HP ENVY 13のレビュー デザインも性能も申し分なし!コスパに優れた13.3型フルHDのスタイリッシュノート
HPが販売するノートPC、HP ENVY 13のレビューです。
HP ENVY 13は、13.3型フルHDのIPS液晶を採用するノートPC。
重さ1.24kg、厚み14mmという薄型軽量ボディに加え、ディスプレイの左右ベゼルをそぎ落としたナローベゼルを採用することで、13.3型ノートながらコンパクトサイズを実現したモバイル向けの製品です。
質感高くパフォーマンスにもこだわりがある製品ですが、Spectreシリーズの製品よりもお求めやすい価格帯であるため、多くの方にニーズがあるのではないでしょうか。
OSにはWindows 10 Homeのほか、Windows 10 Proも提供しており、日常使いにはもちろん、ビジネス用途にも向いています。
今回、Core i3を搭載するモデルを使用してみましたので、製品の使い勝手や性能面について詳しくご紹介いたします。
【HP ENVY 13 レビュー記事目次】
・HP ENVY 13 筺体外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 液晶の見やすさ / 重量)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(HP ENVY 13 まとめ)
※掲載製品はお貸出しいただいたものとなります。
HP ENVY 13 筺体外観・インターフェース
HP ENVY 13の筐体外観をチェックします。
全面にアルミニウムを使用した、洗練された雰囲気を持つモバイルノートです。
13.3型ノートながらややコンパクトであるため、ノートPCの携帯が多い方にも扱いやすいのではないでしょうか。
天板の様子です。
パネルの中央には、鏡面仕上げのhpのスラッシュロゴ(プレミアムシリーズにのみ、用いられるロゴ)を配置しています。
ゴールドカラーと一口にいってもその色味は様々ですが、本製品のゴールドは柔らかい雰囲気を持つやや淡めのカラーリングで、多くの方に使いやすいと思います。
削り出し加工のアルミの質感が非常に美しいです。
非常に薄い筐体ですが、頑丈な作りでたわみなどは一切感じられません。
背面、正面側から見た筐体全体の様子。
見るからにスリム、かつスタイリッシュなシルエットです。
ディスプレイには、13.3型フルHDのIPS液晶を採用。
ベゼル幅がほとんどない「ナローベゼル」を採用しているため、13.3型のノートでありながら、ワンサイズ下のノート並のコンパクトさを実現しています。
ベゼルをそぎ落としたナローベゼルを採用
ディスプレイの上部には、約92万画素のHP Wide Vision HD Webcam(Webカメラ)を内蔵。
ディスプレイの下部には、hpのスラッシュロゴ。
ディスプレイの最大開閉角度は約130度。
一般的なノートと同程度の可動域で、ディスプレイの角度調整がしやすいです。
ディスプレイを開くと筐体底面部分が若干持ち上がる、リフトアップヒンジを採用しています。
若干ではありますがキーボード面が傾斜するため、タイピングしやすいです。
筐体側面のインターフェースの内容を確認します。
左側面。
USB3.1、ヘッドフォン出力&マイク入力のコンボポート、USB3.1 Type-C、microSDカードスロットが並びます。
右側面はUSB3.1 Type-C、USB3.1、電源コネクターという端子の内容です。
薄いながらもフルサイズのUSBを2基も備えるなど、利用には不便のないインターフェースを採用しています。最新・・というとUSB Type-C端子ですが、これだけだとちょっと不便な場合があるのですよね。
フルサイズのUSBがあると、従来の周辺機器を利用する際に変換アダプターなどを用いなくても済みます。
筺体正面、背面側には何もありません。
背面部分に鏡面加工が施されており、とても美しいです。
見る角度によって、光の反射でキラキラ光ります。
筐体底面の様子。
写真は上が筐体背面、下が正面側です。
一枚板の構造で継ぎ目などがなく、非常にすっきりとした外観です。
Bang & Olufsen対応のスピーカーを底面左右に1基ずつ、計2基内蔵。
PC本体と付属の電源アダプター、ケーブルです。
USB Type-C対応かなと思いましたが、一般的な丸型プラグを採用した電源アダプターでした。
電源アダプターは19.5V、2.31Aで45W。
キーボードの操作性
HP ENVY 13に搭載されている、キーボード周りの外観や操作性をチェックします。
アイソレーションタイプの日本語キーボードです。
主要なキーのピッチは、縦横ともに約18.6mm、ストロークは約1.8mmと、HPの薄型ノートにしては深さのあるキーボードです。
しっかりとした押し心地であるためか、薄型ノートの割にはタイピングしやすいですが、HomeやPgdnといったキーが右端に並ぶのは、ちょっと不可解でしょうか。
こういった配列となっているのには何か理由があるのだと思いますが、個人的にこの配置は好みではないです。
そういった点が気にはなるものの、プレミアム系のノートらしいキーボード周りのデザインはさすがHPの製品だと思います。
キーにもボディと同じカラーが採用されるなど、とても高級感があります。
キートップの様子。
若干湾曲しているようにも見えなくありませんが、ほぼ平らです。
白色のキーボードバックライトを内蔵しています。
キーボードの左上には電源ボタン。
筐体が綺麗なせいか、ボタンまで繊細な感じに見えてしまいます。
キーボードの上側には、Bang & Olufsen対応のキーボードを2基内蔵。
筐体底面に内蔵されているスピーカーとあわせ、計4基のスピーカーです。
薄型のモバイルノートでありながら、サウンドへのこだわりがうかがえる筐体です。
プリインストールされている「Bang & Olufsen AUDIO」を使用し、サウンドの細かなカスタマイズが行えます。
タッチパッドはボタン一体型。
キーボードに対してやや右寄りの配置であるため、キーボードを操作する場合に手が触れやすくはあるものの、ボタンのクリック感などは悪くなく、薄型ノートのタッチパッドの割には使いやすいです。
液晶の見やすさ
HP ENVY 13に搭載されている、液晶の見やすさをチェックします。
13.3型ワイドフルHD(1920×1080)のIPS液晶です。
本製品で提供されている液晶は、上記のスペックのみとなります。
最初に見たとき、光沢タイプなのでタッチパネルだと勘違いしたのですが、タッチ操作には対応していません。
明るい場所ではやや光沢感が気にはなるものの、液晶自体がとても明るいため、屋外でも比較的操作はしやすいです。
色も鮮やかで綺麗だと思います。
外光の入る明るい場所であっても、画面がみづらくなりません。
IPS方式のパネルだけあって、視野角は広いです。
上下左右どの方向から見ても、画面の内容をはっきりと読み取ることができます。
色変化も小さいです。
複数人で画面を閲覧するような場面にも、対応できる液晶です。
重量
HP ENVY 13の重さをはかってみました。
PC本体の重さは1217g。
13.3型のモバイルノートとしては、軽い方です。
ちょっと移動する場合には便利な重さですし、外出時の携帯もしやすいと思います。
電源アダプターやケーブルの重さは280g。
こちらもPC本体と同様、軽量です。
HP ENVY 13 構成内容とその特徴について
掲載しているHP ENVY 13の構成内容と、その特徴を解説します。
【CPU-Z】
【HP ENVY 13 ベーシックモデル の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i3-7100U(2.40GHz)
ディスプレイ 13.3型ワイドフルHD(1,920×1,080)、光沢、IPS
グラフィックス インテル HD グラフィックス 620
メモリ 4GB(1866MHz LPDDR3 SDRAM)
ストレージ 256GB M.2 SSD(NVMe/東芝製)
無線機能 IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.2
バッテリ 6セルバッテリ
サイズ 305×215×14.0~16.0(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.24kg
カラー シルクゴールド
標準保証 1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2017年08月30日時点の情報に基付く内容となります。
Windows 10 Home、Core i3-7100U、4GBメモリ、256GB M.2 SSDという構成内容のモデルです。
HP ENVY 13では、ベーシックモデルとスタンダードモデル、2種のモデルがラインアップされており、今回利用しているのは下位のベーシックモデルとなります。
以下、ベーシックモデルとスタンダードモデルの主な構成です。以下以外はほぼ同じ構成です。
ベーシックモデル
・Core i3-7100U
・4GBメモリ
・256GB SSD(NVMe)
スタンダードモデル
・Core i5-7200U
・8GBメモリ
・512GB SSD(NVMe)
プレミアム系のシリーズ・・というと、Core i7を搭載するようなハイスペックな構成を想像しますが、HP ENVY 13ではパフォーマンスを追求しながらも、お求めやすさも意識し、第7世代のCore i3とCore i5のモデルを提供しています。
OSは、いずれのモデルでもWindows 10 Home、Windows 10 Proを選べるようになっており、日常使い用にもビジネス用途にも対応できます。
具体的な価格については製品ページをご覧いただきたいのですが、高級系を意識した製品の割にかなりお値打ち。特に同じプレミアム系の製品である Spectreシリーズと比較すると、随分と安い印象を受けてしまいます。
スペックは若干控えめですが、それでもNVMe規格のSSDを標準で採用していますから、パフォーマンスは申し分ありません。
快適に作業が行えるはずです。
以下、掲載モデルに搭載されているストレージの詳細です。
SSDの仕様
ストレージの内訳
SSDには、東芝製の「THNSN5256GPUK」という256GB M.2 SSDが搭載されていました。
NVMe規格の非常に高速なSSDです。
上位モデルには、512GBのNVMe SSDが採用されています。
256GBでも容量には余裕がありますが、ちょっと心許ないという場合は、上位モデルを選択すると良いでしょう。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP ENVY 13で実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
上からSky Diver、Fire Strike、Time Spyの実行結果
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左から1280×720(標準品質)、1920×1080(標準品質)/ウィンドウモードで実行
【FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター】
1280×720(DirectX 11/標準品質(ノートPC))
【CINEBENCH R15】
軽めのゲームであれば、画質を落とせば遊べるくらいのパワーはあるようです。
ゲームはともかく、ネットやストリーミング、ビジネスソフトの利用など、日常的な作業には余裕の性能を持ちあわせています。
加えてストレージが高速であるため、常に快適に作業が行えるでしょう。
簡単なものであれば写真や動画編集などにも利用可能ですが、頻繁にそういった作業を行うのであれば、Core i5や8GBメモリを搭載する上位モデルを選択した方が、ストレスなく利用できると思います。
消費電力・温度
アイドル時、およびベンチマーク実行時(3DMark)のHP ENVY 13の消費電力を測定してみました。
画面の輝度は50%に設定、バックライトキーボードはオフに設定した上で測定しています。(以降、全てこの設定を適用)
アイドル時 ・・・ 5W
ベンチマーク実行時 ・・・ 26W
※実際の値は若干上下します
非常に低消費電力です。
消費電力が低いと、バッテリが持ちやすいというメリットがあります。
アイドル時、高負荷時(3DMarkのFire Strikeを20分以上実行)のパーツ温度を測定してみました。
高負荷時、CPU温度は70度半ばと普通です。
高負荷な状態が続いた場合の、キーボード表面温度を測定してみました。
高負荷な状態が続くと、キーボード中央がやや温かくなりやすいようですが、高温なのは一部分であるためか、さほど気にはなりませんでした。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
HP ENVY 13の再起動時間を測定してみました。
以下、PassMark Rebooterの実行結果です。
1回目 0:36
2回目 0:36
3回目 0:36
4回目 0:36
5回目 0:36
6回目 0:35
7回目 0:36
8回目 0:41
9回目 0:36
10回目 0:36
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 36秒
再起動時間は およそ36秒。
高速なSSDを搭載しているため、起動やシャットダウンにかかる時間は非常に短いです。
バッテリ駆動時間
bbenchを利用し、HP ENVY 13のバッテリ駆動時間を測定。
ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、無線LANによるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は61354秒。
約17(17.04277777777778…)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
驚いてしまうくらいのバッテリの持ちですが、これはあくまでも、かなり軽めの作業におけるバッテリ駆動時間です。
、
消費電力から考えて、そこそこ負荷をかけながら使用した場合だと、多分上記の半分くらいにはなるのではと思っています。
いずれにせよ、バッテリの持ちが良いことには違いありません。
特に外出先でのPC利用が多い方に、便利なノートPCだといえるでしょう。
HP ENVY 13 まとめ
HP ENVY 13のレビューは以上となります。
重さ1.24kg、最薄部14mmという薄型軽量ボディに加え、ディスプレイの左右に極細のナローベゼルを採用することで、13.3型ノートながら携帯しやすいサイズ感を実現したモバイルノートです。
とても質感高く上品なデザインの採用に加え、標準でNVMe規格のSSDを搭載するなど、見ためだけではなく性能も申し分ありません。
そのような製品でありながらも、Spectreシリーズよりもお求めやすい価格帯であるため、多くの方に手が届きやすい製品だといえるでしょう。
ハイパフォーマンス、かつデザイン性に優れたモバイルノートPCをお探しの方には、非常におすすめできるノートPCです。価格以上の満足感を得られる製品だと思います。