普段、主にキャノンのX6iを使って写真を撮影する事が多いのですが、日常的に持ち歩くのには少し重いので、もう少し小さなカメラの購入を検討していました。

最初、RX100の中古品が安くなっていて良さそうだと思ったのですが、NEX-3NLの新古品がじゃんぱらで2万円弱と非常に安価だったため、即購入。

この製品はα5000という後継機が出ているため、新品でもレンズキットが3万円前後で手に入ります。撮像素子がAPS-Cセンサーでありながら、2~3万円は非常に安いです。

操作面で使い難いという声や、画質がイマイチなどの声もありますが、センサーが大きい分コンデジよりは確実に画質は高いですし、非常に軽量であるため携帯も楽々。

一日撮影してみましたが、確かに使い難い部分が幾つかありはするものの、慣れればストレスを感じるほどではない事、また画質に関しても気になる所はありますが、リサイズしてWebページなどに掲載する写真が殆どですので、価格を考えれば中々良い製品なのではという印象です。

というわけで、今回は「NEX-3N」と付属のキットレンズ「SONY E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」をレビューしてみたいと思います。


αNEX-3N 外観・インターフェース

まず、αNEX-3Nのボディやレンズの外観など、カメラの全体像をチェックします。


今回購入したのはαNEX-3NLという、16-50mmのレンズが付属する製品。カラーはブラックです。




箱の中身


マイクロUSBケーブルと電源アダプター 充電はUSBから行う


バッテリ(NP-FW50) 電圧は7.2V、容量は7.3Wh

本製品はバッテリの持ちはかなり良い方ですが、1日中撮影するには1つでは心許ないため、様子を見て後からまた買い足す予定です。




本体(とレンズ)


正面から見た図


レンズは16-50mm F3.5-5.6

付属のレンズは沈胴式。
未使用時はレンズ部が鏡胴に収納されるため、非常にコンパクトです。

薄い為、外出時に首にぶら下げたままにしてもレンズをぶつける心配が大きなレンズ程はありませんし、カバンなどへの収まりも良いです。



レンズにズームレバーが付いており、ズームの調整を行う事ができます。




ボディ上部

見ての通りアクセサリーシューや、前モデル(NEX-F3)に採用されていたスマートアクセサリーターミナル2は搭載されていないため、電子ビューファインダーや外付けのストロボを装着する事ができません。

その代り、ストロボは内蔵しています。




内蔵ストロボ


上部左側にはNEX-3Nのロゴとマイク(マイクはステレオ)


上部右側には再生ボタンやズームレバー、電源スイッチ、MOVIEボタンを配置

レンズだけでなく、本体側にもズームレバーが採用されています。本体側のズームレバーはNEX-F3にはなかったもの。

通常カメラ撮影では左手でズームの調整、右でシャッターやボタンを押す事が多いですが、本製品では右手のみでシャッターやズームの操作が行えるため、とても便利です。




左側面の様子 写真は端子カバーを開いた図

左側面のカバー内部にはmicroUSB、メモリーカードスロット、HDMIが搭載されています。本製品はmicroUSBから充電を利用するようになっているため、充電器が付属しません。

スマートフォンやタブレットなどと同じケーブルを利用して充電を行う事ができるため、人によっては便利だと感じるかもしれません。




右側面の様子 薄めのグリップが装着されている


ボディ下部

写真左側の方にバッテリスロット、中央右寄りの位置に三脚を取り付けるためのネジ穴、そして見辛いですが、ネジ穴の少し右側にスピーカーが内蔵されています。

スピーカーはモノラル。




ボディ背面側

3型ワイドサイズの液晶モニターを搭載しています。
前モデルのNEX-F3は同サイズで92万ドットの液晶を搭載していましたが、本製品は46万ドットとやや低解像度です(液晶については、また後の項で詳しく触れます)。

液晶の右側には3つのソフトキーとコントロールホイールを配置。
モードダイヤルなどはなく、撮影モードの変更はメニューか、コントロールホイールの中央にあるソフトキーを押し、液晶画面で行います。




撮影モードの変更画面

私は場面によって結構頻繁にモードを切り替えるので、モードダイヤルがないのは不便ですが、コンデジのようなものだと思えばそうでもないのかもしれません。



前モデルから省かれた機能も多く、内容的に残念な部分もありますが、私はNEX-F3を使用していてこのモデルに移ったわけではないので、こういうものかなという印象です。

液晶がもう少し綺麗だと良いですが、価格なりという事で納得しています。

ただ、なぜかセンサークリーニング機能まで省かれており、なぜわざわざそれを省くのかと・・レンズを頻繁に交換するような方だと、扱いにくいと思います。

私自身は、一回の撮影で複数のレンズを付け替える事は殆どない事、また当分は付属のレンズのみで利用しようと思っているため、中に埃が入ってしまう事はあまりないと思いますが、残念な部分の一つです。




液晶フィルムとレンズの保護フィルターはヨドバシで購入



軽量なボディ

改悪だと思われる部分もあるNEX-3Nですが、ボディはNEX-F3よりもコンパクトに、また約50g程軽量化されるなど携帯性は向上しています。たった50g・・ですが、片手持ちで撮影する場合など、50gの重量差は決して小さくはありません。


確認の為、実際に重量を測定してみました。
以下はバッテリやカード、ストラップを付けた状態で測定したNEX-3Nの重量と、さらに付属のレンズ(16-50mm)を装着した状態で測定したNEX-3Nの重量測定値です。




左:ボディ&ストラップ&バッテリとカードの重量 / 右:レンズを装着したNEX-3N

レンズを装着すると少し重くなりますが、レンズを装着したX6iを持ち歩く事を思うと携帯は非常に楽。
首にかけっぱなしにしていても、それ程重さを感じませんし、片手での撮影も楽々行えます。



3.0型ワイド 46万ドットの液晶を採用

NEX-3Nには3型ワイド46万ドットの液晶が搭載されています。タッチ操作には非対応。

チルト液晶が採用されており、上方へのチルトが可能です。
ちなみにNEX-F3は液晶上方と下方、両方のチルトが可能でしたが、本製品は上方へのチルトのみとなります。

上方へは180度のチルトが可能となっており、自分撮りが楽に行えます。



写真はもちろん、動画などでよく自分を撮影するような場合、使いやすいかもしれません


画面の表示は「グラフィック表示」「全情報表示」「文字サイズを大きく」「表示なし」の切り替えが可能。

また、液晶の明るさは手動で5段階の設定が可能です。
それとは別に、屋外で液晶画面を見やすくするための機能「屋外晴天モード」を搭載しており、屋外での利用時、自動で輝度を上げて視認性を高める事ができます。

その辺りの機能はともかく、やはり私自身は解像度の低さが気になります。撮影時、被写体のどこにピントが合っているのかわかり辛く、PCで写真を見るまでどのような写真が撮れたのかが良くわかりません。

一応、本製品にはMFアシストという拡大によるピント確認機能や、ピーキング機能などのピント合わせ機能が搭載されていますので、私自身はピーキング機能を利用してピントを合わせるようにしています。




ピーキング機能とは、ピントが合っている部分を色つきで表示する機能


左:ピーキング機能オン / 右:ピーキング機能オフ

ピーキング機能がオンになっている場合、ピントの合っている部分が色付きで表示されます。上記画像はピーキング機能を「高」に、色は「ホワイト」に設定。



αNEX-3Nの機能をチェック

αNEX-3Nの主な機能をチェックします。
この製品の大きな長所はコンパクトなサイズ、また安価でありながら、有効画素数約1610万画素、APC-Sサイズの撮像素子を採用しているという部分。

手振れ補正機能はありませんが、レンズ側に搭載されています。

ISO感度はAUTOに設定した場合200-3200まで、手動では16000まで設定する事が可能。
また画質モードはRAW、RAW+JPEG、ファイン(JPEG)、スタンダード(JPEG)から選べ、動画はフルHDの撮影にも対応。AVCHDおよびMP4での記録が可能となっており、AVCHDでは60iや24pの撮影に対応しています。

Wi-Fi機能には対応していません。




画質モードの変更


画像サイズはL、M、Sの3つ


縦横比は3:2と16:9から



動画はAVCHDとMP4 AVCHDは60iおよび24p撮影が可能


ISOは基本200~最大16000まで、フォーカスはAF、MF、DMFのモードを選択できる

ISOは最大16000までとはいっても、3200程度で暗所にかなりノイズが出てしまうため、暗くなければ1600位までで撮影したいです。

ちなみにノイズ低減機能として「長秒時ノイズリダクション」と「高感度ノイズリダクション」が搭載されており、デフォルトではどちらの機能もオンになっています。(高感度ノイズリダクションは切の設定はない)

簡単に撮り比べて見た所では効果はあるようなので、オンのままで良いでしょう。

ただX6iに比べ、NEX-3Nは感度を上げるとノイズが出やすい印象なので、ちゃんと撮影する時にはRAWで撮影し、現像の際にノイズ低減処理を行った方が良いかもしれないと考えています。

RAW画像にはノイズリダクションの処理はかかりません。




ノイズリダクションの設定


あと、フォーカスモードのDMF(ダイレクトマニュアルフォーカス)とは、AFモードでピントを合わせた後に、手動でピントの微調整を行う事ができるモード。

私はこちらのモードを主に利用しています。
まずAFでピントを合わせた後、ソフトキーで調整画面を表示させ、コントロールホイールの上下左右で微調整を行います。段階を踏まねばならない所が不便です。




全画素超解像ズームを搭載

NEX-3Nには「スマート ズーム」「デジタル ズーム」「全画素超解像ズーム」の3つのズーム機能が搭載されており、レンズによるズームの倍率以上に拡大する事ができます。

スマートズームは最大サイズで撮影した画像の一部分を切り出して拡大するというもので、レンズのズーム倍率からさらに約1.4~2倍の拡大が可能。拡大率は小さいですが、画質の劣化がないとの事。

次にデジタルズームですが、こちらは最大4倍の拡大が可能。
ですが画像の一部を切り出したものをさらに大きく拡大させるため、倍率が大きい程画質は劣化します。デフォルトでは切に設定されています。

そして最後に全画素超解像ズームについてですが、このズームはソニー独自の「全画素超解像技術」を利用したもので、写真の画素解析を行う事で、解像感を保ったまま最大2倍まで拡大を行う事ができます。デジタルズーム程ではありませんが、拡大前よりも若干画質は劣化します。

なお、カメラの設定によっては、上記のズーム機能は利用できません。




広角端の状態


ズームを望遠端に合わせた状態


全画素超解像ズームを利用して望遠端以上に拡大

画質の劣化などを考えるとそれ程利用しようとは思えませんが、目には見えない遠くにあるものの様子を確認したい場合などに、結構便利だったりします。




レンズ補正機能

NEX-3Nには周辺光量と倍率色収差、歪曲収差の3つのレンズ補正機能が搭載されており、撮影時に自動で補正を行います。

デフォルトでは全てオートに設定された状態です。
なお、周辺光量と倍率色収差の補正効果は切る事ができますが、歪曲収差はオートのみで切る事ができません。




デフォルトではすべてオート


左:周辺光量と倍率色収差は切、歪曲収差はオート / 右:周辺光量、倍率色収差、歪曲収差全てオート

補正無しで撮影した場合、かなり周辺光量落ちがひどいです。
この付属レンズ(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)は、補正無しだと周辺光量落ちや歪曲収差がかなり目立つという声も多いようで、補正は必須のよう。

実際、普段の撮影では補正が効いているためか言われているような歪曲収差は殆ど気になりませんし、周辺の暗さも補正をかければひどいという程ではなくなります。




インフォリチウム機能付き

NEX-3Nには、液晶画面にバッテリの残量を%で表示するインフォリチウム機能が搭載されているため、バッテリの残量をはっきりと把握する事が可能です。


バッテリの残量が数値で表示されている

電池マークでの表示だと大まかにしかわからないため、気が付いたら電池が残り少なくなっていたなどと言う事がよく起こりますが、数値での表示だとバッテリが切れるタイミングがわかる為、撮影時間の配分などを考えやすいです。

これは結構便利。

ちなみに、バッテリの持ちはかなり良いです。
モードや設定にもよると思いますが、満充電の状態から3時間程度の撮影で 電池残量50%程度。画質はJPEG(ファイン)のみで350枚くらい撮影しました。

RAW&JPEGで撮る事もありますが、その場合は時間当たりの撮影枚数が少なくなると思います。あと、1日撮る時は撮影は長時間にわたって行う事、また撮影枚数も1000枚を超える事が多いので、今後の利用程度によってはもう一つバッテリが必要になりそうです。




ピクチャーエフェクトやクリエイティブスタイル

NEX-3Nには11種類のピクチャーエフェクト、6種類のクリエイティブスタイルと呼ばれるデジタルフィルター機能が搭載されており、写真に様々な効果を適用させる事ができます。

ピクチャーエフェクトはポスタリゼーション、ポップカラー、レトロフォト、パートカラー、ハイコントラストモノクロ、トイカメラ、ソフトハイキー、ソフトフォーカス、絵画調HDR、リッチトーンモノクロ、ミニチュアを用意。

またクリエイティブスタイルにはスタンダード、ビビット、ポートレイト、風景、夕景、白黒が用意されており、編集ソフトやレンズフィルターを使わずとも、ユニークな効果を写真に施す事が可能です。


【ピクチャーエフェクトの設定画面】





【クリエイティブスタイルの設定画面】


※上記は効果の一部です。全てではありません。

液晶モニターで効果を確認しながら効果を選択できる所が便利です。
といっても、最近はこういった機能は殆ど利用しませんが・・

その他、シーンにあった最適な設定を自動で行う「プレミアムおまかせオート」や「おまかせオート」、複数の写真を1枚に合成する「オートHDR」、肌をなめらかに美しく見せる「美肌効果」モード、パノラマ写真が簡単に撮れる「スイングパノラマ」など様々な機能が搭載されています。



実際の撮影写真

NEX-3Nと付属のレンズ E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSで撮影した写真を掲載します。
NRはオン、周辺光量、倍率色収差、歪曲収差補正はすべてオートにして撮影した写真です。

以下、クリックで大きな画像(4912×3264ピクセル)が表示されます。表示されるのは編集やリサイズなどは一切行っていない、撮影したままの写真です。

1枚だけパノラマ写真を載せていますが、そちらは元のままだとかなりサイズが大きくなってしまう為、4000×906ピクセルにリサイズしてあります。





少し暗くなるとノイズが目だってきます ISO感度は1250(左写真)





かなりザラザラしています ISOはオートに設定して3200(左写真)




色がにじんでいます


パノラマ

パノラマは慣れていないせいか、カメラを移動させるタイミングが少し難しいです。




少し暗くなるとノイズが目立ってくるのが気になります。
昼間はともかく、特に屋内や夜間の撮影は場所を選びそうです。

あと、NEX-3NはAFにコントラスト検出方式を採用しているせいか、少しピントが合わせにくいと感じます。X6iがハイブリッド方式なので、余計にそう思うのかもしれません。

またセンサーがAPS-Cといっても、X6iとは画質が違うなと感じますが、私的には撮った写真は殆ど記録用かWeb用。

ノイズが強く出そうだと思われる場合はRAWで撮って現像ソフトで処理し、リサイズして使用すれば殆ど目立たなくなりますので、用途的にはさほど問題ではないかなと思います。

何より価格がコンデジ並でありながら、センサーの小さなミラーレスやコンデジで撮影するよりも圧倒的に綺麗。

拘る方には向かないですが、私のように簡単撮影用として利用する場合や、コンデジの代用として利用するには十分な性能だと思います。

比較的広角に撮影できるので、狭い場所でも撮影しやすいです。



SONY α NEX-3N まとめ

SONY α NEX-3Nについては以上となります。
最後にまとめると・・

・有効画素約1610万画素、APS-Cサイズのセンサーを搭載
・コンパクトかつ非常に軽量
・ズームレバーが使いやすい
・バッテリの持ちはとても良い
・何と言っても価格が安い
・液晶は上方へのチルトが可能
 ただし下方へのチルトができない部分はマイナス
・液晶モニターは46万ドットとやや低解像度
・モードダイヤルなし、またボタンが少ないため、操作にはやや不便を感じる場面が多い
・センサークリーニング機能が省かれている
・外付けのファインダーやストロボは搭載不可

APS-Cサイズのセンサーを搭載し、非常に軽く、かつバッテリも長持ちという特長を持ちながら2~3万円という価格は破格。液晶モニターが低解像度である所や、画質は安いなりの所もあるかなと思いますが、コンデジなどに比べると圧倒的に綺麗です。

ズームレバーなども搭載されており、これまでコンデジを利用していた方にも使いやすいと思います。

ただ、モードダイヤルがなくボタンも少ない為、操作系が充実したカメラを利用されていた方には、NEX-3NのUIは操作がしづらいかもしれません。また細かい事を上げ始めるときりがありませんが、センサークリーニング機能の非搭載も、今後使用していくにあたって心配な点ではあります。

私的にはある程度の価格で購入したのならがっかりしてしまう所もありそうですが、非常にお安く購入できたので、総合的に考えるとコスパはとても良く、そこそこ満足しています。

コンデジの代用として利用できるミラーレス一眼カメラをお探しの方、またサブ機として気軽なカメラが欲しいという方は、是非チェックしてみてください。