HP Slimline 450-120jp/CT レビュー 幅10cmの省スペースデスクトップ Core i3搭載モデルを利用
HPが販売するデスクトップPC、HP Slimline 450-120jp/CTのレビューです。
HP Slimline 450-120jp/CTは、スリムタイプの筺体を採用するデスクトップPC。
OSにはWindows 10を搭載し、CPUはCeleronから最大Core i7まで、またグラフィックスには Radeon R5 330を選択できるなど、小型ながら幅広い構成を提供するマシンです。
コンパクトな分、ストレージを最大一台しか搭載できないなど拡張性に制限はあるものの、光学ドライブは標準搭載であるなど、一般的な用途への利用には十分な機能や性能を持ちあわせています。
省スペースなデスクトップPCをお探しの方にはもちろん、価格が比較的安いので、低価格なデスクトップPCをお探しの方にもおすすめです。
今回は、Core i3を搭載するモデルを利用してみましたので、その使用感や性能について詳しく触れたいと思います。
【HP Slimline 450-120jp/CT レビュー記事目次】
・HP Slimline 450-120jp/CT スリムケースの外観や内部構造をチェック
(ケース外観・インターフェースの内容 / ケース内部の構造 / 付属のキーボードやマウス)
・構成内容や特徴・ベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間)
・製品レビューのまとめ
(HP Slimline 450-120jp/CT まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Slimline 450-120jp/CT スリムケースの外観・インターフェースをチェック
まず、HP Slimline 450-120jp/CTに使われているケースの外観や、インターフェースの内容について。
本製品には2015夏モデルの「HP Slimline 450-020」に使われていたケースと同じ、ピアノブラックの上にドットテクスチャを重ねた上品な印象のケースが利用されています。
フロントパネル全体の様子。
フロントパネル左寄りの位置に、光学ドライブやマイク入力&ヘッドフォン出力のコンボポート、メディアカードスロット、USB2.0×2等の端子が並びます。
ケースは横幅がちょうど10cmと、非常にスリムです。
重量も約4.9kgと軽く、机の上への設置も可能・・というより、机の上へ設置される事を想定したインターフェースの配置となっていますので、机の上に置いた方が使いやすいです。
左側のサイドパネル。
こちら側には特に何もありません。
右側のサイドパネル。
2か所にメッシュ状の通気口が設けられています。
底面は、前から後にかけて僅かに傾斜する構造です。
背面全体の様子。
端子はUSB2.0×2、LAN、VGA、HDMI、USB3.0×2、オーディオ端子×3、電源コネクターという内容。
上記は掲載モデルの内容であり、選択する構成によって背面の端子の内容は異なる可能性があります。
天面。
メッシュ状の通気口が2カ所に設けられています。
比較的風通しが良さそうなケースです。
ケース内部の構造
次に、掲載している HP Slimline 450-120jp/CTのケース内部の構造をチェックします。
内部へは、右側のサイドパネルを開く事でアクセス可能です。
サイドパネルの開閉にはドライバーが必要です。
内部全体の様子。
主なパーツの配置は、右上側から時計回りに光学ドライブ、HDD、ファン、電源ユニット、CPUやメモリという内容です。
外部グラフィックスを搭載する構成の場合、電源ユニットの上付近にグラフィックカードが搭載されます。
フロント寄りの位置に、スリムタイプの光学ドライブとHDDを搭載。
分かり辛いですが、光学ドライブとHDDベイは並んで設置されています。
HDDベイはこの位置にある1基のみで、カスタマイズにてHDDやSSDを選択できます。
CPU回りの様子です。
CPUの右側にメモリスロットが2基あります。
メモリスロットの右側に搭載されているカードは、無線LANです。
電源は180W。
高性能なグラフィックカードなどを搭載しない製品ですので、容量は小さめです。
付属のキーボード・マウス
HP Slimline 450-120jp/CTに標準付属するキーボードやマウスをご紹介いたします。
実際の製品に付属するものとは異なる可能性がありますが、今回のモデルには、Windows 8ショートカットキーを搭載するUSBタイプのキーボードやマウスが付属していました。
詳細については以前に詳しく掲載していますので、そちらをご覧ください。(→USBキーボード・マウス)
標準で付属するのはUSBタイプのキーボードやマウスですが、カスタマイズでワイヤレスタイプのデバイスを選択する事も可能です。
せっかくの省スペースPCですので、配線などが散らからないワイヤレスタイプがおすすめです。
掲載モデルの構成内容とその特徴について
次に、掲載しているHP Slimline 450-120jp/CTの主な構成内容とその特徴を解説します。
【CPU-Z】
【HP Slimline 450-120jp/CT の主な構成】
OS Windows 10 Home 64bit
プロセッサ Core i3-4360(3.7GHz)
チップセット H87 Express
グラフィックス HD グラフィックス 4600
メモリ 4GB(4GB×1/PC3-12800/2スロット/最大16GB)
ストレージ 500GB HDD(Seagate製/7200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ(ウルトラスリム)
無線機能 IEEE 802.11b/g/n 、 Bluetooth 4.0
拡張ベイ ウルトラスリムベイ×1、3.5インチ×1
拡張スロット PCI Express x16×1、PCI Express x1×1、PCI Express Mini Card×1
電源 180W
ケース 省スペース型
サイズ 100×396×319(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約4.9kg
保証 1年間 (引き取り修理サービス、パーツ保証)、使い方サポート1年間
※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2015年12月09日時点のものです。
Windows 10、Core i3-4360、メモリ4GB、500GB HDD、DVDスーパーマルチドライブという内容のモデルです。
本製品には大きく分けてCeleron、Core i3、Core i5、Core i7を搭載するモデルがラインアップされており、今回のモデルは簡単にいうと、下から2番目の構成に無線LANを追加したモデルとなります。
ただし、掲載モデルの「Core i3-4360」は現在販売のモデルにはなく、実際の製品には「Core i3-4170」が搭載されます。
Core i3-4360とCore i3-4170とでは、内蔵グラフィックスやキャッシュが異なるなど若干の違いはあるのですが、クロックやコア数、TDPは全く同じとなっており、性能は殆ど変らないと考えて良いでしょう。
上記の構成(Core i3-4170の構成)を選択した場合、2015年12月9日時点での価格は¥56,300(税抜)~となります。
これでも十分にリーズナブルですが、現時点ではキャンペーンなども実施されており(例えば500円アップグレードなど)、そういったキャンペーンを利用すればよりお得な内容で購入する事も可能ですので、現在購入を考えられている方は、キャンペーンによるアップグレード等も含めて構成を検討されると良いと思います。
搭載されているストレージの内容をチェックします。
HDDの仕様
ディスクの内訳
起動ドライブには、Seagate製の「ST500DM002-1BD142」という500GB HDD(7200rpm)が搭載されていました。
HDD・・というと遅いイメージがありますが、ノートPCに搭載されるHDDなどとは異なり、結構サクサクとした動きで遅いと感じる程の使用感ではありませんでした。もちろんSSDよりは遅いですが、ストレスを感じてしまう程の遅さではないです。
本製品は上記の500GB HDDの他、1TB、2TB、3TBのHDD、もしくは256GB、512GBのSSDを選択する事ができます。
256GB SSD程度へのアップグレードなら高額という程ではありませんので、予算に余裕があるのならSSDを選択したい所ですが、出来るだけ価格を抑えたい方、また容量が必要だという方にはHDDが向いているでしょう。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載しているHP Slimline 450-120jp/CTで実行したベンチマークテストの結果です。
【CrystalDiskMark】
Ver.5を使用
【3DMark】
実行したテストの結果
Fire Strikeの詳細
【BIOHAZARD 6】
【FINAL FANTASY XIV】
蒼天のイシュガルド(DirectX 9)
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】
【CINEBENCH】
【Minecraft】
Minecraft デフォルトの描画設定でもそこそこ快適に動作
ゲームプレイはかなり軽いもののみに限定されますが、軽めの日常用途には困らないパフォーマンスです。
基本構成でもそこそこ快適な使用感だと感じますが、個人的にはこの構成を利用するならメモリをもう少し追加し、SSDを搭載したいです。
やや負荷の高い用途にも利用するのなら、CPUにはCore i5やCore i7を、またメモリを追加したり、外部グラフィックスのAMD Radeon R5 330などを選択されると良いと思います。
消費電力・温度
HP Slimline 450-120jp/CTの消費電力を測定。
以下はアイドル時、ベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 19W
ベンチマーク実行時 ・・・ 55W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
デスクトップにしては、比較的消費電力は低いです。
なお、上記の数字に液晶の電力は含んでいません。
HP Slimline 450-120jp/CTの筐体内パーツの温度を測定してみました。
以下はアイドル時、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)のパーツ温度です。
今回の構成では、高負荷な状態が続いてもパーツの温度は全体的に低温です。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、HP Slimline 450-120jp/CTの再起動時間を測定。
以下は6回の再起動時間と、その平均値です。
1回目 1:14
2回目 1:15
3回目 1:15
4回目 1:06
5回目 1:10
6回目 1:06
再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 1分11秒
掲載モデルの再起動にかかる時間はおよそ1分11秒。
HDDを搭載するPCとしては、標準的な範囲内の再起動時間です。
もしSSDを選択した場合、搭載されるSSDの内容にもよりますが、大体40秒台から50秒台くらいになると思われます。
HP Slimline 450-120jp/CT まとめ
HP Slimline 450-120jp/CTのレビューは以上となります。
最後にまとめると・・
・Windows 10搭載
・幅10cmのスリムでスタイリッシュな筺体を採用
・CPUにはCeleron、Core i3、i5、i7を、GPUにはCPU内蔵GPUの他 AMD Radeon R5 330(2GB)を選択する事ができる
・ストレージは1基のみで、HDDもしくはSSD選択可能
・低価格
幅10cmのスリム筐体を採用する、省スペースデスクトップPCです。
非常にコンパクトでありながら、CPUはCeleron~Core i7まで、外部GPUにAMD Radeon R5 330(2GB)を選択する事もできるなど、比較的幅広い構成空の選択が可能です。
ストレージが一台までと拡張性に制限はあるものの、光学ドライブなどとりあえず基本的な機能は持ちあわせていますので、普段使いのPCとしては不足はないと思います。
軽めの用途からやや負荷のかかる用途まで、幅広く利用できるモデルです。
なお、途中でも軽く触れましたが、本製品では現在ワンコインアップグレードキャンペーン が実施されており(2015年12月9日時点/キャンペーンの終了時期は不明)、キャンペーンを利用する事で安価にアップグレードが可能となります。
キャンペーンでは、液晶モニターなども通常よりかなり安く買えるようになっていますので、製品購入時はキャンペーン経由がお勧めです。
選択する内容にもよりますが、もし液晶モニターなどを同時に購入するのなら、キャンペーン利用とそうでない場合とでは、金額に2万円以上の差が出てくると思われます。