HP Stream 11-d000 レビュー 税込2万円台の11.6型モバイルノート
日本HPが販売するノートPC、HP Stream 11-d000のレビューです。
HP Stream 11-d000は、11.6型サイズのモバイルノートPC。
ストレージの容量が32GBと少ない代わりに、Microsoft OneDrive 200GBの利用権が無料で2年間分付属するという、クラウドサービスの利用を想定した新しいスタイルのマシンです。
税込でも2万円台という非常にリーズナブルな価格である事に加え、各種の特典の付属や、また2015年2月6現在 送料無料のキャンペーンが実施されるなど、お買い得感の強い製品です。
2台めなど気軽に使えるノートPCをお探しの方には、非常に魅力的な製品だと言えるでしょう。今回は、そんなHP Stream 11-d000の外観や使い勝手、性能面などについて詳しく触れてみたいと思います。
【HP Stream 11-d000 レビュー記事目次】
・HP Stream 11-d000 外観や操作性をチェック
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 重量 / 液晶の見やすさ・品質 / 特典)
・構成特徴とベンチマークテストの結果
(構成と特徴 / 32GBのストレージ / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・プリインストール・ソフトウェア
(プリインストールされているソフトウェアの内容)
・製品のまとめ
(HP Stream 11-d000 まとめ)
※掲載製品は メーカー様よりお貸出しいただいたものとなります。
HP Stream 11-d000 筺体外観・インターフェースの内容をチェック
まず、HP Stream 11-d000の外観について触れます。
仕様によると本製品の筐体サイズは幅300mm、奥行き207mm、高さ21mmで、重量は約1.26kg。
11.6型サイズとコンパクトかつ、比較的軽量な製品ですので携帯はしやすいです。オンラインストレージを無料で利用できるため、通信環境さえ用意すればデータのやり取りも楽に行えるなど、外出時用のPCには最適なマシンです。
サラサラとした質感の筺体
天板中央のhpロゴは鏡面仕上げ
天板や底面など、筐体全面にホライズンブルーのカラーを施した美しいデザインのPCです。
PCとしては珍しくまた難しい色味で、一歩間違えるとかなり安っぽい製品にも見えてしまうと思うのですが、そうはなっていない所が良いです。明るく色が均一でとても綺麗だと感じます。
筺体の表面は石のようにサラサラとしたマットな質感であり、指紋などの汚れが目立ち難い所も○。
モバイルノートは手で触れる事が多い分、ボディの素材によっては指紋でベタベタになってしまう事もあり得ますが、本製品はそのような事がなく扱いやすいです。
ボディ表面にはホライズンブルー一色のカラーリングが採用されているのに対し、キーボード面側には、パームレスト側から液晶に向かって色が変わっていくグラデーションの配色を採用。良く見ると細かい水色のドット模様が全体に入っています。
ホライズンブルーとはその名の通り、空の青色や地平線の色合いを意味しますが、本製品のボディカラーやキーボード面のカラーは、まさにその通りの色だと思います。
背面側から見た筐体全体の様子
ディスプレイには11.6型HD(1366×768)の非光沢液晶を採用。
液晶は価格なりの質かなと思いますが、非光沢パネルを採用している所が良いです。反射や映り込みが少なく作業がしやすいです。
液晶については後の項で詳しく触れます。
液晶上のベゼルには約92万画素のWebカメラと、その左右にマイクを1基ずつ内蔵
液晶下側にはhpのロゴをプリント
筺体側面のインタフェースの内容を確認します。
左側面にはセキュリティロックケーブル用のスロット、電源コネクター、SDカードスロットが並びます。
右側面にはヘッドフォンやマイクのコンボポート、USB2.0、USB3.0、HDMI出力が搭載されるという端子の内容で、
筺体前面や背面側には何もありません。
ノートPCとしては最小限という感じのインターフェースでLANポートもありませんが、USBは2基、カードリーダーや映像出力も備えるなど、不便を感じるという程ではないと思います。
筺体前面には何もなし
筺体背面にも端子はなし 中央付近にHEWLETT-PACKARDのロゴが印字されている
筺体底面全体の様子 写真は上が筺体背面側で下が前面側
底面も真っ青です。
安いノートだと、天板は青でも底面は黒いプラスチック素材などというパターンのデザインが多いですが、本製品は筺体全体にホライズンブルーのカラーを採用。統一感があり洗練された印象を受けます。
ちなみにバッテリは内蔵式で、取り外しはできません。
底面4角に備えられた丸い形状のゴム足
スピーカー2基は底面に内蔵されている
液晶の最大開閉角度は約130度
HP Stream 11-d000本体と付属の電源アダプターやケーブル
アダプターはコンパクト プラグの形状はミッキー型
電源アダプターの出力は19.5V、2.31Aで45W
キーボードとその周辺の操作性
HP Stream 11-d000 のキーボード周辺の様子と操作性をチェックします。
キーボード全体の様子
キーボード左半分を拡大
キーボード右半分を拡大
アイソレーションタイプのキーボードです。
主要なキーの縦横のピッチは約18.7mm、キーストロークは約1.5mmとやや浅め。
右端のBackSpaceキーの幅がやや狭くはあるものの、本製品にはテンキーがない為、BackSpaceキーを押す際に誤ってテンキーを押してしまうようなミスは起こらず。
やや、キーがフニャフニャした感じはあるかなと思いますが、使い難いという程ではないです。
キートップの形状は完全に平ら
左側のパームレスト上にStreamの文字
タッチパッドはボタン一体型。
キーボード操作の際、パッドに手のひらが触れて誤動作が起こったりしないか気になりましたが、私が使ってみた限りでは、そのような誤動作が起こる事はありませんでした。
11.6型ノートのタッチパッドなのでパッド面の面積はあまり広くはなく、ジェスチャー操作等は少しやり難いですが、使い勝手は良くもなく悪くもなくで、普通だと思います。
重量
HP Stream 11-d000本体の重量を測定してみました。
本体の重さは1265g。
公称で謳われている約1.25kgという重さとほぼ同じです。
本製品は内部パーツのカスタマイズが提供されていないため、どの製品もほぼ同じ重さだと思います。
電源アダプターやケーブルを合わせた重量は276g。
PC本体と合わせて持ったとしても1.5kg台と、比較的軽量です。
液晶の見やすさ・品質
HP Stream 11-d000の液晶の見やすさや品質をチェックします。
全ての製品に同じ液晶が搭載されているとは限りませんので、参考情報としてご覧ください。
まず、液晶の基本情報から。
先に書いた事の繰り返しとなりますが、本製品には11.6型HD(1366×768)の非光沢液晶が採用されています。
解像度は11.6型サイズの液晶としては標準的で、画面の表示サイズもデフォルト設定で100%と、拡大するような設定にはなっていませんでした。
特に発色が良いとか色が綺麗だとかそういった印象はない液晶ですが、非光沢パネルであるために見やすく、作業がしやすいです。
液晶の視野角をチェックします。
正面から見た場合の液晶の見え方
上から見た場合
右側面から見た場合
視野角は狭いです。
斜めから見ると画面の内容が見えにくくなってしまいますが、正面から見た場合の見え方には問題はありません。
次に、色域の測定結果です。
以降、Spyder 4 Eliteを用いて測定を行った結果を掲載しています。
sRGBのカバー率は60%、AdobeRGBのカバー率は45%。
色域は狭いです。
見た目にもやや鮮やかさに欠ける液晶ですが、非光沢タイプのパネルだからという理由もあると思います。(同じ液晶でも光沢の方が鮮やかに見える)
以下、ガンマカーブの測定結果です。
左:ガンマ応答カーブとターゲット(ガンマ2.2) / 右:ガンマ補正カーブ
ガンマ応答カーブはRGBともバラつきがある状態で、ガンマ2.2のカーブからはややずれています。
最初に見た時、かなり青味の強い液晶だという印象をうけましたが、その印象通り、補正カーブでは特に青が大きく抑えられました。
さらに、画面の均一性について。
色ムラや輝度ムラの程度をチェックします。
色ムラはややあるという感じですが、差異は小さく見た目にはわからないと思います。
輝度ムラに関しては、輝度を下げるとやや画面右下が暗くなるという結果ですが、やはりこちらも見た目にはわかり難いです。
総合的に見て、液晶は製品価格なりの内容だとは思いますが、使いやすさという点においては悪くないです。
色域は狭く、デフォルトでは全体的に青っぽい色味ですが、そもそもこの製品で本格的に写真編集などを行ったりすることはあまりないと思いますので、問題ないでしょう。
特典 - Microsoft OneDrive 100GBを2年間無料で使える
HP Stream 11-d000に付属する特典の内容をご紹介いたします。
本製品は安価な割に特典が充実しており、それらも含めて考えるとかなりお得であるように思います。
なお、製品の購入時期やオプション選択の内容によっては以下とは異なる可能性がありますので、現時点での情報として参考程度にご覧ください。
こちらはMicrosoft OneDriveのカード。
本製品にはMicrosoft OneDrive 100GBを2年間利用する権利が付属しますが、そのOneDriveを利用するために必要なコードが書かれた用紙です。
こちらは、iPassの認証コードが記載された用紙。
本製品には、iPassはが提供するWi-Fiサービスを1年間無料で利用できるという特典が付属しています。
さらに、ストアアプリのギフトカードも付属していました。
お持ちのMicrosoftアカウントへチャージが行えるという、期間限定のキャンペーンによる特典です。
あと、こちらは特典とはやや異なりますが・・
「速効!HPパソコンナビ特別版」の本も付属します。
Winodws 8以降のOSを搭載した、HP製PCの操作方法を解説する入門書です。
HP製PCとありますが、一般的なPCでも参考にできる内容です。
HP Stream 11-d000の外観や操作性、付属する特典等については以上となります。
引き続き、次の記事では製品の構成や性能面、ソフトウェアについて詳しく触れたいと思います。
製品を購入予定の方、また興味をお持ちの方はぜひ次記事もご覧ください。
次: HP Stream 11-d000の構成特徴とベンチマーク結果 32GBのストレージでも大丈夫?