GALLERIA SF レビュー GTX970を搭載するスリム・コンパクトなゲーミングデスクトップPC
ドスパラが販売するデスクトップPC、GALLERIA SFのレビューです。
GALLERIA SFは、GeForce GTX970を標準搭載するゲーミングデスクトップPC。
以前、GALLERIA STというGTX960を搭載するスリムゲーミングPCをご紹介しましたが、今回のモデルはそのGALLERIA STと同じ、GALLERIA Sシリーズの製品です。
負荷の高いPCゲームを余裕でプレイできる性能を持ちながらも、幅約10cmというスリムなKTCケースを採用するコンパクトなマシンで、ゲーミングデスクトップPCが欲しいけれど設置スペースに余裕がない、というようなユーザーの利用に適しています。
ハイエンドゲーミングPCとは到底思えないような外観の製品です。
今回は、そんな GALLERIA SFの外観や内部構造、性能について詳しく触れてみました。
【GALLERIA SF レビュー記事目次】
・GALLERIA SF KTCケースの外観と内部構造をチェック
(KTCケースの外観・インターフェース / ケース内部の構造)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動時間)
・標準搭載されているソフトウェアの内容について
(プリインストール・ソフトウェアの内容)
・製品レビューのまとめ
(GALLERIA SF まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
GALLERIA SF KTCケースの外観・インターフェースの内容をチェック
まず、GALLERIA SFに採用されているKTCケースについて簡単に解説します。
縦置き時のサイズは幅10.5cm、高さ38.2cm、奥行き35.0cmと、ゲーミング向けではない一般的なスリムデスクトップPCのようなサイズ感のケースです。
重さも約7.2Kg(構成による)と比較的軽く、イベントなどで持ち運ばなくてはならないような場合にも運ぼうと思えば運べる重さだと思います。
内部のレイアウトを工夫し、スリムタイプの光学ドライブやコンパクトな電源ユニットを用いる事で容積を14リットルに抑え、このようなコンパクトなボディサイズを実現しているのだとか。
ミドルタワー型のデスクトップPCの容積が40リットルを超えるという事を考えると、このKTCケースのコンパクトさは良い意味で並外れているといえます。
ケーススタンドが同梱
ケーススタンドを利用して縦向きに設置
GALLERIA SFは縦置きだけでなく、横置きにも対応しています。
縦に設置する場合にはケーススタンドを利用、横置きにする場合には付属のインシュレーターをサイドパネルに張り付ける事で、横向きでの設置が可能です。
元々、コンパクトなケースですので大型のケースに比べると設置はしやすいですが、縦置きにも横置きにも対応する事で、様々な場所への設置が可能となっています。
付属のインシュレーター
インシュレーターの片面に付いているシールを剥がし、サイドパネルの4角に張り付ける
横向きでの設置はこんな感じ これなら棚にも設置できる
書くまでもないと思いますが、ケース側面の吸気口を塞いでしまわないように、ケースを横置きにする場合には必ずインシュレーターを取り付けて設置するようにします。
フロントに配置されているGALLERIAロゴの向きも、縦置きと横置き両方に対応可能
フロントパネル側のインターフェースを確認します。
フロントの上部右端には光学ドライブ 掲載モデルにはDVDスーパーマルチドライブが搭載されていた
フロント下部にはUSBなどのよく利用する端子が並ぶ
フロントパネルには電源ボタン、リセットボタン、メディアカードリーダー、USB3.0×2基、マイク入力、ヘッドフォン出力が並びます。
ケース背面にあるインターフェースの内容を確認します。
背面全体の様子。
一般的なデスクトップPCとは異なる、変わった端子の配置です。
最上部右側に電源コネクターが配置され、そのすぐ側にはグラフィックカードに搭載のDVIやHDMI、miniDisplayPortが3基並んでいます。
そして下部にはオーディオ関連の端子×6基(マイク入力、ライン入力、ライン出力、S/PDIF出力)やLAN、USB3.0×4基、無線LANのアンテナコネクター、USB2.0×2基、PS/2端子が並ぶなど、端子は種類も数も十分です。
なお、今回のモデルには内蔵無線LAN(IEEE802.11 ac/a/b/g/n)が標準搭載されており、無線LANを利用する事ができます。
本製品の様なゲーミングデスクトップPCに無線LANが標準搭載されるのは珍しいですが、仕様の記載によると、「発売記念 内蔵無線LANプレゼント中」との記載があり、発売記念の特典のようです。
いつまでこの特典付属が続くのかは不明ですが、無線LAN利用だとケーブルの数を減らす事ができて便利です。
無線LAN利用時は、同梱されている2本のWiFiアンテナを接続する
ケース左側面。
左サイドパネルの上下ラインに沿ってメッシュ状の通気口が設けられている他、パネル上にはサイズの大きな吸気口が設けられています。
上側の吸気口の内部にはグラフィックカードが、右下側の吸気口の内部には電源ユニットが配置されており、内部の風通しは良さそうです。
吸気口のメッシュの隙間が大きく、埃やごみが侵入してしまいそうな所が少し気になりますが、一応本製品にはカスタマイズのオプションとして「GALLERIA(KTC)専用ダストフィルター3枚組(マグネット式)」が提供されていますので、気になる場合は製品購入時に追加しておくと良いでしょう。
ケース右側面。
左側と同じように、サイドパネルの上下ラインに沿ってメッシュ状の通気口が設けられている他、右下に吸気口が配置されています。
内部に見えるのは標準搭載のサイドケースファン。ファンの奥にはCPUが設置されています。
ケース天面(縦置き時)の様子。天面には何もありません。
こうやって見ると、ケースの薄さがより実感できます。
ケース内部の構造をチェック
次に、GALLERIA SFのケース内部の構造を簡単にチェックします。
左がケース内部、右が取り外したサイドパネル
サイドパネルファンがケーブルで接続されている
写真は左がケースフロント側、右がケース背面、奥がケース天面
写真では左側にスリムタイプの光学ドライブが、右側には空の2.5インチベイが見えます。
これらの裏側には最大全長33cmまでのグラフィックスカードを搭載可能なスペースが確保されており、その場所にGTX970が収められています。
グラフィックカードへのアクセスには少し手間がかかりそうですが、それ程頻繁にアクセスするような事はないと思いますので問題はないでしょう。
ケース下部にはHDDベイやCPU、CPUファン、メモリ等が配置されているのが見えます。
大きなCPUファンが設置されているため、メモリなどへは少しアクセスし難いかもしれません。
HDDベイの裏側に配置されている電源ユニットは、「SILVERSTONE SST-SX600-G」という600Wの大容量SFX電源。一般的な電源よりも一回りは小さいながらも、ハイエンドなパーツに十分な電力を供給可能な電源を採用しています。
本製品のような工夫を凝らした構造のPCは、自作などで再現するには難しく、小型かつハイエンドなゲームPCが欲しいというユーザーには非常に貴重。
少しのスペースも無駄にせず、それでいで十分なエアフローを確保している点は、KTCケース採用する製品ならではの大きな特長だと言えます。
GALLERIA SFのケース外観、内部構造については以上となります。
引き続き、次記事では掲載モデルの構成と実際の性能について詳しく触れたいと思います。
次:GALLERIA SFのベンチマーク結果 Geforce GTX970 JetStream搭載!ハイエンドPCのパワーを検証