度のカスタマイズを行った方が良いかと思われます。

ThinkStation S20 エクスペリエンスインデックス・スコア
トリプルチャネル対応ですが、ThinkStation S20のメモリはデュアルチャネルで使用。
メモリをカスタマイズした方が、せっかくの仕様が無駄になりません。

ちなみにメモリといえば、このモデルにはECCメモリが搭載されています。

ECCメモリはサーバなどに使用されるメモリの事で、
ワークステーションなどの業務PCなど、重要なデータを扱うマシンに利用されるもの。

逆に一般的なPCには、大抵の場合non-ECCメモリが使用されている事が多く、
non-ECCメモリだから劣るという事ではないのですが、
様々な部分に安定性が求められるワークステーションにはECCメモリの利用が好ましいといえます。

ちなみに、このThinkStationシリーズの下位モデル E20には、
ワークステーションなのにnon-ECCが採用されていたりします。

それに加え、最小構成には内蔵グラフィックスが使われているなど、
ThinkStation E20 はワークステーションとしては10万を切るなどかなり安価ですが、
内容的に通常のデスクと変わらなかったりします。
(とは言ってもXeonやQuadroなど、カスタマイズオプションの内容は業務向け)


S20 の記事なのに E20 へ脱線してしまいましたが、
ThinkStation S20 はやや高価ではありますが、内容は価格なりで、
パフォーマンスや拡張性を重視する方には向いています。



次に、上記構成のThinkStation S20 の実際のパフォーマンスを掲載します。

【エクスペリエンス・インデックス】

ThinkStation S20 エクスペリエンスインデックス・スコア

プロセッサ 5.9
メモリ 5.9
グラフィックス 5.9
ゲーム用グラフィックス 5.7
プライマリ ハードディスク 5.9

基本スコアは 5.7
一瞬、なぜこの構成でこのスコアなのかが理解できなかったのですが、
このThinkStation S20 のOSにはVistaが搭載されているのでした。

Windows 7のエクスペリエンス・インデックスでは、最高値が7.9に設定されているのですが、
Windows Vistaでは最高値は5.9

よって、全てのスコアがほぼ最高値という事になります。
といっても、スコア云々に関係なくパフォーマンスは非常に快適です。



続いて、ThinkStation S20 でCrystalMark 2004R3を実行してみました。

【CrystalMark 2004R3】

ThinkStation S20 CrystalMark 2004R3のベンチスコア

Mark ・・・ 250068
ALU ・・・ 42738
FPU ・・・ 44289
MEM ・・・ 35049
HDD ・・・ 11860
GDI ・・・ 9829
D2D ・・・ 9069
OGL ・・・ 97234

CrystalMark 2004R3 各項目の意味

CPU性能、そして3D性能が非常に高スコアです。
HDD、メモリをカスタマイズすれば、よりパフォーマンスが向上するでしょう。


【3DMark06】

3DMark06のスコアです。
最新の3DMark11でもスコアを取ろうと思ったのですが、取る事が出来ませんでした。

ThinkStation S20 3DMark06のベンチスコア

3DMark score ・・・ 10816
SM 2.0 Score ・・・ 4259
SM 3.0 Score ・・・ 4399
CPU Score ・・・ 4314


【大航海時代 Online】

ThinkStation S20 大航海時代 Onlineのベンチスコア

平均 ・・・ 1994~2013


【モンスターハンターフロンティア】

ThinkStation S20 モンスターハンターフロンティアのベンチスコア

平均 ・・・ 7230~72391


【モンスターハンターフロンティア 絆】

モンスターハンターフロンティアの新しいバージョンです。

ThinkStation S20 モンスターハンターフロンティア絆のベンチスコア

平均 ・・・ 5130~5145


【デビル メイ クライ 4】

ThinkStation S20  デビル メイ クライ 4のベンチスコア

平均fps ・・・ 75.98~146.20
RANK ・・・ S


【FF14】

ThinkStation S20  FF14のベンチスコア

LOW ・・・ 1506
HIGH ・・・ 782


どのベンチスコアも見る限りでは高性能・・というか、
ワークステーションというパフォーマンスの求められる分野の製品ですので、
標準構成でもある程度のレベルの性能は当然かもしれません。

ちなみに今回のThinkStation S20 には、より上位のプロセッサや大容量のメモリ、
最大3台のHDD(SASオプションあり)や2枚のグラフィックス、
NVIDIA Tesla C1060他、幅広いカスタマイズオプションが用意されています。

勿論、それなりのパーツを載せれば価格の方も半端なものではなくなりますが、
必要な場合にはそういったオプションの追加も可能だという部分で、
ワークステーション並のデスクトップPC・・とはわけが違います。



というわけで、ThinkStation S20の構成とパフォーマンスについては以上となります。

ちなみに記事の上の方で、内蔵グラフィックスやnon-ECCメモリを採用した
ThinkStation E20 というモデルの話を出しましたが、こちらの最小構成価格は¥91,560(税込)。

ワークステーションらしからぬ構成と価格ですが、用意されているオプションが
デスクトップ(ThinkCentre)とは明らかに異なります。

Xeon やECCメモリ、Quadro等を載せる事も可能ですし、
個人の業務用途であれば、この低価格で省スペース性に優れた ThinkStation E20 でも
十分ではないかと思われます。