ジュエリーボックスを購入・利用する上での注意点や、使っていて気になった点についてまとめてみました。

この製品はどちらかというと初心者向けに設計されているため、 できるだけ複雑にならないよう設定や操作方法が簡素化されています。

その為に、複雑な機能を使いこなす事に慣れたユーザーにはやや不満を感じる所があるかもしれませんが、 例えば家族など機器に関するスキルの差がある者同士で利用する場合や、 操作方法を一から覚えるのが面倒な方にはとても使いやすい製品です。

ジュエリーボックス同士で写真の共有等も行えるため、 例えばご自宅の分と離れた所にお住まいのご両親の所で一つずつジュエリーボックスを用意し、 写真を共有してコミュニケーションを図るなど、使いかたも様々。機器類にあまり詳しくない世代の方でも、 簡単に使いこなす事ができるため、一から十まで操作方法をレクチャーしなくてはならないという事もありません。


ただ、製品には良い所がある反面、悪い所も少なからずあり、ある人にとっては長所でも別の人には短所だという事もありえます。

最初によく調べないで購入し、後から「こんなはずではなかった」とならないためにも、
とりあえず当ページの内容に一通り目を通してから、購入を検討される事をおすすめいたします。


※2015年11月追記: 以下、気になる点を列挙していますが、 殆どが発売当初の事柄であり、その頃に比べると閲覧画面や操作などがかなり使いやすく改善され、 また2年目以降有料だったサービスが無償化されるなど、気になる点がかなり少なくなりました。

特に、スマートフォンで沢山写真を撮影される方には便利な製品です。
スマホは無線LAN経由で写真の自動保存が行えますのでコピーの手間がなく、写真が撮りっぱなしになっているという方や、スマホ内の写真の整理にお困りの方にはおすすめできる製品だと思います。 (私自身、カメラとスマホ両方で写真撮影をしますが、ジュエリーボックスでは主にスマホの写真を保存しています)

ジュエリーボックス 製品情報はこちら



注意点・気になる点について


取り込み・表示に少し時間がかかる

使い始めて一番最初に思った事なのですが、ジュエリーボックスは写真を取り込んで表示するまでに、少し時間がかかります。

無線LAN経由で取り込みだと多少時間がかかるのもわかりますが、 SDカードからの取り込みでも同じくらい時間がかかっており、ファイルをストレージへコピーしているという感覚でみると正直遅いです()。

※正確にはコピーが遅いのではなく、表示に時間がかかる。


画面左上に取り込みのステータスが表示される

遅い理由は画像サイズやファイル形式を一つ一つ変換している事や、もしかしたらクラウドへアップロードしている事なども 関係しているかもしれませんが、頻繁に沢山の写真をコピーされる場合や、カメラなどで撮影したサイズの大きい 写真を撮りこむ場合、速度が気になる方はおられるのではないかと思います。

私の場合はiPhoneからの自動取り込みがメインなので、放っておいてもいつの間にか取り込まれているという感じですが、 デジカメのSDカード内の写真を取り込むような場合は、カードを差し込んだらとりあえずその事は忘れ、 別の作業をするといった工夫をするとストレスがなくてよいです。



一部サービスは2年目以降有料

2015年6月追記:現在「おもいでバックアップサービス」は無償化され、2年目以降も無料で使用できるようになっています。

ジュエリーボックスには「おもいでバックアップサービス」という有償サービスが付属しており、 利用開始から1年間は、そのサービスを無料で利用する事ができるようになっています。

本製品には様々な機能が搭載されていますが、 外出先からの閲覧やメールによる写真送信、ネットへのバックアップ、動画の取り込みといった機能は 「おもいでバックアップサービス」によるものです。


おもいでバックアップサービスの概要

星マークの付いた機能が「おもいでバックアップサービス」によって提供されているもの

いわゆる、クラウドを利用したサービスが「おもいでバックアップサービス」によって提供されているわけですが、 無料で利用できるのは1年目だけで、2年目以降のサービス継続は有料となります。

サービスの継続は任意ですので、必ず続けなくてはならないというものではありませんが、 サービスを継続しない場合、上記の機能は利用する事ができなくなりますので最初からそれらを踏まえた上で、利用した方が良いでしょう。

※ジュエリーボックス自体は写真の取り込みツールとして使い続ける事ができます。




ちなみに、2年目以降の利用料金は月額480円(税込)。


続けるとなると、1年間で5760円の費用が発生する事になります。
有料のストレージサービス等を利用するのと同じ感覚で高くはありませんが、お金をかけたくない方には向かないかもしれません。



容量16GBで足りる?

ジュエリーボックスは最大16GBまでのデータを保存する事ができます。

16GBというと、ストレージとして考えると随分と少ない容量であるため、 その容量で一体どのくらいの写真を保存できるのかが大きな疑問だったのですが、 トレンドマイクロのスタッフの方に訪ねてみた所、本製品は写真や動画を保存する際にサイズ変換を行うそうで、 16GBでも十分に足りるとの事。

変換後のサイズは元画像のサイズの縦横比率によって多少異なるのですが、大体フルHDを基準としたサイズに変換されます。
スタッフ曰く、テレビで見たりブログやSNSに利用するような使いかたであれば、その程度のサイズで十分に賄えるだろうという事だそうです。

ただ、中には撮影した写真はそのままのサイズで置いておきたい、と思われる方もおられるかと思います。

そういった方でも、ジュエリーボックスに写真を入れた上で元写真も別においておくのであれば問題ありませんが、 ジュエリーボックスに写真や動画を入れた後、元写真を消してしまうような場合、またジュエリーボックスに取り込んだ他 自動で削除する設定にされている場合は、サイズ変換されるのだという事を頭に留めておいた方が良いかも知れません。

特に動画は、サイズを小さくすると画質が極端に落ちてしまうため、注意が必要です。



サイズ変換前の動画と ジュエリーボックス取り込みによってサイズ変換された動画

(例)サイズ変換前と変換後の画質の差

例として、上図では、同じ動画のサイズ変換前と変換後の動画サイズを比較しています。
(ファイル形式が異なるのは、ジュエリーボックスで利用できる形式に自動変換されたため、また映像の向きが異なるのは正しい向きへ自動変換されたためで、2つは全く同じ動画です。)

変換前は56.7MBとそれなりのサイズですが、変換後は3.08MBと元動画の18分の1サイズになっています。
このサイズであれば容量が少なくても沢山保存できますが、フルHD表示などで見た場合、画質がかなり荒くなります。 ただ、スマートフォンなど小さな画面で閲覧するような場合では、特に問題のない画質です。

私自身は、カメラで撮影した写真は元サイズで置いておきたいため、ジュエリーボックスには入れておらず、 今の所iPhoneの写真専用機として利用していますが、そのような使い方でも結構便利です。(良い点については、また別記事にします)



閲覧・操作について

最後に、写真の閲覧と操作について思う事があったので書いておきます。
冒頭でも述べたように、ジュエリーボックスはどちらかというと機器に詳しくない方向けの製品であるため、 画面の表示や操作が簡素化されています。

わかりやすいのは良いのですが、写真の表示パターンが少なく単調であったり、 ファイルを選択する際、複数のファイルをまとめて選択できないなど、閲覧や操作面で不便を感じる事があります。

例えば、サムネイル表示の際、表示される写真のサイズを大・中・小に変更する事ができたり、 月日毎による分類だけではなく、付けたタグなどによる分類も行えれば便利だなと思いますが、そういった機能がありません。



写真をサムネイルで表示。月日毎に分類されています。サムネイルのサイズは変更不可。

ファイルを選択する際は、一つずつクリックして(またはタップ)選択しなくてはならない。

ただ、選択肢が増えて便利になると表示される項目や選択肢が多くなるため、 見た目が複雑になってわかりにくくなります。

実際、以前に本製品と同じようなコンセプトで作られた製品を人に贈った事があるのですが、 写真の表示パターンが豊富に用意されていて見やすい反面、 何度もボタンを押して表示パターンを選択しなければならないという所が、機器の操作に疎い方には複雑に感じられるらしく、 一般的なものに比べれば相当簡単なのにもかかわらず「操作が難しい」と言っていました。

それに比べるとジュエリーボックスは、写真の表示パターンこそ多くは用意されていないものの、 その単純さが機器の操作に疎い方にはわかりやすいだろうと思われます。 簡単と謳うだけあって、意図してそういう作りになっているのだと納得しました。

ただ、複雑な分類や操作を行いたい方には、思うようにいかずもどかしい思いをする事があるかもしれません。
(そもそも、そういったユーザー向けの製品ではありませんが)




以上となります。

なお、製品の使い方によっては、当記事に掲載の内容とは全く異なるように感じたり、 掲載した内容に誤りがある可能性もないとは言えないため、あくまでも参考情報として頭の隅に留めていただければと思います。

また何か気づいた事があれば追記いたします。