HP 14-ac100 レビュー 最小3万円台からの14型低価格ノート Celeron N3050モデルを使用
HPが販売するノートPC、HP 14-ac100 のレビューです。
HP 14-ac100は、14型HDの液晶を搭載するエントリーノート。
光学ドライブなど基本機能を備えながらも、下は3万円台からという非常にリーズナブルなノートPCです。
安価ですが、価格の割に綺麗なデザインを採用しており、安いノートが欲しいけれど安っぽい製品は嫌だというような方にもおすすめです。
今回はWindows 10、Celeron N3050、メモリ4GB、500GB HDD、DVDスーパーマルチドライブを搭載する最小構成のモデルを使用してみましたので、その使用感や性能について詳しくご紹介したいと思います。
【HP 14-ac100 レビュー記事目次】
・HP 14-ac100 筺体外観・操作性などをチェック
(外観・インターフェース / キーボード周りの操作性 / 液晶の見やすさ)
・構成内容と特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間 / バッテリ駆動時間)
・製品レビューのまとめ
(HP 14-ac100 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP 14-ac100 筺体外観・インターフェースの内容を確認
まず、HP 14-ac100の筺体外観をチェックします。
サイズは幅約345mm、奥行き241mm、高さ23.9mm、重さは約1.94kgと、小さいとは言えませんが 14型のノートにしてはややコンパクト。
自宅などで利用するノートPCとしては、扱いやすいサイズ感の製品です。
ダイヤモンドパターンを採用するホワイトカラーの天板。
やや凸凹とした、マットな質感の素材を用いた清潔感あるデザインです。
背面から見た全体図。
丸味のあるフォルムを採用しており、柔らかい雰囲気を感じさせるシルエットです。
正面から見た筐体全体図。
14型HDの解像度を持つ光沢液晶を採用しています。
液晶上部には、約92万画素のHP TrueVision HD Webcamを内蔵。
液晶の最大開閉角度は約135度。
ノートPCの液晶としては標準的な可動域で、角度調整はしやすいです。
筺体側面に配置されているインターフェースの内容をチェックします。
左側面には電源コネクター、VGA、LAN、HDMI出力、USB3.0、USB2.0、ヘッドフォン出力&マイク入力のコンボポートが並びます。
右側面にはUSB2.0、光学ドライブ、セキュリティスロットが搭載されています。
光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブです。
前面には左端の方にSDカードスロットを搭載。
背面には何もありません。
USB端子は計3基、映像出力は2系統、LAN端子付き・・と、家庭用のノートとしては不足の無い内容です。USB3.0の数が多ければなお良いと思います。
筺体底面全体図。
背面側にバッテリスロットを搭載しています。
バッテリの着脱が可能です。
バッテリの仕様は14.6V、2670mAh。
底面前方寄りの位置にスピーカーを内蔵しています。
PC本体と、付属の電源アダプターやケーブルです。
電源アダプターの仕様は19.5V、2.31Aで45W。
キーボード周りの操作性
次に、HP 14-ac100のキーボード周りの外観や操作性をチェックします。
アイソレーションタイプのキーボードを採用。
主要なキーのピッチは縦横とも約18.7mm、キーストロークは約1.5mmと、HPのノートPCのキーボードとしては標準的なサイズ感です。
テンキーはありません。
可もなく不可もなく・・という打鍵感のキーボードですが、右端一列にHomeやPgUp等のキーが並ぶ配置を採用しており、その辺りが少し使い難いです。
キートップはフラットな形状。
ややザラツキのある素材を使用しており、指紋痕などが目立ち難いです。
パームレストには、ホワイトシルバーをベースとする淡いカラーの格子デザインが採用されています。
目立つほどの柄ではありませんが、さりげなく凝った印象のデザインで個人的に好みです。
タッチパッドはボタン分離型。
ボタンは程々の固さで、まずまずの使用感だと思います。
パームレストとタッチパッドとの間に境目がなく、見た目に美しいです。
境目がないとはいっても段差は設けられているため、タッチパッドの操作がし辛いといった事はありませんでした。
液晶の見やすさをチェック
HP 14-ac100に搭載されている液晶の見やすさをチェックします。
実際の製品とは異なる可能性がありますので、一例としてご覧ください。
14型HD(1366×768)の光沢液晶を採用しています。
初期状態での画面のスケーリング設定は100%。
高解像度な液晶が好みの方には少し物足りない液晶ですが、小さな文字が苦手だというような方には見やすい液晶だと思います。
ただ、明るい場所ではやや光沢感が目立ちます。
視野角は狭いです。また、かなり青味の強い液晶です。
画面を斜めから見た時の色変化がかなり大きく、内容を読み取ることは難しいです。
正面から見る分には全く問題ありません。
HP 14-ac100 構成内容とその特徴について
次に、掲載しているHP 14-ac100の構成内容とその特徴について解説します。
【CPU-Z】
【HP 14-ac100 ベーシックモデルの主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Celeron N3050(1.60GHz~2.16GHz)
グラフィックス インテル HDグラフィックス
メモリ 4GB(4GB×1/DDR3L-1600MHz)
ディスプレイ 14.0型ワイドHD(1366×768)、光沢
ストレージ 500GB HDD(5400rpm/HGST製)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
LAN 内蔵LAN(10/100)
無線機能 IEEE802.11b/g/n、Bluetooth v4.0
バッテリ 4セル、駆動時間:約7時間15分(駆動時間の実測値は後の項に掲載)
電源アダプター 45W
サイズ 345×241×23.9(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.94kg
カラー ホワイト
保証 1年間(引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2016年01月04日時点のものです。
Windows 10、Celeron N3050、メモリ4GB、500GB HDD、DVDスーパーマルチドライブを搭載するベーシックモデルの構成です。
HP 14-ac100では最小構成にあたる内容のマシンで、価格は¥37,800(税抜)~。
光学ドライブを搭載する14型のノートとしては、非常にリーズナブルであり、基本機能を備えた価格の安いノートPCが欲しいという方には最適なモデルだと言えるでしょう。
本製品には他に、Core i3-5005Uや Core i5-5200U、Core i5-6200Uを搭載するモデルがラインアップされており、各モデルでメモリは最大8GBまで搭載可能。
ストレージが500GB HDDのみという点が少し残念ですが、CeleronからCore i5まで用途に合わせた構成の選択が可能です。
搭載されているストレージの内容を確認します。
HDDの詳細
ディスクの内訳
HGST製の「HTS545050A7E680」という500GB HDD(5400rpm)が搭載されていました。
性能については、標準的なHDDという感じの速度です。
SSD搭載のPCを使い慣れている方には遅く感じられるのではと思われますが、そうでなければ、程々に容量があり不便は感じないストレージだと言えるでしょう。
本製品で選択できるのは、この500GB HDDのみとなります。(全く同じHDDが搭載されるとは限りません)
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP 14-ac100 ベーシックモデルで実施したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
【3DMark】
実行したテストの結果
Fire Strikeの詳細
【BIOHAZARD 6】
左:1280×720
【FINAL FANTASY XIV】
蒼天のイシュガルド(DirectX 9)/1280×720/標準品質(ノートPC)
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
左:640×480 右:1280×720 / 低品質
【CINEBENCH】
【Minecraft】
Minecraft 設定を下げてもカクカクする ゲームプレイ時はCPUの使用率が常に100%でした
さすがに性能は高くはありません。
ネットやメール、動画を見るなど最も基本的な作業をそこそこ快適に行うだけのパワーはありますが、ゲームなどはかなり軽いものであっても、画質をかなり落とさなければプレイは難しい印象です。
基本的な軽作業しかしないのなら本構成でも十分ですが、程々に快適に使いたいのなら、Core i3以上の構成を選択した方が良いのではと思います。
消費電力・温度
HP 14-ac100 の消費電力を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 8W
ベンチマーク実行時 ・・・ 14W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時もベンチマーク実行時も、共に消費電力は低いです。
高負荷時の HP 14-ac100のキーボード表面の温度を測定してみました。
全体的に低い温度です。
左側面にある排気口付近の温度も、40度半ば程度と低かったです。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、HP 14-ac100の再起動にかかる時間を測定してみました。
以下は8回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 2:20
2回目 2:23
3回目 2:35
4回目 2:06
5回目 2:28
6回目 2:29
7回目 1:45
8回目 2:10
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 2分17秒
HP 14-ac100の再起動にかかる時間は、およそ2分17秒。
HDDを搭載するノートPCの再起動時間としては、遅めです。
なお、Windowsアップデートなどの関係で起動やシャットダウンが遅くなる事はありますが、上記測定値はアップデートを済ませた後に行ったものであり、誤測定ではありません。
バッテリ駆動時間
HP 14-ac100のバッテリ駆動時間を測定。
測定に利用したソフトウェアはbbench、設定はストロークの実行が10秒毎、ワイヤレスLAN利用によるネットへのアクセス(ブラウザで新規ページを開く)が60秒毎に実行されるという内容です。
画面の輝度は50%前後に設定。
バッテリの電力が100%から8%に減少するまでの時間は21672秒。
約6(6.02)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
14型ノートとしては、比較的バッテリは持つ方だと思います。
上位構成だと、もう少し短くなる可能性はありますが、携帯するようなノートPCではないため、特に問題はないでしょう。
HP 14-ac100 まとめ
HP 14-ac100のレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・光学ドライブなどの基本機能を備えた14型ノート
・CeleronやCore i3、Core i5を搭載するモデルをラインアップ
・下位モデルは3万円台からと安い
・低価格ノートの割にデザイン性が高い
・内蔵LANがギガビット非対応
14型HDの液晶を搭載する、低価格なエントリーノートPCです。
光学ドライブや、程々の容量を持つストレージが標準搭載されるなど、日常用途に利用しやすい基本機能を備えた製品です。
下は Celeron N3050から、上はCore i3やCore i5(一部第6世代)を搭載する複数のモデルがラインアップされており、幅広いユーザーの利用に向いています。
低価格製品の割にデザイン性が高く、安いノートが欲しいけれど安っぽい製品は嫌だというような方にもおすすめです。
なお、下位モデルは3万円台からと非常に価格が安いですが、Celeron N3050搭載のモデルだと快適にできる事が限られてくるため、個人的には、Core i3以上のモデルを選択した方が後悔がないのではと思います。
簡単な作業しかしないというのなら、下位モデルでも十分です。